映画『ストレイヤーズ・クロニクル』の概要:本田孝好の同名小説を映画化した作品。監督は瀬々敬久。主演は岡田将生。周りを固めるのは染谷将太、松岡茉奈、成海瑠子といった若手実力俳優・女優達で、話題を集めた。
映画『ストレイヤーズ・クロニクル』 作品情報
- 製作年:2015年
- 上映時間:126分
- ジャンル:SF、アクション
- 監督:瀬々敬久
- キャスト:岡田将生、染谷将太、成海璃子、松岡茉優 etc
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映画『ストレイヤーズ・クロニクル』 評価
- 点数:60点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『ストレイヤーズ・クロニクル』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ストレイヤーズ・クロニクル』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ストレイヤーズ・クロニクル』 あらすじ【起・承】
1990年、極秘の研究の結果、ある子供たちが生まれた。親に多大なストレスを与えることで、そこから生まれる子供たちに人知を超えた能力を備えさせるといった研究である。主人公の昴は3秒先を見通せる視覚を持つ、そういった子供たち数名の兄であり、リーダーのような存在だった。しかし、昴含め彼らは20歳前後まで生きられない、また生殖ができないという欠点も抱えていた。昴達とは違う、動物や植物のDNAを組み込まれたことで突然変異し、その結果特殊能力を持つようになった学率いる「チームアゲハ」の子供たちは、自分たちを生んだ世界を恨み、国の要人の暗殺を実行していた。
そんな「チームアゲハ」の捕獲を、政府の要人であり研究機関の責任者でもある渡瀬に命じられる昴たち。なぜ生け捕りかというと、死ぬとその身体から致死率90%のウイルスが飛散し、全人類のほとんどを死滅させることができる、というのが学の特殊能力だからである。
同じ能力者なのにも関わらず正反対の思想を持ち、ぶつかることに疑問を感じながらも、学たちと戦わざるを得ない昴たちだった。
映画『ストレイヤーズ・クロニクル』 結末・ラスト(ネタバレ)
昴たちは、渡瀬に利用されているが、その利用価値がなくなると生きていくことはできない。彼らはその特殊能力を使いすぎると精神に異常をきたし崩壊する『破綻』の危険性と常に隣りあわせだった。渡瀬のやり方に心から賛同できずに、しかし守りたい仲間のために戦う昴の迷いを見抜いた学は、本当の敵は誰なのかを語る。自分たちを実験台にし、踏みにじっているのは渡瀬達であることを告げられた昴は、迷いの末学たちと共に渡瀬に立ち向かう決意をする。
渡瀬が用意した部隊に仲間たちがあっけなく散っていく中で、昴は自分たちの生まれた意味や生きる目的を考えながら戦い抜く。しかしその戦いの中で学が致命傷を負ってしまった。学が死ねば、ウイルスが世界を滅ぼしてしまう。渡瀬の真の目的は人類を滅ぼすということだったのだ。そのためには自分が死ぬことをも厭わないという。
渡瀬を退けても、学が死ねば誰も助からない。そこで、学が告げたのは、自分が焼け死ねばウイルスもまた消えるというものだった。昴は学の姿を胸に刻み、泣きながら彼の身体に火をつけるのだった。
映画『ストレイヤーズ・クロニクル』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ストレイヤーズ・クロニクル』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
消化不良
なんというか、「生きる」「死ぬ」といった大きなテーマを描こうとしているにもかかわらず、ぼんやりとした終わり方になってしまった気がする。恐らく超能力を持った子供たちがバカスカ死んでしまったことと、結局学が1人全て背負って死んでいったことのインパクトが大きすぎたのだと思う。しかも生死を描くには、超能力の設定が雑というか、ストレスを与えられた親から生まれたら異常感覚を手に入れて、虫や動物の遺伝子を植え付けられたら口から槍が噴出されたり皮膚が硬化したりといった能力を手に入れて、と少し設定を広げすぎであるように感じた。単純に、同じような異能者たちで、思想だけが真っ二つでよかったのではと思う。敢えて根元の設定を変えたのに深い理由があるようなストーリー展開ではなかった。また、碧だけが生殖能力を備えていて云々も、なんとなく「希望」であることはわかるような気がしたがそれほど生かされていなかったのももったいない。
主人公は
岡田将生が演じる主人公は、みんなの兄貴分ですごく慕われているのだけれど、その理由というかなぜそこまで慕われるのかがあまりピンと来なかった。単に年齢が上だからというのもあるだろうが。何故かというと恐らく染谷将太演じる学のキャラクターが立ちすぎていたからだろう。車いすに座ったまま、実戦はできないにも関わらず恐るべき頭脳で仲間たちを取りまとめ戦術を展開していく、というなんともかっこいいリーダー像の学がいると、昴の「優しい」という点以外がかすんでしまう。最後もただ戦っただけで学の様に何かを貫き通したわけではなく。学と二本柱の主人公にするなら、もうひと要素何か足してあげてほしかったように思う。
作品を面白くしようとして、様々な要素を詰め込んだせいで全体的にぼんやりとしてしまい、見所がわからなくなってしまった今作。
パッケージでポーズをとる岡田将生がダサすぎてなんだこれと思って鑑賞したのですが、ストーリーはかなり惜しかったです。
『メイズランナー』に登場するような、普通とは違った子供たちが悪い大人に利用される展開は面白かったのですが、彼らの能力やその代償に頼りきりなのでやりたいことを詰め込みすぎていて、1番伝えたいことがよく分からなくなっていました。
昴よりも学の方がお兄ちゃんぽくてかっこいいなと感じたのは私だけではないでしょう。(女性 30代)
映画『ストレイヤーズ・クロニクル』 まとめ
染谷将太の演技と、岡田将生のアクション目当てで見るのなら価値ある作品である。しかし、ストレスホルモンだとか虫のDNAだとか『破綻』だとか碧だけ持つ生殖能力などなど、とにかく様々な設定を盛り込みすぎて消化不良感は否めないし、それなら何か削って昴をもう少し描いてやってくれという気持ちになった。
学が最後に、自分が焼け死ねばウイルスがどうのこうのと説明していたのも少し不思議だった。焼け死ぬ、が一体どういう状態を指すのかも不思議だった。しかしこの設定だけは最後までしっかりと生きていたし、学の思想を支えていたので唯一評価できる設定のようにも思えた。
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