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映画『転校生 さよならあなた』あらすじネタバレ結末と感想

この記事では、映画『転校生 さよならあなた』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『転校生 さよならあなた』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『転校生 さよならあなた』の結末までのストーリー
  • 『転校生 さよならあなた』を見た感想・レビュー
  • 『転校生 さよならあなた』を見た人におすすめの映画5選

映画『転校生 さよならあなた』 作品情報

転校生 さよならあなた

  • 製作年:2007年
  • 上映時間:120分
  • ジャンル:コメディ、青春
  • 監督:大林宣彦
  • キャスト:蓮佛美沙子、森田直幸、清水美砂、厚木拓郎 etc

映画『転校生 さよならあなた』 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

[miho21]

映画『転校生 さよならあなた』 あらすじネタバレ(起承転結)

映画『転校生 さよならあなた』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『転校生 さよならあなた』 あらすじ【起・承】

中学三年生の斎藤一夫は、両親の離婚で母と暮らすことになり、長年暮らした尾道を離れて母の故郷である信州に転校することになった。一夫も幼少期を信州で過ごし、懐かしい場所でもあった。
転校初日、幼馴染の斎藤一美と再会する。一美はクラス全員の前で幼いころの一夫の恥をあれこれと語り、結婚まで約束した仲だと話し、転校早々一夫はからかわれることになった。一美は空想が好きで、あることないこと自分の物語を語るらしい。

その日の帰り、一美は自宅の蕎麦屋に一夫を誘う。一美は思い出を次々と語るが、一夫はあまり覚えていない。そこで、一美は思い出の場所の一つである、さびしらの水場へ一夫を連れていく。
ところが、水を飲もうとしたところで二人とも水の中に落ち、もがいて水から出たときにはお互いの体が入れ替わってしまっていた。

戻り方もわからず、一美の中に入った一夫は一美の家に、一夫の中に入った一美は一夫の家で暮らし始める。

周囲から見て一美は明らかにがさつになり、一夫はなよなよした。それぞれの家族は不審に思っただけだったが、一美の恋人である山本は不信感を募らせていった。

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映画『転校生 さよならあなた』 結末・ラスト(ネタバレ)

慣れないながらも二人は上手く生活していくが、二人そろって問題を起こすことが多く、二人の母親は一緒にいるのはよくないとして二人を引き離した。

それでも電話では相変わらずやりとりをしていた。
そんな時、一夫は体調を崩してしまう。一美は生理前の不調だと思い、初めて生理を経験するから特に辛いのだと考える。

しばらくして学校行事で一泊二日、温泉に出かけるが、ここで一夫は倒れてしまう。心配する一美に、山本は自分が二人の入れ替わりに気付いていることを告げる。

一夫の体調は回復することなく、病院ではあと二週間もつかどうか、と告げられる。母親によって一美が見舞うことはできなかったが、山本の協力もあって面会することができるようになる。

着実に弱っていく一夫のために、一夫の母、そして尾道にいる一夫の恋人・アケミを呼び、彼を見舞うように頼む。
逢いたい人と面会できた一夫は、山本・アケミ・一美に手伝ってもらい病院を抜け出す。途中からは一美と二人であちこちをめぐり、お互いが想い合っていることを確認する。

一夫は最後に、さびしらの水場へ行くことを望んだ。また二人で水を飲もうとすると、足をすべらせて水に落ちてしまう。水から上がると、二人は元通りになっていた。
一美は、自分の体で自分が死ぬのが正しいといって、自分の死を受け入れながら死んでいった。

それからしばらく。一夫は、世界中の物語を知るために、海に行くことを決意するのだった。

映画『転校生 さよならあなた』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『転校生 さよならあなた』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

リメイクする必要はあったのか

大林監督自身が、21世紀の『転校生』としてリメイクしたということだったので期待していたが、後半のオリジナル展開を除いて新しいと思うことがなかった。
というのも、大林監督作品は独特の世界観があり、どの時代であるのかがちょっとわかりにくい。どの作品でも大体そうで、古い町並みが多い。
背景だけではない。設定は確かに21世紀で、一美や一夫は携帯を持つ現代っ子なのだが、どことなく古臭い。家の風習なのか、一美は家では着物を着ている。山本も胴着のような服装。現代っぽいものがほとんど出てこないのである。
古臭さを助長する最たるものが、しゃべり方だ。登場人物全員が、大林監督作品の80年代そのままのしゃべり方をしているのである。もう最近の作品として観ていると違和感しかない。
女らしさ・男らしさは、男女入れ替わりものなので強調せざるを得ないのはわかるが、度が過ぎているように思う。
時をかける少女』の原田知世演じる主人公はまるで大正時代の少女のようだと評されたらしいので、もしかしたら、これは監督の意図的な指定かもしれない。
一美の空想壁、「物語」はこの作品のキーワードである。この物語の中では、15歳で死んだ一美がずっとその姿のまま生き続ける。現実離れした時代意識や口調によってフィクションであることを印象付け、「物語」性を強調したのかもしれない。

