この記事では、映画『ヘル・ディセント』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ヘル・ディセント』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ヘル・ディセント』の作品情報

出典:https://video.unext.jp/title/SID0092599
| 製作年 | 2022年 |
|---|---|
| 上映時間 | 96分 |
| ジャンル | アクション ホラー SF |
| 監督 | ニール・マーシャル |
| キャスト | シャーロット・カーク ジョナサン・ハワード ジェイミー・バンバー レオン・オッケンデン |
| 製作国 | イギリス アメリカ ハンガリー |
映画『ヘル・ディセント』の登場人物(キャスト)
- シンクレア(シャーロット・カーク)
- 英国軍の大尉で、女性パイロット。アフガニスタンでゲリラを討伐する任務を終え帰還する際に、乗っていた戦闘機をミサイルで撃墜され、やむなく緊急脱出する。その後降り立った砂漠地帯で、怪物が潜む防空壕を発見する。
- フック(ジョナサン・ハワード)
- シンクレアを救助した米軍が駐在する、前進基地の軍曹。砂漠地帯の防空壕で怪物を見たというシンクレアの話を疑わず、親身に接してくれる。後に基地を怪物に襲撃され、シンクレアたちと共に怪物と戦うことになる。
- フィンチ(ジェイミー・バンバー)
- シンクレアを救助した米軍が駐在する、前進基地のリーダーを務める少佐。防空壕で怪物を見たというシンクレアの話を聞き入れなかったが、密かに米軍の情報部と連絡を取り、恐るべき事実を知ることになる。
- ウィルクス(マーク・ステファン)
- シンクレアを救助した米軍が駐在する、前進基地の軍医。シンクレアが怪物に襲われて負った怪我を治療し、後にフックたちと共に怪物に立ち向かうことになる。
- カビール(ハディ・カンジャンブール)
- シンクレアを救助した米軍が駐在する、前進基地に捕らわれていた男。ゲリラ兵と思われていたが、妻子を人質に取られてやむなくゲリラに協力していた民間人だった。
映画『ヘル・ディセント』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ヘル・ディセント』のあらすじ【起】
時は2017年、アフガニスタンでゲリラ討伐の任務に就いていた英国軍大尉で女性パイロットのシンクレアは、戦闘機で帰還途中にゲリラのミサイルに撃墜され、同乗していた男性パイロットと共に緊急脱出する。
シンクレアたちはパラシュートで砂漠地帯に降り立ったものの、すぐにゲリラ兵たちに囲まれ、男性パイロットは命を落とし、シンクレア1人がかろうじて逃げ延びる。そして旧ソ連のものらしい防空壕を見つけたシンクレアは、避難場所として防空壕の深い地下へと入っていく。
地下は何かの研究施設だったらしく、奥へ進むとコンテナのような半透明の入れ物に、怪物の姿をした何かが収納されていた。そこでシンクレアを追って来たゲリラ兵たちと銃撃戦になり、コンテナのひとつが壊れて怪物が外へと転がり出る。
怪物は死んでいるように思われたが、突然息を吹き返してゲリラ兵を殺害する。シンクレアはゲリラ兵と怪物からなんとか逃げ延び、防空壕を出て米兵の部隊に救助される。
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映画『ヘル・ディセント』のあらすじ【承】
シンクレアが連れていかれたのは米国の前進基地で、過去に色んな事件や揉め事を起した訳ありな兵士たちが集まった一団だった。シンクレアは指揮官のフィンチ大佐に防空壕で見た怪物のことを話すが、大佐はまともに聞き入れなかった。
米軍基地で孤立しそうになるシンクレアだったが、怪物の話を100%ではないが可能性はあると考えてくれた軍曹のフックや、怪物に襲われた怪我を治療した軍医のウィルクス、そして英国から派遣されているジョーンズ軍曹などは、シンクレアに親身に接してくれていた。
