この記事では、映画『スパイダーウィックの謎』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『スパイダーウィックの謎』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『スパイダーウィックの謎』の作品情報
上映時間:96分
ジャンル:ファンタジー、アクション
監督:マーク・ウォーターズ
キャスト:フレディ・ハイモア、サラ・ボルジャー、メアリー=ルイーズ・パーカー、ニック・ノルティ etc
映画『スパイダーウィックの謎』の登場人物(キャスト)
- ジャレッド(フレディ・ハイモア)
- 主人公。父親が女を作って家族を捨てた事を聞かされておらず、父親と離れて暮らす現状に不満を持っている。
- サイモン(フレディ・ハイモア)
- ジャレッドの双子の兄弟。ジャレッドと比べて大人しく、読書が好きな秀才。
- マロリー(サラ・ボルジャー)
- 反抗期のジャレッドに厳しい姉。フェンシングの名手。
- マルガラス(ニック・ノルティ)
- スパイダーウィックが残した図鑑を使い、妖精達を支配しようと企む悪者。
- アーサー・スパイダーウィック(デヴィッド・ストラザーン)
- 80年前、妖精についてまとめた図鑑を残した張本人。妖精によって軟禁状態にある。
映画『スパイダーウィックの謎』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『スパイダーウィックの謎』のあらすじ【起】
長年妖精についての研究を行っていたアーサー・スパイダーウィックは、あまりに莫大な情報量を得てしまった事により、いずれ自分の記した図鑑を手にした誰かが悪用しないようにと封印を施します。しかし、その80年後、マロリー、ジャレッド、サイモンが母親ヘレンに連れられその屋敷へと越してきました。
ヘレンの夫は他に女性を作って家族を捨てたのですが、ヘレンは父親の口から説明をしてほしい、とまだ子供達にそのことを伝えていませんでした。父親っ子であったジャレッドは、父親と離れて暮らす事になった現状に憤り、家族に当たり散らします。家族仲が最悪な状態の中、子供達が屋敷で動き回る何かに気がつきます。
そして音がした壁を叩くと、なんとそこに秘密の通路が現れたのです。ジャレッドがその通路を通ってみると、そこには隠し部屋がありました。そしてそこには鍵のかけられた一冊の分厚い本が開けてはならないという警告のメモと共に置いてあったのでした。

映画『スパイダーウィックの謎』のあらすじ【承】
そしてジャレッドが開いたこの本こそが、かつてスパイダーウィックが隠した妖精の秘密を書いた図鑑でした。ジャレッドは、家の中を動き回っていた何かが妖精であると思い、この本について尋ねようと思います。
本の、その妖精はハチミツが大好物という記述に従いジャレッドはハチミツを用意します。すると小さなシンブルタックという妖精がジャレッドの目の前に現れました。そして今迄図鑑は保護サークルの中にあり悪者、マルガラスの目から隠されていたにも関わらず、ジャレッドが持ち出しその存在を敵に諭されてしまった事に対して怒り出します。
一方その頃、既にマルガラスの手が伸びていました。ジャレッドの双子の兄弟、サイモンはジャレッドと勘違いされ、図鑑を渡せとマルガラスとその手下に拉致されてしまいます。何のことか分からず恐怖に震えるサイモンでしたが、咄嗟に「家にあるからとってくる」と伝え、一時的にその場から逃げる事に成功しました。
映画『スパイダーウィックの謎』のあらすじ【転】
窓の外から、ゴブリンに連れ去られたサイモンを見たジャレッドは慌ててその後を追いかけますが、途中命辛々逃げ帰ったサイモンと鉢合わせます。しかしその際ジャレッドは図鑑を持ったまま、家を囲む保護サークルをでてしまった為、再び図鑑の存在が悪に勘付かれてしまいます。
一斉に家を取り囲むゴブリン達のところに、全くその存在に気付かない姉マロリーが通りかかります。妖精達は基本、魔法の石を通して出ないと見ることが出来ないのです。そこでジャレッドはマロリーに魔法の石を渡し、フェンシングの名手である彼女は何とかゴブリン達を追い払います。危険な本を燃やしてしまおうとする一行でしたが、不思議な力が働いており燃やすことはできませんでした。
そこで、以前この屋敷に住んでいたルシンダ叔母さんに助けを求めようと3人は家を出ますが、途中ゴブリン達に襲われ、ページの一部を奪われてしまいます。そしてその奪われたページには、ジャレッド達を守っていた保護サークルを消滅する方法が書かれていたのです。
映画『スパイダーウィックの謎』の結末・ラスト(ネタバレ)
ジャレッドはこの図鑑を書いた張本人であるアーサーに話を聞く事にします。アーサーは遠い昔から妖精達の住む国に軟禁状態に置かれており、その不思議な時間の歪みから、80年もの時が経過したことを知らなかったのです。図鑑に書かれた方法でグリフィンを呼び出したジャレッド達は、とうとうアーサーに出会います。
自分の生涯をかけての仕事である図鑑を燃やすことはできないと拒否するアーサーでしたが、奪われたページについて知ると、すぐに家に戻りゴブリン達を倒さなければいけないといいます。その言葉通り家に戻った子供達は母親に事の顛末を話します。最初は信じようとしないヘレンでしたが、魔法の石を通して見た家を囲むゴブリン達の姿に、一緒に打倒マルガラスを誓います。
