この記事では、映画『フォールアウト(2021)』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『フォールアウト(2021)』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『フォールアウト(2021)』の作品情報
出典:https://video.unext.jp/title/SID0071698
製作年 | 2021年 |
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上映時間 | 96分 |
ジャンル | ヒューマンドラマ サスペンス |
監督 | ミーガン・パーク |
キャスト | ジェナ・オルテガ マディ・ジーグラー ナイルズ・フィッチ ウィル・ロップ |
製作国 | アメリカ |
映画『フォールアウト(2021)』の登場人物(キャスト)
- ベイダ(ジェナ・オルテガ)
- 高校生。通っている学校で、銃乱射事件が起きる。事件後、人生が大きく変わってしまう。
- ミア(マディー・ジーグラー)
- ベイダの同級生。人気のインフルエンサー。事件当時に居合わせたのをきっかけに、ベイダと仲を深めていく。
- クイントン(ナイルズ・フィッチ)
- ベイダの同級生。事件で弟を亡くす。
- ニック(ウィル・ロップ)
- ベイダの親友。事件以降、再発防止のデモ活動を行っている。
映画『フォールアウト(2021)』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『フォールアウト(2021)』のあらすじ【起】
高校生のベイダは授業中、妹のアメリアから連絡を受け、教室の外に出ていた。立ち寄ったトイレにいたのは、同級生で人気者のミア。二人が言葉を交わしていると、銃声と叫び声が聞こえてくる。二人は急いで個室へ隠れた。そこへ、同級生のクイントンも逃げ込んでくる。クイントンは弟を撃たれ、ショックを受けていた。三人は怯えながら、事態の収束を待った。
事件後、ベイダは悪夢にうなされるようになった。家族を避け、学校を休み、部屋に引き籠っていた。一方、親友のニックは再発防止のデモを行うなど、前に進み始めていた。
ベイダは事件当時に居合わせたミアに連絡を取った。ミアの両親は仕事で海外にいるため、ミアは家に一人きりのようだった。それを知ったベイダは、ミアの家を訪れた。二人は酒を飲み、徐々に打ち解けていった。
ベイダとミアは、クイントンの弟の葬式に行った。後日、クイントンがベイダにお礼の連絡をしたのをきっかけに、二人は会うようになり、次第に仲を深めていった。
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映画『フォールアウト(2021)』のあらすじ【承】
周りが徐々に日常を取り戻し始める中、ベイダとミアは学校を休み続けていた。ミアは通っていたダンススクールにも行けていなかった。二人は酒を飲み、ハッパを吸って遊ぶ生活を送っていた。
見かねたベイダの母・パトリシアは、ベイダをセラピーに通わせる。セラピーを嫌がるベイダは、渋々学校へ通うようになった。しかし、怖くてトイレが入ることができず、帰り道に漏らしてしまう。
恐怖をごまかすため、ベイダはついにドラッグに手を出してしまう。さらには、酔った勢いでミアと体の関係を持ち、家族に連絡せず朝帰りをしてしまう。事件からまったく前進せず、逃げてばかりのベイダにニックはイラつき、二人の仲は悪化していった。
ベイダはクイントンに会い、ニックへの愚痴を吐き出した。ベイダはクイントンに甘えキスを迫るが、気持ちの整理がついていないクイントンは、それを断った。ベイダはクイントンから距離を置き、ミアとも連絡を取らなくなった。そして、ますます家族を避けるようになっていった。
映画『フォールアウト(2021)』のあらすじ【転】
ある晩、アメリアはベイダの部屋を訪ね、事件の日のことを謝った。「自分が連絡し、教室の外に出させたせいでベイダを危険に晒した」と泣くアメリアに、ベイダは事件当時のことを告白した。ベイダはトイレに隠れた時、家族みんなにメッセージを送るつもりだったが、息を潜めていたためそれができなかった。しかしそんな中でも、アメリアにだけは「愛してる」と送っていたのだった。ベイダはアメリアを抱きしめ、二人は仲直りをした。そして、一緒のベッドで眠った。
ベイダの父・カルロスは、ベイダをドライブに連れ出した。丘に着くと、カルロスは大声で思いを叫び始めた。ベイダもそれを真似て、「何も感じられない」「学校に行くのが怖い」と隠していた本音を叫ぶ。
