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映画『通学電車』あらすじネタバレ結末と感想

映画『通学電車』の概要:2015年公開の日本映画。大人気スマホ小説の通学シリーズが遂に待望の映画化。ある時電車の中で片思い中のハルが自分の部屋にいる不思議な事態が発生。不思議な同居生活の結末は驚くものだった。

映画『通学電車』 作品情報

通学電車

  • 製作年:2015年
  • 上映時間:80分
  • ジャンル:ラブストーリー
  • 監督:川野浩司
  • キャスト:千葉雄大、松井愛莉、阿部菜渚美、藤本泉 etc

映画『通学電車』 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『通学電車』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『通学電車』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『通学電車』 あらすじ【起・承】

ユウナは片思い中である。
それは通学中の電車の中で会えるハルという男子だ。
会えるだけで幸せだという奥手なユウナは、今朝は車内でハルと目が合い喜んでいた。

翌日部屋で目を覚ますと、隣にハルが寝ている。
夢だと自分の顔をつねるユウナだったが、痛みもあるしどうやら夢ではないらしい。
目を覚ましたハルもびっくりしているようだ。
しかしもっと驚いたことに何故かハルはユウナの部屋から出られない。
そして彼女の母親は彼の姿も見えていないようだ。

翌日車内で痴漢にあったユウナを助けてくれた人が居る。
それがハルだった。
家にいるはずのハルが目の前にいるため驚いたユウナは、「ハル!家から出られたの!?」と話しかけた。
するとハルは「おまえ誰だよ!きもい!」と言われ、隣にはナナという彼女までいた。

ショックで家に帰ったユウナは、ハルにその話をする。
そこでハルとは別人のハルがいたのでは無いか?という結論になった。
そしてナナは彼女では無く、妹みたいなものだとも教えてくれる。
安心したユウナ。
ユウナとハルは話をしたり、ふざけあったりしてそれなりに楽しく暮らしている。
しかしハルは好きだったサッカーを辞めた理由を話さない。

ユウナは決めた。
ハルと同じ高校に通うキョウスケという彼氏がいる友達のユカに頼み込み、高校までつれていってもらうことにした。
そこでハルを見つける。

土砂降りの中、サッカー部の試合を見つめるハルがそこにいた。
ユウナは「サッカーやりたいんでしょ!だったらやりなよ!」と詰め寄る。
怒った表情のハルは思わずグランドに出てボールを蹴ろうとするが、そこで倒れてしまった。
「これで満足か!」と叫ばれるユウナは、取り返しのつかないことをしてしまった。

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映画『通学電車』 結末・ラスト(ネタバレ)

ハルは病院に運ばれるが、意識不明の重体。
自宅に帰ったユウナはその日の出来事をハルに話す。
するとサッカーを辞めた理由を教えてくれたのだ。
高校に入ってすぐ、父親が浮気をして母がおかしくなり酒浸りになってしまう。
しかし父から離婚を切り出され、逆上した母は父を刺そうとし咄嗟に間に入ってハルが刺されたのだと言う。
そしてハルが入院中、母はその病院の屋上から身を投げたのだと。
その話を聞いてユウナはハルの痛みが少しわかった気がした。

入院している方のハルの体が危なくなった。
病院にかけつけるユウナ。
その頃家にいるハルは自宅を出ることが出来た。
急いで病院に向かうハルは、待合室にいるユウナを見つける。
そして「俺を忘れて欲しい、俺も忘れるから」と言った。
しかしその理由は嫌いだからでは無い。

実は自宅に現れたハルは現実逃避のハルで、本当のハルの心の部分だったのだ。
その心のハルが大きくなればなるほど、残された肉体だけのハルが弱くなるという仕組みだったのだ。
「必ずユウナを迎えに行くから」と約束をした。
そして本当のハルは意識を取り戻した。

