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映画『すずめの戸締まり』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『すずめの戸締まり』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『すずめの戸締まり』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『すずめの戸締まり』の結末までのストーリー
  • 『すずめの戸締まり』を見た感想・レビュー
  • 『すずめの戸締まり』を見た人におすすめの映画5選

映画『すずめの戸締まり』の作品情報


出典:U-NEXT

製作年 2022年
上映時間 121分
ジャンル アニメ
ヒューマンドラマ
アドベンチャー
監督 新海誠
キャスト 原菜乃華
松村北斗
深津絵里
染谷将太
製作国 日本

映画『すずめの戸締まり』の登場人物(キャスト)

岩戸鈴芽(原菜乃華)
本作品の主人公。優しく責任感が強い性格。4歳の頃に母親を亡くす。脚が一本欠けている椅子(母の形見)を大切にしている。
宗像草太(松村北斗)
「閉じ師」として日本各地の扉を閉める為に旅をしている青年。家業である閉じ師とは別に、父に憧れて教師を目指している。寝相と寝起きは悪い。
ダイジン(山根アン)
人間の言葉を話す白い子猫の姿をした神獣。扉が存在する場所に現れては鈴芽たちを翻弄する。街の人々から「ダイジン」と名付けられる。
岩戸環(深津絵里)
漁協で働く鈴芽の叔母で椿芽の妹。母親を亡くした鈴芽を引取り育て上げるが、非常に過保護な一面があり、鈴芽には反発されている。
芹澤朋也(神木隆之介)
草太の友人。愛車は赤色のアルファロメオ・ジュリア似のコンバーチブル。口は悪いが、草太を心配するなど友達思いな性格。喫煙者。

映画『すずめの戸締まり』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『すずめの戸締まり』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『すずめの戸締まり』のあらすじ【起】

岩戸鈴芽は幼い頃に母親を探すために彷徨い、歩いていた。広い草原のような場所で女性に声をかけられる。

高校生になった鈴芽は同じ夢から覚め、廃墟の場所を尋ねられた青年に教える。どこか見覚えのある青年の雰囲気に気付いた鈴芽は彼を追いかけ、廃村の中で「扉」を見つける。鈴芽は、扉の中に足を踏み入れても通り抜けられず、扉の反対側にあった石を抜いてしまう。その直後に地震が発生し、鈴芽は青年と協力して扉を締める。

青年は草太という名で「閉じ師」として活動しており、「後ろ戸」を封印するために全国を回っていることを明かす。鈴芽が解放した「カナメ石」が原因で震災が発生したことが分かり、猫の姿をしたカナメ石が逃走してしまう。青年は猫を追いかけようとするのだが椅子の姿に変身させられてしまい、代わりに鈴芽は猫を追いかけるために家を飛び出し、愛媛県行きのフェリーに乗り込んでいく。

映画『すずめの戸締まり』のあらすじ【承】

猫を見失った鈴芽と草太は愛媛県に到着し、「カナメ石」が化けた猫がSNSで「ダイジン」として人気を集めていることを知る。

草太は家に戻るよう鈴芽に促すが、鈴芽はダイジンを捕まえるまで同行することを約束する。二人はSNSでダイジンの位置を確認し、廃校となった学校の校舎が「後ろ戸」になっていることに気づく。鈴芽が「後ろ戸」を閉めて鍵をかける。旅の途中で出会った民宿の千果の好意で泊めてもらうことになる。その際に過保護気味の母親の環からの連絡を鈴芽は無視していた。

翌日、ダイジンが明石海峡大橋で見つかり、鈴芽は神戸に向かうことを決める。ヒッチハイクで神戸に向かう鈴芽は、スナックを経営するルミに案内され、スナックの裏方の仕事を手伝う。そこにダイジンが現れ、鈴芽と草太は追跡し、遊園地に到着する。観覧車の「後ろ戸」から巨大な「ミミズ」が出現する。鈴芽が危険な状態であることに気づいた草太は、
鈴芽を助ける。草太は「後ろ戸」の向こう側は死者の世界であり、「現し世」の人間は入れないと説明する。

映画『すずめの戸締まり』のあらすじ【転】

翌日、SNSの情報でダイジンが東京にいることを知った鈴芽は東京に向かう。草太の提案で草太の住んでいたアパートに入り、「閉じ師」の資料を見る。この世には2つの「カナメ石」があること、もう1つの「カナメ石」が東京のどこかにあることを知る。

