この記事では、映画『THE POOL ザ・プール』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『THE POOL ザ・プール』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『THE POOL ザ・プール』の作品情報
出典:https://video.unext.jp/title/SID0043455
製作年 | 2018年 |
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上映時間 | 90分 |
ジャンル | パニック アクション |
監督 | ピング・ランプラプレング |
キャスト | ティラデート・ウォンプアパン ラットナモン・ラットチラタム |
製作国 | タイ |
映画『THE POOL ザ・プール』の登場人物(キャスト)
- デイ(ティラデート・ウォンプアパン)
- アートディレクター。恋人コイとの将来を夢見るが、経済的な不安を抱えている。持病があり、インスリン注射が必要な身体。愛犬はラッキー。
- コイ(ラットナモン・ラットチラタム)
- デイの恋人。デイの子供を妊娠しているが、打ち明けられないでいる。
- ラッキー
- デイの愛犬。訓練された頭のいい犬。
映画『THE POOL ザ・プール』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『THE POOL ザ・プール』のあらすじ【起】
太陽に照らされ、デイは目覚めた。白いタイルの床に倒れていたデイの足には、ワニが噛みついていた。
6日前。深さ6メートルの古いプールで、撮影が行われていた。撮影スタッフとして参加していたデイは、インスリン注射を打っていた。そこに恋人のコイが、デイの愛犬ラッキーを連れて来た。ラッキーも撮影に参加することになっていたのだ。コイは、誕生日プレゼントをデイに贈った。卵型のオルゴールで、開くと中央に赤ん坊の人形があった。実は、デイの子供を妊娠したことを打ち明けられないでいたコイだったが、デイはコイの妊娠に気づいていた。
撮影が終わり、デイはプールで浮き輪に乗って揺られていた。デイの親友メコムはラッキーをプールサイドに繋ぎ、荷物も持って来てくれた。デイはメコムにピザを注文するよう頼む。メコムは「水を抜いたから、早く上がれよ」と言い残し、その場を去って行った。プールの奥に「洪水でワニが脱走」と書かれた新聞が落ちていたが、デイは気づかず眠ってしまう。
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映画『THE POOL ザ・プール』のあらすじ【承】
目が覚めると、プールの水は半分以上抜け、プールサイドに手が届かなくなっていた。デイが、よじ登ろうとすると、爪が剥がれた。痛みに耐え、今度はプールサイドにある携帯電話を取ろうと手を伸ばす。あと少しで届きそうだったが、プールサイドから落ちたラッキーが、プールに宙づり状態になってしまったので、デイはラッキーを助けにいった。ラッキーは助かり、携帯電話はプールに落ちた。
水がぬけるのを遅らせるため、潜って排水口にガウンをかぶせていると、ピザの配達員が来た。デイは助けを呼ぼうとしたが、排水口に金具が挟まってしまい、間に合わなかった。
飛び込み台から、コイが飛び込もうとしていた。デイは、「だめだ」と声をかけたが、驚いたコイは、飛び込み台に後頭部を打ち、プールに落ちてしまった。気絶したコイを浮き輪に乗せたデイは、プールサイドのワニに気づく。ラッキーが吠え、ワニはプールに落ちてきた。
次の日、プールの水はなくなっていた。ワニの口の中には、撮影で使用したガムテープがあった。デイは、そのガムテープを取り、コイの頭に巻いた。排水口の蓋をはずし脱出しようとしたが、ワニが入っていってしまった。
映画『THE POOL ザ・プール』のあらすじ【転】
コイが意識を取り戻した。ラッキーが、配達員が置いていったピザを落としてくれたので、2人はそれを食べて空腹をしのいだ。しかし、インスリンを打つことが出来ないデイの意識は、朦朧としていた。
ワニが卵を産み、デイとコイはその卵を食べた。夜、コイは妊娠したことをデイに話すと、デイは経済的に自信がないと答えた。コイは悲しみ「ひとでなし」と叫んだ。
排水口に入った2人は、トンネルを進み出口を探した。しかし、鍵がかかっていて出られない。意気消沈するデイだったが、そこでインスリンケースを見つけ、無事インスリンを注射することができた のだった。
デイは、コイを排水トンネルに残しプールに戻った。ドローン(無人航空機)が飛んでいたが、人の姿はない。その時、風でタオルに引っかかった有刺鉄線が落ちてきた。デイは有刺鉄線を握り、血を流しながら登ったが、途中で落下し気を失ってしまった。
