この記事では、映画『悪のクロニクル』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『悪のクロニクル』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『悪のクロニクル』の作品情報

出典:https://video.unext.jp/title/SID0030140
| 製作年 | 2015年 |
|---|---|
| 上映時間 | 102分 |
| ジャンル | クライムサスペンス |
| 監督 | ペク・ウナク |
| キャスト | ソン・ヒョンジュ パク・ソジュン マ・ドンソク チェ・ダニエル |
| 製作国 | 韓国 |
映画『悪のクロニクル』の登場人物(キャスト)
- チェ課長(ソン・ヒョンジュ)
- 昇進を目前にした敏腕刑事。自らの殺人事件を隠蔽したことから罠に嵌められていく。
- ドンジェ(パク・ソジュン)
- チェを敬愛している新米刑事。
- キム・ジンギヨ(チェ・ダニエル)
- 元俳優。麻薬中毒者。突如警察署に現れ、事件の犯人だと出頭してくる。
映画『悪のクロニクル』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『悪のクロニクル』のあらすじ【起】
事件は「僕」が幼い頃に始まった。一人の男が雨の中逮捕される。12人を殺害した罪だった。少年が涙を流す。「僕は殺人鬼の息子だった。」
昇進を目前にした敏腕刑事チェ課長は、ある日同僚との会食後、帰宅途中のタクシーで、怪しげな運転手に襲われる。ナイフで襲いかかる運転手との乱闘の末、タクシー運転手を殺してしまったチェ課長。しかし昇進への影響を恐れたチェは、証拠を隠蔽して現場を後にする。
しかし、翌朝チェの務める警察署の前にクレーンで吊るされた遺体が発見された。吊るされた遺体は、チョ班長が殺してしまったタクシー運転手だった。同僚と事件の犯人を追うチェだったが、自分が犯人だということは隠し通したいと考える。自分の事件の隠蔽に奔走するのだった。
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映画『悪のクロニクル』のあらすじ【承】
事件を追う中で、防犯カメラの映像からクレーンに遺体を吊るした犯人を特定する。犯人を捕まえようとするチェたちだったが、犯人は逃走。犯人を追うチェたち。犯人を見つけ追い詰めたチェは、殺したのは俺じゃないと話す犯人。しかしチェは、口を塞ぐため、逃走した犯人を殺してしまうのだった。
麻薬中毒者だった犯人が飲んでいたのはメタポン。最近の取引では珍しいものだったことから、それを手がかりにチェは、自分を嵌めようとし、裏で手をひく何者かを突き止める。それは、元俳優のキム・ジンギユだった。
一方、まだ新米のドンジェは、チェ課長を敬愛していた。事件を追う中で、犯行に使われた車の中にチェ課長にプレゼントしたネクタイピンを見つけたドンジェ。さらにドンジェはチェが逃走した犯人を射殺するところや自分の映った防犯カメラの映像を隠したところを見てしまう。ドンジェはチェに全てを話し、どうするのか問うのだった。
映画『悪のクロニクル』のあらすじ【転】
ジンギユを見つけたチェだったが、ジンギユに会う前に、ジンギユがクレーン事件の犯人だと警察署に出頭する。ジンギユは以前解決が難航した殺人事件を終わらせるため警察が仕立て上げた犯人の息子だった。しかし、ジンギユを尋問しても決定的な証拠がなく、釈放することになる。
ジンギユのことを調べるチェは、自分たちが昔追っていた事件で解決に難航した12人の殺害事件を思い出す。解決を急いだ警察は、証拠をでっち上げ、ある男を犯人として事件を終わらせた。ジンギユはその犯人の息子だった。チェは、今回の事件が父を犯人にした刑事たちに復讐するためのものだと知った。
釈放されたジンギユを追うチェだったが、メタポンを摂取していたジンギユに「僕の芝居はどうだった?」と言われる。ジンギユは、自分はジンギユではなく、ドンジェがジンギユだと話すのだった。ジンギユは自分の父親が捕まった後、養子縁組に入り、名前をドンジェに変えていたのだ。
映画『悪のクロニクル』の結末・ラスト(ネタバレ)
チェはドンジェの元に急ぐ。ドンジェと会ったチェにドンジェは「僕が殺した」と話す。ドンジェは幼い頃、父親と二人暮らしで、自分を養うために劣悪な環境下で働く父の姿を目の当たりにした。ドンジェは父の仕事場で博打をする客の飲み物に青酸カリを入れ、12人を殺害したのだった。警察に自分が殺したと話したが幼い子どもの声に警察は耳を貸さず、父親を犯人に仕立て上げて事件を終わらせた。唯一自分と父を信じてくれたチェに、自分のことを捕まえてほしく、近づいたのだった。
