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映画『スーパーの女』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『スーパーの女』の概要:スーパーが大好きな主婦が、閑古鳥の鳴くダメスーパーを改革していく。普段何気なく利用しているスーパーの舞台裏が暴露されており、食の安全についても考えさせられる。身近な内容なだけに社会的反響も大きく、映画は大ヒットした。伊丹十三監督作品。

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映画『スーパーの女』の作品情報

スーパーの女

製作年:1996年
上映時間:127分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:伊丹十三
キャスト:宮本信子、津川雅彦、金田龍之介、矢野宣 etc

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映画『スーパーの女』の登場人物(キャスト)

井上花子(宮本信子)
スーパー大好き主婦。主婦目線でスーパーのことを鋭く分析しており、スーパー「正直屋」の立て直しに貢献する。男勝りの熱血漢。夫とは死別しており、息子は北海道の大学へ通っている。
小林五郎(津川雅彦)
正直屋の専務。花子の幼馴染。最愛の妻に先立たれてからは、荒んだ生活を送っている。正直屋のオーナーは実の兄で、赤字続きの正直屋を売却したがっている。一族は不動産業なども経営する資産家。
社長(伊東四朗)
正直屋の向かいにあるスーパー「安売り大魔王」社長。とにかく派手な安売りをして客を呼び込む。しかし商品の品質は悪く、食品偽装もしている。正直屋をまるごと買い取りたいと考えている。
精肉部チーフ(六平直政)
正直屋の精肉部チーフ。強面で、気に入らないことがあるとすごむ。職人の特権を利用し、屑肉業者と結託して、高価な和牛を外部業者へ横流ししている。
しんちゃん(高橋長英)
正直屋の鮮魚部チーフ。職人気質で、自分以外の人間に刺身は造らせない。昔は魚屋だった。腕のいい職人だが、スーパーの鮮魚部には向かない。
キヨちゃん(三宅裕司)
正直屋の青果部チーフ。花子の出現により考え方が変わっていく。助手のみつるは、野菜のことをよく勉強している。
ウメさん(あき竹城)
正直屋の惣菜部チーフ。花子とともに、主婦目線で惣菜部を改革していく。自分は正直屋で買い物をしたことがない。
店長(矢野宣)
正直屋の店長。あまりやる気がなく、客の気持ちを全く考えない。安売り大魔王の社長に買収されており、正直屋の情報を横流ししている。

映画『スーパーの女』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『スーパーの女』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『スーパーの女』のあらすじ【起】

新装開店したスーパー「安売り大魔王」は、大勢の客で賑わっていた。この店の売りはとにかく安いことで、商品に信じられないような安値をつけて客を呼び込んでいる。向かいのスーパー「正直屋」は安売り大魔王に客を奪われ、閑散としている。店長は専務の小林五郎にこのピンチを報告するが、五郎の反応は鈍い。

安売り大魔王へ偵察に来た五郎は、幼馴染の井上花子と再会する。お互い連れ合いに先立たれたことを知り、2人はすぐに意気投合する。スーパーが大好きな花子は、安売り大魔王の姑息なやり口を鋭く見抜いており、インチキスーパーだと言い放つ。

五郎は花子に正直屋を見てもらう。花子は次々と正直屋の欠点を指摘し、ダメスーパーの見本のような店だと酷評する。ここが五郎の店だと知り、花子は安売り大魔王に勝つための知恵を伝授する。

安売り大魔王の社長は正直屋を買い取りたがっていた。オーナーである五郎の兄は不動産業なども展開しており、儲けの出ない正直屋にあまり執着がない。兄から“思い切って売ろう”と言われ、五郎は落ち込む。五郎もスーパーの仕事に面白さを見出せず、自分には向いていないのではないかと悩んでいた。

映画『スーパーの女』のあらすじ【承】

花子は五郎に、スーパーの面白さを説いてやる。スーパーには主婦を興奮させるドラマがあるべきだという持論を展開し、安売り大魔王に対抗するためのアイデアを出す。五郎は花子の才能を見抜き、正直屋で働いて欲しいと頼む。花子は渋っていたが、大嫌いな安売り大魔王の社長の鼻をへし折るため、正直屋で働くことにする。

花子は、五郎からスーパーの仕組みを教えてもらい、レジ係のチーフとして働き始める。花子はお客様第一の姿勢で丁寧な応対をして、客の主婦たちから気に入られる。一方で、ルールを守らない客には毅然とした態度で接し、店の信用を守る。

正直屋の精肉部のチーフは強面で、みんなから恐れられている。五郎も職人には気を使っており、強いことを言えない。しかし花子は、ずさんな仕事をする精肉部に文句を言いに行き、チーフを怒らせて冷蔵庫に閉じ込められてしまう。そこには、高価すぎて売れない高級和牛が保存されていた。

花子は魚のドリップをきちんと処理しない鮮魚部にも文句を言いに行き、チーフのしんちゃんを怒らせる。正直屋の職人たちは、客の気持ちを全く考えていなかった。

花子は職人を敵に回しても怯まず、創意工夫を重ねていく。青果部チーフのキヨちゃんや、販売促進部の社員たちは、花子を認めるようになっていく。花子は実際に働いてみて、スーパーは結局お客様のものだと痛感する。そしてお客様の期待に答えられるスーパーは生き残れると考え、“日本一お客様の立場に立つ店を目指そう”と五郎に提案する。五郎もその意見に賛同し、花子を副店長に昇進させる。