映画『THE POOL ザ・プール』の結末・ラスト(ネタバレ)
目覚めると、ワニがデイの足を噛んでいた。デイは必死に格闘し、再び排水口に入った。そして、たどり着いた場所は隣のプールだった。そこは同じ大きさのプールが2つ並んだ場所だったのだ。デイは嘆いた。
人の声が聞こえ戻ってきたデイは、プールにかかったはしごに気づく。ドローンの持ち主が、はしごを残していったのだった。しかし、デイがワニに阻まれている間に、はしごはなくなり、上に登ることは出来なかった。絶望したデイは気力を失い倒れた。
その頃、排水口には水があふれていた。溺れそうになったコイは、持っていた笛をふいて助けを求めた。デイは気を取り戻してワニを撃退したが、ラッキーはその笛の音に反応し、プールへ飛んで死んでしまった。悲しむデイはワニにトドメをさし、ラッキーの体を抱きしめた。そして、ぶら下がるラッキーの体をつたってプールサイドにあがることが出来たのだった。
デイは排水口からコイを助け出し、2人はプールサイドで抱き合った。
映画『THE POOL ザ・プール』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
閉鎖されたプールに取り残されるという、シンプルながらも極限のサバイバルを描いた本作。設定の単純さが逆に恐怖を際立たせている。ワニという現実的な脅威と、飢えや絶望といった人間の心理的恐怖が交錯するのが見事。ラストの“やっと助かったと思った瞬間の絶望”は衝撃で、思わず声が出た。シチュエーション・スリラーとして完成度が高い。(20代 男性)
プールという日常的な空間が、一転して“死の檻”になるアイデアが秀逸。序盤の何気ないシーンから一気に地獄に落ちるテンポが素晴らしい。主人公デイが生き延びようともがく姿に息が詰まる。途中で恋人が登場してからの展開はあまりに悲惨で、ラストまで希望を持たせない演出が逆にリアルだった。タイ映画の底力を感じた。(30代 女性)
シンプルな設定なのに、ここまで緊張感を持続させるのはすごい。プールという狭い空間を舞台に、たった一人のサバイバルを描く演出のうまさ。特にワニの存在が“恐怖の象徴”として絶妙に使われている。CG頼みではなく、現実的な撮影手法で臨場感が抜群。観ているこちらまで息苦しくなるような臨場感だった。(40代 男性)
デイの心理描写が非常にリアル。最初は余裕があったのに、徐々に焦り、恐怖、絶望へと変わっていく表情の変化が圧巻。特に犬を助けようとするシーンは胸が締め付けられた。単なるサバイバルではなく、人間の良心や罪悪感も描いている点が印象的。最後まで目を離せない展開に引き込まれた。(20代 女性)
この映画、最初は「ワニが出るパニックものか」と思っていたが、実際は“絶望の連鎖”そのものだった。助けを呼ぼうとしても誰も来ず、外の世界と遮断された孤独感がリアル。ワニ以上に怖いのは「誰も助けに来ない」現実。サバイバルというより、心理ホラーとしての完成度が高い。胸糞悪いけど忘れられない作品。(30代 男性)
映画の構成が非常に巧みで、観客を段階的に追い詰めていく。プールの底に残された主人公の“選択の余地のなさ”が絶望的。恋人の登場によって一瞬光が見えるが、その希望が潰される演出は残酷で、思わず息を呑んだ。ラストの静かな絶望が逆に強烈に印象に残る。シンプルな中に深いテーマを感じる秀作。(40代 女性)
タイトルの通り、舞台が“プールだけ”という潔さ。CGや派手な演出に頼らず、状況だけでここまで恐怖を作り出すのは見事。徐々に減っていく食料、水、そして体力。生き延びるために冷静でいようとするデイの努力が痛々しい。ラストはあまりに皮肉で、思わず唸った。生存本能を刺激する一本。(50代 男性)
主人公の不運が次々と襲ってくる展開に「もうやめてくれ」と叫びたくなる。まるで神に見放されたような物語で、ラストの絶望的なオチはまさに“救いゼロ”。それでも最後まで観てしまうのは、映像の説得力と演技のリアルさ。B級のようでいて、人間の本能を描いた良質なスリラーだった。(20代 男性)
視覚的な恐怖よりも、“閉じ込められることの恐怖”がメイン。プールという開放的な場所なのに、逃げ場がないという矛盾が面白い。音の使い方も秀逸で、ワニが動く音、遠くの雷、静寂――どれも緊張感を増幅させる。タイ映画らしいリアリズムが効いていて、ハリウッド作品とは違う生々しい恐怖を味わえる。(30代 女性)
この映画を観てから、しばらくプールに入れなくなった。それほどまでに“閉じ込められる恐怖”をリアルに感じさせる。序盤の軽いノリから一転、後半の絶望的な展開への落差がすごい。最後に見せるワンカットの衝撃は忘れられない。低予算ながらも、脚本と演出で勝負したサバイバルスリラーの傑作。(40代 男性)
映画『THE POOL ザ・プール』を見た人におすすめの映画5選
127時間(原題:127 Hours)
この映画を一言で表すと?
