映画『10 クローバーフィールド・レーン』あらすじネタバレ結末と感想

10 クローバーフィールド・レーンの概要:『クローバーフィールド/HAKAISHA』の事実上の続編にあたる2016年公開のアメリカ映画。前作では地球外生命体から逃れる人々が描かれたが、今作では人間同士の心理戦が描かれている。

10 クローバーフィールド・レーン あらすじネタバレ

10 クローバーフィールド・レーン
映画『10 クローバーフィールド・レーン』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

10 クローバーフィールド・レーン あらすじ【起・承】

婚約者との離別を決意し、同棲していた部屋を出たミシェル(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、人通りの少ない大通りで車を走らせていた。

婚約者からの電話に気を取られながらも運転を続けるミシェルだったが、突然、後続車に追突されて車が横転し、彼女は気を失ってしまう。

ミシェルが目を覚ました場所は、窓のない地下牢のような部屋だった。足を鎖で繋がれ、点滴を打たれている状況に混乱した彼女は助けを呼ぼうとするが、携帯電話には「圏外」の表示が。

そこへ、ハワード(ジョン・グッドマン)という大柄な男が現れる。気絶していたミシェルを助けて看病したと語るハワードは、さらに驚くべき話を続ける。それは、“何者か”によってアメリカは攻撃を受けて大勢が死に、外気が汚染されたため外には出られないという話だった。

ハワードの話を信じたふりをして地下牢から出してもらったミシェルは、自分がいた場所が地下シェルターのほんの一部だったことを知る。“何者か”の攻撃に備えていたというハワードは地下シェルターを作り、当分の生活に困らない食料や日用品を用意していたのだった。

そして、その地下シェルターにはもう一人、エメットという男がいた。彼は地下シェルター作りを手伝ったため、恩情を受けて入れてもらっていた。

10 クローバーフィールド・レーン あらすじ【転・結】

地下シェルター内をハワードに案内されたミシェルは、出入り口の扉に付いた窓から外を見る。そこには見覚えのある車が停まっていた。その車こそ、ミシェルの車に追突した車だったのだ。

ハワードによって拉致されたと確信したミシェルは、鍵を奪って脱出を試みる。だが、最後の扉を開けようとした時、窓の外から顔のただれた女性が中に入れるよう懇願する姿を目の当たりにする。彼女は“何者か”の兵器によって汚染されていた。

ハワードの話が本当だと知ったミシェル。そして、故意ではないが追突してしまったことを隠していたと謝罪するハワード。2人は和解し、エメットを含めた3人で力を合わせて生活をする。

しかしそんな生活も長くは続かなかった。ミシェルは偶然、ハワードが過去に誘拐殺人を犯したであろうことを示す証拠を見つける。なんらかの目的を持って地下シェルターに連れてこられたと悟ったミシェルは、エメットに相談して脱出を計画する。

デザイナーだったミシェルは、汚染から身を守るための防護服をエメットと協力して作る。

脱出を間近に控えたある日、ミシェルとエメットはハワードに呼び出される。何かを企んでいることに気づいていたハワードは2人を問い詰め、そして、エメットを撃ち殺す。

命の危機を感じたミシェルはハワードからなんとか逃れ、防護服を着て外に出る。そして、鳥が飛んでいることに気づく。空気汚染が終わったことを知ったミシェルは防護服を脱ぎ、一安心する。

だが、そこに地球外生命体が現れ、ミシェルを襲う。身の回りの物を利用して地球外生命体を倒したミシェルは、生存者がいる場所を目指して車を走らせる。

その先には、多くの宇宙船が闇に紛れて浮遊していた。

10 クローバーフィールド・レーン 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2016年
  • 上映時間:103分
  • ジャンル:SF、サスペンス
  • 監督:ダン・トラクテンバーグ
  • キャスト:ジョン・グッドマン、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ジョン・ギャラガー・Jr、スザンヌ・クライヤー etc

10 クローバーフィールド・レーン 批評・レビュー

映画『10 クローバーフィールド・レーン』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

新人監督の挑戦

今作で長編映画監督デビューを果たしたダン・トラクテンバーグは、これまでコマーシャルなどを手掛けてきた若手の新人監督だ。

2011年に制作した自主短編映画『Portal : No Escape』はわずか7分の映像だったが、その才能で世界を驚かせた。

そんな天才が挑戦したのが、『クローバーフィールド/HAKAISHA』の事実上の続編でもあり、SFなのに密室での心理戦がメインで描かれた異色的な今作。

密室劇なのにSFにする必要があるのか?という疑問が浮かぶが、外に出られないという状況設定を作る上で、最も有効的なのが地球外生命体による侵略だ。地球外生命体なら、地下シェルターという概念がない可能性が高く、隠れている人間に気づかないこともあり得る。

外で何が起きているのか、いつになれば外に出られるのか。そういった先の読めない展開を、巧みな状況設定によって生み出している。

そして、密室の中にハワードという男を登場させる。どんな人物なのかも、何を考えているのかも分からない、得体の知れない恐怖を身近に置くことで、観客の不安を煽る。

この大小の恐怖の使い分けが本当に巧妙で、ハラハラドキドキさせてくれる。

志村、うしろうしろ!手法

密室という限られた空間は、観客を映画の中の世界に誘導しやすい。終盤にもなると、観客はしっかりと主人公に感情移入している。

だから、主人公に命の危険が近づくと、助けたくてウズウズする。

今作は、そういった定番のツボもしっかりと押さえている。

それが、ミシェルがハワードに追われるシーン。「志村、うしろうしろ!」・・・もとい、「ミシェル、危ないよ!あいつまだ生きてるよ!追ってきてるよ!」と教えてあげたくなってしまう。

新しい物を作る上でも、定番的な手法は必要なのだと実感させられる。

10 クローバーフィールド・レーン 感想まとめ

ミシェル役のメアリー・エリザベス・ウィンステッドは、絶叫クイーンの異名を持つだけあり、今作でも良い表情を見せてくれる。

この密室の中で、観客に追体験をさせる重要な立ち位置でもあるから、作品を重ねるごとに違った魅力を見せてくれ、なおかつ恐怖に慄く姿が印象的な彼女がキャスティングされたのも頷ける。

ハワード役のジョン・グッドマンも良かった。嘘か本当かわからない語り口調もそうだが、あの荒い鼻息が、密室の閉塞感を一層高めていて居心地を悪くする。

設定、ストーリーライン、キャスティング。それぞれの良い部分がお互いに作用しあい、これまでにない密室SFが生まれている。

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