映画『ザ・マウンテン 決死のサバイバル21日間』の概要:急いで帰国するため、チャーター機に搭乗した男性医師と女性ジャーナリスト。だが、飛行中にパイロットが急変し、墜落してしまう。雪山の山岳地帯に取り残され遭難した男女。生きて助かるために手を取り合い、下山を目指すのだった。
映画『ザ・マウンテン 決死のサバイバル21日間』の作品情報
上映時間:112分
ジャンル:ラブストーリー、アドベンチャー
監督:ハニ・アブ・アサド
キャスト:ケイト・ウィンスレット、イドリス・エルバ、ボー・ブリッジス、ダーモット・マローニー etc
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映画『ザ・マウンテン 決死のサバイバル21日間』の登場人物(キャスト)
- ベン・バス(イドリス・エルバ)
- 医師。イギリス出身だが、アメリカ人女性と結婚したため、アメリカへ移住。優秀な脳外科医で、サバイバル能力も高い。管理癖があるものの、常に冷静で論理的。アレックスに惹かれる。
- アレックス・マーティン(ケイト・ウィンスレット)
- ジャーナリストで取材のため、オハイオに行っていた。感情的で直感を大事にしている。紛争地帯で密着取材をしていたこともある。気が強くベンとは口論してばかりいたが、次第に惹かれるようになる。遭難の翌日、マークと結婚する予定だった。
- マーク(ダーモット・マローニー)
- アレックスの婚約者。アレックスをとても愛しており、無事に生きて戻った後も愛そうと心に決めていた。真摯な男性。
映画『ザ・マウンテン 決死のサバイバル21日間』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ザ・マウンテン 決死のサバイバル21日間』のあらすじ【起】
ある年の冬。ジャーナリストのアレックス・マーティンは、翌日に結婚式を控え帰国するため、ソルトレイクシティ空港へ来ていた。だが、暴風雪のせいで飛行機は全て欠航。そこで、急いで帰ると言う黒人男性ベン・バスを誘いチャーター機で帰路へ就くことにした。
パイロットはベトナムでF5戦闘機を操縦した経験を持つ壮年の男性で、暴風雪でも余裕だと笑う。早速、チャーター機へ乗り込み出発。飛行機にはパイロットの飼い犬も一緒に搭乗した。
ところが、飛行中にパイロットの容態が急変。無線で連絡を取ってはいたものの、救難信号を出す間もなく墜落してしまう。2人は犬を捕まえつつ座席でベルトをしていたが、墜落の衝撃でしばらく意識を失った。
墜落した場所は恐らくユタ州の高山地帯。先に意識を取り戻したベンは、生存の確認を行う。彼は医者で翌日には帰国し、診察しなければいけない患者がいた。だが、こうなっては仕方ない。パイロットはすでに死亡。アレックスは左足の骨折と、顔に裂傷ができていた。ベンは比較的、傷が少なく左の肋骨にヒビが入った程度。犬も奇跡的に無事だった。アレックスの傷の手当をしたベンは、次に機体内の温度を上げるために火を熾し、食料などの持ち物を確認。救助を待つにしても、生存できなければ意味がない。
しばらくして、アレックスの意識が戻った。多少、記憶の混乱はあったものの、大丈夫そうである。ここまでですでに1日半が経過。
2日目に上空を航空機が通り、信号弾を発射したものの気付いたかどうかは分からない。
そうして、3日目。2人は話し合った結果、近くの尾根に何かないかを探しに向かうことに。アレックスは自分がベンを誘ったのだから、戻らなくてもいいと告げ彼を送り出すのだった。
しかし、1人で待つアレックスの元に餌を求めてクーガーが現れる。果敢にも犬が立ち向かうも、クーガーが中へ入って来てしまう。そこで、彼女は咄嗟に信号弾を発射し追い払った。発射音が響き渡り、異変を察したベンが戻って来る。幸い犬の傷も軽傷。その夜はクーガーを食料にした。
映画『ザ・マウンテン 決死のサバイバル21日間』のあらすじ【承】
