この記事では、映画『探偵クレア 白蘭の女』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『探偵クレア 白蘭の女』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『探偵クレア 白蘭の女』の作品情報
上映時間:88分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:スティーヴ・アンダーソン
キャスト:オリヴィア・サールビー、ジョン・キャロル・リンチ、ジャニナ・ガヴァンカー、ニシェル・ニコルス etc
映画『探偵クレア 白蘭の女』の登場人物(キャスト)
- クレア(オリヴィア・サールビー)
- サンルイスオビス群でフリーランスの探偵として活躍している。冷静沈着で、頭脳明晰。探偵としての評判も良い。
- ジェシカ(レイチェル・テイラー)
- 正体不明の女性。「白蘭事件」と何か関わりがある様子。整形外科医バリー・ハーディンと不倫している。
映画『探偵クレア 白蘭の女』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『探偵クレア 白蘭の女』のあらすじ【起】
クレア・デッカーはフリーランスの探偵として活躍していた。ある日、サンルイスオビス群の担当官であるビビアンから、「白蘭事件」と呼ばれる殺人事件の調査を依頼される。ビビアンはクレアの能力を高く買っていた。クレアは断り切れず、事件の調査を承諾した。
クレアは事件の捜査を担当しているマン保安官に話を聞きに行った。マンはクレアが事件の調査を行うことに良い顔をしておらず、被害者の身元確認に専念するよう指示した。被害者のジュリエットは巧妙に身元が隠されており、身分証は全て偽物で写真も本人のものではなかった。本当の名前すら分からない状況だった。
クレアはジュリエットの家の中を確認しながら、彼女の家で生活をしてみた。すると、様子を見に、マンがやって来る。マンは何か見つけたら報告するよう指示し、帰っていった。クレアは了承し、ジュリエットの家の中を再度くまなく探した。そして、ドアの上に隠されていた箱を見つける。その中にはお金と小さな鍵が入っていた。

映画『探偵クレア 白蘭の女』のあらすじ【承】
クレアは周辺の住民に聞き込みを行った。色んな男性を連れ込んでいたと証言する人や良い人そうだったと証言する人がいた。ジュリエットは高齢者達に食事を運ぶボランティアに参加していた。クレアは老婦・テレサの家を訪ねた。テレサはジュリエットが置いていったカバンをクレアに託した。クレアはジュリエットの家に戻り、見つけていた小さな鍵を使ってカバンを開けた。中には銃、大金、髪の毛、子供が描いた絵が入っていた。
テレサの家に強盗が入った。幸いにも、テレサは無事だった。クレアは子供が描いた絵を持ってビビアンに報告しに行った。子供が描いた絵には、ジェシカという名前が書かれていた。クレアはジェシカが被害者の本名だと確信していた。手掛かりを見つけたら捜査から外される恐れがあったため、マンには報告しなかった。
クレアは隣人にジェシカ(ジュリエット)のカバンを託した。何者かは分からないが電話が度々かかってきており、クレアは脅迫されていた。クレアはカバンの中にあった銃を手元に置いた。後日、クレアはホテル・レックスを訪れた。ジェシカの家にホテル・レックスのボールペンがあったのだ。ホテルにはジェシカの家と同じように、白蘭が飾られていた。ホテル・レックスは全室で生花を飾っており、客の要望に応じて宅配も行っていた。
映画『探偵クレア 白蘭の女』のあらすじ【転】
クレアはホテル・レックスに併設されているバーを訪れた。そこでバーテンダーから、近くに美容整形の病院があることを教えられる。ホテル・レックスはその病院の患者や医師がよく泊まりに来ていた。現在バーにいる客の1人であるバリー・ハーディンも、その病院に勤めている医師だった。
クレアは病院についてインターネットで調べた。すると、バリーの妻のシルビアが失踪していることが分かった。シルビアは自殺したと考えられ、捜査が打ち切られていた。クレアは隣人に会い、銃を持った不審な男がクレアの家の前に現れたと教えられる。ジェシカのカバンを狙っているのは明らかだった。隣人は怯え、面倒ごとに関わるのは御免だと話した。クレアは謝罪し、カバンを返してもらった。そして、テレサに再びカバンを預かってもらうことにした。
クレアはバリーとジェシカの不倫に耐えられず、シルビアが自殺したと考えていた。そして、ジェシカの死にバリーが何らかの形で関わっている可能性が高かった。クレアはホテル・レックスでバリーを脅し、反応を見ることにした。
映画『探偵クレア 白蘭の女』の結末・ラスト(ネタバレ)