そういった演出は素晴らしいと思うが、時代が古臭いのにこれを21世紀の若者に向けて発信する意味があったのかが少し疑問として残る。


オリジナル版の『転校生』がすごく好きなので、リメイク版の展開に期待して鑑賞しましたが、個人的にはどちらも違う良さがあって、同じテーマなのに異なる結末が用意されているのもすごく面白いなと感じました。
原作の『おれがあいつであいつがおれで』を読んでいても、今作は肯定的に受け入れられるし現代っぽさと良い意味での古さや落ち着きが共存しているのがすごく素敵でした。
派手な演出はありませんが、逆にそれがリアルに感じられて現実にはありえないだろうなと思いながらもストーリーにグッと入り込むことが出来ました。(女性 30代)


新と一美の身体が入れ替わる出来事をきっかけに、二人の関係がただの幼なじみから“もっと特別な存在”へと変化していく過程が丁寧に描かれていて胸が熱くなりました。特に入れ替わりに慣れていく中で、それぞれが相手の家族や生活に触れ、今まで気づかなかった想いが募っていく描写が印象的。ラストで事故が再び起こり、身体が元に戻ったあと、改めて“あなたが好きだ”と伝え合うシーンは静かで優しい余韻が残る名シーンでした。青春映画として非常に完成度が高いと思います。(20代 男性)


十代特有の未熟さや不安、恋心が入れ替わりという非現実的な設定を通して繊細に描かれており、大林監督らしい瑞々しさを存分に感じました。特に一美が“男の身体”で感じる葛藤や、新が“女の身体”で初めて見える景色は、単なるコメディを超えた深みがあります。元に戻るラストシーンは切なさと救いが同居し、二人が言葉ではなく表情で確かめ合う姿に胸が締めつけられました。青春の一瞬の輝きを見事に切り取った作品だと思います。(40代 女性)


入れ替わりを通して互いの気持ちに気づいていく王道の流れながら、日常の些細な会話や仕草にリアルな温度があって、とても自然に物語へ引き込まれました。新が一美の家族に触れ、彼女の弱さや強さを理解していく場面は胸が痛いほど切実。最後に身体が戻った瞬間、お互いを見つめ合う静かなシーンは、派手さは無いのに圧倒的な説得力がありました。青春の痛みと恋の芽生えが丁寧に描かれた素敵な映画です。(30代 男性)


原作版『転校生』のイメージを持って観ましたが、より現代的な空気を纏いつつ、十代らしい不安定さや淡い恋心がとても瑞々しく感じられました。一美が新の身体で経験する日々には、優しさと戸惑いが詰まっていて、観ているこちらも揺さぶられます。元に戻ったあと、一美の涙が静かに流れるシーンは、恋の痛みがストレートに伝わってきて印象的。思春期の繊細さが丁寧に表現された作品でした。(50代 女性)


入れ替わりという設定はよくあるものですが、その中に“十代特有の成長痛”がしっかり描かれていて共感できました。新が女の身体で感じる不自由さや視線への戸惑い、一美が男の生活に触れることで知る“責任”や“重さ”など、細かい描写に説得力があります。クライマックスの事故で元に戻る瞬間は切なさが強く、互いの気持ちを確かめ合う静けさが胸に響きました。優しいけれど苦い青春映画でした。(20代 女性)


観る前は軽い入れ替わりコメディかと思っていましたが、実際はもっと深く、心に染みる物語でした。特に一美が新の体で過ごす中で、彼の抱えていた孤独に気づくシーンが印象的。恋愛としての好きと、幼なじみとしての絆、その境界が曖昧になっていく描き方がとても繊細でした。最後の“さよなら”が、別れではなく新しい始まりの合図に感じられ、観終わったあとに温かい余韻が残ります。(30代 女性)


十代の時に観た作品を改めて見直すと、こんなに切なくて苦しい映画だったのかと驚きました。入れ替わりをきっかけに互いの気持ちを自覚していく中、身体が戻ったときに訪れる“終わり”のような瞬間が非常にリアル。新の視点で描かれる“一美を守りたい”という気持ちが、最後の表情に集約されていて胸が痛くなりました。大人になって観ると、より深く刺さる作品です。(40代 男性)


