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映画『ターボキッド』あらすじネタバレ結末と感想

映画『ターボキッド』の概要:2015年に製作された、マンロー・チェンバース主演のSFアクション映画。オムニバスホラー映画「ABC・オブ・デス」に落選した短編を、長編映画化した作品。原題は「TURBO KID」。

映画『ターボキッド』 作品情報

ターボキッド

  • 製作年:2015年
  • 上映時間:95分
  • ジャンル:SF、アクション、アドベンチャー
  • 監督:フランソワ・シマール、アヌーク・ウィッセル、ヨアン=カール・ウィッセル
  • キャスト:マンロー・チェンバーズ、ロランス・ルブーフ、エドウィン・ライト、アーロン・ジェフリー etc

映画『ターボキッド』 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★☆☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『ターボキッド』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『ターボキッド』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『ターボキッド』 あらすじ【起・承】

近未来の1997年、戦争や核による汚染が続いて世界は荒れ果て、深刻な水不足が続いていた。
アメコミのヒーロー「ターボライダー」に憧れる青年キッドは、拾ったものと水を交換しながら生きていた。
ひとり「ターボライダー」のコミックを読んでいると、奇妙な少女アップルに声をかけられる。
慌てて逃げたキッドだったが、追跡装置を使って自宅に侵入され、仕方なく共同生活を始めることになる。

荒野の向こう側から来たというアップルと仲良くなるキッドだったが、アップルは仮面の男に捕まる。
逃げようとしたキッドは地下落ちて、ターボライダーそっくりのコスチュームを見つけて着替える。

腕相撲の王者フレデリックは、悪党のボスのゼウスに弟を人質にとられ、自分も片腕を失う。
そして人間の体内から水分を抽出しているゼウスの殺し合いの場、プールにアップルと入れられてしまう。
助けに行ったキッドも放り込まれてしまうが、ターボライダーの腕についていたマシンで屈強な殺し屋3人を倒し、彼らは脱出に成功する。

キッドは、両親を殺した男の正体がゼウスだと思い出し、アップルの正体はロボットだと発覚。
そしてアップルは、キッドをかばって銃で撃たれたせいで壊れかけていた。

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映画『ターボキッド』 結末・ラスト(ネタバレ)

アップルの修理に必要な部品を得るため、ロボット墓場に向かう2人。
その頃、腕相撲場で水の交換をしていたダグはゼウスに捕まり、キッドたちの居場所を教えるよう拷問を受けていた。

ゼウスの部下に見つかったキッドたち。
アップルは首を切り落とされ、偶然見つけたロボット墓地で直そうとするが、そこに充満していたガスのせいで意識を失った。
キッドは気が付くとフレデリックに助けられていて、2人はゼウスを倒すために手を組む。
屈強なゼウスの部下たち相手に、アップルに教わった喧嘩の極意と義手で戦うキッドとフレデリック。
しかしキッドは女戦士相手に苦戦を強いられる。

一方アップルは、とっさにキッドがつなげた別のロボットの体との接着が成功し、目を覚ましてキッドの元へと急いでいた。
ピンチのキッドを助け、忘れていたターボライダーのアイテムを渡したアップルだったが、フレデリック共々ゼウスに撃たれてしまう。
ターボライダーのアイテムでゼウス、部下たちをせん滅したキッドは、目覚めたアップルと思いを通じ合わせるが、実はロボットだったゼウスに殺されかける。
ゼウスからの攻撃を逆手にとり、フレデリックの用意していた爆弾でゼウスを倒したキッド。
彼をかばってアップルは壊れてしまったが、割れた地面からは水が噴き出した。

アップルの墓を作ったキッドは、フレデリックに見送られて荒野へと旅立った。

映画『ターボキッド』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ターボキッド』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

自転車版マッドマックス

アカデミー賞を受賞した「マッドマックス 怒りのデス・ロード」をはじめとした「マッドマックス」シリーズをパクりともいえるようなオマージュ作品で、“自転車版マッドマックス”のような内容。
「マッドマックス」そっくりの荒廃した世界に、B級感たっぷりの古びた自転車で走り回る主人公が、独特な雰囲気を醸し出していて面白い。
日本の特撮ヒーローを連想させるような主人公の“ターボライダー”スーツや、採石場のような場所での戦闘シーンは、日本人にとっても馴染みやすいものがある。

いかにも中古、というキッドとアップルの自転車や、オモチャ感あふれるキッドが手に入れたターボライダーの秘密兵器、ホームセンターで買いそろえたようなアップルの武器などには苦笑い。
また、つぎはぎのカットで作られたアクションシーンに失笑してしまう。

おバカなストーリーも突き詰めれば傑作

ロボットのアップルは、切断された首と他のロボットの体をガムテープでつなげただけで直るという、機械にしては適当な作り。
フレデリックは弟と片腕を失っても、すぐに立ち直ってすごく頑丈な義手を付けるというポジティブすぎるタフガイ。

キッドがターボライダーのスーツを見つけるシーンは、あまりにも芸が無いし大雑把。

ゼウスの部下との闘いの中で、傘で血を避けてキッドとアップルがキスをしたり、実はロボットでしたと蘇るゼウスには呆れて何も言えなくなる。
しかし、ツッコミどころしかないおバカなストーリーも、突き詰めれば面白いから不思議。
拷問シーンなど残酷描写が多いが、全員自転車というちょっと変な世界観や、90年代の特撮ヒーローもののようなキッドがとにかく面白い。


パッケージから『マッド・マックス』感を醸し出していて、BMXと書いてあったので大丈夫かなと少し不安になりながら鑑賞しましたが、本当にマッド・マックスの世界観と自転車を使ったアクションが融合していて、見たことの無い雰囲気の作品でした。
オマージュと言って良いのかわかりませんが、他の作品への愛はしっかり感じられます。良いところはどんどん真似していくスタイルなのでしょう。
ストーリーも意外としっかりしていて、めちゃくちゃなわけではないので思いの外最後まで楽しんで見てしまいました。(女性 30代)

映画『ターボキッド』 まとめ

カルト的人気のあるオムニバスホラー映画「ABC・オブ・デス」の選考には落ちたものの、「ホーボー・ウィズ・ショットガン」のジェイソン・アイズナー監督のアドバイスを受けて長編映画化された作品。

オマージュを通り越して、「自転車版マッドマックス」とも言える映画。
車やバイクなどは一切登場せず、極悪人も主人公もヒロインも、全員自転車を乗り回すというおバカな設定が面白い。

ピンクの髪にグリーンの服、奇抜なファッションとメイクのヒロインのアップル役のロランス・ルブーフがとにかく可愛い。
B級映画のチープさと、おバカだが筋が通ったストーリーも見ものの作品で、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」に物足りなさを感じた人にはうってつけの作品。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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