シンクレアがフックとジョーンズに、防空壕で見たロシア語の文字を書いて見せると、捕らわれていたゲリラ兵のカビールが「ここを開けるな、という意味だ」と英語で答える。カビールは民間人で、妻子を人質に取られ、やむなくゲリラに協力していただけだった。
そしてその夜、基地は怪物の襲撃を受ける。怪物たちは自力で防空壕を這い上がり、シンクレアの後を追って来ていたのだ。
映画『ヘル・ディセント』のあらすじ【転】
そこでフィンチ大佐が、軍の情報部と怪物について連絡を取ったことを打ち明ける。数十年前、この地域にエイリアンの宇宙船が墜落し、それを発見したソ連軍が防空壕の地下で、人間とエイリアンのDNAを結合させる人体実験を行っていた。その結果生み出されたのが、あの怪物だったのだ。
大佐は部下たちを救うため、基地内に潜入した怪物に手りゅう弾のピンを抜いて突撃する。大佐の犠牲もあり、数名の犠牲は出したもののシンクレアたちはなんとか生き延びる。しかし無線機器などは壊されており、残りの銃弾も少なく、次に襲撃されたら助かる可能性は低いと思われた。
そこでシンクレアは、怪物たちの襲撃を待つより敵のアジト=防空壕へ攻め入るべきだと主張する。こうしてシンクレアを始めフックやジョーンズ、そしてウィルクスや捕虜だったカブールも含めた総勢7名が、決着をつけるために防空壕へと出発する。
シンクレアたちは防空壕を爆破することで、アジトごと怪物を殲滅するつもりだったが、防空壕内に爆薬を仕掛けたところで、地下から這い上がって来た怪物にフックが捕えられてしまう。
映画『ヘル・ディセント』の結末・ラスト(ネタバレ)
フックはもう助からないと考え、シンクレアたちが防空壕を爆破しようとすると、フックからの無線が入る。フックは自分に構わず任務を遂行しろと指示するが、逆の立場ならフックは絶対に仲間を見捨てないというシンクレアの主張に他の兵士たちも共感し、フックを救出するミッションに挑む。
ウィルクス1人が地上に残り、エレベーター用のカーゴをワイヤーで引っ張り上げるという作戦を考案し、シンクレアたちは地下へと侵入。ジョーンズを始め何人かの兵士が怪物の犠牲になるが、なんとかフックを助け出す。
しかし地上ではウィルクスがゲリラ兵に襲われ、カーゴを引きあげる車がワイヤーで防空壕内に引っ張りこまれてしまう。防空壕内に落下した車の衝撃でカブールが死亡するが、シンクレアとフックはエレベーターのロックを外した反動で地上へと戻り、ゲリラ兵を倒す。
怪物の情報を隠蔽するためか、米軍が防空壕の地域一帯を空爆するという無線が入り、シンクレアとフック、ウィルクスの3人は車で必死に空爆から免れる。絶体絶命の危機を脱した3人は、怪物を撮影した証拠品のカメラを持って、空爆地を後にするのだった。
映画『ヘル・ディセント』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
戦闘機パイロットのシンクレアが墜落し、旧ソ連の研究施設に潜む生物兵器と対峙する展開はB級感が強いものの、最後まで勢いで押し切るタイプの映画でした。クリーチャーの正体が遺伝子操作で生まれた怪物だと明かされる場面は、まさに監督の過去作『ディセント』を彷彿とさせるホラー要素で胸が高鳴りました。ただ、ストーリー自体はやや直線的で驚きに欠けるため、緊張感はありつつも予測可能な展開に物足りなさを感じたのも事実です。とはいえ、アクションとホラーを融合させた娯楽作品としては十分楽しめました。(20代 男性)
怪物とのサバイバルが中心ですが、シンクレアと基地の兵士たちとの連携が意外と丁寧に描かれていて、人間ドラマの部分にも好感を持ちました。特に、仲間を犠牲にしながらも生き延びるために戦い続ける姿勢は、戦争映画的な要素とホラーの融合を感じさせました。終盤で生物兵器が爆破で消し飛ぶ展開は派手で良かったのですが、逆にあっさり終わりすぎて後味は軽め。もう少し余韻を残す結末でも良かったかなと思います。(30代 女性)
