映画『シン・シティ 復讐の女神』の概要:ロバート・ロドリゲス&フランク・ミラー共同監督の「シン・シティ」の続編。ナンシー達による最後の復讐を描く。出演はジョシカ・アルバ、ミッキー・ロークなど。2014年米国映画。
映画『シン・シティ 復讐の女神』 作品情報
- 製作年:2014年
- 上映時間:103分
- ジャンル:アクション
- 監督:ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー
- キャスト:ミッキー・ローク、ジェシカ・アルバ、ジョシュ・ブローリン、ジョセフ・ゴードン=レヴィット etc
映画『シン・シティ 復讐の女神』 評価
- 点数:55点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『シン・シティ 復讐の女神』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『シン・シティ 復讐の女神』のあらすじを紹介します。
シンシティ、カジノ風のストリップ劇場。ナンシー・キャラハン(ジェシカ・アルバ)は、脱がないストリッパー。警官ジョン・ハーティガン(ブルース・ウィルス)の死を悲しみ、いつかロアーク上院議員(パワーズ・ブース)に復讐をしようと決めていた。しかし、銃を向けるものの、なかなか契機が訪れない。
怪力男・マーヴ(ミッキー・ローク)は、逃げた輩を追いかけていた。貧民窟へ誘い込むのだ。この街で生まれ育った彼にとって、逃げた輩を追い詰めるのは容易な事。何故なら、彼の合図ひとつで殺せるから。
ドワイト・マッカシーと悪女エヴァ:ドワイト・マッカーシー(ジョシュ・ブローリン)は、カメラマン。男女の秘め事をカメラに収め、依頼人へ不倫の証拠として渡す仕事をしており、かつて悪女エヴァ(エヴァ・ロード)とは恋人同士であった。過去に何度も裏切られ、今後一切エヴァとは関わらないと決めていたが、久しぶりにエヴァから電話を受けます。
場末の安酒屋で落ち合ったドワイトは、エヴァから”許してほしい”と言われます。もう1度だけ、女を信じようと決めたが、やはりまた裏切られ、そのあげく、無残に彼女の屋敷でボコボコにされてしまう。傷ついたドワイトは、闇医者を訪ね、40ドル分の治療をしてもらう。再び、悪女エヴァに闘いを挑む彼のもとに女剣士ミホ(ジェイミー・チャン)らも加わり、激闘が繰り広げられます。
ジョニーとロアーク上院議員の賭け:ジョニー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)はギャンブラー。ロアーク上院議員に勝てると思いこみ、ポーカーの賭けに挑む。若いストリッパー、マーシー(ジュリア・ガーナー)を連れて、賭けに挑み、初戦は難なく勝つが。ロアーク上院議員の部下たちから報復に合い、マーシーも殺されてしまう。
それでも諦めきれず、再度賭けに挑む。”あんたを2度、負かしたんだ”と。しかし、勝てるはずはなく、無残にも殺されてしまう。
ナンシーの復讐:ナンシーは、怪力男・マーヴと共にロアーク上院議員の屋敷へ向かう。殺された警官、ジョン・ハーティガンの復讐のために。ジョンの亡霊が出てきて、ナンシーの事を心配するが、彼の声は届かない。「ハーティガンの仇だ!」と叫び、ボーガンを射て館へ侵入。ついにロアーク上院議員を追い詰めます。
ジョン・ハーティガンが殺されたのは、ロアーク上院議員の息子を死なせたため。ロアーク上院議員の息子も悪党だった。ナンシーとマーブの復讐は果たされるのか?
映画『シン・シティ 復讐の女神』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『シン・シティ 復讐の女神』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
9年ぶりの「シン・シティ」前作を超えるか?