そして、他の妖精達の助けも借り何とか勝利を収めるジャレッド達でした。そしてジャレッドは自分の父親がいなくなった本当の理由を受け止め、ヘレンや兄弟達と共にいることを選ぶのでした。
映画『スパイダーウィックの謎』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
アーサー・スパイダーウィックが書き上げた妖精に関する図鑑を、ジャレッドが発見してしまった事から始まるファンタジー。ナルニア国物語やロードオブザリングなどといった壮大なファンタジー映画とは違い、アーサーとミニモイシリーズのように、現実の中にファンタジー要素を取り入れた作品となっている。本作品の妖精は、いわゆる可愛い存在だけではなく、魔物のように描かれているのも特徴的である。少年達が西洋のモンスターと対峙して、ピンチを切り抜けていくハラハラした展開が楽しめるだろう。(男性 30代)
原作の児童書は読んでいないので詳しくは分からないが、丁寧に作られているなという印象は受けた。妖精達の動きが繊細で、本当に生きているかのように感じた。子供だけでなく、大人が嵌まってしまうおもしろさがあると思う。ストーリーとしてもそこまで複雑ではなくて、分かりやすい。ひとつだけ突っ込みたい部分があるとすれば、図鑑の管理が適当過ぎる点。これを言ったらダメなのかもしれないが、もう少し何とかならなかったのかなと思ってしまった。(女性 30代)
子供向けの妖精ファンタジー映画。フレディ・ハイモアが出ていると、彼の演技力の高さに見入ってしまい、ストーリーがどうであれ高く評価してしまいます。今作では一人二役をこなしていて真逆の性格の双子を見事に演じきっていました。
実際には絶対にありえないストーリーですが、映画の中だからこそ楽しめる妖精たちの姿や、子供だけの大冒険など見ていてワクワクしてしまうシーンが沢山ありました。
リアリティを求める方は微妙かもしれませんが、ファンタジー作品が好きな方は非常に面白く見られると思います。(女性 30代)
大人になってから観ると、童心に帰ることのできるファンタジー映画でした。闘いのシーンも子供っぽいと感じているのに、子供ながらに頭脳を使って挑む姿にスカッとします。フレディ・ハイモアが一人で双子の役を二役演じているのですが、目線等々、本当に双子が演じているのではないかと思うほど自然で驚きました。マロリー役のサラ・ボルジャーも当時は若く美人で感情表現豊かな演技が印象的だったので、今後の活躍が楽しみでしたが、あまり活動されていないみたいなので、是非ともこの作品で堪能してほしいと思います。(女性 20代)
魔法や妖精が登場するファンタジーながら、リアルな兄弟の葛藤や家族の問題も描かれていて、子ども向けとは思えない深みがありました。特にジャレッドと父親との確執が、物語の鍵として機能していたのが印象的です。最後に兄弟が力を合わせてマルガラスに立ち向かう展開は胸熱でした。原作未読でも問題なく楽しめるし、大人でも満足できる作品です。(20代 男性)
最初はファンタジーアドベンチャーとして気楽に観ていたのに、途中から家族の再生の物語としてグッと引き込まれました。双子のキャラクターの描き分けも素晴らしく、演じたフレディ・ハイモアの演技力に脱帽。妖精たちもユニークで可愛く、特にホブゴブリンのシーマスは癒し担当。ラストでジャレッドが父親を諦める決断をする場面では、思わず泣いてしまいました。(30代 女性)
子ども向けの映画かと思って観始めたけど、意外とホラー要素やダークな展開があって驚きました。特にマルガラスの造形はリアルで怖く、妖精=可愛いというイメージを良い意味で裏切ってくれました。ファンタジーの世界観もきちんと構築されていて、設定がしっかりしているのが魅力。終盤の母親との和解シーンは、親子の関係に悩んでいた自分にとって心に刺さる場面でした。(40代 男性)
双子の兄弟の関係性や、家族のバラバラ感が、物語の中で少しずつ修復されていく過程に泣けました。特に、父親がもう戻ってこないという現実を受け入れるジャレッドの姿には胸が詰まりました。ファンタジーの中にしっかり現実のテーマが盛り込まれていて、大人が観ても共感できます。妖精の描写も凝っていて、世界観にしっかり没入できる良作です。(50代 女性)
物語全体に流れる「本を開いたことから世界が変わる」という展開がワクワクしました。ジャレッドが禁書を見つけたことで異界の扉が開くあたり、王道の展開ながらテンポもよくて飽きさせません。妖精たちのキャラデザも魅力的で、ビジュアル面も楽しめました。少年の成長物語としてもよくできていて、最後には“信じる力”が大きな意味を持つ展開に心を動かされました。(10代 女性)
兄弟で協力して危機に立ち向かう展開が最高に熱かった!特に双子が入れ替わってマルガラスをだます作戦は、テンポも良くて思わず手に汗握りました。ファンタジーだけど、実際に兄弟間でありがちな喧嘩や嫉妬が描かれていて、共感しながら観られたのもよかった。最後の母親との和解シーンも、今までのわだかまりが解けるようで、感動的でした。(20代 男性)
映画『スパイダーウィックの謎』を見た人におすすめの映画5選
ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女
この映画を一言で表すと?
