映画『サーフズ・アップ』の概要:伝説のサーファーであるビッグZに憧れているペンギンサーファーのコディ。ビッグZ記念の大会で優勝を夢見て波に挑んでいく中で、悩み仲間に励まされ成長していくストーリーのフルCGのアニメーション映画。
映画『サーフズ・アップ』 作品情報
- 製作年:2007年
- 上映時間:85分
- ジャンル:コメディ、アニメ
- 監督:アッシュ・ブラノン、クリス・バック
- キャスト:シャイア・ラブーフ、ジェフ・ブリッジス、ジェームズ・ウッズ、ゾーイ・デシャネル etc
映画『サーフズ・アップ』 評価
- 点数:65点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★☆☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★☆☆☆
- 設定:★★☆☆☆
[miho21]
映画『サーフズ・アップ』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『サーフズ・アップ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『サーフズ・アップ』 あらすじ【起・承】
昔伝説のサーファー、ビッグZ(ジー)は島に突如現れた。その時Zは「諦めずに道を探せ、それが勝者だ」と教え、世界に1つだけのビッグZペンダントをコディにかけてくれた。
成長したコディ、彼は島で何となく燃えない生活を送っていた。
魚の仕分けを少し嫌々しつつ、独学で氷のボードを作りサーフィンを続けていた。
ある日、スカウトによってペングーアイランドで開催されると言うサーフィンの世界大会への出場が可能になる。
半ば強引に船を追い、乗り込んだコディは、チキン・ジョーなど新しい仲間達と出会う。大会会場では、優秀なライフセーバーのラニに一目惚れする。
サーフィンでの勝負を挑むコディだったが、何度も優勝をしている上に、今大会でも優勝候補のタンクにあっさりと負けてしまう。
波に飲まれてしまい、危うく溺れかけた所を憧れのラニに助けられる。以前の家族のインタビューでは、家族の誰もが大会で優勝出来るとは思えないと苦い顔をしていた。
家に戻ったラニはギークに助けを求める、毒ウニを踏んでいたのでコディはぐったりしていたのだ。負けて落ち込んでいるコディは、周りに励まされ、ボードを自分で作る事から始める。古いボード小屋を見つけるとそこは何とビッグZの小屋だった。
映画『サーフズ・アップ』 結末・ラスト(ネタバレ)
大会で使われた歴代のボードを見つけ興奮するコディ、しかしボードを慈しむギークを見て彼がZだと気が付く。何故死んだ事になっているのかなど追求するが、話してはくれない。
インタビューでもタンクはやり口が汚いので勝者と言えないと話す子供達。
直々に波の乗り方から教わるコディ。ラニは10年も家を出ないでいたギークがたった1日で外に連れ出したコディを称える。
2人して穴から落ち溶岩に囲まれる洞窟の中を滑り落ち、Zと交流を深めながらコディは再びボード作りと練習に励む。
Zはタンクがすごい技を繰り出すのを見て、ファンの元に負けた姿をさらせないと引きこもった理由を話す。
危険な大波が立つ大会になったが、コディは参加。泳ぎながら自分に諦めろと言ってきた者達を思い出す。
決勝戦は、優勝候補のタンク、チキン・ジョー、まさかのコディの3名になり、湧く会場。
タンクが無得点、チキンとコディが同点で勝負が決まる最後の波で、タンクが割り込みチキンを襲う、助けようとしたコディは優勝を捨て、地獄岩の方へと押し入られてしまった。
タンクはワニに助けられ、コディは岩にしがみついているとZが現れそのまま波に乗れ!と叫んだ。Zとコディは無事波から逃れ、会場に戻る。皆にZも再会し、再び皆で波を楽しむ。
映画『サーフズ・アップ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『サーフズ・アップ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
人間社会と違和感が無い
ペンギン世界を舞台にしての、仲間との関わり、師弟関係、諦めない心、を描いているのだが、人間社会とあまり違和感が無い。
これを人間バージョンで制作しても全く疑問を持たず、すんなり心に入ってくるような内容である。
サーファーがペンギン、と言う設定のみ違うだけなので、人間でも一目ぼれ、憧れていたかつてのスターと関わり立ち直って行く、などは内容的に王道である。
あまり動物アニメーション映画、と思って見ない方が良い。
なぜなら生活スタイルや生活週間もあまりペンギン独特の習性等がプッシュされているわけでも無く、冒頭のペンギンとしてこんな生活をしています、の部分のみしか動物らしさは表現されていない。
リアルな挫折や葛藤
あえて、ペンギンサーファーとして、映画を見てみると、人間社会では当たり前に起こり得る心の悩みなどが何だかすごく非日常的に感じてします。
ペンギンなのに、師弟関係で悩むのだろうか、勝者とは?何だと追求するなど、心の部分は生物間の垣根は無いのではないかと考えさせられる。
家族にもあまり応援されていない上に、穏やかな性格のコディなので、視聴者も応援しやすいはず。
一貫して全体が映画のインタビュー撮影の様なスタイルで進むのが面白いし、心の機微をデリケートに取材形式で表現出来ている。
平和に見える世界観だが、地獄岩や、波自体の危なさなどが、アニメーションにしてはメルヘン感よりリアリティの方が勝っているので、サーフィン好きの人や海が好きな人には居心地良く観る事が出来る映画である。
ペンギンの世界の物語なので子供向けの作品だと思って甘く見ていましたが、ストーリーはかなり骨太で大人が見ても心にグッとくるものがありました。
自分の好きなことを一生懸命やるって本当に大切で、それが上達にも繋がるし、周りの人達との関係もより良いものになっていくのだと感じさせてくれます。それはペンギンの世界だけでなく、私たちの普段の生活でも同じことが言えるなと思いました。
それにしてもペンギンとサーフィンの組み合わせってすごく似合います。(女性 30代)
映画『サーフズ・アップ』 まとめ
ペンギン世界でのお話と言う設定だが、あまり話や環境、生活自体もそこまで人間と大差が無い様に感じる為、特別動物アニメと言う意識で観る事が出来ない。
人間社会でも全く同じ設定でこのストーリー展開をしたら、面白みが無いのでペンギンと言う設定にしたのではと思う位である。
その分、あまり新鮮味が無いかもしれないが、悩みや思いに対しては人も同じ様な感情を抱くので共感はしやすいと感じる。
サーフィンに詳しくない人や興味がない人には最初取っ付きにくい上にあまりそそらない作品かもしれないが、海を舞台としている爽やかさがあるので暑い時期に観ても良いかもしれない。
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