ハードボイルド系アメコミの好きな人、お待たせしました!9年ぶりのシン・シティの物語。残念ながら前作より時間が経ちすぎているため、魅力は半減しています。しかし、ロドリコ節が良い感じで効いていますよ。復讐がテーマで、本作の目玉は、脱がないストリッパー、ナンシーを演じるジェシカ・アルバの存在感です。
そしてマーヴを演じる、ミッキー・ロークとの息もぴったり。実際にシン・シティのような町があったら怖いけど、戯画的効果(モノクロームの中に1部だけ色を付ける方法)のおかげで漫画を観るように楽しめます。ナンシーとは違い、本編で8割も脱いでいる悪女エヴァ・ロードを演じるエヴァ・グリーンもすごい!アブない魅力で男達がエヴァに引き寄せられてゆきます。
何度も裏切られているのにエヴァの頼みとなると放っておけない、ドワイト・マッカーシーなどダメ男・ダメ女のオン・パレード!もう少し物語に工夫があれば、女子でも充分に楽しめる作品だと思います。前作の内容も挟みつつ、バイオレンスやアクションだけでない魅力があればいいのですが、薄っぺら感はどうしても否めません。豪華俳優が多数出演しているだけでは、ダメなんですね。
意外な役を楽しみたいなら、ウエイトレス役でレディ・ガガが出演した場面もありますのでぜひ探してみて下さい。
オタク映画の楽しみ方
ロバート・ロドリゲス監督は、「キル・ビル」のクェンティン・タランティーノ監督と仲が良いことで有名です。「シン・シティ1」(05)では1シーンだけ、タランティーノ監督がゲスト監督をするといった話題もあり、監督同士のカラボレーションが楽しめました。本作では、そういった試みはないようですが、オタク映画の共通点は総じて劇画的である点、漫画や音楽に対するリスペクト度が熱く徹底的にこだわる点です。
その点を踏まえて映画を楽しんでもらいたいと思います。大好きなものはゆずれない!という気持ちが大切。原作者まで共同監督に立てて、よりリアルに描こうとする努力にこだわりの深さを感じます。それでは、日本の、原作ありきの映画が不評な場合が多いのは何故でしょうか?アメリカでは圧倒的に原作ありきの映画の方がヒットしています。役者の力量もあるが、脚本をきちんと書ける映画作家が多いからでしょう。
オタク映画を楽しむコツは、実はあまり細部にこだわらず、意外な配役や好きな映画監督の映像美に黙って酔うべし。とも思うのですが、いかがでしょうか。
ジェシカ・アルバ演じるナンシーの復讐の物語。個人的には前作の方が面白かったですが、あのダークな世界観と個性豊かすぎるハードボイルドなキャラクターたちは健在。一つ一つのシーンに原作に対するリスペクトや愛を感じて、映画好きこそ見て欲しい作品だなと感じました。
今作から登場のジョセフ・ゴードン=レヴィットが大好きな私はかなりテンションが上がりました。この世界観が彼に合うの!?と思いましたがなんの違和感もありません。かなりあっさりやられてしまいますが、彼のファンなら見て損は無いでしょう。(女性 30代)
映画『シン・シティ 復讐の女神』 まとめ
強烈な印象を残す、ナンシー役のジェシカ・アルバや悪女エヴァ役のエヴァ・グリーンの存在感が魅力です。ハードボイルド系に加えて、ノワール風な空気感も見逃せない。アメコミファンはもちろんのこと、特に男子が好むシーンが多いかも。ただ、作品の内容は期待していたほどではなくて、主人公が復讐に至るまでの心情変化もクールです。コミック的表現の限界があるのかもしれない。
それは、9年という長い変化やロバート・ロドリゲス監督と共同監督を務める、原作者フランク・ミラーのお気に入り、デボン青木(前作で女剣士ミホ役の女優)が出演していない点もあるだろう。女剣士ミホのアクション・シーンを観ていると、「キル・ビル」を思い出すし、本作で特別な事に挑戦したという感じは受けない。その代わりに増えたのは、悪女エヴァの脱ぐシーンだけです。
エヴァの肉体は美しいが、逆に脱ぐシーンばかり重ねることでツマラナイ映画になってしまったと思う。次回作では、脱ぐシーン以外で新しいオタク道を開拓していってもらいたい。
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