草太の友人の芹澤が部屋に現れた直後に、鈴芽は巨大な「ミミズ」を目撃する。鈴芽と草太は「ミミズ」のもとへ向かうが、地下道から空へと舞い上がる「ミミズ」に捕まった草太はダイジンを捕まえるように言うが、ダイジンは「自分にはできない」と繰り返す。草太は自身が「カナメ石」の役割を引き継いでしまったことに気づき、結晶化してしまう。

鈴芽はダイジンに草太を元に戻すように訴えるが、ダイジンは草太を「ミミズ」に突き刺さなければ巨大な「ミミズ」が落下し、多くの犠牲者が出ると言う。鈴芽は泣きながら草太を「ミミズ」へと突き刺し、その結果「ミミズ」は消滅する。

映画『すずめの戸締まり』の結末・ラスト(ネタバレ)

鈴芽を探す芹澤に呼び止められた鈴芽。そこへ銀行口座の引き出し先を調べ、東京に来た環に見つかり、3人で故郷の宮城へ向かうことになった。ダイジンも車に乗り込み、片道7時間の旅が始まる。鈴芽は幼い頃に母を失い、叔母である環に引き取られたが、独身の環の時間を奪っていることに罪悪感を覚えていた。

実家にたどり着いた鈴芽は、日記を見つけ、その日記を頼りに「常世」へ向かう。そこでダイジンから感謝の言葉を受け取った後、草太を救出することに成功する。ダイジンの協力を得て草太を引き抜いた鈴芽は、自らが「カナメ石」となり、「ミミズ」を消滅させる。

終わりが訪れ、鈴芽は幼少期の自分に会い、彼女に「椅子」を手渡す。鈴芽と草太が「現し世」へ戻る。その後鈴芽は母と同じ看護師を目指しながら徐々に日常を取り戻す。ある日、登校途中に草太と再会し、「おかえり」と声をかけた。

映画『すずめの戸締まり』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

「閉じ師」という新しい設定に惹かれて観ましたが、それ以上に母を失った少女・すずめの心の旅が胸に残る作品でした。草太との関係性も淡く切なく描かれていて、椅子に変身してしまう展開も独特なのに違和感なく物語に溶け込んでいます。ラストの「あなたに会いに来たのは、私だったんだ」という台詞は涙腺崩壊。震災というテーマをファンタジーに織り交ぜて見事に昇華した傑作です。(20代 女性)


新海誠監督の作品らしく、映像美と音楽の使い方が素晴らしい作品でした。ドアを通じて災いが訪れるというアイデアも斬新で、旅をしながら各地の記憶や土地の人々と出会っていくロードムービー的な展開が魅力的。特に、ラストですずめが幼い自分と出会うシーンは、涙が止まりませんでした。前作と比べても、より「人の記憶」や「喪失」が深く描かれていたと思います。(30代 男性)


娘と一緒に観ましたが、親として涙が止まらなかったです。特に、すずめを育ててきた環さんの強さと優しさに胸を打たれました。「育ての親」への感謝と葛藤が丁寧に描かれていて、母を失ったすずめが成長していく姿に希望を感じました。ファンタジーでありながら、現実の喪失と向き合うことの大切さを教えてくれる作品でした。(50代 女性)


新海作品の中でも一番「人間らしさ」を感じた映画でした。草太が椅子にされてしまうシーンには驚きましたが、それがただのギャグにならずに、最後には深い意味を持つ伏線になっていたのが見事。すずめが心を閉ざした理由、そして自分の痛みと向き合い再生していく過程に、震災を経験した者として深く共感しました。(40代 男性)


途中までは「異世界ファンタジー×青春もの」という印象でしたが、終盤で震災という現実としっかり向き合ったのが意外でした。すずめが小さな自分と向き合い、未来の自分が過去の自分を励ますという展開には思わず涙。あのラストがあるからこそ、物語全体が意味を持って感じられました。(20代 男性)


最初は世界観に少し置いていかれましたが、すずめの感情の流れを追っていくうちに、いつの間にか夢中になっていました。草太との関係も甘すぎず、でも確かに惹かれ合っていくのが良かったです。すずめが最後に自分自身を救う展開は、自己肯定や癒しの物語としてとても力強かったと思います。(30代 女性)


