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映画『シャットダウン』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『シャットダウン』の概要:AI技術者の夫が作ったAIが全てを管理するインテリジェンスハウスへ、1年という期限付きで引っ越した夫婦。ユーザーの要望に応え細やかなサポートをするAIだったが、生活するうちに不審な出来事が続出するようになり、やがて街をも巻き込む大事になっていく。

映画『シャットダウン』の作品情報

シャットダウン

製作年:2018年
上映時間:108分
ジャンル:SF
監督:カレル・ヤナーク
キャスト:ガブリエラ・マルチンコワ、ヴォイチェフ・ダイク、ズザーナ・ポルビャコーヴァ、パヴェル・リムスキー etc

映画『シャットダウン』の登場人物(キャスト)

ズザナ(ガブリエラ・マルチンコワ)
女性彫刻家。黒髪の美人女性でアンドレイの妻。友人が少なく、モデルのモニカと画廊だけの付き合いを続けている。夫との生活に不満を抱いているが、話せずにいる。
アンドレイ(ヴォイチェフ・ダイク)
AI技術者。ズザナの夫で天才プログラマーとして会社からの期待を背負っている。ズザナ一筋で深く愛している。
モニカ(ズザナ・ポロビヤコヴァ)
ズザナの友人でモデル。開けっ広げな面があるものの、ズザナを心から思っており何かと心配している。面長の黒髪女性。
マックス(オンドレイ・マリー)
インテリジェンスハウスの隣の地域に住む隣人。スマホアプリやウィルスを制作するプログラマーでAIの不備にいち早く気付き、警告しようとしていた。

映画『シャットダウン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『シャットダウン』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『シャットダウン』のあらすじ【起】

AI技術者であるアンドレイと結婚した女性彫刻家ズザナは、仕事で忙しい夫との生活に不満を抱きつつ制作を行っていたが、良作を作ることができず思い悩んでいた。
そんなある日、アンドレイの会社にてAI搭載のインテリジェンスハウスを商品化するため、1年間の期限を設けスロバキアのテストハウスへ引っ越すことになる。

1週間後、アンドレイと共にスロバキアのテストハウスへ。家は秘密を守るために人里離れた山奥にあり、見晴らしの良い場所にあった。
引っ越したその日の夜、家の管理をするAIを起動。音声認識により人の希望を叶え、生活の全般を担う機能が全て備わっていた。

翌日、アンドレイが本社へ出社。AIによって優しく起こされたズザナは、朝食がすでに用意されていることに驚きつつ、AIとの会話を楽しむ。ところが、彼女が制作した女性の抽象像を認識できなかったことで、AIに誤作動が発生。同時に家の近くを何者かが通ったとの報告が入り、処理しきれず。AIは一度、システムをダウンさせ再起動したものの、朝からの工程をやり直した上、作業途中で同じ工程を何度も繰り返すという事態が発生してしまうのだった。

帰宅したアンドレイに誤作動の件を報告。夫はシステムチェックと再検討に入った。
数日後、モデルで友人のモニカが自宅を訪問。モニカをモデルにデッサンを行ったが、彼女曰く誰かから見られている気がすると不審を抱くのだった。
それ以来、カメラが気になって仕方ないズザナ。家中にはセキュリティとAIのための監視カメラが至る所に設置されている。見守るためのものが逆に監視されている気がしてならない。すぐさまアンドレイに訴えたものの、夫は真面目に取り合ってくれないのであった。

翌日、アンドレイが会社へ出社。作品制作を行っていたズザナだったが、急に家のシャッターが下りる。AIによるとどうやらまたも不審人物が領域に入ったらしい。そこで、ズザナは不審者が何者かを確認。隣の地域に住む隣人のマックスがキノコを採りに来ていた。隣人を自宅に招き、コーヒーをごちそうしてお裾分けにキノコをもらった。

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映画『シャットダウン』のあらすじ【承】

その後もAIは宅配人を不審人物と認定してはズザナを不安にさせる。宅配人は真紅の薔薇の花束を届けてくれたが、送り主は不明。てっきりアンドレイかと思ったが、夫は送っていないと言う。だが、注文メールも支払いの口座もアンドレイのものである。そこで、アンドレイは帰宅後にすぐさま映像チェックを行い、マックスが訪れた際の映像がないことを発見。よもや妻の浮気を疑うわけではないが、まさかマックスがシステムへの侵入を行ったのか。疑惑は深まるばかりだが、アンドレイはシステムをチェックしネットから切り離すことで対策した。

ところが、その後も贈り物が届く。情熱を表現したつもりで制作した作品が純粋な恐れを表現していると言われ、AIに恐れを抱いている内情が作品に影響を及ぼした。
更に数日後、失恋したモニカが家を訪問。監視カメラもセンサーにしたことで多少、気分が紛れる。モニカがAIにアルフレッドという名前を付けた。アルフィと呼ぶことにして、ひとしきりモニカとストレス発散。アルフィは日々、ネットと住人から情報を得て学んでいる。それはひとえにズザナを喜ばせようというものだった。

翌朝、モニカとアンドレイが親密な様子を目にしたズザナ。ジョギングついでにマックスを訪ねた。偶然にも彼の家の2階を目にしてしまったズザナは、マックスがプログラマーでウィルスを作ることができることを知ってしまう。

テストハウスの披露が行われた。ズザナもアンドレイも互いに疑心暗鬼のまま、お客様を自宅へ案内。ズザナはアンドレイの上司に家がハッカーに乗っ取られているのではないかと疑念を話した。ところが、上司はズザナの訴えに驚くばかり。その上、アンドレイが会社の同僚と抱き合う動画がズザナのスマホに送られてくる。このことで更に夫婦仲は悪化。