本作はストーリーよりも雰囲気とアクションを楽しむ映画だと感じました。特に中盤の地下施設での怪物の襲撃シーンは暗闇と赤い照明を効果的に使っていて、緊張感が一気に高まります。軍人たちが次々に犠牲になる描写は容赦なく、ホラー好きにはたまらない展開でした。ただ、怪物の造形がややチープで、CG部分の粗さが目立ったのは惜しいところ。個人的には深く考えずに観る方が楽しめるタイプの作品でした。(40代 男性)
女性主人公シンクレアのキャラクターがとても魅力的で、強さと脆さを併せ持った描き方が印象に残りました。特に、過去のトラウマと向き合いながら最後まで戦い抜く姿は、ホラーでありながらヒーロー映画のようにも見えました。怪物がただの脅威ではなく、人間の欲望によって生み出された存在であることが語られる点もテーマ性があり、単なるクリーチャーパニック以上の余韻を残します。エンタメ性と社会的メッセージが同居した点が高評価です。(20代 女性)
『ヘル・ディセント』は明らかに低予算で作られていますが、その制約を逆手に取った演出もありました。例えば、暗いシーンを多用することで怪物をはっきり映さず、恐怖を引き延ばす手法は見事でした。一方で、やはり後半の展開はやや急ぎ足で、キャラクターの掘り下げが足りず、誰が死んでもそこまで感情移入できなかったのは残念。B級モンスター映画好きには刺さると思いますが、一般的なホラー映画としては評価が分かれるかもしれません。(50代 男性)
序盤の墜落シーンから研究施設に入るまでの流れはテンポが良く、観客を一気に引き込む力がありました。怪物との遭遇後はひたすらサバイバルが続きますが、仲間同士の不信感や裏切りといった要素がもっと強調されていれば、さらにスリリングになったと思います。最終的には爆破で全て解決する王道の展開で、予想通りすぎる印象も。とはいえ、安心して見られるホラーアクション映画として悪くない出来だと感じました。(30代 男性)
この映画の面白さは「戦場ホラー」というジャンルの珍しさにあると思います。軍人たちが銃を手にして怪物と対峙する構図は、普通のホラーよりも迫力がありました。特に機関銃を乱射しながらも次々に倒されていく絶望感は、笑ってしまうくらいの過剰演出で逆に楽しめました。ただ、怖さよりもバトル寄りの作風なので、純粋なホラーを期待すると肩透かしを食うかもしれません。(40代 女性)
監督の過去作『ドッグ・ソルジャー』や『ディセント』が好きだったので期待しましたが、正直それらに比べると一段落ちる印象でした。とはいえ、地下施設という閉鎖空間とクリーチャーの相性は抜群で、何も考えずに観れば十分楽しめます。ややチープな展開やB級臭さも含めて楽しめる人には刺さると思います。ホラー映画というよりは「怪物バトルアクション」として割り切ると満足感は高いでしょう。(20代 男性)
この作品は深いテーマ性を求める映画ではありませんが、「軍隊vsモンスター」というシンプルな構図がわかりやすく、頭を空っぽにして観るにはちょうど良い映画です。爆破シーンや怪物の咆哮など派手な演出はスクリーン向けで、配信で観ても迫力は十分。ストーリーは既視感が強いものの、退屈せず最後まで観られるテンポの良さは評価できます。飲み物片手に気楽に楽しめる作品でした。(30代 女性)
ホラー好きとしては少し物足りない部分もありましたが、アクション映画としての楽しさは十分。特に、主人公シンクレアが最後まで諦めず怪物に立ち向かう姿には胸が熱くなりました。恐怖と戦闘が入り混じった作品はなかなか少ないので、その点では新鮮。結末がもう少しひねりのあるものなら、さらに記憶に残る映画になったのではと思います。とはいえ、怪物映画好きなら一度は観て損はない作品だと思います。(50代 女性)
映画『ヘル・ディセント』を見た人におすすめの映画5選
ディセント
この映画を一言で表すと?
