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映画『ユリゴコロ』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ユリゴコロ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ユリゴコロ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ユリゴコロ』の結末までのストーリー
  • 『ユリゴコロ』を見た感想・レビュー
  • 『ユリゴコロ』を見た人におすすめの映画5選

映画『ユリゴコロ』の作品情報

ユリゴコロ

製作年:2017年
上映時間:128分
ジャンル:サスペンス
監督:熊澤尚人
キャスト:吉高由里子、松坂桃李、松山ケンイチ、佐津川愛美 etc

映画『ユリゴコロ』の登場人物(キャスト)

美紗子(中学生:清原果耶 / 大人:吉高由里子)
幼い頃から感情を持たず、感情を生み出すためのユリゴコロを殺人に見出し、罪悪感を抱きつつ人を殺し続ける。夫洋介と息子亮介に深い愛情を抱いており、左腕の内側にみつ子がつけたリストカットの傷痕がある。
洋介(松山ケンイチ)
大学生時代、少年を殺害したとして、深い罪悪感を抱いている。生真面目で知的。美紗子と結婚後は塾講師として生計を立てる。美紗子の真実を知った後は、彼女と決別し息子を育て上げる。
みつ子(佐津川愛美)
調理の専門学校にて美紗子と出会う。高校時代に男関係で心に傷を負いそれ以降、リストカットを続けている。美紗子と仲良くなり、心を寄せあうようになる。
亮介(松坂桃李)
美紗子の息子で洋介に育てられる。山小屋風のレストランを経営し、恋人千絵との結婚を目前にしていたが、千絵の失踪により母、美紗子の過去を知ることになる。殺人鬼の息子であることに苦悩する。
千絵(清野菜名)
大学卒業後、やくざと結婚してしまい離婚しようとするが、脅されて娼婦にされてしまう。逃亡先で亮介と出会い恋に落ちるが、夫に発見され捕縛される。
細谷(木村多江)
千絵の元同僚であり友人。亮介の母親と同じくらいの年齢。実は整形手術にて容貌を変えた美紗子。他人となって別の人生を送っていたが、千絵が息子と恋仲にあることを知り、助けようとする。

映画『ユリゴコロ』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『ユリゴコロ』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ユリゴコロ』のあらすじ【起】

幼い頃に母親を亡くし父子家庭で育った亮介は、自然溢れる山小屋風レストランの経営に成功し、恋人千絵とも結婚の約束をして順風満帆な人生を送っていた。だがある日、千絵が忽然と姿を消してしまう。
失意に暮れていた亮介だったが、末期のすい臓がんで抗がん剤治療をせず服薬のみで余生を送りたいと言う、父親洋介の様子を見に自宅へと向かった。

しかし、父親は出かけているのか留守。亮介は洋介の書斎へ向かい、半開きになっていた押し入れからある1冊のノートを発見する。ノートには『ユリゴコロ』とタイトルが明記されており、それには1人の女性の人生が赤裸々に書かれていた。

少女、美紗子は幼い頃から感情を持たず、言葉も話さなかった。医師からは感情を持ち、言葉を話すためのきっかけとなるユリゴコロがないと言われる。彼女にとって世界は棘だらけで、身体にひっつき虫のオナモミがついている気がして、嫌で仕方なかった。そんな折、デパートでミルク飲み人形を発見した美紗子。彼女はその人形を自分と重ねユリゴコロを得る。

その後、美紗子は小学校へ入学したが、やはりどこか変わっていたため、友人には相手にしてもらえず。
そして、雨が降る日。彼女は友人を近くの沼へ落とし見殺しにするのである。そうすることで、少女は強い感情を得ることを知り、殺人がユリゴコロになるのであった。

中学生になった美紗子は、自分が周囲とは異なった存在であることを自覚し、ユリゴコロにばかり心を傾けるようになった。そして、公園にて少年を事故に見せかけ殺害。実際はユリゴコロという言葉などなく、恐らく医師は拠り所と言ったに違いない。

そこまで読んだところで、自宅へ洋介が帰宅。亮介は元気そうな父親と世間話をして帰宅。翌日も通常通りレストラン営業を行った。そこへ、千絵の友人だという女性、細谷が現れる。彼女はちょうど3日前、千絵と偶然会って亮介に伝言を頼まれたと言う。恋人の安否を知ることができた亮介は一先ず安心した。
夕方、実家へ帰宅した亮介は、父親がいないことをいいことにノートの続きを読み耽る。

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映画『ユリゴコロ』のあらすじ【承】

高校を卒業した美紗子は成り行きで調理の専門学校へ。そこで、リストカットを続けるみつ子と出会う。美紗子はみつ子と共感しユリゴコロを得た。だが、みつ子はリストカットをやめることができず。美紗子は彼女の望みを叶えるべく、みつ子の命を終わらせるのだった。