密室で身を寄せ合い、命を脅かされる恐れのある環境の元、ストレスは溜まりに溜まる。アレックスは苛立ち、ベンに八つ当たりをしてしまう。
4日目、待っているだけなど耐えられないと言い、アレックスはベンが目覚める前に1人で下山を試みた。足を固定し杖を使えば、どうにか歩ける。ベンの言うことを全く聞かない彼女。彼はしばらく逡巡した後、荷物をまとめてアレックスの後を追った。その途中、機体の後部を発見し発信機を発見するが、すでに壊れて使い物にならなかった。
どうにか合流できたので、日暮れ前に見つけた洞窟へ避難。生き残るためには2人で協力し合おうと話し合った。世界に2人しかいないような状況で、助け合わなければ生きられないとなれば、互いに身を寄せるしかない。2人は次第に惹かれ合うようになる。
翌日は望遠カメラで遠視を行い、光った場所を目指して下山を開始。ところが、その先には切りだった崖があり、そこを進むには難しそうだ。ここでまた2人は口論となる。可能性で言えばこのままだと山中で死ぬ確率が高い。けれどもベンは、今はまだ生きているから、諦めたくないと言う。そうして、アレックスを説き伏せた。
更に翌日。下山途中で自分の写真を撮って欲しいとベンが言い出す。死ぬにしても人生最後の写真を残しておきたいと考えたのだ。幸い、アレックスはジャーナリストでカメラもある。そこで、彼女は紛争地帯で密着取材をした時のことを語り出した。彼女は死にゆく少女を救わずにシャッターを切ってしまったと言う。故に、当時の罪悪感を思い出し、ベンを撮影することはできないと涙をこらえながら言うのだった。
止まらずに、諦めずに歩を進める2人。平地へと辿り着き、少しずつ余裕ができてくる。だが、いつの間にか犬がいない。アレックスは彼に犬を探すようお願い。ベンは仕方ないと笑いながら犬を捜索した。すぐに発見したものの、犬が何かを食っている。その先に山小屋があるのを発見したベン。
映画『ザ・マウンテン 決死のサバイバル21日間』のあらすじ【転】
その頃、相棒がなかなか戻らないので、徐々に不安を募らせたアレックス。自分も追いかけようと立ち上がった時、足元から不穏な音が聞こえた。よく見るとそこは湖に氷が張ってできた場所で、彼女は急いで逃げようとして氷点下の湖へ落下してしまう。
アレックスの声に異変を察したベンは、急いで戻り彼女をどうにか助けた。彼はすぐさま、発見した山小屋へ避難。早急に処置をしたので、アレックスは一命を取り留めた。ベンのお陰で彼女は2度も命を救われている。小屋は大分、老朽化が進み天井が落ちている部分もあったが、暖炉も使えるし十分に暖は取れる。
しかし、焦るあまり急いで体温を上昇させてしまったため、アレックスの意識は戻らず水分不足を起こしてしまう。そこで、ベンは家探しをして見つけた物を使って即席の点滴を作成。感染症の恐れはあったが、命を救うにはやってみるしかない。彼は自分の直感を信じ点滴を施した。すると、翌早朝には意識が戻る。その瞬間の安堵は言葉にできず、思わず涙が出そうなほどだった。
2人が遭難してそろそろ3週間が経とうとしている。食料は残り2缶のスープだけで、救助を待っている猶予もない。ベンは下山できる道がないか探しに行くことにした。そして、犬が兎を追いかけていたので、あわよくば捕まえられないか発破をかけるも、そもそも狩猟犬として訓練を受けた犬ではないので、簡単にはいかない。
その間、アレックスはベンの荷物を探り、レコーダーを持ち出す。それにはベンの妻のメッセージが録音されていた。だが、聞いている最中にベンが戻って来てしまい、素直に謝罪したアレックス。彼女は死ぬ可能性を考え彼のことをもっと深く知りたいと思ったのだ。ベンは怒った様子を見せながらも、アレックスへメッセージのことを語った。録音されたのは2年前のこと。彼にとってはそれ以上、まだ語ることができない心の傷だった。