自分を殺してくれと訴えるドンジェ。ドンジェに銃を向けるチェ。ドンジェが呼んだ警察たちが二人を取り囲んでいる。チェに銃を下ろすよう警告する警察たち。チェは銃口を空にむけ発砲し、ドンジェを殺さなかった。取り押さえられたチェだったが、それを見ながらドンジェは銃を出し、自ら命を絶ってしまった。
映画『悪のクロニクル』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
物語序盤は、警察内部の権力争いを描いた社会派サスペンスかと思っていましたが、遺体発見をきっかけに一気に転がり落ちる展開に引き込まれました。主人公チョン刑事が「正義」の名の下に罪を重ねていく姿が非常にリアルで、観ていて胸が苦しくなります。特に、自分の行動を正当化し続ける心理描写が秀逸でした。最後にすべてが暴かれた後も救いはなく、悪が連鎖していく構造にゾッとします。単なる犯人探しでは終わらない、重厚な韓国ノワールでした。(20代 男性)
警察が主人公なのに、ここまで信用できない映画は久しぶりでした。昇進目前のチョン刑事が、たった一つの過ちを隠すために次々と嘘を重ねていく姿が恐ろしいです。最初は同情していたはずなのに、気づけば完全に悪の側に立っている。その変化がとても自然で、現実にも起こり得ると感じました。正義とは何か、悪とは何かを単純に区別できない終わり方が印象的で、後味は最悪ですが忘れられません。(30代 女性)
韓国映画らしい容赦のなさが存分に味わえる一本でした。物語が進むにつれて、誰もが信用できなくなり、観客自身も主人公の判断を疑うようになります。遺体を隠した瞬間から、すべてが破滅へ向かっているのが分かるのに止まらない。その緊張感が最後まで続きました。特にメディアや世論を利用する描写が現代的で怖い。正義を掲げる者ほど危ういというメッセージが強烈に残ります。(40代 男性)
サスペンスとしてとても見応えがありましたが、同時に人間の弱さを突きつけられる映画でもありました。チョン刑事は決して最初から悪人ではなく、保身と欲望が少しずつ彼を歪めていきます。その過程が丁寧に描かれているからこそ、嫌悪感と同時に理解もしてしまうのが怖い。ラストで明らかになる真実も衝撃的で、正義が必ず勝つという期待を見事に裏切られました。(20代 女性)
観終わった後、しばらく気持ちが重くなりました。警察という立場にいる人間が、ここまで簡単に一線を越えてしまうのかという恐怖があります。権力や世間体が絡むことで、罪がどんどん大きくなっていく構造が非常に現実的でした。誰も完全な善人ではなく、誰もが悪になり得るというテーマが一貫して描かれています。エンタメ性は高いですが、決して気軽には観られない作品です。(50代 男性)
ストーリー展開が早く、緊張感が途切れないので一気に観てしまいました。ただ、単なる犯罪スリラーではなく、社会への皮肉が強く込められている点が印象的です。チョン刑事が英雄視されていく過程は、情報が操作される怖さを感じさせます。真実よりも都合の良い物語が優先される社会の歪みが、最後まで救われない形で描かれていました。考えさせられる映画です。(30代 女性)
正義の味方だと思っていた主人公が、いつの間にか完全な悪に変わっている構成が非常に巧みでした。観客も彼の視点で物語を追うため、判断を誤っていく感覚を共有してしまいます。後半になるほど選択肢がなくなり、破滅しか見えないのに進むしかない。その閉塞感が強烈でした。爽快感は一切ありませんが、サスペンス映画として完成度は高いと思います。(40代 男性)
人間は追い詰められると、ここまで冷酷になれるのかと驚かされました。チョン刑事の行動は理解できない部分も多いですが、彼を取り巻く組織や環境がそれを後押ししているようにも見えます。個人の悪だけでなく、システムそのものの腐敗を描いている点が印象的でした。観終わった後に残るのは爽快感ではなく、嫌な現実感。それがこの映画の強さだと思います。(20代 女性)
韓国サスペンスの中でも、特に陰鬱で容赦のない作品だと感じました。暴力描写は控えめですが、心理的な追い詰め方が非常にきつい。真実が明らかになってもカタルシスはなく、むしろ虚しさが残ります。正義が機能しない世界を描くことで、観客に強烈な問いを投げかけている。気分が沈む覚悟で観るべき映画ですが、完成度は非常に高いです。(60代 男性)
最初から最後まで、緊張感が途切れず引き込まれました。主人公の選択がことごとく裏目に出ていく展開は、観ていて辛い反面、目が離せません。特に「正義のため」という言葉が何度も使われるほど、その言葉の空虚さが際立っていきます。ラストに残るのは、誰も救われない現実だけ。娯楽性と社会性を両立した、非常に完成度の高いサスペンスだと思いました。(30代 女性)
映画『悪のクロニクル』を見た人におすすめの映画5選
チェイサー
この映画を一言で表すと?