その後、専門学校を卒業した美紗子はレストランへ就職するも、仕事や上司のパワハラに疲れ果て1年で辞職。日銭を稼ぐために娼婦へと身を落とす。
数か月後、街角で元職場の上司と遭遇してしまい、誘いに乗るふりをして男を殴り殺した。

そこで、スマホが着信を知らせたため、ノートの世界から戻った亮介。手記を読むことで、何かが彼の中で変化し始める。
翌日、細谷が再び来店。彼女は千絵が通っていた大学から両親の居場所を見つけ出し、千絵の経歴を調べていた。

千絵は大学卒業後、ある男と結婚。相手がやくざだと判明したため、離婚しようとしたが、男は離婚に応じず千絵を娼婦として働かせていたと言う。
話を聞いた亮介は怒りから殺人欲求に駆られるも、恋人を取り戻したいと細谷に告げるのだった。
その後、亮介は父親が不在の日を狙い仕事の合間を縫って実家へ。ノートの続きを読み進めた。

娼婦に身を落として元上司を殴り殺した美紗子は、生活費に困っていたところである男と出会う。男は知的でとても生真面目な性質だった。美紗子は彼と過ごすうち、男にユリゴコロを感じるようになり、いつ殺してしまうのかと恐怖を抱くようになった。

映画『ユリゴコロ』のあらすじ【転】

男は大学時代、子供を殺してしまったことに深い罪悪感を抱いていた。それは、美紗子が中学時代、公園で少年を殺害した時のこと。あの時、大学生が少年を助けようと側溝の重い鉄板を持ち上げていた。そこへ美紗子が助けに入り、意図的に鉄板を落とさせたのである。そのせいで大学生は罪に問われ、深い罪を背負って男性機能も不能になってしまったと言う。あの時の青年が彼だったのである。罪は今も尚、男を苛み不眠の原因となっていた。
美紗子は自分がしたことで、罪のない男を苦しめていることに衝撃を受けた。だが、自分がやったことを告白できないまま、男との逢瀬を続ける。

そんな折、美紗子が妊娠していることが発覚。堕胎する金もないが、産むことも考えていない彼女に、男は自分と結婚し子供を育てようと言う。彼女は彼の言葉にほだされ、結婚して出産することにした。

自然に囲まれた長閑な田舎に一軒家を購入。2人はそこで平和な毎日を送り、やがて男の子が産まれた。
その後も穏やかな生活が続き、子供もすくすくと成長。しかしそんなある日、自宅に殺害した元上司の知り合いという男が現れる。彼はあの夜、元上司から電話を受けていたと言う。美紗子は今の生活を壊したくないあまりに男の誘いに乗り、ラブホテルで男を毒殺した。

数日後、自宅に警察が訪れる。ラブホテルで殺害した男の件だったが、手がかりはほとんどなく、現場にはオナモミの実が落ちていたらしい。美紗子は男と面識はあったが、それだけだと答えた。
しかしその後、彼女は話を聞いていた夫との会話で嘘を吐いてしまう。そのせいで、夫婦の間に僅かなひびが生じてしまい、美紗子はこれまでの罪を全てノートに記し自殺することにした。

映画『ユリゴコロ』の結末・ラスト(ネタバレ)

ノートの手記が母親美紗子のものだったと理解した亮介は、愕然としてしまう。そこへ洋介が帰宅し、美紗子が手記を書き上げた後、川へ投身自殺を図ったことを明かした。だが、亮介は冷静さを失い父親の話をまともに聞こうとはしない。

実家を飛び出した亮介は細谷に連絡を入れ、千絵の居場所を聞き出そうとする。しかし、細谷からは色よい返事をもらえず。今にも人を殺しに行きそうな様子だったが、心配して駆け付けた細谷に説得されひとまずは矛を収めた。

だが、休んでも悪夢に魘され、居ても立っても居られない。亮介は車を走らせ東京へと向かった。そうして夜明け前にようやく、千絵の居場所が判明する。亮介は包丁を手に勢い込んでアパートへ突入。しかし、やくざの事務所にいる者達はすでに何者かに皆殺しにされていた。奥の部屋から千絵を無事に救出した亮介は、死体の傍でオナモミの実を発見してしまう。

無事に帰宅した亮介は、千絵との会話で細谷の正体に気付き、実家の父親の元へ。美紗子が川へ入った日のことを聞き出した。
あの夜、美紗子の不在に気付いた洋介は川に浮かぶ彼女を救い病院へ搬送した。そこで、美紗子の手記を発見し愕然としてしまう。