ベイダは久々にミアに連絡を取った。互いに気持ちを打ち明け、今まで通り仲の良い友達でい続けることにした。ミアは明日から再びダンススクールに通い始めることを決意する。
映画『フォールアウト(2021)』の結末・ラスト(ネタバレ)
ベイダは二度目のセラピーを受けていた。前回から大きく進歩し、自分の気持ちを感じ取れるようになっていた。ベイダは事件に人生を壊された怒り、ニックと仲違いしてしまった悲しみを、涙ながらにセラピストに吐き出した。
ベイダはパトリシアに、反抗し続けてきたことを謝った。そして、ミアと身体の関係を持ったことや、ドラッグを使ったことなど、すべてを打ち明けた。パトリシアは動揺したが、ベイダが素直に話してくれたことを喜んだ。
ダンススクールに復帰したミアを、ベイダは迎えに来ていた。ミアのレッスンが終わるのを外で待っていると、ベイダのスマートフォンに一件の通知が届く。別の学校で、銃の乱射事件が起きたというニュースだった。事件のトラウマがよみがえり、ベイダはパニックを起こした。
映画『フォールアウト(2021)』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
学校で起きた銃乱射事件の後を生きる若者たちの心の痛みを、繊細に描いていて心が苦しくなりました。ヴァイダが自分の感情をどう処理していいか分からずに揺れ動く姿がとてもリアルで、特にラストのフラッシュバックには言葉を失いました。静かだけど、強烈に胸を打つ作品です。(20代 男性)
事件直後の衝撃や悲しみだけでなく、その後の日常を丁寧に描いている点が印象的でした。ヴァイダがミアと心を通わせようとする姿や、家族との距離感にリアリティがあって共感しました。傷はすぐには癒えない、という現実を突きつけられる結末に深く考えさせられました。(30代 女性)
「フォールアウト」は、派手な演出を排し、ひたすら生々しく心の傷を描いたところが素晴らしいです。ヴァイダが自分の感情を飲み込みきれずに崩れていく様子が痛ましかった。ラストで再び襲う恐怖の感覚には、観ているこちらも震えました。静かながら心に重く残る一作です。(40代 男性)
最初は淡々とした青春ドラマかと思っていましたが、銃撃事件の重みがじわじわと滲んでくる作りに圧倒されました。ヴァイダが表面的には普通を装いながら、内面では壊れそうになっている演技が圧巻。観終わった後も、彼女の心の痛みがずっと残り続ける作品でした。(20代 女性)
この映画は「事件の後」を描いた珍しい作品だと思いました。社会問題を扱いながらも説教臭くならず、ひたすら登場人物の感情に寄り添う作りが見事です。特にヴァイダとミアの微妙な関係性には切なさを感じました。若者たちの無防備な痛みを優しく包み込んだ傑作です。(50代 男性)
銃乱射事件というショッキングな題材を扱いながらも、決して暴力を前面に出さない演出に好感を持ちました。トラウマとどう向き合うか、その難しさをヴァイダの視点から丁寧に描いていて、観る者に寄り添う映画だと感じました。思春期特有の不安定さもリアルでした。(40代 女性)
重いテーマを扱いながらも、映像はとても静かで美しかったのが印象に残りました。ヴァイダが抱える孤独や不安、どうしようもない怒りがリアルで胸を打たれました。あのラストシーン、トリガーになったニュース速報には鳥肌が立ちました。社会の痛みを鋭く突きつける作品です。(30代 男性)
ヴァイダという普通の少女が、普通でいられなくなる過程が丁寧に描かれていました。事件後に無理やり「前に進め」と言われる辛さがリアルで、彼女の苦しみに心が痛みました。重たい内容ですが、どこか救いの余白も感じられる描き方に希望を見ました。静かで力強い映画でした。(50代 女性)
銃乱射事件がテーマの映画は数多くあるけれど、『フォールアウト』ほど個人の内面を丁寧に描いた作品は珍しいと思いました。表面的には「普通」を装いながら、内側で崩れていくヴァイダの姿に共感と痛みを覚えました。若者たちの叫びを優しくすくい取った珠玉の一作です。(60代 男性)
学校銃撃事件の「その後」をこれほどリアルに描いた作品は初めてでした。ヴァイダの演技が本当に素晴らしく、無理に泣かせる演出ではなく、静かに心を揺さぶってくる作りに感動しました。トラウマの怖さ、孤独、そして希望を、真正面から描いた真摯な映画だと思います。(20代 女性)
映画『フォールアウト(2021)』を見た人におすすめの映画5選
マンチェスター・バイ・ザ・シー
この映画を一言で表すと?
