映画『サバービコン 仮面を被った街』の概要:誰もが暮らしたがる夢の街サバービコン。そこに住むガードナーの家族は、ある夜、泥棒に押し入られ、その結果、妻のローズが命を落とす。悲しみに暮れる中、数名の容疑者が逮捕される。その中にローズ殺しの犯人もいたのだが……。
映画『サバービコン 仮面を被った街』の作品情報
上映時間:105分
ジャンル:サスペンス
監督:ジョージ・クルーニー
キャスト:マット・デイモン、ジュリアン・ムーア、ノア・ジュープ、オスカー・アイザック etc
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映画『サバービコン 仮面を被った街』の登場人物(キャスト)
- ニッキー(ノア・ジュープ)
- ガードナーとローズの息子。隣に越してきた黒人一家マイヤーズの息子アンディと遊ぶようになる。
- ガードナー(マット・デイモン)
- ニッキーの父親。妻のローズよりも彼女の姉のマギーを愛しており、保険金殺人を計画する。その金でサバービコンを出てアルバで暮らそうと考えている。
- マギー(ジュリアン・ムーア)
- ローズの姉。ガードナーと密かに愛し合う仲。
- ローズ(ジュリアン・ムーア)
- ガードナーの妻。交通事故のせいで車椅子生活を送っている。
- ミッチ(ゲイリー・バサラバ)
- ローズとマギーの兄。甥っ子のニッキーとは仲が良く、大切に思っている。
映画『サバービコン 仮面を被った街』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『サバービコン 仮面を被った街』のあらすじ【起】
中流家庭の夢の町サバービコンにはアメリカ全土から家族が押しかけていた。当初はそれほど人気も無かったが、12年後には6万人が住む人気のベッドタウンになった。ここには消防署、警察署、ショッピングモールに教会まであらゆるものが揃っていた。
ある日、サバービコンに黒人家族のマイヤーズが引っ越してくる。町に住むのはほとんどが白人だったため、黒人は町の治安を悪くすると決めつけていた。住民の多くが彼らを追い出したいと考えていたが、隣に住むローズは息子のニッキーにマイヤーズ家の子供アンディを野球に誘うように言う。ニッキーはしぶしぶ誘いに行った。
ニッキーは父のガードナー、交通事故で車椅子となった母のローズ、そしてローズの姉マギーと暮らしていた。ローズの兄で伯父のミッチとは大の仲良しだった。その夜、泥棒がきたというガードナーの言葉に起こされたニッキーは、リビングで二人の男たちと顔を合わせる。男たちはクロロホルムを使って全員を眠らせた。
ニッキーは病院で目を覚ました。ガードナーもマギーも無事だったが、クロロホルムを吸い込みすぎたローズは帰らぬ人となってしまった。悲しみに暮れるニッキーにアンディは小さなヘビをくれた。
ローズの葬式が終わってからしばらくして警察が容疑者を逮捕。面通しをお願いされたガードナーとマギー。外で待っていたニッキーはこっそりと部屋に忍び込み、犯人たちの顔を覗きこんだ。番号順に並ぶ容疑者の中に自分たちを襲った二人の男がいたのだが、ガードナーは知らないと答えた。
父の発言に疑問を持ったニッキーだったが、ガードナーは、あれは犯人ではなく別人だったと答えるばかり。ローズが亡くなったことで、ガードナーとマギーは急速に近づいていった。
映画『サバービコン 仮面を被った街』のあらすじ【承】
地下室から物音が聞こえたので恐る恐る様子を見に行ったニッキーは、ガードナーとマギーが関係を持っているのを目撃してしまう。彼は次第にサバービコンから出ていきたいと考え始める。
ガードナーのオフィスに犯人の二人組がやってきた。実は、ガードナーと二人は知り合いでローズを殺害して保険金を得る計画のために手を組んでいた。ガードナーはローズよりもいつしかマギーを愛するようになり、ローズを殺して金を得て、彼女とアルバに逃避行しようと考えていたのだ。自分たちの姿をニッキーに見られたことを危惧した犯人たちは、息子をどうにかしろと脅しをかける。ガードナーに呼び出されたニッキーは、陸軍士官学校への転入を言い渡されてしまう。
マイヤーズ家の周りには高い塀が立てられ、町から隔離されたようになっていた。妻のデイジーが買い物に行くと、ものすごい高値で売りつけられてしまう。住民の嫌がらせはエスカレートし、彼らは集団でマイヤーズ家を取り囲むと、出ていけと騒ぎ立てた。
ある日、保険調査員のクーパーが話をしにやってきた。対面したマギーは彼とローズの保険について話をする。だが、クーパーは最初からローズの死はガードナーとマギーによる保険金殺人だと確信を持っていた。クーパーの不躾な発言に怒りを露にするマギー。夜、ガードナーと話すために再び訪れると言って彼は去って行った。
映画『サバービコン 仮面を被った街』のあらすじ【転】
