映画『静かなる復讐』の概要:強盗事件を引き起こし服役中の夫を持つアナのもとにホセという一人の男が現れる。2人は次第に惹かれ合うが、ホセはアナの夫が起こした強盗事件で家族を失っていた。遺族であるホセがアナに近づいた狙いとは…
映画『静かなる復讐』の作品情報
上映時間:92分
ジャンル:サスペンス
監督:ラウール・アレバロ
キャスト:アントニオ・デ・ラ・トレ、ルイス・カイェホ、ルト・ディアス、ラウール・ヒメネス etc
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映画『静かなる復讐』の登場人物(キャスト)
- ホセ(アントニオ・デ・ラ・トーレ)
- かつて宝石店にいた恋人を殺害された過去を持つ男。犯罪グループへの復讐を誓い行動する。
- クーロ(ルイス・カイェホ)
- かつて宝石強盗のドライバーとして仕事をした罪で服役中の男。家族を人質に取られたため、ホセの復讐に協力する。
- アナ(ルース・ディアス)
- クーロの妻。ホセとは一時的に肉体関係を結んでしまう。
- ファンホ(ラウール・ヒメネス)
- クーロの兄。ホセが通うお店のオーナー。
映画『静かなる復讐』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『静かなる復讐』のあらすじ【起】
あるとき、マスクをした覆面男たちは、街にある宝石店への強盗を行う。強盗犯は予め運転手を依頼していたクーロに車の運転を行わせる。
パトカーに追われるクーロたち。強盗犯の実行部隊は、車から降りて逃走する。クーロはそのまま車で逃走するが、横からぶつかってきた車と衝突事故を起こす。警官に取り押さえられたクーロはそのまま捕まるのであった。
それから数年、体格の良い中年男性ホセは、飲食店で休憩していた。ホセは店のオーナーのファンホと会話をする。そこにファンホの妹のアナがお店に預けていたかばんを取りに来る。ファンホの妹のアナの話を聞くホセ。アナの夫は強盗犯の運転手として捕まったクーロであった。
一方、ホセは自分の父が入院する病院にいた。彼の父は長年意識が戻っていなかった。その後、自宅に戻ったホセはチャットにてアナと連絡を取る。
後日、ファンホが主催するパーティーにホセは参加する。そこで同じくパーティーにいたアナの義姉のピリからアナのことを聞く。
クラブへと行ったホセは、アナに声をかける。そこで2人は距離を縮め、そのままクラブから出て肉体関係を結んでしまう。情事の際、ホセはクーロのことを聞くが、アナはあまり話さなかった。
映画『静かなる復讐』のあらすじ【承】
アナとの情事の後、ホセは一人、クーロたちが起こした強盗事件の監視カメラの映像を見る。映像内には顔を銃で叩かれ襲われている女性の姿が映っていた。
クーロは出所日を迎える。息子を交えた食事の後、クーロはアナを抱く。だが、アナの関心はクーロにはなかった。妻の愛を感じなかったクーロは激怒する。1人の時間が長かったためだと涙を流し話すアナにクーロはさらに怒り喧嘩をしてしまう。
その後、ファンホのお店で賭け事をするホセとファンホ。そこに出所したクーロも混ざり勝負するとホセが勝つ。負けたことへの怒りからホセにあたるクーロ。夫を宥めるもアナは疲れ切ってしまう。
チャットにて連絡を取るアナとホセ。家に居づらくなったアナは、息子と一緒にホセの住む家に避難する。
その後、アナの携帯電話を使用しホセはクーロに連絡する。アナ達を人質に取ったと言い、ホセの父が入院する病院へ来るようクーロに伝える。
病院にてホセはクーロに要求を伝える。宝石強盗を行った3人の所在を教えることであった。家族を救うため、クーロは要求を呑むのであった。
クーロの案内のもと、犯罪者の一人サンティに会いに行く。他2人の内、フリオは故郷に帰っていたため街にはいなかった。もう一人のロベールは自殺しておりこの世にはもういなかった。
反省の態度が見えないサンティに怒り、ホセはアイスピックでサンティを殺害する。
映画『静かなる復讐』のあらすじ【転】
ホセはサンティを殺害した後、クーロと一緒に車を走らせホテルに向かう。サンティを殺害した際に汚れた服を処分する2人。その後、ホセはクーロに対し、3ヶ月後に結婚する予定であったかつての恋人の話しをする。
彼女はかつて宝石店にて強盗から何度も顔を殴られ、命を落としてしまったことを伝える。クーロが関わった宝石強盗事件で犠牲者は、ホセの恋人だった。クーロは当時運転手としての仕事しかしておらず直接事件の実行犯ではなかった。その後、クーロはファンホに電話をかける。