正義も倫理も追いつかない、極限の追跡サスペンス。
どんな話?
元刑事の男が、失踪した女性たちの行方を追ううちに、想像を絶する連続殺人事件へと辿り着く物語。警察の無能さや制度の欠陥が浮き彫りになり、犯人を知っていても止められない歯がゆさが全編を支配する。スピード感と緊張感が最後まで途切れない作品。
ここがおすすめ!
『悪のクロニクル』と同様、警察や制度への不信感を真正面から描いている。正義が機能しない現実と、人間の醜さを容赦なく突きつける展開は強烈。後味は重いが、社会派サスペンスとして非常に完成度が高い一本。
新しき世界
この映画を一言で表すと?
裏社会と警察の狭間で揺れる、究極の裏切りの物語。
どんな話?
巨大犯罪組織に潜入した警察官が、正体を隠したまま幹部候補へと上り詰めていく。任務と仲間意識の間で葛藤する中、組織内部の権力争いに巻き込まれていく。誰を信じ、どこに忠誠を誓うのかが問われる物語。
ここがおすすめ!
正義と悪の境界が曖昧になっていく構造が『悪のクロニクル』と共通している。主人公が選択を誤るたびに状況が悪化していく展開は非常にスリリング。心理戦が好きな人に特におすすめ。
殺人の追憶
この映画を一言で表すと?
解決しない事件が残す、深い虚無と怒りの記録。
どんな話?
実際の未解決事件を基に、地方都市で起きた連続殺人を追う刑事たちの姿を描く。ずさんな捜査、暴力的な取り調べ、迷走する捜査線。真犯人に辿り着けないまま時間だけが過ぎていく現実が描かれる。
ここがおすすめ!
事件が解決しないまま終わる構成が、『悪のクロニクル』の後味の悪さと通じる。正義が勝たない現実を突きつけるラストは強烈で、観る者に長く問いを残す名作サスペンス。
インサイダーズ/内部者たち
この映画を一言で表すと?
権力と欲望が腐敗する社会を暴く、過激な復讐劇。
どんな話?
政治家、財界、メディアが裏で繋がる腐敗した社会構造の中で、裏切られた男が復讐を誓う。検事や記者を巻き込みながら、巨大な闇へと切り込んでいく物語。暴力と皮肉が交錯する展開が特徴。
ここがおすすめ!
個人の悪だけでなく、社会全体の腐敗を描く視点が『悪のクロニクル』と非常に近い。痛快さと同時に不快感も残すが、それこそが本作の魅力。骨太な韓国サスペンスが好きな人におすすめ。
セブンデイズ
この映画を一言で表すと?
母性と正義がぶつかり合う、極限のタイムリミット・サスペンス。
どんな話?
娘を誘拐された弁護士の女性が、犯人から提示された条件は「ある殺人犯を無罪にすること」。限られた時間の中で、彼女は倫理と感情の狭間で究極の選択を迫られる。緊迫感のある展開が続く物語。
ここがおすすめ!
追い詰められた人間がどこまで堕ちるのかを描く点が『悪のクロニクル』と共鳴する。善悪の判断が揺らぐ展開が続き、観る者も同じ葛藤を味わうことになる。心理的に重いサスペンスを求める人に最適。



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