一晩、思い悩んだ洋介は覚醒した美紗子を連れてダムへ。そして、妻に重りを持たせ飛び降りるよう促した。しかし、どうしても見殺しにすることができず、美紗子に手持ちの金と地図を渡し、彼女をその場に置き去りにしたのだった。

やはり美紗子は生きていたのだ。そう思った矢先、洋介が倒れてしまう。亮介は父親を救急搬送しその後、自宅へ。そして、細谷を別室に呼び出し、正体を問い詰める。すると、彼女は泣きながら事情を明かした。

美紗子はあの後、整形手術で顔を変えレストランに就職。洋介との約束を守って彼と息子には一切、関わらないようひっそりと過ごした。千絵と出会った美紗子は、彼女の手首にリストカットの痕を見つけ気に掛けるようになる。だがしばらく後、偶然会った千絵から亮介の話を聞き、十数年ぶりに息子へと会いに。感動に打ち震えた彼女は、千絵と息子の幸せを願い再び、人を手にかけたのである。

話を聞いた亮介は怒りに任せ母親の首を絞めたが、美紗子は死を受け入れる態度。そして、彼女は亮介に良識的な洋介に育てられた子であることを切々と話した。亮介は母親を殺すことができず滂沱の涙を流しながら、せめて生い先の短い父親を訪ねるよう話す。
すると翌日、美紗子は十数年ぶりに愛する洋介の元を訪れるのであった。

映画『ユリゴコロ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

私はこの作品を舐めていた。R指定がついていないことを疑問に感じてしまう程、心えぐられるシーンが多い。しかし気付いたら心惹かれてしまっている、そんな不思議な魅力を持った作品だと思う。

ある女性について書かれた小説を偶然見つけてしまうことから、この物語は始まる。現代のストーリーと並行して、小説のストーリーが映し出されていく。正直登場人物に隠された関係性は、観ている内に薄々気付いてしまうレベルだとは思う。しかし、それでも見入ってしまう奇妙な世界観。この世界観を作り出しているのは吉高由里子の演技ではないだろうか。彼女の演技の振れ幅には驚かされる。(女性 20代)


感情を見出すための拠り所として殺人を犯してしまう女性の生き様と共に夫と息子の現在の様子が描かれる。
現代と過去の様子を交互に描きながら、真実が明らかになっていくので非常に引き込まれる。特にヒロインを演じた吉高由里子の演技が素晴らしく、夫役の松山ケンイチの独特な影のある演技がまたマッチしていて、夫婦になるべくして出会ったのだと感じさせられた。正直、現代パートが無くてもいいのではないかと思えるくらい、ストーリーと演技のクオリティが高い。どちらかと言うとあまり明るいテーマではなく、どんよりとした雰囲気が続くし、心を抉るようなシーンも多いが、なぜかそれが美しく見えてしまう不思議。今作は個人的にはかなりの上位にランクインする良作。(女性 40代)


幼い頃から人を殺すことでしか生を実感できなかった美紗子の孤独と狂気に、心が揺さぶられました。特に彼女が亮介の父と出会い、人間らしい愛情を知る過程が切なかったです。終盤、亮介が真実に向き合うシーンでは、彼自身の葛藤が痛いほど伝わり、胸が苦しくなりました。物語の構成も二重三重に仕掛けがあり、最後まで緊張感が途切れませんでした。(20代 男性)


サスペンスとしての完成度が高く、特に美紗子というキャラクターの背景が徐々に明かされる展開が秀逸でした。彼女の暗い過去と、亮介の父との不器用な愛が、哀しさと救いを同時に感じさせてくれました。ラストの亮介の決断には涙が止まりませんでした。人間の「居場所」というテーマが静かに心に刺さる、深い作品でした。(30代 女性)


原作を読んでいたのである程度ストーリーは知っていましたが、それでも映画の映像美と演技には圧倒されました。吉高由里子さんの狂気と儚さを見事に両立させた演技が素晴らしかったです。亮介が自分のルーツを受け入れていく過程が丁寧に描かれていて、見終わったあとも余韻がずっと残りました。(40代 男性)


映画全体に漂う静かな狂気と、どこか純粋な愛情表現に惹きつけられました。人間の本能的な部分を美しく、しかし容赦なく描いていて、ただのサスペンスではない奥深さを感じました。特に美紗子と亮介の父との関係は、異常でありながらも切なく、考えさせられるものがありました。(50代 女性)


最初はただの猟奇サスペンスかと思いましたが、観ていくうちに人間ドラマの側面が強いことに気づきました。殺人という行為が彼女にとっての「生きる実感」だったという事実が、非常に悲しく、痛々しかったです。亮介が過去を受け入れ、未来に進む姿に小さな希望を見出せました。(20代 女性)


