映画『スイッチを押すとき(2011)』の概要:数々の代表作を生み出してきた山田悠介による同タイトルの小説が原作。爆発的な人気となり、映画化のみならずTVドラマ化もされた。自殺を撲滅するために、選ばれた少年達は規制になった。
映画『スイッチを押すとき』の作品情報
上映時間:110分
ジャンル:サスペンス
監督:中島良
キャスト:小出恵介、水沢エレナ、佐野和真、真司郎 etc
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映画『スイッチを押すとき』の登場人物(キャスト)
- 南洋平(小出恵介)
- ある日、突然YSC横須賀に配属されてきた新看守。一見物腰柔らかな青年だが、実は彼には裏の顔があった。
- 高宮真沙美(水沢エレナ)
- 7年に渡り生き延びている、YSCプロジェクト被験者。南と少しずつ心を通わせていく。
- 甲坂直斗(佐野和真)
- YSCプロジェクト生き残りの一人。真沙美と共に、YSCからの脱走を試みるが…?
- 小暮君明(阪本奨悟)
- YSCプロジェクトの生き残りの一人。母子家庭に育ち、一人取り残されている母親の元に帰りたいと願っている。
- 新庄亮太(太賀)
- YSCプロジェクトの生き残りの一人。派遣されてきた南に違和感を覚え、彼を問い詰める。
映画『スイッチを押すとき』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『スイッチを押すとき』のあらすじ【起】
まだ10代という若さの若者達が自ら命を絶ってしまう。そんな青少年の自殺という社会問題は、日本において年々深刻化してきていた。そこで、この現状を何とかしなければいけない、と政府はとある計画を立ち上げた。それが青少年自殺抑制プロジェクト、通称『YSC』である。
しかし、そのプロジェクトはお世辞にも人道的とは言えないものであった。まず、政府は日本全国から10歳の子供たちをランダムに選出した。そして、なんと彼らの心臓に爆発物を埋め込んだのである。その爆発物の起動スイッチは、他でもない子供達自身が握っていた。
政府の目論見は、子供達が自殺に至るまでの心身の移り変わりを、実験台の子供達を通して観察することだった。子供達は、何の罪も犯していないにも関わらず、観察のために親元から無理矢理引き離され、まるで刑務所のような場所に監禁されることとなってしまう。その場所にはカメラが仕掛けてあり、彼らは24時間政府の人間によって監視されるのだ。
映画『スイッチを押すとき』のあらすじ【承】
今まで普通の生活を送ってきた子供達にとって、そのプロジェクトはあまりに酷なものだった。プライバシーも人権もないそんな生活に耐えかねた子供達は、次々と手の中の起爆スイッチを押し、命を絶っていくのだった。
そして、殆どの子供達が、プロジェクトが開始した1、2年後には命を落としていた。そして、そのプロジェクトが開始されてから数年が経過した2026年のこと。驚くべきことに、7年間もの長きにわたりスイッチを押さずにいる子供達がいたのである。
当初は40人いた被験者の中で、唯一生き残った6人の子供達。彼らはYSC横須賀支部で、協力しながら今日まで生きてきた。プロジェクト開始当初は10歳だった子供達は、今や16歳となっていた。
彼らの中でも行動力の優れた亮太、車椅子での生活を余儀なくされている君明、ムードメイカーである真沙美、やや短気のところがある尋、少々後ろ向きな直斗、そして、芸術面に優れている愛子である。彼らは厳しい環境の中でも、共に支え合うことでなんとか今日まで生き延びてきたのだった。
映画『スイッチを押すとき』のあらすじ【転】
しかし、そんな彼らの日常は、ある日を境に急激に変化を迎えることとなる。YSC横須賀に、新しい看守である南洋介が赴任してきたのである。彼は物腰柔らかで、他の看守とは違い子供達にも優しかった。しかし、真沙美はそんな南になぜか不信感を抱くのだった。
そして、その夜のことだった。南は愛子に、とある物を手渡した。それは、愛子の両親が愛子に宛てて書いた手紙だった。その手紙は今まで愛子に手渡されることなく、YSCで保管されていたのである。その手紙を読んだ愛子は、今まで押さえつけていた寂しさ、両親に会いたいという気持ちが込み上げてくる。さらに、彼女は自分に愛美という妹が生まれたことを知るのだった。そして、愛子はとうとうその寂しさに押しつぶされ、スイッチを押してしまうのだった。
南は、さらに尋にも接触を図る。尋には、ここまで生き延びてきた理由があった。それはかつて同じYSC内にいた、遥との再会を果たすことだった。彼女は、厚木にあるYSCに送られていたのである。
映画『スイッチを押すとき』の結末・ラスト(ネタバレ)
しかし、そんな尋の希望を断つかのように、南は遥が既に亡くなっていることを尋に告げるのだった。そして、生きる目標を失った尋もまた、スイッチを押してしまうのだった。
なぜ次々と仲間を追い詰めるのか、と亮太が南に詰め寄った。すると、衝撃的な事実が明らかになる。なんと、南もかつてはこのプロジェクトの被験者だったというのだ。この頃、政府は一定の成果を得たことからプロジェクトの終了を決定していた。しかし、今更子供達を外の世界に出すわけにもいかず、未だ生き残っている子供達の元に南を派遣し、彼らを死に誘導していたのだ。
そして、次々と死んでいく子供達。しかし、次第に子供達に情が移っていく南は、生き延びた真沙美、君明、直斗を連れて施設から脱走した。しかし、その途中直斗は職員に撃たれ、命を落としてしまうのだった。
なんとか逃げ延びた末、君明は母親の元へと戻る。そして、久しぶりに食事を共にすると、君明と母親は、心中という手段を取るのだった。北海道へと渡った真沙美と南。しかし、彼らはとうとう捕まってしまい、再び施設に閉じ込められてしまう。そして、真沙美が死んだことを知った南は、スイッチに手をかけるのだった。
映画『スイッチを押すとき』の感想・評価・レビュー
原作を好きで読んでいましたが映画になり映像で見ると、余計に苦しくなる作品でした。設定は現実世界でありえないものなのですが、私はとくに違和感を感じなく見れたので良かったです。ただ、好き嫌いはかなり分かれるかなと感じました。また原作と映画のストーリーの相違点が多いので、そこが少し残念でした。
とにかく出ている出演者さん達の演技が良かったです。自分で死を選ぶことの恐怖感をしっかり表現していたので、観ていてこっちまで怖くなるほどでした。(女性 20代)
山田悠介の作品が大好きで私が本にハマるきっかけとなったと言っても過言ではありません。しかし、文字で読むから面白いのであってそれをただ、映像化しても原作のようなハラハラドキドキ感は感じられないのだと分かりました。
期待値が高すぎたせいもあるかもしれませんが、原作と異なるシーンも多かったので原作を知らない方のほうが楽しめるかもしれません。
小出恵介演じる主人公のなんとも言えない表情が印象的で、彼のおかげで作品の雰囲気が一つにまとまっていたような気がします。(女性 30代)
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