新と一美の心の揺れが丁寧に描かれていて、入れ替わりという設定が単なるファンタジーではなく“心の成長を促す装置”として機能しているのが印象的でした。特に一美が新の身体で感じる怖さや不安、そして新が一美の生活に触れて知る強さ。すれ違いながらも歩み寄る姿に共感しました。元に戻ってしまうラストは切なく、でも二人にとって必要な別れだったように感じられます。(20代 男性)


十代の恋愛がここまで瑞々しく、そして痛みを伴った形で描かれる映画はなかなかありません。入れ替わり中の男女それぞれの視点から見える“世界の違い”が丁寧で、観ていて思わず胸が熱くなりました。ラストで身体が戻り、二人が言葉少なに向き合う場面は涙なしでは見られません。未来の約束をしない終わり方が逆にリアルで、青春の儚さを強く感じました。(50代 女性)

映画『転校生 さよならあなた』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『転校生 さよならあなた』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

転校生(1982)

この映画を一言で表すと?

思春期の揺れる心を“入れ替わり”という奇跡で描いた、大林宣彦の永遠の青春映画。

どんな話?

尾道を舞台に、男子高校生と女子高校生が身体の入れ替わりを経験し、互いの生活や気持ちに触れながら成長していく物語。日常の中に静かに訪れる奇跡と、変わっていく関係の繊細さを描いた作品で、『さよならあなた』の源流ともいえる一本。

ここがおすすめ!

大林監督らしいノスタルジックな映像美と、登場人物の感情の揺れが丁寧に描かれ、青春映画としての普遍性が際立つ。『さよならあなた』を気に入ったなら、原点ともいえる本作は必ず刺さるはず。二つの作品を比べて観るとさらに深い余韻が楽しめる。

時をかける少女(1983)

この映画を一言で表すと?

“時間”が少女を成長させる、切なくも美しいファンタジー青春映画。

どんな話?

ごく普通の少女・芳山和子が、突然「時間を超える能力」を得てしまい、日常の中で起こるさまざまな出来事と向き合っていく物語。時間を戻せることの喜びと葛藤、そして恋の切なさが重なりあう、大林作品を代表する青春ファンタジー。

ここがおすすめ!

十代の儚い感情をファンタジー設定で鮮やかに描いており、『転校生 さよならあなた』と同じ“思春期の痛みと成長”が強く感じられる。物語の優しさと切なさは今観ても新鮮で、心に長く残る作品。

リバー・ランズ・スルー・イット

この映画を一言で表すと?

家族と青春の一瞬を、美しい映像で綴る“静かな成長物語”。

どんな話?

モンタナの自然豊かな街で育つ兄弟が、釣りと生活を通して絆を深めながら、人生の喜びや痛みを知っていく物語。穏やかな時間の中に切なさがにじむ、成長と喪失がテーマのヒューマンドラマ。

ここがおすすめ!

繊細な心の動きや“言葉にしない想い”を美しい映像で描く点が、『転校生 さよならあなた』と響き合う。大切な人との距離感や、青春の儚さを感じたい人に特におすすめ。

サマーウォーズ

この映画を一言で表すと?

家族の温かさと青春のきらめきが弾ける、夏を感じる名作アニメ。

どんな話?

人見知りの少年・健二が、憧れの先輩の家族の“夏の一大騒動”に巻き込まれていく物語。現実世界と仮想空間が交錯しながら、家族の絆と恋の芽生えが描かれる青春群像劇。成長や選択をテーマにしたハートフルな展開が魅力。

ここがおすすめ!

青春のまぶしさ、家族との関係、そして一歩踏み出す勇気――『さよならあなた』が持つテーマと共鳴する感情の揺れが楽しめる。明るさの中に優しい涙が流れる、夏に観たい一本。

君の名は。

この映画を一言で表すと?

“入れ替わり”が運命をつなぐ、美しく切ない青春ラブストーリー。

どんな話?

東京に暮らす少年・瀧と、田舎で暮らす少女・三葉が、ある日突然互いの身体が入れ替わるようになり、日々を交換する中で心を通わせていく物語。しかし、ふたりには消せない時間の断絶と大きな運命が待ち受けていた――。

ここがおすすめ!

入れ替わりによって相手を理解し、距離を縮めていく構造は『転校生 さよならあなた』と驚くほど親和性が高い。美しい映像と音楽、そして切なさに満ちた物語が心に深く残る。余韻を求める人にぜひ。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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