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映画『ストロベリーショートケイクス』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ストロベリーショートケイクス』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ストロベリーショートケイクス』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ストロベリーショートケイクス』の結末までのストーリー
  • 『ストロベリーショートケイクス』を見た感想・レビュー
  • 『ストロベリーショートケイクス』を見た人におすすめの映画5選

映画『ストロベリーショートケイクス』の作品情報

ストロベリーショートケイクス

製作年:2006年
上映時間:127分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:矢崎仁司
キャスト:池脇千鶴、中越典子、中村優子、岩瀬塔子 etc

映画『ストロベリーショートケイクス』の登場人物(キャスト)

里子(池脇千鶴)
デリヘルの受付嬢として働く女性。ある日偶然拾った石を、自分の神様として奉っている。
秋代(中村優子)
里子の勤務先でデリヘル嬢として働く女性。長年、菊地に叶うはずもない恋心を抱いてる。
ちひろ(中越典子)
OLの女性。可愛らしく女性らしいが、彼氏こそが自分の神様だ、と心酔しがちな一面がある。塔子とルームシェアをしている。
塔子(岩瀬塔子)
ちひろのルームメイトで、イラストレーターをしている。「自分だけの神様」というテーマで絵を描いて欲しいという依頼を受ける。
菊地(安藤政信)
秋代が密かに想いを寄せる男性。しかし、既に彼女持ちであり、秋代は彼と結ばれることはないと理解している。

映画『ストロベリーショートケイクス』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『ストロベリーショートケイクス』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ストロベリーショートケイクス』のあらすじ【起】

この物語は、4人の女性を主軸に進行していく。2年前、里子は付き合っていた男性から、信じられないほど酷い振られ方をしてしまう。そのあまりに残酷な別れは、恐らく彼女の人生において、後にも先にもこれ以上酷いことはないだろうと彼女は思っていた。

そんな彼女は、現在デリヘル嬢を派遣する会社の受付である、コールガールとして働いていた。里美の職場には、秋代というデリヘル嬢が勤務していた。しかし、彼女は一風変わっていた。なんと、彼女は墓場の近くに家を借りると、さらに棺の中で寝泊りをしているという。

また、ちひろという女性は会社でOLとして働いていた。しかし、仕事は雑用ばかり。可愛らしいちひろには彼氏がおり、ちひろは彼氏を神様だと思っていた。彼が、ちひろになんでも買い与えてくれるためである。

そんなちひろは、塔子というイラストレーターと同居していた。表向きではうまくやっている二人だったが、実は心の中では互いのことをあまり良くは思っていないのだった。

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映画『ストロベリーショートケイクス』のあらすじ【承】

秋代には、長年想いを寄せる男性がいた。彼の名前は菊地、しかし、菊地には彼女がいた。決して自分と菊地は結ばれない、そのことを理解しつつも、秋代はどうしても菊地のことを諦められないのだった。

そして、秋代は嘘をつきながらも、なんとか彼と会う約束を取り付ける。秋代は菊地に渡すトマトを手に彼の家へと向かうが、ちょうどそこに、菊地の彼女の姿があった。仲睦まじそうにする二人に、分かっていたこととはいえショックを受けた秋代は、トマトを落としそのままその場から立ち去ってしまうのだった。

そんな、秋代が落としたトマトに偶然にも救われた人間がいた。塔子である。イラストレーターである彼女の元には、「どこにもいない自分だけの神様」というテーマで絵を描いて欲しいという依頼が舞い込んできていたのだ。しかし、彼女は一向に筆を取ることができず、完全にスランプに陥ってしまっていた。しかし、地面に落ちていたトマトを見た塔子は、そこからインスピレーションを受けたのである。

映画『ストロベリーショートケイクス』のあらすじ【転】

そこから、彼女はとてつもない集中力を発揮すると、一睡もせずにその絵を描き上げた。渾身のその作品を出版社に持ち込んだ塔子。そして、彼女の苦労が実を結び、絵は高い評価を受けるのだった。

しかし、ここでハプニングが起きてしまう。なんと、出版社の社員が彼女の絵を紛失してしまったのである。絵を無くした謝罪を聞きたい、と出版社に向かった塔子。しかし、なぜか社員ではなく、「売れてからお前は変わった」と塔子が社員に責め立てられてしまうのだった。

