映画『ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡』の概要:1981年、バックパッカーのヨッシーは旅先で気の合う仲間と出会う。彼はラパスの町でカールという男から、ジャングルの奥地にいる部族に会いに行かないかと誘われる。ジャングルで遭難し、奇跡の生還を果たした実話。
映画『ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡』の作品情報
上映時間:115分
ジャンル:サスペンス、アドベンチャー
監督:グレッグ・マクリーン
キャスト:ダニエル・ラドクリフ、トーマス・クレッチマン、アレックス・ラッセル、ジョエル・ジャクソン etc
映画『ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡』の登場人物(キャスト)
- ヨッシー・ギンズバーグ(ダニエル・ラドクリフ)
- 裕福な家庭に育つも、1年という期間を設けバックパッカーになる。元から冒険が大好きで、ジャングルに魅入られている。行動力があり、何事も挑戦するタイプ。
- カール(トーマス・クレッチマン)
- ラパスにてヨッシーをジャングル探検に誘う。ジャングルでのサバイバルに慣れており、どこか高圧的。プライドが高く泳げないことを隠している。
- ケヴィン(アレックス・ラッセル)
- マーカスの親友。バックパッカーの間では伝説の写真家として名が知られており、南米中を旅している。旅慣れており、体力がある。
- マーカス(ジョエル・ジャクソン)
- スイス人で教師。心根が優しく、気の好い青年。ヨッシーからは聖人のような心の持ち主だと言われている。ジャングルでの旅には慣れておらず、体力も少ない上に気が弱い。
映画『ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡』のあらすじ【起】
3年の兵役を終え、1980年にイスラエルを出たヨッシー・ギンズバーグは、月並みな人生を送りたくないと思い特別な経験を求め南米のボリビアへ。未知の部族との出会いや遺跡の秘宝を探して、ジャングルの奥地を歩くバックパッカーになった。
旅の途中、ヨッシーはスイス人教師マーカスと彼の親友であるケヴィンと意気投合。ケヴィンはバックパッカーの間では有名で、伝説の写真家と言われていた。
1981年、ラパス。ヨッシーは町中でカールという男と出会う。男はジャングルの秘境に先住民がいるので会いに行かないかとヨッシーを誘った。
翌日、ヨッシーは仲間と共にカールから具体的な話を聞いた。秘境に住むという先住民はトロモナ族と言い、ジャングルの奥地リオ・コロラド・チコにいるらしい。その場所はアポロからアスリアマスの村まで徒歩で向かい、そこから更に3~4日歩いた場所にあった。詳細な道筋はカールが覚えていると言うし、ガイド料も1人50ドルと格安。話には信憑性もあった。
3人は相談の後、帰国の予定を変更してカールの話に乗ることにする。早速、旅の支度を整えて出発。セスナ機でアポロへ向かい、徒歩にてアスリアマスを目指す。カールはよどみなく道なき道を進んで行く。
1日目の夜、マーカスが蛾に驚きひと騒動。2日目は夕方から雨に降られ、夜には上がったもののすっかり濡れてしまい、疲労感が募る。
3日目、草が根深くなり進み辛い上にマーカスが疲労で騒ぎ出す。そのせいで、3人はカールの姿を見失ってしまい、仲間割れ。アスリアマスの住民が通りかかり、村への道を教えてくれた。
予定通りアスリアマスへ到着。そこは長閑な村で人々の人柄も温かい。夜は酒を飲み存分に休養し、村人達とも交流を深めた。
翌日、リオ・コロラド・チコへ向けて出発。川原で色とりどりの蝶と戯れ川から砂金を拾って、道を進む。道中、カールが食糧として猿を狩ったが、優しいマーカスにはどうやら受け入れられないようだった。