翌朝、クーロはサンティを殺害した際の服が入ったゴミ袋を外に捨てる。そして車を回して、ホセと一緒に移動を開始する。
昨晩のホセの話にクーロは申し訳なさを感じ同情する。逆の立場であった場合、ホセが起こしている行動や気持ちも理解ができると伝えるのであった。
一方、アナは自身の携帯が無くなっていることに気が付く。公衆電話から義理の姉であるピリに電話をする。ホセの家に来ていることは、兄のファンホには内緒にするよう依頼し、ホセの自宅に戻る。
アナはホセの家にあるアルバム写真やビデオテープを見つける。さらに宝石店の映像が映し出されて動揺が隠せなくなる。
映画『静かなる復讐』の結末・ラスト(ネタバレ)
フリオの故郷に着いたホセとクーロ。2人は街の人にフリオの居場所の調査を始める。その甲斐あってフリオを見つける。
フリオは結婚しており妻のカルメンと出産予定の子供もお腹にいる状況であった。フリオはただならぬ状況であることを察知するがどうすることもできないため、2人を家に招き食事を振る舞うことにする。
貧しい生活を送りながらもフリオは義父から受け継いだ農場で生計を立てていた。ホセとクーロは、フリオの案内のもと農場に向かいます。
農場に到着する3人。ホセは予め準部していたトランクにある銃を手に取る。銃でフリオを脅すホセ。ホセはあの事件で起きていた真実を語り始める。
あのときホセの恋人を殴るのを止めようとフリオはしていた。だが、ファンホが言うことを聞かず暴行したと話す。事件にファンホが関わっていることは知らず動揺を隠せないホセ。その状況の中にクーロがきて止めに入る。
ホセは咄嗟にフリオの足を撃つ。小屋に逃げたフリオを追い詰めるもホセは見逃すのであった。
一方アナは、急いで兄ファンホに映像で見たことを電話で伝える。ホセが自分の命を狙っていることを聞きファンホは、電話越しに覚悟を決めるのであった。
直後ファンホのお店に銃を持ってホセがやって来る。客は誰もいなくファンホの娘がテーブルで寝ている状況であった。お店の奥に入ったホセ。その後、一発の銃声と共にホセはお店を後にする。
翌朝、ホセはクーロをアナのいる家まで送る。クーロはアナとの再会を喜びホセは車に乗って去るのであった。
映画『静かなる復讐』の感想・評価・レビュー
淡々と話が進む復讐劇。タイトルの通り、かなり静かに行われる。劇中、あまりBGMは使われていないので味気はない。ただ、今回の作品は恐らく映画としての脚色を意図的に最小限にし、復讐心を抱える男の心情を表現していると思われる。よって作品のテーマには合っていると思う。ただ面白いかは地味なので正直微妙。ホセの正義の線引きもあやふやなので、色々はっきりしない映画であった。もう少しかっこいい主人公像を期待したかった。(MIHOシネマ編集部)
本作は、強盗に恋人を殺された物静かで無口なおじさんの復讐劇を描いたスペインのサスペンス作品。
例え相手が更生して新たな生活を始めようとも、彼に容赦はない。
主人公を演じたアントニオ・デ・ラ・トーレの演技には、冷たさと静かさの中に確固たる決意を感じ圧倒された。
復讐からは何も生まれないというが、ラストは少しだけ救われたような気持ちになった。
終始静かで物語は淡々と進行し、大きな変化はないが最後まで見応えのある作品。(女性 20代)
始めはホセの感情が見えてこず、何がしたいのか分からなかったので不気味な人だなと思った。物語が進むにつれて、ホセの恋人が亡くなったことや強盗事件の詳細が明らかになり、ホセの内に秘めた激しい怒りが見えてきた。
淡々と物語が進んでいくからこそ復讐を行う姿にリアルさを感じたのだが、もう少しホセの心情が詳しく描かれていても良かったかもしれない。ホセに感情移入できるほど、物語に入り込めなかったのが残念だったなと思う。(女性 30代)
孤独な男の復讐劇を描いた今作。タイトル通り、終始静かに淡々と進む展開なので派手さはありません。こういった復讐心をテーマに重厚な雰囲気で描いた作品は少なくありませんが、その中でも今作はかなりシンプルな仕上がりになっています。
ホセの決意は最後まで揺らぐことがなく、容赦ないのが気持ちよかったです。
もう少し迫力があったら、より面白いのかなと感じましたがこの独特の静けさはクセになると思います。(女性 30代)
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