互いに深い信頼と絆を結んだアレックスとベン。惹かれ合っていたのは確かで2人は身を寄せ合い、そうして体を繋げた。その夜、彼は静かに妻のことを語る。脳腫瘍でベンが執刀したが、助けられなかったそうだ。アレックスは彼を労わりそっと寄り添った。
映画『ザ・マウンテン 決死のサバイバル21日間』の結末・ラスト(ネタバレ)
翌朝、アレックスを置いて下山しようとしたベンだったが、やはり彼女を置いて行くわけにはいかないと思い直し、山小屋へ戻る。そうして、彼女を連れて一緒に下山を目指した。怪我をしているアレックスは、ベンにとって重荷にしかならない。それでもいいとベンは言う。
そうして、2人は固く手を繋ぎながらひたすら移動。食料もなく体力も限界に近づき、そうしてとうとう、木にもたれかかりアレックスと共に目を閉じる。ここで終わりかと思った時、どこかへ行っていた犬が戻って来てベンを起こそうとする。坂を転がり落ちた彼ははっとして意識を取り戻し、犬の後を追った。そうして、見えた光景に希望を見出す。遠目に見えたのは材木工場。これで助かる。
ベンはアレックスをどうにか起こして更に道を進む。希望は人を動かす原動力になる。雪道にスノーモービルの痕を見つけ、更に元気が湧く。ところが、ここへきてベンが動物用の罠に嵌ってしまう。彼はアレックスに助けを呼んで来て欲しいと頼み、目を閉じた。
アレックスは必死に足を動かして、材木工場へ。通りかかったトラックの前に飛び出して助けを求めた。
救助された2人は近くの病院へ緊急搬送され、一命を取り留める。ベンは意識を取り戻してすぐにアレックスの元へ向かったが、そこには彼女の婚約者マークがいて現実に引き戻される。2人が体験したのは、実に特殊な体験であり通常なら陥らない状況だった。現実に戻れば、アレックスには婚約者がいる。ベンの存在は邪魔になるだけだ。彼は状況を察して身を引いた。
そうして、2人は体力が回復した後、それぞれに通常の生活や仕事へも復帰。互いの存在を胸に残しつつ時折、アレックスはベンに電話をかけたが、彼は決して電話には出なかった。マークは彼女の帰還を信じ、何があっても愛すると誓ってくれたが、それでも忘れることなどできるはずがない。
アレックスは荷物の整理をし、遭難当時に撮影したフィルムを現像してベンへ送った。そうして、ようやく彼と再会。互いに近況報告を行い、そして本心を明かす。2人は今でも互いを思い合っていた。遭難の体験は2人でしか共有できない。激しい逡巡を堪えつつ、互いに別の道を歩もうとした2人。だが結局、諦めきれるはずもなく。踵を返して互いを求め合うのだった。
映画『ザ・マウンテン 決死のサバイバル21日間』の感想・評価・レビュー
例えば、吊り橋効果で恋をした相手とは、現実に戻った時に長続きしないと言われている。だが、この2人の場合は体験的にもあまりに深すぎる。命を預け合った者同士の絆は、互いに死を迎えない限り、断ち切れないのではないかと思う。
それにしても、医師の彼はかなりサバイバル能力が高い。彼が軽傷で幸いだったと思う。きっと彼女だけでは生き残れなかった。互いに躊躇いつつも、口づけをするシーンがとても印象的。そして、現実へ戻り終盤の別れるシーン。離れがたいのに、離れなければと逡巡する様がとても強烈。究極の愛の物語だ。(MIHOシネマ編集部)
ありえない体験や危険な状況を共有した2人か結ばれる展開はよくありますが、これって心理学的には「吊り橋効果」なんて言いますよね。簡単に言うと、危険な経験をしているドキドキと恋のドキドキを勘違いしてしまうということですが、今作の2人が陥った状況は死んでもおかしくなかった危険すぎる経験なので、それを共有した2人が惹かれあってしまうのは分かる気がしました。
ラストで結局…という展開は見ようによってはハッピーエンドですが、彼女を待ち続けていた婚約者がただ可哀想でした。(女性 30代)
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