すずめの旅路が、日本各地の“忘れられた場所”を通る構成になっているのが印象的でした。廃墟や震災遺構をファンタジーの背景として取り入れることに挑戦していて、観終わった後にも深く考えさせられます。個人的には草太が戻ってきた時、椅子のままのすずめに感謝するように手を添えるシーンが心に残っています。(60代 男性)


環さんとのケンカのシーンがとてもリアルで、親代わりとしての苦労と、すずめの思春期の反抗がぶつかり合う描写が見事でした。すずめが最後にちゃんと「ありがとう」を伝えるシーンには号泣しました。異世界アクションではなく、「心の戸締まり」がテーマだったと気づいたとき、タイトルの意味がぐっと深まりました。(40代 女性)


作画と音楽の力でここまで感情を揺さぶられるとは…。特にRADWIMPSの音楽が要所で映像とリンクしていて、心が震えました。大災害の記憶をテーマにするという難しい題材を、エンタメと感動のバランスで昇華した点が本当にすごい。「また会いに来るよ」という言葉が、過去への優しい手紙のようでした。(20代 女性)


東日本大震災を間接的に扱っている映画だと知って鑑賞しましたが、涙が止まりませんでした。すずめの喪失体験と、もう一度生き直す決意が、過去に失ったものとどう向き合うかを真摯に描いていて感動しました。震災の風化を防ぐ意味でも、こうした作品がもっと広く観られるべきだと感じました。(50代 男性)

映画『すずめの戸締まり』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『すずめの戸締まり』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

天気の子

この映画を一言で表すと?

天候を操る少女と少年の切ない恋と選択の物語。

どんな話?

家出少年・帆高が出会ったのは、「晴れ女」として天気を操れる少女・陽菜。異常気象が続く東京で、2人は運命に翻弄されながらも、お互いを守るために大きな決断を下す。愛と犠牲、成長の物語。

ここがおすすめ!

新海誠監督による“選ぶ愛”をテーマにした本作は、『すずめの戸締まり』と世界観・感情表現ともに非常に親和性があります。災害と青春が交錯する構成や、美しい背景美術にも注目です。

君の名は。

この映画を一言で表すと?

時と運命を超えて巡り合う、奇跡のラブストーリー。

どんな話?

東京に住む男子高校生と田舎町に暮らす女子高生が、ある日突然“入れ替わり”を経験する。互いを知らぬまま惹かれ合っていく2人が、彗星による運命の悲劇に立ち向かう感動のSF青春ドラマ。

ここがおすすめ!

新海監督の代表作として大ヒットした本作は、災害を背景にしながら、喪失と再会を描く点で『すずめの戸締まり』と通じ合っています。心揺さぶる音楽やテンポのよい構成も魅力です。

聲の形

この映画を一言で表すと?

過去の過ちと向き合い、許しを探す再生の物語。

どんな話?

耳の聞こえない少女をいじめた過去を持つ少年が、罪悪感を背負いながら再び彼女と向き合おうとする。高校生になった2人の間に再び交差する感情と贖罪の物語が、繊細に描かれる。

ここがおすすめ!

喪失・後悔・赦しといった深いテーマが『すずめの戸締まり』とも通じます。キャラクターの心情が丁寧に描かれており、心に残るセリフと映像で、静かな感動を与えてくれる作品です。

未来のミライ

この映画を一言で表すと?

“未来から来た妹”と旅する、ちょっと不思議な家族の時間。

どんな話?

甘えん坊の少年くんちゃんが、未来からやって来た妹と出会い、自分のルーツや家族の歴史を“時の旅”を通じて知っていくファンタジー。過去・現在・未来を繋ぐ心温まるストーリー。

ここがおすすめ!

家族とのつながり、自分の居場所、時間を超えた感情の旅など、『すずめの戸締まり』と類似したテーマが詰まっています。細田守監督ならではの優しいタッチが、柔らかい余韻を残してくれます。

百日紅 ~Miss HOKUSAI~

この映画を一言で表すと?

江戸に生きる天才絵師の娘が紡ぐ、静かな情熱と家族愛。

どんな話?

葛飾北斎の娘・お栄が主人公。浮世絵師としての才能と向き合いながら、父との関係や病弱な妹との時間の中で、自らの生き方を見つけていく。江戸の街を背景に描かれる人間ドラマ。

ここがおすすめ!

大きな物語よりも“心の機微”に焦点を当てた作品で、すずめの心の旅路や家族との絆と共鳴する内容です。手描きの温もりあるアニメーションと情感豊かな音楽が魅力です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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