一方、里子はある日、自動販売機の近くで一つの石を拾った。そして、不思議な形状をしたその石に強く惹かれ里子は、その石を自分の神様と讃えることにしたのである。里子は、その石を自宅の神棚に飾る。そして、彼女は「恋愛がしたい」とその神様に願うのだった。すると、里子はとある男性から猛アプローチを受けることとなる。それは彼女の勤務先の店長だった。しかし、彼は既に結婚しており、なんと妻と離婚してまで里子と一緒になりたいというのだった。

映画『ストロベリーショートケイクス』の結末・ラスト(ネタバレ)

一方、彼氏が神様であると信じているちひろは、その日も彼の家で彼氏の帰りを待っていた。彼と結婚することがこの上ない幸せだと信じてやまないちひろ。しかし、そんなちひろは、ある日突然彼氏から一方的に別れを告げられてしまうのだった。彼氏は自分を幸せにしてくれて、そして、その幸せは今後も永遠に続くと思っていたちひろ。しかし、そう思っていたのは自分だけだったという事実に、彼女は愕然とするのだった。

そして、ちひろは仕事を辞めて、田舎へ帰ることにする。塔子はそんな彼女を見送りにでる。確執のあった二人だが、仕事のストレスで拒食症になってしまった塔子をちひろが支えたことで、二人の間には確かな友情が芽生えていたのである。

一方、妊娠してしまった秋代も、田舎へと帰ることになった。里子も、そんな彼女についていく。里子は自分の神様であった石を手放した。そして、とある田舎の海岸で、異なる人生を歩んで来た4人の女性達が、とうとう一箇所に集まるのであった。

映画『ストロベリーショートケイクス』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

作品を観ながらいるいるこういう人と思ったり、あるあるこういう事と思うこともありました。
たしかに女の子のリアルが描かれているのですが、同じ経験をしない人は全然リアリティがないと思うかもしれないです。特に男の人は共感できないことが多そうだと感じました。

設定はさておき女優さんたちの演技は素晴らしくて私は入り込めたので良かったです。
ただわくわくするような展開は少ないのでそういうものが観たい人にはあまりおすすめ出来ない作品です。(女性 20代)


これが女性のリアルなのか、と勝手に解釈してしまうが、男にはあまり共感するポイントがない映画だと思う。難しい。
正直なところ、理解できない人が見るのは苦痛だと思う。自分は登場人物の行動やキャラクターがまるで理解できず、よくわからなかった。ただ、ハマる人にはハマる作品なのだろうと思っただけだ。
女優陣の演技は楽しめる。演技とは思えないリアルさを表現している。もしかしたらこの人たちの素なのかもしれないと途中から考えてしまうほどに、自然な演技だった。(男性 20代)


この作品に共感できる人は、自分の生き方を物凄く良く考えていて、本当に頑張っている人なんだろうなと感じました。
4人の女性たちの日常を切り取った作品ですが、4人とも平坦な毎日ではありません。苦しいことだけではなく嬉しいことももちろんあります。しかし、それは自分の生き方を模索しているからこそ感じられるのではないかと思いました。
私のようになんにも考えずに、ただ毎日をのんびり過ごしている人間にはわざわざ大変そうになる道を選ぶ勇気はないし、彼女たちにはあまり共感出来ませんでした。(女性 30代)


東京で生きる女性たちのリアルな孤独と痛みが描かれていて、とても胸に刺さりました。特に里子のキャラクターが印象的で、彼女の強がりと脆さに共感しました。恋愛や仕事においても満たされない気持ちが、現代の若者のリアルだと思います。淡々とした日常描写の中に切なさが滲む、静かだけど重たい作品でした。(20代 男性)


4人の女性たちそれぞれの孤独感や焦燥感がとてもリアルに描かれていて、共感する部分が多かったです。特に秋代の不器用な恋愛模様には、見ていて胸が痛くなりました。全体的にストーリーは派手さがないけど、その分現実味があり、心にじわじわと染み込んでくる作品だと感じました。観終わった後、少しだけ優しくなれる映画です。(30代 女性)


恋愛に期待していないようで、どこかで救いを求めている4人の女性たちの姿が痛々しくもあり、愛おしくもありました。特に里子のキャバクラでのやり取りや、秋代の一途すぎる想いが胸に迫ります。映像も東京の無機質な雰囲気をよく表現していて、孤独感を強く感じさせました。淡々としているけど、刺さる作品です。(40代 男性)


女性目線で見ると、それぞれのキャラクターの痛みがすごくリアルで、涙が出そうになりました。理想と現実のギャップに苦しみながらも、なんとか日常を生きていく姿に勇気をもらいました。ラストに向けて少しずつ前向きになる雰囲気も好きでした。私も頑張ろうと思えるような、優しく背中を押してくれる映画です。(20代 女性)