映画『ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡』のあらすじ【承】
アスリアマスから2日目、マーカスがグループから遅れ始める。彼は長く険しい道程に足を負傷。カールに傷の手当をしてもらい、マーカスは彼に心を許した様子を見せる。そんな2人の姿にケヴィンとヨッシーは、パパにべったりだと言って密かに不満を漏らすのだった。
3日目、マーカスの足の状態が思ったよりも良くないため、カールがアスリアマスへ戻ろうと言い始める。だが、ケヴィンとヨッシーはどうしても諦めたくない。会議は揉めたが、ケヴィンが筏を作って川を下ろうと提案。これにはカールが渋面を作る。結局、3対1で川下りに決定。一行は早速、筏づくりを開始。
4人が乗れる筏が完成。荷物を括りつけ、前後に2人ずつ乗って川を下る。一行はカールの指示に従って櫂を漕いだが、その肝心のカールがテンパってしまい指示が出せない。ケヴィンとカールは喧嘩してしまい、チームワークはバラバラになってしまう。恐らく、カールは泳げないのだと思われる。
翌朝、カールが川下りをしないと言い出す。彼はここら一帯を知り尽くしており、1人でも充分に切り抜けることができるが、ガイドを失ったら3人はどうなるのか。一行は出発を遅らせ、どうするかを話し合った。ケヴィンは川下りを続けると言う。1人で行かせるわけにもいかないため、ヨッシーはマーカスと話し、自分がケヴィンと行くことにした。
カールからは途中にある急流に入らないよう注意を受け、互いに幸運を祈って別れた。
元々、ケヴィンとヨッシーは気性が似ていて、喧嘩することもない。しかし、思ったよりも距離を進んでいたようで、予想よりも早く急流へ突入。2人は筏を陸へ寄せることができず、大岩にひっかかってしまう。そこでまず、ケヴィンが自力で泳いで陸へ。次はヨッシーの番だったが、彼は逃げ遅れてしまい濁流に飲まれてしまうのであった。
映画『ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡』のあらすじ【転】
上下左右もみくちゃにされ途中、左額を強打。どうにか岩にしがみついて助かる。どれくらい流されたのかも定かではない。彼は岩の崖を登りケヴィンの名を叫んだが、応答はなく。その夜は降雨があり、雨宿りしつつ夜を明かす。
翌日、アルミ缶がぶつかる音を聞き付け、運良く自分の荷物を拾い上げ、川に沿って上流へ。しかし、どんなに行ってもケヴィンとは出会えず。ヨッシーは岩場で一晩、過ごした後にケヴィンへメッセージを残し、下流へと向けて歩を進めた。
ケヴィンとはぐれて6日目。川から離れジャングル内をさ迷っているヨッシー。果物が実っている木を発見するも、木の上で蛇と遭遇。初めは驚いたが、すぐに気を取り直して蛇を退治した。
その夜、木の根の間に寝床を作り就寝したヨッシーだったが、良い夢を見ている最中にジャガーの吠える声を聞いた気がして飛び起きた。
翌日は川岸の岩場へ戻り進む。下流にあるクリプラヤの村へ辿り着ければ、万々歳。地図も持っているし、きっと捜索隊が出ているはずだと信じる。濁流で打ち付けた左額が卓球の球ほどに腫れ、触ると痛み何かが中にいるようで蠢いていた。
夜はマーカスが呼ぶ声に起きるも姿は見えず。ジャガーの気配を感じたので、スプレーとライターの合わせ技で追い返した。
翌朝、頭の痛みで飛び起きる。左額の瘤がかなり大きくなっていた。ヨッシーは瘤の中から幼虫のようなものを2匹、引っ張り出して除去。その後、しばらく森を歩き、人工的に枝を切った痕跡を発見。更に野鳥の卵を見つけて口にした。そこから更に先へ進んで開けた場所に出たが、集落の痕跡のみが残るばかり。助かると思っていたヨッシーは気落ちしてしまう。
とにかく進まなければ。ヨッシーはジャングルの中をさ迷い、同じ場所を巡ってしまう。
ジャングルにはとうとう雨季が到来。その夜は強い雨風に晒されながら眠りに就く。だが、夜中に雨のせいで川の水量が増量。ヨッシーは危うく水没しかけた。