「衣装ダンスの扉が導く、壮大で美しい異世界の冒険譚」
どんな話?
戦時中、4人の兄妹が田舎の屋敷で出会った衣装ダンスの奥には、不思議な世界“ナルニア”が広がっていた。永遠の冬をもたらす白い魔女と、勇敢なライオン・アスランとの戦いを描いた壮大なファンタジー。
ここがおすすめ!
兄妹たちが力を合わせて未知の世界に挑む展開は、『スパイダーウィックの謎』と非常に近く、家族の絆と成長が描かれます。美しいビジュアルと神話的なストーリーは、ファンタジー好きにはたまらない魅力です。
ライラの冒険 黄金の羅針盤
この映画を一言で表すと?
「選ばれし少女が運命を切り拓く、神秘と科学が交差する冒険ファンタジー」
どんな話?
“ダイモン”と呼ばれる魂の化身とともに生きる世界で、少女ライラは誘拐された友人を救うため、禁断の秘密が眠る北の地へと旅立つ。哲学的要素も含んだ深みのある物語が展開。
ここがおすすめ!
少女が大きな陰謀に巻き込まれていく中で成長していく姿は、ジャレッドの姿とも重なります。独特な世界観とビジュアルの完成度も高く、冒険心をくすぐる作品です。
レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
この映画を一言で表すと?
「不運続きの孤児たちが、知恵と勇気で立ち向かうユーモア×ダークな冒険劇」
どんな話?
両親を亡くした3人の兄妹が、遺産を狙う邪悪な親戚・オラフ伯爵から逃れながら、自分たちの家族に隠された秘密を解き明かしていくダークファンタジー。予測不能な展開が次々と押し寄せる。
ここがおすすめ!
シリアスな中にもウィットがあり、兄妹の個性が光る冒険が魅力。『スパイダーウィックの謎』と同じく、子どもたちが“子どもなりのやり方”で大人の世界と戦う姿が爽快です。ジム・キャリーの怪演も必見。
インクハート/魔法の声
この映画を一言で表すと?
「本を読むだけで“物語”を現実にできる、究極の読書ファンタジー」
どんな話?
“読むと登場人物を現実に呼び出してしまう”能力を持つ父と娘が、悪役を封じるため物語の世界と現実を行き来しながら闘う。原作愛と冒険心に満ちた壮大なファンタジー作品。
ここがおすすめ!
「本に触れることで世界が変わる」というテーマが、『スパイダーウィックの謎』の禁書と重なります。本好き、冒険好きなら間違いなく楽しめる、ファンタジーへの愛が詰まった一本です。
ブリッジ・トゥ・テラビシア
この映画を一言で表すと?
「想像の世界が、現実を癒やす“場所”になる――友情と喪失の物語」
どんな話?
学校で孤立していた少年ジェスが、自由奔放な少女レスリーと出会い、森の中に“テラビシア王国”という空想の世界を作り出す。しかし、現実の出来事が二人の世界を揺るがせていく…。
ここがおすすめ!
ファンタジーと現実を往復することで、心の傷を癒すというテーマは『スパイダーウィックの謎』にも通じます。子どもの視点で描かれる繊細な感情と、想像力の力強さに涙が止まりません。
みんなの感想・レビュー