映画『新婚道中記』の概要:ケーリー・グラント主演のコメディ。共演はアイリーン・ダン、ラルフ・ベラミー。「めぐりあい(1994)」のレオ・マッケリー監督の1937年米国映画。フォックス・テリアのスミスくんを演じる名犬にも注目。
映画『新婚道中記』 作品情報
- 製作年:1936年
- 上映時間:92分
- ジャンル:コメディ、ラブストーリー
- 監督:レオ・マッケリー
- キャスト:アイリーン・ダン、ケイリー・グラント、ラルフ・ベラミー、アレクサンダー・ダーシー etc
映画『新婚道中記』 評価
- 点数:75点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『新婚道中記』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『新婚道中記』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『新婚道中記』 あらすじ【起・承】
ジェリー・ウォリナー(ケーリー・グラント)とその妻ルーシー(アイリーン・ダン)は夫婦。しかし、最近は何かとすれ違ってばかり。ある晩、ジェリーはフロリダへ行くと嘘をついて、帰宅は翌朝になってしまう。
一方、妻ルーシーも、声楽の教師アルマン(アレクサンダー・ダーシー)と帰宅し、昨日は一緒にいたと話す。だが、車が壊れてしまい、近くのモーテルに泊まったらしい。
妻の素行を注意するつもりが、ケンカになってしまう。そして、ついに2人は離婚することに。離婚を進めるにあたって問題なのは、フォックス・テリアのスミスくんをどちらで養育するのかが悩ましい。
離婚裁判では、スミスくんも法廷にやってきた。その結果、妻ルーシーがスミスくんを引き取ることに。ジェリーもたまになら、スミスくんを見に来てもいいと言う。ジェリーが訪問した日に、ルーシーは金持ちだが、田舎者のダニエル(ラルフ・ベラミー)と会っていた。
その様子を見て、ジェリーは嫉妬してしまう。
映画『新婚道中記』 結末・ラスト(ネタバレ)
一方、ダニエルはルーシーに夢中だが、ルーシーが愛するのはシェリーだけだった。
ルーシーは誤解を解きたいと思い、2人が離婚する原因になった声楽教師アルマンを呼んだ。
そして、声楽教師アルマンに自分たちは何もなかったということを、ジェリーに話してもらおうと考えたのに、ジェリーが来てしまう。見つかっては駄目!ととっさに、寝室に隠れる2人。
だが、ジェリーに見つかってしまう。これまた、ジェリーに2人でいるのを誤解されてしまうのだ。彼は、それからすぐに社交界の女性バーバラ(モリー・ラモット)と婚約してしまう。
婚約披露の席で、ジェリーとルーシー、バーバラが会ってしまう。ジェシーは、ルーシーとの関係を妹だと話したため、身内として披露宴への参加をお願いされた。
ルーシーは、ジェリーの披露宴で暴れたため、その後、バーバラから婚約破棄されてしまう。ルーシーは、酔った振りをして、ジェリーを車に乗せた。
2人で事故を起こしてしまうが、ようやくジェリーの誤解を解くことに成功。再び、2人で暮らし始めた。
映画『新婚道中記』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『新婚道中記』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
妻VS夫の大戦争!スクリューボール・コメディの傑作
スクリューボール・コメディというのは、社会風刺などの要素が一切なく楽しめる喜劇のこと。本作では、妻と夫が離婚裁判で争いながら、愛犬の親権をどっちが持つか?なんて話し合う。
そして最後には、夫婦間の誤解が解けてもう1度、一緒に暮らし始めるというドタバタコメディなんです。疲れた日には、こんな作品を観て、思いっきり笑いましょう。
特に笑えて仕方がないのが、2人の間にある誤解を解こうとして呼んだアルマンとジェリーとのかくれんぼシーン。夫役を演じる、ケーリー・グラントの椅子から転げ落ちる瞬間も見逃さないで!
日本ではあまりこういったコメディが浸透していないので、はじめは何やってるの?という程度かもしれない。だけど、アメリカの俳優は本当に喜劇を愛してるんだなぁとも感じられる作品です。
フォックス・テリア、スミスくんの名演技が観たい!
この映画を彩る、もう1匹の主役が、フォックス・テリアのスミスくん。ピアノに合わせて吠えたりできるほか、目隠しをされたままで物を探すゲームも得意です。
彼にじっと見つめられたらキュンとなってしまいます。名犬は多くいても、彼ほど賢さを表現できる犬はいないでしょう。シドニー・ポワチエが主演した、「影なき男(1987)」で注目され、以後1947年まで活躍しました。
そのなかでも、有名なのが「新婚道中記」なんです!本作は、犬映画といってもいいほど、動物と人間のやり取りが楽しめますよ。こんなかわいい犬がいたら、離婚したくないって思ってしまうかも。
犬を連れている人は別れる時にもめないようにしてね。
ちゃんと話し合えば良いだけのことなのにタイミングが悪かったり、お互いに勘違いしてすれ違い、大変なことになってしまう今作。余計なことは考えずに単純に面白いなと思える作品でした。
どちらが悪いということではなく、お互いに間が悪くて、ああもうなんで!というシーンばかりなのでその雰囲気が合わないとかなりイライラもやもやするかもしれません。
私は犬も猫も飼っていないのでわかりませんが、離婚の時はペットの親権も争う対象になるんだなと学びました。(女性 30代)
映画『新婚道中記』 まとめ
”夫婦げんかは犬も食わぬ”ということわざがあるように、犬が2人の仲を取り持っています。勝手に犬映画と呼びたくなるほど、フォックス・テリアのスミスくんが愛らしい。
本作は、スクリューボール・コメディの傑作です!あのヒッチコックでさえ、本作と似たようなプロットで、「スミス夫妻」というドタバタコメディを作ったほど!
本作の魅力は、何も考えずに観て笑えること。そして、人間と動物のやり取りがまた笑いを誘います。コメディこそ、人間の豊かな想像力だと思う。
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