映画『ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡』の結末・ラスト(ネタバレ)
その頃、川を下っていたケヴィンが、ようやく人里へ辿り着く。そこは目的のクリプラヤではなく、195kmも離れたルレナバケだった。彼は救出された後、警察に事情を話し捜索隊を出してもらう。
ジャングルの上空をセスナ機で飛んだが、高度を下げられないと言われヨッシーを発見できず。遭難してから3週間近くにもなる。それでも諦めない彼に警察官は仕方なく、川に一番詳しい人物を紹介した。
遭難17日目。ケヴィンは警官に紹介された人物に、舟を出してもらうよう懇願。説得は功を奏し、ヨッシーの捜索へと向かった。
その頃、ヨッシーは疲れ果てていた。女性の泣き声を聞き付け、部族の女性を発見する。彼女と2日ほど行動を共にしたが、2日目の夜に忽然と姿を消してしまう。どうやら人に飢えていた自分の妄想だったらしい。
どこからかファンファーレが聞こえる。彼は手を振りながら歩き、底なし沼へ落ちてしまう。動けば沈むため、なるべく動かないようしているうちに寝入ってしまう。辺りが暗くなった頃、正気に戻った彼は手が届く場所の草を掴み、沼から這い上がった。だが、そこで体力の限界が訪れ、その場に蹲ってしまう。自分を呼ぶ幻聴が聞こえる。正気に戻るには何らかの方法を見出さなければならない。
ヨッシーはカミアリの存在を思い出した。彼は服を脱ぎカミアリを身体に這わせ、痛みを感じることで正気を保とうとした。酷い痛みにふらつきながら歩き続け、そうして奇跡的に川原へと辿り着く。空を見上げたら素晴らしい星空が広がっていた。
遭難19日目、ヨッシーの生存を信じ諦めずに捜索していたケヴィンは、舟で来られる限界の場所まで川を遡って来ていた。これ以上先には遡ることができない。現地人に諦めようと言葉をかけられ、歯噛みするケヴィン。
その時、近くの草むらで横たわっていたヨッシーは、物音に目覚め起き上がった。そこにケヴィンの姿を見つけ、這って追いかける。だが、無情にも舟は行ってしまう。
ヨッシーはどうにか立ち上がり、ケヴィンの名前を囁いた。その時、まるで聞こえたかのようにケヴィンが振り返る。彼は友人の姿を目にし、すぐさま舟を岸へと戻した。
奇跡の生還を果たしたヨッシーは、ルレナバケの村人たちに歓迎され彼はようやく、帰って来たのだと実感するのである。
その後、ヨッシーとケヴィンはラパスへ帰還し、マーカスとカールの捜索をしたが、ついぞ見つけることはできなかった。
後日、カールが当局に追われていたことが判明。彼がなぜヨッシーをジャングルへ誘ったのかも分からず、幻の部族も存在しないことが判明するのであった。
映画『ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡』の感想・評価・レビュー
まさかの実話。とにかく凄いです。友人やガイドと一緒に秘境を目指すバックパッカーのヨッシーを演じたのはダニエル・ラドクリフ。『ハリーポッター』のイメージからは想像もつかないほど、ワイルドで勇敢な役どころでした。
見どころはひとりぼっちのサバイバルでしょう。虫とかグロい描写が苦手な方は見ていられないであろうハードな内容で、これが実話か…と苦しくなりながら見ていました。
普段の怪我も少し怖くなってしまいます。水虫には注意しないといけませんね。(女性 30代)
実話を描いた作品で、ジャングルで遭難し、サバイバルする様子が壮絶。額から虫を引きずり出すシーンなどはとにかく衝撃的だった。主人公のヨッシーをダニエル・ラドクリフが演じているが、彼がまた素晴らしい演技を見せている。そして、ヨッシーの生存を信じて捜索に向かうケヴィンの行動に胸が熱くなる。ラストでは助かって良かったと思うほどの安堵感が襲った。壮絶な体験を非常にリアルに描いた作品。(女性 40代)
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