しかし本物のハルになっても中々迎えに来てくれない。
信じて待っていて良いのかも不安になる。

ある日、ナナが起こした事件のおかげでハルと話すことが出来た。
そこには前の優しいまなざしのハルがいるような気がした。
そして母が自殺した時、隣の病室で、父を亡くして泣いている女の子を見つけたことを話し始める。
その後電車でその女のこと再会、それがユウナだった。
悲しいのに笑っているその姿に惹かれてしまったとも言った。
しかし自分にはまだ何も無い。
だから今は付き合うことが出来ないのだと謝った。

数年後。
成長したユウナが電車を降りると、後ろから呼び止められた。
ハルだった。
一生懸命勉強して医大に入ったのだと言う。
そして迎えに来る約束を守りに来たのだと。
感激したユウナ。
数年越しに二人は結ばれたのだった。

映画『通学電車』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『通学電車』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

バカにできないオススメ映画

タイトル的にもB級、俳優もB級、もちろん設定もB級だろうと思いやすい作品。
ところが相当丁寧に作り込んだ、はまる恋愛作品になっている。
最近の日本の恋愛ものの中では断トツ1位かもしれない。
そのくらい素晴らしい。

まず初々しい恋愛物語なのにファンタジー要素が取り込まれていて、面白い脚本が魅力的。
そして飽きない構成とスピード感が見事。
適度なファンタジー感は決して現実的な恋愛の目を邪魔するわけでもなく、青春恋愛ストーリーはきちんと活かされている。

いかにも過ぎる恋愛映画もそろそろ飽きてきたという女子にはオススメで、飽和状態の日本の恋愛映画を昭和の香りを残しつつ斬新なアプローチで切り込んでいったあたりがさすがである。

千葉雄大の存在感

最近露出度が高い俳優・千葉雄大。
爽やかでありながら、甘いマスクで少年のようなキュートさも持つ不思議な魅力ある俳優である。
この作品も子供っぽい顔立ちの彼が主役の恋愛映画は面白いのだろうか?と半信半疑で鑑賞。
だがその予想は大きく崩されることとなった。

心と肉体だけのハルを見事に使い分けているのだ。
心のハルは優しく可愛らしい男子を好演、体だけのハルは本当に同一人物なのか?と目を疑うほどワイルドな表情を見せてくれた。
この作品において彼の存在感の大きさは言うまでも無く、ヒロイン役の女優との兼ね合い、バランス共に調度良く心地よい作品の中に溶け込めるような仕上がりである。


春川彼方役の千葉雄大さんを始め、吉沢亮さんや森川葵さんなど現在第一線で活躍している俳優&女優が多数出演している。改めて見ると、豪華なキャストだなと思う。
ヒロインの森下優名の初々しい感じとか、優名と部屋に居る彼方とのやり取りが、大人な自分には少し照れくさく感じた。10代とか今よりもっと若いうちに見ていれば、純粋に楽しめたかもしれないと思う。ヒロイン達と同じ高校生ぐらいの人にはおすすめの作品。(女性 30代)


この作品に登場するハルやユウナと同世代の若い子が見たら面白い作品なのだと思いますが、意識が具現化して見えたり、それが普通の人間のように生活する姿はなかなか理解出来ず、ファンタジーすぎる世界観に少し引いてしまいました。
千葉雄大演じる2人のハルは同じ人が演じているのにまるで別人かのように表情が変わり、彼の演技力に驚かされました。
ハッピーエンドまで二転三転ありますが、その焦れったさも含めてこの作品の魅力だと思います。(女性 30代)

映画『通学電車』 まとめ

映画は予想を大きく外すような良い映画に出会ってしまうことがある。
本作品もどうせ大したことないだろう、という映画のくくりで鑑賞。
するとびっくりするくらい丁寧に作り込まれていた。
その作り自体は青春少女恋愛なので、大人が見たら物足りなさは否めないだろう。
しかしこの作品にジャンルとして割り切って見れば、それなりにクオリティーが高いことに気がつくこと間違い無し。
是非、若い女性に鑑賞してもらい胸キュンして欲しい。

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