クレアは言葉でバリーを脅す気はなかった。ジェシカに見えるように金髪の鬘を被り、サングラスをかけた。そして、バリーの目につくようにホテル・レックスのバーに入っていった。策略は上手くいき、バリーはクレアをジェシカと誤解して声をかけた。クレアがジェシカとの関係を仄めかすと、バリーは怯えて逃げていった。
クレアはバーでジェシカに誤解され、ビアンカという女性に声をかけられる。クレアはジェシカの振りをしたまま話を聞くことにした。1年ほど前、ビアンカの友人とジェシカが会っていたらしく、声をかけてきたのだった。クレアはビアンカを待たせ、マンに電話をかけに行った。その時、マンからテレサが心臓発作で亡くなったと教えられる。クレアは今まで調べて分かったことをマンに話した。
クレアはビアンカと出かけ、一夜を共にした。次の日、クレアはマンから連絡を受け、バリーが遺体で発見されたと教えられる。バリーがジェシカ殺しの犯人だと思っていたクレアは衝撃を受ける。
クレアは正体不明の人物から呼び出しを受け、ジェシカの家を訪ねた。そこに現れたのは、ビアンカだった。ビアンカがジェシカだったのだ。クレアはジェシカの犯行について説明した。ジェシカはバリーのことを調べ、患者として接近して不倫関係になった。シルビアを失踪させ、ジェシカはバリーの手によってシルビアそっくりに整形した。シルビアはジュリエットとして小さな町に引っ越し、その間にバリーが本物のシルビアを殺害した。そしてその晩、ジュリエットは姿を消した。つまり白蘭事件の本当の被害者は、本物のシルビアだった。
クレアは盗聴器を付けてジェシカに会っており、待ち構えていた警察に逮捕された。クレアはあっけなく逮捕されたジェシカに違和感を抱く。その後、取り調べを受けたジェシカは、自分がサラ・リチャードという女優だと証言した。報酬を貰い、ジェシカとしてクレアに会ったと言うのだ。クレアがマンからそのことを知らされたとき、ジェシカの家から盗まれたはずの白蘭の花が浜辺に置いてあることに気づく。白蘭の植木鉢には「出会えたことを喜ぼう」というメッセージカードがあった。本物のジェシカは赤い車に乗り、クレアに手を振って去っていった。
映画『探偵クレア 白蘭の女』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
主人公のクレアが冷静沈着な人物で、淡々と物語が進んでいくのが良かった。男性の探偵とはまた一味違い、被害者に変装をするなど女性ならではの良さがきちんと生かされていたと思う。クレアを演じたオリヴィア・サールビーは奇麗で、役に嵌まっていたと思う。続きがあったらぜひ見たいと思うような作品だった。サスペンスや探偵ものが好きな方には、ぜひおすすめしたい。意味深な終わり方も素晴らしく、本物のジェシカとクレアの何とも言えないライバル関係が良かった。(MIHOシネマ編集部)
探偵=男性という先入観があったので、女性の探偵と言うだけでとても新しく感じました。クレアの冷静沈着で少しずつ犯人に近づいていく姿は私たちをしっかりと引き込んでくれて、まるで自分がクレアになったかのような視点で物事が見られるのがとても面白かったです。
ただの謎解きミステリーではなく、女性が主人公だからこその他にはない「女性の描き方」がされていてとても斬新な作品だと思いました。特に女性が見ると、強さや心の変化を細かく感じられるかもしれません。(女性 30代)
隠された過去が次々と暴かれる展開に引き込まれました。クレアが白い蘭の花を手がかりに失踪事件を追う中で、被害者の妹が実は裏で黒幕と繋がっていたという衝撃の事実には息をのむ思いでした。クレアが証拠を突きつけるラストシーンでは、静かな怒りと規律ある推理が交錯し、観客も思わず手に汗握る。全体を通して、高潔な探偵像と冷静な推理が光る作品でした。(20代 男性)
クレアの人間性が丁寧に描かれていて、推理ドラマというより人間ドラマとしても感慨深かったです。白蘭の花の香りが重要な証拠となり、最後にはそれを手がかりに真実を暴露する展開に唸りました。犯人が被害者の夫だったというどんでん返しも見事で、悲しみと憎しみが交錯する中、クレアが証言を引き出す巧みな聞き取りには脱帽。観終わった後、探偵という職業への尊敬が深まりました。(30代 女性)
事件のあらゆるピースが最後に繋がる構成は満点。後半でクレアが蘭の花びらを顕微鏡で調べるシーンは科学的で、古典ミステリと現代推理の融合を感じました。白蘭を巡るエピソードが家族の秘密と絡んでいるとは、序盤からは想像もつかず、見事な伏線でした。ラストで被害者の妹が涙ながらに「私がすべて壊した」と告白した瞬間は鳥肌が立ちました。(40代 男性)