映画『スーパーの女』のあらすじ【転】

副店長になった花子は、常連のお客様を集めて主婦の声を聞く。主婦の意見はとても参考になり、花子は店の商品の改革を進めていく。

花子の呼びかけで、青果部も新鮮な野菜を仕入れるようになり、惣菜部もバイキング形式のお弁当を始める。花子が提案した全商品1割引の企画は大当たりし、正直屋は活気を取り戻す。しかし五郎は、自分より花子が評価されるのが面白くない。

鮮魚部では、昨日の売れ残り商品の日付を変え、リパックして店頭に並べていた。花子はお客様を騙すようなことはするべきではないと主張し、パートの主婦たちもその意見に賛同する。花子は、正直屋で働く近所の主婦たちが、この店で買い物しているのを見たことがなかった。それはこの店の商品を信用していないからだと、花子は店長や職人たちに詰め寄る。今までずっと我慢してきたパートの主婦たちは、花子を応援する。

五郎は花子を呼び出し、職人を怒らせるなと説教をする。2人は大げんかになり、花子は店を飛び出していく。

翌日、花子は初めて無断欠勤をする。五郎は、花子の大切さを痛感し、深く後悔していた。花子は、台風のあった青森へ行き、木から落ちたけれど商品価値のあるりんごを大量に仕入れていた。五郎はその話を聞いて大喜びし、トラックで帰ってきた花子を迎える。

五郎と花子はホテルへ行く。しかし花子はどうしても吹き出してしまい、男女の関係にはなれない。五郎は花子を抱くことはあきらめるが、正直屋に関してはやれるだけやってみようと決意を固める。

映画『スーパーの女』の結末・ラスト(ネタバレ)

五郎は従業員一同に“鮮度の悪いものは一切売らない”という店の方針を厳命する。そのせいで店長や職人の反感を買うが、五郎の態度は揺るがない。

精肉部と鮮魚部のチーフには、大事な仕事は自分でやらないと気が済まないという頑固さがあった。しかしそれでは商品の品出しが間に合わない。花子は“スーパーに必要なのは職人ではなくて技術者だ”とチーフに告げる。

店長は、不満を抱えたチーフを安売り大魔王の社長に会わせる。社長は、職人や部下をまとめて買収すれば、正直屋は店を売るだろうと企んでいた。

精肉部助手は、チーフが屑肉業者と結託して、店の高級和牛を横流ししていることを花子と五郎に密告する。さらに店長の悪巧みも発覚する。五郎は店長と精肉部チーフに謹慎を命じる。悪徳チーフがいなくなり、正直屋の肉は新鮮なものに生まれ変わる。

花子は、パートの主婦たちが店で買い物しているのを見て大喜びする。店員たちの顔も生き生きとしていた。

安売り大魔王の社長は、従業員も全てまとめて10億円で買い取りたいという好条件を提示してくる。五郎は店を売りたがっている親族一同の前で土下座し、必ず結果を出すから正月まで待って欲しいと頼む。

店長は、自分と一緒に安売り大魔王へ来るよう、従業員たちを誘惑する。正直屋がつぶれると聞いて、大半の従業員が店を去ろうとするが、花子は“自分は店に残る”と頑張る。花子の言葉に心を動かされ、従業員たちは次々と残留の意思を表明する。結局店を去ったのは、店長と精肉部チーフだけだった。そして花子が店長に昇進する。

夜、元店長と精肉部チーフが店の肉を運び出すのを止めようとした花子は、手違いで冷凍車に閉じ込められてしまう。花子を乗せたまま走り出した車を、大型トラックをヒッチハイクした五郎が追いかける。2台の車は激しいカーチェイスを繰り広げ、パトカーも出動。五郎が消火器を噴射させて冷凍車を停止させ、店長とチーフは逮捕される。

冷凍車から救い出された花子は、漁師の家で目を覚ます。五郎の的確な処置で、花子は息を吹き返していた。漁師と知り合ったことで、正直屋は正月の初売りから産地直送の新鮮な魚を仕入れることができ、店は大繁盛する。一方、安売り大魔王では閑古鳥が鳴いていた。

映画『スーパーの女』の感想・評価・レビュー

伊丹十三監督による人間ドラマ。宮本信子演じる井上花子が、落ち目のスーパー「正直屋」を痛快に立て直していくという展開。
専務の小林五郎から半ば強引に正直屋で働くことになった花子だが、一癖も二癖もあるスーパーの従業員たちに悪戦苦闘する。しかし、そんな花子の頑張りを見ていた従業員が徐々に花子を認めていく姿は見ていて気持ちが良い。
そして、ライバルスーパー「安売り大魔王」が今度は正直屋の買収に乗り出し、またも花子はピンチに。毎回のしかかる困難を乗り越えていく花子の生き様にスカッとさせられた。(男性 40代)


花子が立て直した「正直屋」はお客様に喜んでもらうことを第一に考えたお客様目線のスーパーで、こんなところが近所にあったらリピーターになってしまうだろうなと感じました。
普段何気なく買い物するだけのスーパーの裏側を見られてとても面白かったです。よく鮮魚コーナーで丸の魚を三枚おろしに加工して貰ったりするので、私がいつも行くスーパーにも職人気質の頑固者がいるのかななんて考えてしまいました。
明るい雰囲気の作品なので、清々しい気持ちで見られると思います。(女性 30代)

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