心の痛みと向き合う、静かで壮絶なヒューマンドラマ。
どんな話?
突然兄を亡くし、甥の後見人となった主人公が、自らの過去の悲劇とも向き合うことになる物語。故郷に戻ることで蘇る記憶と痛みを、繊細な演出で描きます。ケイシー・アフレックの圧倒的な演技が光るアカデミー賞受賞作。
ここがおすすめ!
派手な演出を排し、心にそっと触れるような描写が続きます。『フォールアウト』で感じた静かな喪失感や再生の難しさに共鳴した方に、ぜひ観てもらいたい感情を深く揺さぶる一作です。
ショート・ターム12 〜僕たちのホーム〜
この映画を一言で表すと?
過去の傷を抱える若者たちと向き合う、温かくも苦しい物語。
どんな話?
問題を抱えたティーンエイジャーたちが一時的に暮らす施設「ショート・ターム12」を舞台に、若いスタッフと子どもたちの心の交流を描きます。彼ら自身も心に傷を負っており、互いに支え合う姿が胸を打ちます。
ここがおすすめ!
繊細なテーマながら、希望を感じさせる優しさに溢れた作品です。『フォールアウト』のように、壊れた心を静かに見つめる映画を求めている方には、きっと響く一本です。
エレファント
この映画を一言で表すと?
日常が一瞬で崩れる恐怖を静かに描く衝撃作。
どんな話?
普通の高校生たちの日常を淡々と追いながら、学校銃撃事件へと突き進んでいく過程を描いた作品。独特の長回しや静かな演出で、緊張感を高めていきます。ガス・ヴァン・サント監督によるカンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作。
ここがおすすめ!
事件をセンセーショナルにではなく、圧倒的なリアリティで描き切っています。『フォールアウト』で描かれた銃撃事件の余波に心を揺さぶられた方には、事件そのものを静かに見つめるこの作品も強くおすすめです。
ルーム
この映画を一言で表すと?
閉ざされた世界からの脱出と、再生の物語。
どんな話?
長年監禁されていた母子が脱出し、外の世界で生き直そうとする姿を描く感動作。自由を得た後も、社会復帰や心の傷と向き合う難しさがリアルに描かれます。ブリー・ラーソンがアカデミー主演女優賞を受賞した話題作。
ここがおすすめ!
ただの脱出劇ではなく、そこからの「その後」に焦点を当てた点が『フォールアウト』に通じます。痛みと希望を繊細に描き、観る者の心を優しくも強く打つ作品です。
マイ・フレンド・メモリー
この映画を一言で表すと?
人生の一瞬の輝きを描いた、優しく切ない友情物語。
どんな話?
体に障害を抱える少年と、彼を支える不良少年との間に芽生える友情を描いた感動作。純粋で美しい絆が、観る者の心を温かく、そして少しだけ切なくします。
ここがおすすめ!
思春期特有の不安定さや、他者と繋がることの大切さが丁寧に描かれています。『フォールアウト』で感じた繊細な心の交流に心を打たれた方に、ぜひ観てほしい珠玉の青春映画です。
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