緻密な伏線と一瞬見逃せない証拠の積み上げが楽しかったです。特に、クレアの「ここだけは見逃すな」という語りがナビゲートしてくれるかのようで、小説を読んでいる感覚で楽しめました。犯人が被害者に仕組んだ鏡の罠も印象的で、心理戦の緊張感がずっと続きました。クレアが誇り高く事件を解決する姿がかっこよく、続編も観たくなる名探偵像に惹かれました。(50代 女性)
白い蘭の花が象徴的に使われていて、美しくも毒々しい印象でした。クレアが被害者の親友と対峙するシーンで「蘭はあなたを知っていた」という台詞に震えました。被害者の生前の録音テープが最後の鍵となる展開も上手く、視聴者を裏切るラストが鮮やかでした。静謐な音楽と併せて、ミステリとしての完成度の高さが感じられました。(30代 男性)
被害者の夫が実は二重人格だったというどんでん返しには驚きました。クレアが彼に蘭の花を見せ、「匂いで思い出すか?」と静かに迫るシーンは緊張感が最高潮。決定的証拠をつきつけた瞬間の無言の対峙に、その場にいたら声も出ないだろうなと思いました。探偵が感情をあえて抑える姿勢がプロらしくて、素晴らしかったです。(40代 女性)
心理描写がとてもリアルで、被害者の夫が蘭の香りで記憶を取り戻す過程は胸が痛かった。クレアが彼の心を読むような眼差しで追い詰めていく演技には引き込まれました。事件解決後にクレアが被害者の墓前に蘭を供えるシーンは、美しく切なく、事件の重みが伝わってきて涙が出ました。知的で感動的な結末でした。(20代 女性)
探偵モノとしての面白さだけでなく、クレアと助手の微妙な信頼関係にも終始注目していました。助手が最後に重要な一手を提示する場面で、「君もよく考えた」とクレアが微笑むのが心温まりました。ミステリとしての謎解きに加えて人間関係の機微も楽しめ、飽きずに一気見できました。推理ものファン必見の作品です。(50代 男性)
映画『探偵クレア 白蘭の女』を見た人におすすめの映画5選
ゴーン・ガール
この映画を一言で表すと?
「完璧な結婚の裏に隠された衝撃の真実が、静かにあなたの心を侵食する」
どんな話?
妻が失踪し、メディアに注目される夫。だが、次第に彼への疑惑が高まり、物語は意外な方向へ。結婚生活の仮面が剥がれていく様子と、妻の緻密な計画が交錯し、息もつかせぬ心理戦が展開される。
ここがおすすめ!
緻密なプロットと登場人物の深い心理描写が光る作品。『探偵クレア』のように、真実を追い求める過程が視聴者の知的好奇心を刺激します。ラストの展開には言葉を失うはず。
シャーロック・ホームズ(2009)
この映画を一言で表すと?
「型破りな名探偵が、ロンドンの闇に挑むクラシック×アクションの融合」
どんな話?
天才的な観察力を持つシャーロック・ホームズが、相棒ワトソンと共に謎の連続殺人事件を追う。科学と心理戦を駆使しながら、表と裏のロンドンを行き来する知的エンタメ作品。
ここがおすすめ!
華やかな推理とスピーディーな展開で、『探偵クレア』に通じるスリルと知性が楽しめます。ロバート・ダウニー・Jrの名演も見どころで、探偵好きにはたまらない一作。
ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密
この映画を一言で表すと?
「全員怪しい密室ミステリーの進化系!」
どんな話?
大富豪の死をめぐって集められたクセの強い家族たち。名探偵ブランが真実を探る中、事件の裏には巧妙な企みと皮肉な人間模様が…。洒落た台詞と緻密な構成が光る群像ミステリー。
ここがおすすめ!
美しい映像と練り込まれた脚本、そしてラストの鮮やかな真相解明が魅力。『探偵クレア』と同じく、ミステリ好きにはたまらない知的な仕掛けが詰まっています。
推理作家ポー 最期の5日間
この映画を一言で表すと?
「詩人で作家のエドガー・アラン・ポーが、自らの物語に飲み込まれていく」
どんな話?
19世紀のアメリカ。詩人ポーの小説を模した連続殺人が発生し、彼自身が事件解決に挑む。フィクションと現実が交錯する中、真犯人の意外な動機が浮かび上がるスリラー。
ここがおすすめ!
文学とミステリーが融合した異色の物語。『探偵クレア』のように、言葉と観察力が武器になる世界観が秀逸で、知的刺激を求める人には特におすすめです。
ウィンド・リバー
この映画を一言で表すと?
「雪原に隠された悲しみと、静かな怒りの捜査劇」
どんな話?
ネイティブアメリカン居住区で発見された少女の遺体。地元ハンターとFBIの新人捜査官が事件の真相に迫る。美しくも過酷な自然の中で、人間の闇と静かに向き合うサスペンス。
ここがおすすめ!
静けさの中に潜む緊張感、感情を抑えた演出が『探偵クレア』と共鳴。風景描写と人間ドラマの調和が素晴らしく、余韻の残る作品を求める方にぜひ観てほしい1本です。
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