物語は地味だけど、その地味さこそがリアリティだと感じました。派手なドラマではないけれど、誰もが一度は抱える不安や孤独を丁寧にすくい取っている。特に里子の「大丈夫じゃないけど、大丈夫なふりをする」感じが共感できました。静かで繊細な演出が心に沁みる、大人向けの良質な作品だと思います。(50代 男性)


都会に暮らす女性たちの「見えない戦い」を描いた作品でした。美しいわけでも、劇的なわけでもないけれど、それぞれが抱える痛みがリアルで、見ているうちに自分自身と向き合わされる感覚がありました。秋代のエピソードが特に切なかったです。エンタメ的な派手さを求める人には向かないかもしれないけど、心に残る一本です。(30代 女性)


生きること、働くこと、愛すること――どれも思うようにいかない。でも、それでも歩き続ける女性たちの姿に静かな感動を覚えました。里子のキャラクターがすごくリアルで、格好つけながらも弱いところがすごく愛おしかったです。淡々と進むけど、何度も見返したくなる、そんな優しい映画でした。(40代 男性)

映画『ストロベリーショートケイクス』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ストロベリーショートケイクス』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

リリィ・シュシュのすべて

この映画を一言で表すと?

思春期の痛みと孤独を、圧倒的な映像美で描き切った青春映画の金字塔。

どんな話?

インターネット掲示板を通してリリィ・シュシュという歌手に心の拠り所を求める中学生たち。しかし現実ではいじめや裏切りに苦しみ、逃げ場のない世界で葛藤する姿が描かれます。光と闇を見事に映し出す作品です。

ここがおすすめ!

繊細な感情を美しい映像と音楽で表現した唯一無二の世界観。『ストロベリーショートケイクス』で感じた「孤独」と「痛み」を、さらに鋭く、鮮烈に体験したい方におすすめの一作です。

誰も知らない

この映画を一言で表すと?

誰にも助けを求められない子供たちの静かで過酷なサバイバル。

どんな話?

母親に置き去りにされた兄妹たちが、周囲に知られないように東京のアパートでひっそりと生き延びようとする実話を基にした物語。無邪気さと悲しみが交錯する、切ないリアリズム作品です。

ここがおすすめ!

派手なドラマ性を排除し、子供たちの小さな営みを淡々と追う演出が心に突き刺さります。『ストロベリーショートケイクス』が持つ静かでリアルな孤独感に共鳴する人には、深く心を揺さぶる作品です。

百万円と苦虫女

この映画を一言で表すと?

自分の居場所を探して、何度でもリスタートする女性のロードムービー。

どんな話?

ちょっとした事件をきっかけに100万円貯まるたびに新しい街へ移り住むことを繰り返す女性・鈴子の物語。新しい土地での出会いや別れ、心の成長が、静かで温かいタッチで描かれています。

ここがおすすめ!

小さな葛藤と再生を描く、優しくも芯のあるストーリー。『ストロベリーショートケイクス』が描いた「不器用に生きる女性たち」が好きな人なら、きっと共感できる一作です。蒼井優の自然体の演技も魅力。

かもめ食堂

この映画を一言で表すと?

フィンランドの静かな街角で、自分らしく生きる幸せを見つける物語。

どんな話?

フィンランド・ヘルシンキで小さな日本食堂を開いた女性サチエが、周囲の人々と温かな交流を重ねながら、自分の居場所を築いていく物語。丁寧な日常の描写に心がほぐれる作品です。

ここがおすすめ!

穏やかな時間の流れと、何気ない日常に潜む幸福感が魅力。『ストロベリーショートケイクス』の静かな世界観が好きな方に、癒しと勇気を与えてくれる、心がほっと温かくなる映画です。

ナイト・オン・ザ・プラネット

この映画を一言で表すと?

世界中の夜を舞台に、知らない誰かとの一瞬の邂逅を描くオムニバスドラマ。

どんな話?

ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキ――世界各地のタクシーを舞台に、運転手と乗客たちが織りなす一夜限りの出会いと別れを描いたジム・ジャームッシュ監督による珠玉のオムニバス作品です。

ここがおすすめ!

異なる都市、異なる人生が交錯する不思議な温かさと切なさ。孤独を抱えながら生きる人々のドラマが、『ストロベリーショートケイクス』で感じた淡い寂しさに通じるものがあり、心に沁みます。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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