犯人の二人組はガードナーが裏切るのではないかと不安を募らせ始めた。彼らは裏切りを阻止しようと、見せしめにマギーとニッキーを殺すことにする。
マギーからクーパーのことを聞いたガードナー。再び現れたクーパーは、自分もローズの保険金殺人に一口乗せてほしいと言った。成功報酬として得る金の全額を要求し、それが通らない場合は全てをばらすと脅しをかけてきた。彼は自分が殺されることはないと思っていた。調査員を殺したとなれば全ての保険会社を敵に回すからだ。だが、彼はマギーが出した洗剤入りのコーヒーを飲んで苦しみだし、そこを狙ったガードナーによって殴り殺されてしまった。
苦しみだしたクーパーを目撃したニッキーは恐ろしくなり、伯父のミッチに電話を掛ける。だが、会話の途中で電話は切れてしまった。マギーが電話線を引きちぎってしまったのだ。最悪の状況となったことで覚悟を決めたマギーは、ニッキーを殺すために毒入りのサンドイッチとミルクを用意する。
クーパーを彼の車に乗せ、人里離れた場所へと向かっていったガードナー。その後ろをローズ殺しの犯人の一人が追っていった。もう一人はマギーとニッキーを殺すために屋内へ。犯人に殺されたマギーの姿を目撃したニッキーは、大急ぎでベッドの下に隠れたが発見されてしまう。ナイフを手に迫る犯人を駆けつけたミッチが射殺した。だが、格闘の際に彼はナイフで刺されて重傷を負ってしまう。ミッチはニッキーをクローゼットに隠すと警察に電話を掛けた。
映画『サバービコン 仮面を被った街』の結末・ラスト(ネタバレ)
自宅へと帰宅するガードナーに犯人が近づいてきた。だが、よそ見をした犯人は衝突事故を起こして爆死してしまう。マギーとニッキーに危険が迫っていると知ったガードナーは大急ぎで家に戻るが、そこで見つけたのはマギーとミッチ、もう一人の犯人の死体だった。
ガードナーは隠れていたニッキーを見つけ出すと、全て黒人であるマイヤーズがやったことだと説明した。だが、ニッキーは父の仕業だと気がついていた。怒ったガードナーは、もしマイヤーズが犯人だと言わなければ、お前も死ぬことになるとニッキーに言う。
昨夜、マイヤーズ家には暴徒と化した住民が押し寄せ、車は燃やされて屋内に乗り込もうとする者まで現れていた。この事件は朝のニュース番組で報道されたが、白人にとって都合のよい形で放送されていた。
朝、ニッキーは一人でボール遊びをするアンディを見かけて庭に出てきた。二人は人種の違いなど気にする素振りも見せず、キャッチボールを始めた。ニッキーはガードナーの脅威から逃れることができていた。彼はマギーがニッキーを殺すために作ったサンドイッチとミルクを毒入りと知らずに飲み食いして、死んでしまったのである。
映画『サバービコン 仮面を被った街』の感想・評価・レビュー
ジョージ・クルーニーの映画は本筋が定まらない作品が多い気がする。本作もそんな感じが強い。一見、平和そうに見えるサバービコンで起きた保険金殺人。当時の黒人に対する偏見や差別も描いているが、その部分は表の顔と裏の顔のメタファーとして十分効果を発揮していると思う。だが、全体的に説明不足なため、感情を揺さぶられない。ガードナーがサバービコンを出て行きたい理由などを少しでも語ったら良かった。クルーニーは良い役者だと思うが、やはり監督は向いていないのかも。(MIHOシネマ編集部)
1950年代のアメリカが物語の舞台になっていることもあり、小物や洋服がオシャレで可愛い。真面目そうに見えるガードナーが、自分の望みのために妻を殺害してしまうのが恐ろしい。息子のニッキーのことも守ろうとせず、狂っているとしか言いようがない。ボロボロなガードナーが平静を装い、ニッキーに語り掛けるシーンが一番不気味で衝撃的だった。その一方で、黒人一家を差別する町の人達の様子も怖かった。「サバービコン」は絶対住んではいけない町だと思う。(女性 30代)
本作は、実在する人種差別事件を基に、誰もが住みたがる憧れの街「サバービコン」の裏側を描いたサスペンス作品。
明るい街の新たな側面が息子の目を通して見え始めてからは、心底不気味な空気で周囲の人間たちが皆怖かった。
嫌がらせを受ける黒人一家にばかり注目して、自分たちの街で起こっている問題を見逃している人々を風刺しているかのようなブラックユーモアを描きたかったのだろうか。
続きが気になる終わり方だった。(女性 20代)
ラストの展開にゾッとしましたが、そこまでのストーリーはどこかふわふわしていて何を伝えたいのか分かりませんでした。サバービコンという憧れの街の裏側は人種差別や犯罪に溢れていて、いつも笑顔でお人好しを演じる人たちの集まり。そんな街で暮らす少年が街の真実を知っていくうちに、自分の考え方や行動を確立していく様子は子供なのにも関わらず、断固とした強さを感じました。
ラストの展開はまさにブラックジョークと言った所でしょうか。(女性 30代)
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