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映画『若草の頃』あらすじとネタバレ感想

映画『若草の頃』の概要:「若草の頃」(原題: Meet Me in St. Louis, 「セントルイスで会いましょう」)は、1944年のアメリカ映画。監督は本作がデビュー作となったヴィンセント・ミネリ。主演は本作公開の翌年に監督ヴィンセント・ミネリと結婚し、ライザ・ミネリの実母であるジュディ・ガーランド。

映画『若草の頃』 作品情報

若草の頃

  • 製作年:1944年
  • 上映時間:113分
  • ジャンル:ミュージカル、ラブストーリー
  • 監督:ヴィンセント・ミネリ
  • キャスト:ジュディ・ガーランド、マーガレット・オブライエン、メアリー・アスター、ジョーン・キャロル etc…

映画『若草の頃』 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『若草の頃』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『若草の頃』のあらすじを紹介します。

万国博を翌年に控えた1903年のミズーリ州セントルイスの市民たちは皆、自分たちの町に深い愛着を持っていた。弁護士のアロンゾ・スミスの家族も想いは同じである。スミス家の次女エスター(ジュディ・ガーランド)は、恋人がいる兄や姉たちを日頃からうらやましそうに見つめていた。彼女は隣に越して来たジョン(トム・ドレイク)に秘かな想いを寄せていた。スミス家で開かれた兄の大学進学の送別会で、エスターはいろいろと知恵を絞り、ようやくジョンと親しくなれた。

やがて秋が訪れたある日、エスターは妹のアグネスとトゥーティの悪ふざけから生じた誤解が原因で、大好きなジョンと大喧嘩をしてしまう。しかしその喧嘩は二人の気持ちを一層強く結びつける結果となった。

季節が過ぎ、エスターとジョンの関係に、お似合いのカップルというイメージが板についてきた頃、エスターの父にニューヨークへの転勤話が持ち上がり、スミス家はやむなく転居することになる。祖父も母も子供たちも、皆が驚き悲しんだ。しかも来年の春には万国博覧会が開かれるというのにである。

そして冬になってクリスマスも近づいた頃、引っ越しの準備に忙殺されるスミス家の心持ちは、決して楽しいものではなかった。クリスマスの舞踏会の夜、エスターとジョンは晴れて結婚の約束をしたものの、数日後には別れねばならない。幼いトゥーティの悲しみは更に大きく、彼女は泣きながら雪だるまを叩きつぶしてしまう。この姿を見て父アロンゾの気持ちが揺り動かされ、彼は家族にニューヨーク行きの取消しを宣言をする。

セントルイスの市民が待ち焦がれた1904年の春、万国博覧会の華やかな会場で、エスターとジョンは幸福に包まれていた。

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映画『若草の頃』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『若草の頃』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

ジュディ・ガーランドの魅力が満載の一本

20世紀初頭の物語であり、時代背景が巧みに作品の隅々で窺い知ることが出来る。純粋なミュージカルではないが「ボーイ・ネクスト・ドア」や「ハブ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス」など、今でも多くの歌手に歌い継がれている名曲の宝庫であり、ジュディ・ガーランドの唄を愉しむのにはもってこいの作品である。なかでも博覧会の会場に向かう電車の中で唄う「ザ・トロリー・ソング」は素晴らしく、コーラスアレンジも見事な仕上がりで、演出にもミュージカルの味付けを忘れずに織り込まれている。さらにハロウィンやクリスマスの飾り付けが当時を反映し、美術のセンスにも一目置く部分が多い。何はともあれ、ジュディ・ガーランドが少女から大人の魅力を備えつつある時期の傑作である。

今さらではあるが、第二次大戦中の映画だったのである

本作の舞台である1904年と言えば、日本では明治37年。日露戦争の始まった年であるということに比較すると、アメリカでは万博があって、その会場でドクター・ペッパーが売り出され、コーンに入ったソフトクリームやハンバーガーが食べられていたという話である。そしてこの映画がアメリカで公開された1944年は太平洋戦争の真っ直中だったということであり、改めて考えてみると、当時日本と戦争をしている最中の国が撮った映画だというのが信じられない。アメリカの民間ではこんな平和な作品が撮影されていたのである。古い映画を観るときは撮られた国の時代背景と、その当時の日本の時代背景とを頭に描いてみると意外な発見があるものだ。

映画『若草の頃』 まとめ

オズの魔法使」から5年が過ぎ、「ドロシー」を演じたジュディ・ガーランドは大人になってしまったが、大人になった分、歌にも演技にも魅力が増し、女優として一番輝いている時期というものが画面を通じて伝わってくる。その魅力を引き出したのが彼女の夫になる監督のヴィンセント・ミネリなのだが、その美術センスが不思議な空気感をこの映画の中にもたらし、女優と共に印象深い作品に仕上げている。

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