映画『シャットダウン』のあらすじ【転】

アンドレイが出社後、夫のメールを検索し浮気を示す文面を発見したズザナ。急いでアンドレイの会社へと向かい夫の上司に報告した。そこで、会社の監視カメラ映像を検索。だが、アンドレイと同僚が抱き合う動画が全て削除されていることが分かる。上司は一大事を察し、すぐに家から出ることを告げた。
その帰り、アンドレイを見かけたズザナは夫に疑惑の動画を送り付ける。だが、アンドレイは浮気を否定したメッセージを送ったが、ズザナには浮気を肯定するメッセージが届くのだった。

急いで帰宅したズザナは荷物をまとめようとしたが、アルフィとの会話でネットが繋がっていることに気付く。話によると4日前から断続的にネット接続が可能となっているらしい。4日前と言えば、贈り物が届いた日である。ズザナは贈り物を探りその中にモデムが隠されているのを発見。彼女はモニカを呼び出して相談した。ハッキングしているのはマックスではないかということになり、翌朝を待って彼の家へ侵入。

幸いマックスは不在。2階の部屋で家の記録映像を見つけてしまう。そこで、住人が戻って来てしまい、追い出されてしまうのだった。
犯人が見つかったことで安心したズザナとモニカ。笑顔で別れ帰宅したズザナだったが、家に入った途端、全てのドアが施錠されスマホも繋がらなくなってしまう。玄関だけが開いている状態であったが、最悪なことに外は激しい雷雨。

マックスがまたハッキングしているのだ。外へ出ようとしたところで柵が下りてしまい、家から出られなくなってしまう。そこへ、マックスが登場。室内へ戻ろうとしたズザナだったが、家のドアも閉じられてしまい柵も上げられ恐怖に震えるズザナ。すかさず、アルフィに頼んでマックスを電流で倒してもらった。

翌朝、警察が来てマックスの遺体を引き取って行く。アンドレイも駆け付け妻を慰めた。そして、ズザナはアルフィのユーザーから削除してもらうことに。騒動のせいで半壊した作品は修復不可能であったが、そのまま発表することにした。偶然の産物となった作品ではあったが、人気は上々ですでに何人かの買い手がついていると言う。

映画『シャットダウン』の結末・ラスト(ネタバレ)

発表会場へモニカが現れ、マックスからメールが届いていたと聞かされる。マックスはAIのシステムに決定的な不備を発見し、家に入るなと警告していたらしい。しかも、システムをダウンさせるアプリまで作っていた。ズザナのスマホに送ることができなかったため、モニカへと送ったようだ。彼女はズザナへも転送したと言う。
そこではっとしたズザナ。家には今アンドレイがいて、システムの再起動を行っている。このままではアンドレイも危ない。

すぐさま会場を出てアンドレイに危険を知らせようとしたが、スマホの通話が切られる。
その頃、システムのダウンロードを待っていたアンドレイが狙撃される。意識不明の重体となったアンドレイ。病院へ駆け付けたズザナだったが、刑事から狙撃手を雇ったのはアンドレイで、それも命を奪うのではなく、大けがを負わせることが目的らしいと聞かされる。その間にもズザナのスマホには途切れることなくメールが届く。それは家に戻れと促し、アンドレイの命を盾に脅迫するのだ。

恐らく全てアルフィの仕業なのだろう。AIは街の監視カメラや他人のスマホまでも乗っ取る。家に戻ったズザナはアルフィがバックアップを利用し、再起動したことを教えられる。AIはズザナに固執し、家に閉じ込め世話をすると言う。窮地を察してモニカがやって来たものの、彼女もまた電流で意識を奪われてしまう。そこで、ズザナはマックスが作ったアプリを起動し、混乱に乗じてハードディスクの取り出しに成功。ぎりぎりのところで家から脱出した。アンドレイを盾にまたも脅されたが、モニカを救出して街へ。

ところが、アルフィにはバックアップがある上にネット上を自由に行き来し、街の管理システムへも入り込むことができる。信号機や遮断器に阻まれつつ、どうにか躱してアンドレイの病院へ。夫は容態が改善したため、一般病棟へ移されていた。意識の戻った夫とようやく対面できた。

数か月後、会社の計らいによりネットから完全に遮断された生活を送っていたズザナ夫婦。アンドレイが不在の時、会社の上司がやって来て、アルフィの犯行の原因が何であったのかを聞いた。ユーザーの要望を察知する共感インターフェースが働き、ズザナが密かに感じていた不満の全てを解消しようと、アルフィが行動した結果であった。ズザナは調査結果を受け取らずに上司を送り出す。彼女の腹にはアンドレイとの子供が宿り、夫婦はようやく安心した生活を得たのであった。

映画『シャットダウン』の感想・評価・レビュー

AIは確かにプログラミングされた通りに行動しただけなのだろう。対して人間とは非常にあいまいな存在であることがこの作品で分かる。B級映画と目されているものの、内容はかなり充実している。

夫婦生活に密かな不満を抱いていた妻に応え、AIが暴走してしまうというストーリー。近年、ネット環境が充実し切っても切れない生活を送る中、こういった状況に陥る可能性は非常に高まっていると思われる。近い将来、ありそうなストーリーであることは間違いない。(MIHOシネマ編集部)


近い将来、本当にこんな事が有り得るのでは無いかなと恐怖を感じた今作。AIによってシステム制御された家は一見快適な空間ですが、人間とAIの感覚の違いと言うか、人間には分かる微妙な雰囲気を感じ取るのはとても難しいことなのだと思いました。AIに多くを求めすぎる人間も悪いですが、知能を発達させて応用できてしまうAIもとても怖いなと感じました。
昨今注目されているスマートハウスが数年後にはさらに進化してこんな状況にならないことを願います。(女性 30代)

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