非常に重いテーマを扱っていますが、演出が繊細で嫌悪感を抱かずに観ることができました。人を殺すことでしか自己を保てなかった美紗子が、亮介の父に出会い、人間らしさを取り戻していく様子に涙がこぼれました。あのラストシーンの静けさが、この作品のすべてを物語っているように感じました。(30代 男性)


原作に忠実な部分と映画ならではの演出のバランスが良く、原作ファンとしても満足できました。美紗子という難しい役を吉高由里子さんが見事に演じ切り、特に彼女の孤独と罪悪感の表現は圧巻でした。亮介の混乱と成長もリアルで、ただの悲劇ではない「希望」をきちんと描いていて感動しました。(40代 女性)


ストーリーが進むにつれ、過去の罪と向き合う難しさ、人間の「救い」について深く考えさせられました。特に、父親がどのように美紗子を救おうとしたのか、その想いに胸が締め付けられました。最後に亮介が自分の居場所を見つける展開は、暗い物語の中に一筋の光を感じさせ、感動的でした。(50代 男性)

映画『ユリゴコロ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ユリゴコロ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

怒り

この映画を一言で表すと?

「人間の闇と信じることの苦しみを、鮮烈に描いた群像劇」

どんな話?

ある殺人事件をきっかけに、3つの場所で「疑い」と「信頼」の間で揺れる人々の姿を描く群像劇です。誰を信じるべきか分からない極限状況の中、愛と裏切りが交錯する様子は緊張感に満ち、観る者の心をえぐります。驚愕のラストまで目が離せません。

ここがおすすめ!

圧巻のキャスト陣(渡辺謙、宮﨑あおい、綾野剛ら)が、揺れ動く心情をリアルに体現。信じたいけれど信じきれない葛藤が胸を打ちます。人間の「善」と「悪」の境界線を問いかける作品で、『ユリゴコロ』が描く人間の闇に惹かれた人なら絶対に刺さる一本です。

冷たい熱帯魚

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「日常が崩壊する恐怖を、これでもかと叩きつける衝撃作」

どんな話?

平凡な熱帯魚店の店主が、ひょんなことから猟奇殺人に巻き込まれていくサイコスリラー。次第にエスカレートしていく異常行動と、逃れられない運命に、観ているこちらまで引きずり込まれます。観終わった後、しばらく心がざわつくこと間違いなし。

ここがおすすめ!

園子温監督ならではの過激な描写と、狂気に染まる人間ドラマがクセになります。人間の弱さ、恐怖、堕落をこれでもかとリアルに突きつけてくるので、『ユリゴコロ』で感じた「底知れぬ闇」にもっと浸りたい人にはぴったりの作品です。

告白

この映画を一言で表すと?

「復讐の連鎖と人間の冷酷さを、美しくも冷たく描いた問題作」

どんな話?

教師が教え子への復讐を冷静かつ計画的に遂行する様子を描くサスペンスドラマ。語り口調の独白形式で進むストーリーは独特で、観る者を圧倒します。次第に暴かれていく真実と、救いのない結末に、思わず言葉を失うでしょう。

ここがおすすめ!

中島哲也監督によるスタイリッシュな映像美と、松たか子の静かな狂気に震えます。誰もが心に抱える「闇」が冷たく描かれており、『ユリゴコロ』のような重厚な心理描写が好きな人には強く刺さること間違いなしです。

聖なる狂気

この映画を一言で表すと?

「愛ゆえに狂う、歪な心の悲劇を描いたヒューマンサスペンス」

どんな話?

愛する人を守るために、道を踏み外していく男の心の変遷を描く作品。正義感から始まった行動が次第に狂気へと変わり、本人すら気づかないうちに破滅へと進んでいく様子が生々しく描かれます。緊張感の中に人間らしさが滲みます。

ここがおすすめ!

人間の脆さと愛の歪みを、極限まで突き詰めた物語に圧倒されます。『ユリゴコロ』で感じた「愛と狂気の紙一重」な感覚を、さらに深く追求したい人におすすめ。観終わった後も心に重く残る、記憶に残る作品です。

悪人

この映画を一言で表すと?

「誰が本当の悪なのか、観る者に問いかける濃密な人間ドラマ」

どんな話?

ある殺人事件をきっかけに交差する人々の運命を描いた社会派ドラマ。表面的には「加害者」と「被害者」に分かれていても、それぞれの背景に複雑な事情があることが徐々に明かされます。人間の弱さと哀しさが痛いほど伝わる一作です。

ここがおすすめ!

深津絵里、妻夫木聡らの魂のこもった演技が胸を打ちます。「悪」とは単純なものではないというテーマが、じわじわと心に沁みてきます。『ユリゴコロ』同様、登場人物の葛藤や絶望を丁寧に描いた人間ドラマを求める方に強く推したい作品です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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