暗闇の恐怖と圧倒的な緊張感に襲われる、究極のクローズド・サバイバルホラー。
どんな話?
女性たちの洞窟探検が一転、地底に潜む未知のクリーチャーとの死闘に変わる物語です。閉ざされた暗闇の中で次々と襲いかかる怪物たちと、生き残るために必死でもがく人間模様が描かれます。絶望感と claustrophobic な恐怖が観客を圧倒します。
ここがおすすめ!
限られた光源、狭い洞窟、そして怪物の恐怖が見事に融合した傑作ホラーです。キャラクター同士の人間関係や裏切りも加わり、ただのモンスター映画にとどまらない深みがあります。『ヘル・ディセント』のルーツを感じられる、監督ニール・マーシャルの代表作です。
ドッグ・ソルジャー
この映画を一言で表すと?
軍隊と人狼が激突する、血みどろのモンスターアクションホラー。
どんな話?
スコットランドの山奥で軍事演習中の部隊が遭遇したのは、銃弾をものともしない狼人間の群れ。孤立無援の兵士たちが古びた山荘に立てこもり、知恵と銃火器を駆使して必死に抵抗します。戦場さながらの銃撃戦と怪物の猛攻が繰り広げられます。
ここがおすすめ!
低予算ながらスピード感あるアクションと緊迫した籠城戦が魅力。怪物映画としてだけでなく、軍隊の連帯やサバイバルの極限心理を描いており、『ヘル・ディセント』同様に“兵士vs怪物”の構図を堪能できます。マーシャル監督の才能が光る初期傑作です。
パンデミック・サイト
この映画を一言で表すと?
廃墟と化した研究施設で展開する、絶望的なサバイバルホラー。
どんな話?
旧ソ連時代の秘密研究所で封印されていたバイオ実験が解放され、探索に訪れた一行が恐ろしい感染体と怪物に追われる物語。徐々に明かされる研究の闇と、極限下で崩れていく人間関係が観客を緊張させ続けます。陰鬱で不気味な空気が最後まで漂います。
ここがおすすめ!
閉鎖空間、得体の知れないクリーチャー、そして研究施設という設定は『ヘル・ディセント』と通じるものがあります。ホラー要素に加えて科学実験の倫理や人間の欲望も描かれ、作品全体にリアルな不気味さが漂います。ゾクッとしたい人に最適です。
ザ・リチュアル いけにえの儀式
この映画を一言で表すと?
北欧の森に潜む邪悪な存在と遭遇する、儀式ホラー。
どんな話?
友人の死を悼む登山旅行で北欧の深い森に入った男たちは、古代の邪神を祀る不気味な儀式に巻き込まれていきます。森の中で起こる怪異や追い詰められる人間の心理が重なり、恐怖と緊張がじわじわ高まっていきます。
ここがおすすめ!
“森”という自然の暗黒性を活かした映像が秀逸で、怪物のビジュアルも独創的。心理的トラウマと超自然的恐怖が融合し、『ヘル・ディセント』が持つ閉塞感を別の形で楽しめます。人間ドラマとホラーがバランスよく組み合わされた一本です。
サンクタム
この映画を一言で表すと?
深海洞窟で繰り広げられる、極限のサバイバルパニック。
どんな話?
世界最大級の未踏洞窟を探検していたダイバーたちが、豪雨により出口を塞がれ、酸素切れと水没の恐怖に直面します。未知の自然環境と人間の極限心理がぶつかり合い、誰が生き延びられるか分からない緊迫の展開が続きます。
ここがおすすめ!
怪物こそ登場しませんが、自然そのものが恐怖となるパニック映画です。暗い閉鎖空間、酸素切れの恐怖、そして仲間同士の葛藤が観客を圧倒。『ヘル・ディセント』と同じく閉所恐怖を感じさせる設定で、違う角度から極限の恐怖を体験できます。






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