映画『田園に死す』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

映画『田園に死す』のネタバレあらすじ結末

田園に死すの概要:映画監督の「私」が過去の「私」に母殺しを依頼する。寺山修司の世界が凝縮した圧倒的な映像群。詩と映画の狭間で絶えず創造を繰り返す唯一無二の作品。

田園に死すの作品概要

田園に死す

公開日:1974年
上映時間:102分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:寺山修司
キャスト:菅貫太郎、高野浩幸、八千草薫、斎藤正治 etc

田園に死すの登場人物(キャスト)

私(大人:菅貫太郎 / 少年時代:高野浩幸)
映画監督として過去の自分の話を映画に撮っている。少年時代の自分に会い、何かが変わるのかを確かめるために母を殺すように依頼する。
人妻化鳥(八千草薫)
私の家の隣に嫁いできた女。美人で、私を虜にしてしまう。嫁ぎ先に不満をもち、私に駆け落ちを持ち掛ける。愛人と心中する。
母(高山千草)
早くに夫を亡くし、息子である私と恐山の麓で二人暮らしをしている。息子を溺愛している。

田園に死すのネタバレあらすじ

映画『田園に死す』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

田園に死すのあらすじ【起】

恐山の麓で暮らしている私。ある日、通りすがりの家で女の出産姿を目の当たりにする。

私は家に帰ると、皮かむりの手術を受けたいと母に言う。母は驚き、どこでそんなこと覚えたのかと聞く。私は、手術を受けないと不潔だと本に書いてあったと言うが、真面目に勉強しろと母に叱られる。

私は母と二人暮らしをしている。私はイタコのもとを訪れると、死んだ父の霊を呼び寄せて欲しいと頼む。そして、イタコに乗り移った父と会話する。そこで私は、春になったら口うるさい母のもとを去ろうと思う、と父に語るのだった。

私の隣には美しい人妻が住んでいる。その女と旦那である男を、男の母が度々覗いている。私はその美しい人妻のことを綺麗だと思い、惹かれていた。

ある日、村にサーカスの一団がやってくる。私がサーカスの裏小屋を覗くと、数人の男女が乱行をしていた。私は、地獄だと叫んで逃げ去る。

別の楽屋を訪れた私。そこには人型の空気袋をかぶった女がいて、女は私に空気入れで膨らまして欲しいと頼む。必死に空気を入れようとする私だが、上手くいかない。私は女の持っている時計が気になる。そして、みんなが時計を持っているとどれを信用していいのか分からない、と呟くのだった。

田園に死すのあらすじ【承】

私は腕時計が欲しいと母に頼む。私たちには家にある時計で十分だ、と言って私を断る母。

私は徐々に人妻と仲良くなっていった。ある日、人妻は私に、一緒に汽車に乗って駆け落ちをしようと言い出す。人妻は、無理やり連れてこられた今の家に不満を持っていたのだった。

人妻が、家族と一緒に先代の写真を磨かされている。そんな中、私は人妻の部屋から荷物を自宅へと運び出す。

母が寝静まった頃、私は荷物を持って家を出て行く。そして、人妻との待ち合わせ場所である駅で私と人妻は落ち合うのだった。そして二人は線路を歩いていく。

映画の試写室に、大人になった私と数名の人物がいる。彼らは、私が作った今までの筋書きの通りの映画を観ていたのだ。

私は、一緒に映画を観ていた批評家とお酒を飲みに行く。そして、子供時代のことを書いて物質化したことで何かを失ったような気がする、と批評家に言う。批評家は、そうすることによって子供時代から自由になれるのだと語る。そして二人は、過去と現在についての話をする。もしタイムマシーンに乗って三代前のおばあさんを殺したとしたら、現在の君は存在するだろうか、と批評家は私に問いかけるのだった。

田園に死すのあらすじ【転】

居酒屋からの帰り、自宅のドアの前には少年時代の私がいた。それに対し、私は苛立ちを隠せない。映画に描かれていた今までの少年時代の話は脚色された記憶で、本当は人妻も母も、自分が憧れるような存在ではなかったのだと呟く。

村人達は、私の描いたものとは違って狂っていた。夜逃げを決行した日、逃げ出そうとする私に気づいた母は必死に私にしがみつきながらそれを止めるのだった。

なんとか逃げ出した私が駅に向かうも、そこには誰もいない。そこにいた人に聞くと、人妻は恐山の方へと行ったと言う。

私が恐山へと行くと、愛人と一緒にいる人妻の姿があった。人妻は子供の私とは一緒には行けないと言うのだった。そして人妻は自分の過去を語り出すのだった。

人妻の愛人である男は、これから二人で旅に出るのだと言う。そして、私も一緒に来ないかと誘う。男は私に、お祝いにとお酒を買いに遣わせる。そこで、私は現在の私に会う。二人が戻ると、人妻と愛人は心中していた。

田園に死すのあらすじ【結】

現在の私が少年時代の私に過去の話を語る。村に来たサーカス団は、映画に描いたものよりも狂気に満ちていたのだった。

現在の私と少年時代の私が将棋を指している。現在の私は、少年時代の私が知っていることは全て知っているが、少年時代の私は、現在の私のことを何も知らないと言い出す。

現在の私は母と共に上京していた。少年時代の私が母を殺したとしたら、現在の私が消えて少年時代の私は現在の私とは違う人間になれるのかを知るためにやって来たのだと言う。

少年時代の私が母殺しの準備をする中、東京から戻った村人の女に誘われて童貞を奪われる。女は少年時代の私に、一緒にこの村を出て行こうと誘うのだった。

少年時代の私は現在の私を裏切り、待ち合わせの場所には現れなかった。そして、現在の私は自ら20年前の母を殺すため母のもとを訪れる。しかし、結局母を殺せないでいる現在の私は母と食事を共にしている。家の壁が倒れると、そこには新宿の一角が現れる。二人は構わずに食事を続けるのだった。

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