極限状態で生き抜こうとする“人間の本能”を描いた衝撃の実話ドラマ。
どんな話?
登山中に岩に腕を挟まれ、身動きが取れなくなった青年アーロン・ラルストン。助けを呼べない状況で、彼は限界まで自分と向き合い、生き延びるための“究極の決断”を下す。生と死の境界線をリアルに描いたサバイバル・ドラマ。
ここがおすすめ!
『THE POOL』同様、たった一人での極限状態を描く作品。ダニー・ボイル監督の演出が緊迫感を倍増させ、ジェームズ・フランコの圧巻の演技が光る。静かな絶望と、人間の生存本能の力強さに心を揺さぶられる。
オープン・ウォーター(原題:Open Water)
この映画を一言で表すと?
海に取り残された男女が味わう“本当の恐怖”を描いたリアル・スリラー。
どんな話?
スキューバダイビングを楽しんでいたカップルが、ツアー船に置き去りにされ、広大な海に漂流する。やがてサメが現れ、希望は絶望に変わっていく。美しい海が一瞬で死の舞台となる衝撃作。
ここがおすすめ!
『THE POOL』のように、“逃げ場のない自然の恐怖”を極限までリアルに描写。CGを使わず実際の海で撮影された映像が恐ろしいほどリアル。静寂の中に潜む死の気配が、観る者の心を締めつける。
キューブ(原題:Cube)
この映画を一言で表すと?
閉じ込められた空間で展開する“極限の頭脳と心理のサバイバル”。
どんな話?
目覚めると謎の立方体の部屋に閉じ込められていた男女。部屋は無数に連なり、どれかに致命的な罠が仕掛けられている。彼らは出口を探すが、次第に仲間同士の信頼が崩壊していく――。
ここがおすすめ!
『THE POOL』の閉鎖的な恐怖が好きな人にぴったり。物理的なトラップだけでなく、極限状況での人間の本性をあぶり出す脚本が秀逸。低予算ながらも圧倒的な緊張感を持つカルト的人気の名作。
シャローズ(原題:The Shallows)
この映画を一言で表すと?
孤立無援のサーファーVS巨大ホオジロザメ――息をのむ一騎打ち。
どんな話?
若い女性サーファー、ナンシーが人里離れたビーチでサメに襲われ、岩場に取り残される。潮が満ちてくる中、時間との戦いが始まる。生き延びるための知恵と勇気が試される、究極のサバイバル劇。
ここがおすすめ!
『THE POOL』と同じく“逃げられない状況でのサバイバル”がテーマ。ブレイク・ライヴリーの孤独で力強い演技が圧巻。サメとの対峙だけでなく、命への執着を描いたヒューマンドラマとしても秀逸。
バーニング・ブライト(原題:Burning Bright)
この映画を一言で表すと?
家の中で“猛獣と閉じ込められる”極限シチュエーション・スリラー。
どんな話?
ハリケーンが接近する中、少女ケリーは自宅に取り残される。だが家の中には檻から逃げたベンガルトラが――。外は嵐、家の中は猛獣。逃げ場ゼロの緊張感が走る。
ここがおすすめ!
『THE POOL』の“生きるか死ぬかの密室劇”が好きな人におすすめ。トラとの命懸けの駆け引きが迫力満点で、映像もリアル。サバイバルの臨場感と恐怖を体感できる、隠れた傑作スリラー。
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