映画『虎影』の概要:2015年公開の日本映画。斎藤工主演で贈る忍者時代活劇であり、忍の世界から足を洗った忍者の夫婦が息子を元上司に人質にとられ、もう1度だけ息子のために仕事を引き受けるというコメディタッチのアクションムービー。
映画『虎影』 作品情報
- 製作年:2015年
- 上映時間:94分
- ジャンル:歴史、コメディ
- 監督:西村喜廣
- キャスト:斎藤工、芳賀優里亜、しいなえいひ、津田寛治 etc
映画『虎影』 評価
- 点数:65点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★☆☆☆
[miho21]
映画『虎影』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『虎影』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『虎影』 あらすじ【起・承】
5年前忍の世界から相応の罰を受けて足抜けした最強の忍・虎影(斎藤工)は、元九ノ一であった月影と一人息子・孤月と農家として穏やかな暮らしをしている。
そんなある日、里の虎影の元に怪しい動きをする者が近づく。
それは忍時代の女首領・幻斎だった。
彼女の目的は宝の地図を揃えること。
既に手にしている「黄金の巻物」には対となる「銀の巻物」があり、それを合わせると本当の宝の位置がわかるようになっているのだ。
幻斎はその「銀の巻物」を虎影たちに盗ませようと言うのである。
忍を抜けたのだからと断る虎影に、首領は息子を誘拐する手段をとった。
大事な息子のために虎影はやむなく2日間の間に「銀の巻物」を盗んでくることを約束した。
こうして虎影と月影は、久しぶりに忍として仕事をすることになる。
肝心の「銀の巻物」は、邪厳藩藩主・リクリの館にあった。
この藩は水害の多い地域にあり、人々はこの水害を非常に恐れていた。
リクリはそれを良いことに、水害を理由にその地で信仰されていた邪厳教という宗教を利用していたのだった。
邪厳教は水の神を讃える宗教であったからだ。
そして教祖を薬漬けにして言うことを聞かせ、人々の前に立たせていた。
人柱として川に生け贄を捧げることで、水の神を鎮めると説明させていたのである。
しかし最近のリクリは見世物として人柱を川に投げ入れ、楽しんでいるだけのようだった。
そのためだけに善良な市民の命をも奪っているのだ。
無事に忍び込み巻物を盗むことが出来た虎影だったが、用心棒である鬼卍達に捕まってしまう。
彼らは昔からの敵同士であった。
殺されそうになった虎影はリクリに「金の巻物」が無いと「銀の巻物」は意味が無いということを説明。
月影を人質にし、「銀の巻物」をリクリに返し、「金の巻物」をリクリに持ってくることを条件に解放してもらう。
映画『虎影』 結末・ラスト(ネタバレ)
しかし虎影がリクリに返した巻物は実は偽物。
本物の「銀の巻物」は虎影が持っていたのだ。
そして幻斎の元に戻り巻物を盗もうとする途中、虎影は偶然さっき助けた親子に出くわす。
彼らは人柱になるはずだったのだが、虎影たちに命を救われたのだった。
その親子には手作りで武器まで作るなど、世界を平和にしたいという信念があった。
虎影に恩義を感じたその親子は、リクリと戦おうとしている虎影に自分たちが作った武器をぜひ使ってくれと差し出す。
こうして虎影は幻斎の館に忍び込み、無事に孤月を救出する。
しかも孤月のおかげでどちらの巻物も幻斎の手に渡ることなく逃げ延びた。
そして向かうはリクリの館。
二人がリクリの館に着いたとき、月影は人柱になるべく崖の上から突き飛ばされそうになっていた。
助けようとした時、偶然の反動で月影の人柱が崖を滑り落ちていく。
慌てて石垣を越え、追いかける虎影たち。
幻斎たちは宝の場所まで必死でたどり着こうとしていた。
ようやく月影の場所までたどり着いたとき、後ろから虎影を切ろうとリクリが近づいていた。
もうだめだと月影と孤月をかばった虎影だが、そこに鬼卍が来てリクリの首を切る。
鬼卍は「財宝はどうでも良い。虎影と勝負がしたいのだ」と。
そして戦い始めた鬼卍と虎影だったがもう少しのところで鬼卍が勝ちそうな時、鬼卍は今の虎影に勝っても嬉しくないと勝負をお預けにする。
その間、幻斎は財宝にたどり着き金を掘り当てていた。
さらに幻斎は再び月影を人質にしたのだ。
鬼卍は雑魚を相手にするからと、虎影と孤月は幻斎に挑む。
そして見事な連携プレーで幻斎殺害に成功した。
全てを終えた虎影達は家族の絆を噛みしめるのだった。
その財宝の中には邪厳教のマスクが入っていた。
それを教祖からもらった虎影はそのマスクを顔にはめ、帰路に着くのだった。
映画『虎影』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『虎影』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
前知識がないと厳しい特撮
斉藤工主演だからと何の下調べもせずに鑑賞してしまったことを大きく後悔。
出だしからコメディタッチでおかしいなと感じだが、嫌な予感は的中。
昔の懐かしさを感じさせる昭和タッチの特撮映画である。
そこに香港映画のカンフーハッスルを混ぜた感じ。
内容も極めて馬鹿馬鹿しく、女性ウケしないだろうコミカル忍者もの。
途中で出てくる武器なども何が狙いなのか。
確かにクスッとしてしまうシーンも多くあるのだが、好みかどうかというと個人的にはもっと真剣な忍者作品を見たかったのであまり良くなかった。
そもそも、そんな映画だと知って見たらもっと違う感想を持ったにちがいない。
しかし名前と宣伝、そして斉藤工という名前だけでシリアスな本格アクション忍者ムービーを想像してしまった自分が悪いのだ。
俳優は豪華
内容自体は軽いタッチではあるが、俳優が豪華である。
主演の斉藤工を始め演技派、個性派で有名な俳優が盛りだくさんで出てくる。
この俳優がいたからこそ最後まで見ることが出来た。
特に鬼卍が格好よい。
もしかしたら本作品の中で一番かも知れない。
その渋さは斉藤工を抜いている。
また鬼卍と一緒にいるよくわからない気持ちの悪い妖怪のようなキャラクターも、目が慣れてくると面白い。
最初はコンセプトがわからず、困惑するようなキャラクターが多いのがネックである。
映画『虎影』 まとめ
斉藤工というと今をときめく女性人気の俳優の一人である。
その彼がまさかこんな特撮忍者映画に出るとは。
見るとわかるがそのコミカルさには驚かされる。
しかし彼の格好よさは健在で、彼だからこそ最後まで楽しんで見ることが出来たと言っても良い。
香港活劇の粋のコメディぶりには、好き嫌いが別れるところであろう。
しかし彼の新境地としては面白く、ファンならば是非見る価値のある作品である。
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