『エクステ』あらすじ感想とネタバレ映画批評・評価

エクステの概要:園子温脚本、監督、主演は栗山千明の2007年製作のホラー映画。強い思いが込められ、命を落としても増殖を続ける少女の髪と、それを自分のものにした髪の毛フェチの男の恐怖を描いた。

エクステ あらすじ

エクステ
映画『エクステ』のあらすじを紹介します。

海外からの輸入貨物の中で、大量の髪の毛と共に人身売買の被害者と思われる少女の遺体が発見された。
髪の毛に異様な執着を持つ死体安置所勤務の山崎は、その少女の遺体を盗んだ。

水島優子は美容師の卵。友人でダンサーを目指す森下由紀と同居中だ。
そこに転がり込んできた優子の姪、マミ。
彼女は優子の姉でマミの母、清美から虐待を受けていた。
そして優子も、清美から虐待を受けていた過去があった。
優子と由紀はマミを保護し、一緒に暮らし始める。

山崎が配ったエクステのサンプルが原因で、増殖し続ける髪の毛に殺害されるという奇妙な事件が起こっていた。
その髪の毛は、死体安置所から盗まれた少女のもので、盗んだ山崎の元で髪の毛は増殖する一方だった。
山崎は、優子の勤める美容室にも髪の毛を配っていた。

優子の家に押し入った清美は、貴重品を自分のものにしてマミも連れ帰る。
その中に、優子が持ち帰ったエクステがあった事に気づかず。
清美とその彼氏は、増殖したエクステによって殺害されるが、マミは間一髪で助かる。

やがて、警察の捜査で髪の毛事件と優子の勤務先、そして山崎の接点が見つかるが、優子はマミにエクステをつけてしまっていた。
増え続ける髪の毛から、由紀とマミを救おうとする優子だったが、優子も髪の毛に捕らわれてしまう。
そこにやってきたのは、優子とマミの髪の毛に目をつけていた山崎。

お互いを思いやる優子とマミ、髪の毛のことしか頭に無い山崎、増え続ける髪の毛の少女の争いが始まる。

エクステ 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2007年
  • 上映時間:108分
  • ジャンル:ホラー、コメディ
  • 監督:園子温
  • キャスト:栗山千明、大杉漣、佐藤めぐみ、つぐみ etc

エクステ 批評 ※ネタバレ

映画『エクステ』について、感想批評です。※ネタバレあり

ホラーなのかコメディなのか、髪の毛映画なのか

この映画の最大の怖さとインパクトは、大杉漣が演じる山崎というキャラクターに尽きる。
運命の出会いを果たす、髪の毛フェチ山崎と、髪の毛が伸び続ける少女の遺体。
髪の毛フェチの山崎は、髪の毛が伸び続けるなんて素晴らしい!ブラボー!と、その遺体と髪の毛を盗み、伸び続ける髪の毛と主の少女と共に髪の毛まみれの屋敷で暮らし、仕舞いには歌まで作る。

この歌、爆笑もので「ヘア~ヘア~マイヘア~♪」というフレーズが、頭から離れなくなること必至だ。

最後は自分を殺めた人間と山崎を同じと見た少女が怒り狂い、その命を殺めるが、髪の毛に貫かれてまで喜んでいる山崎は恐ろしい。
そして、その風貌も奇抜なのだが、園監督は子供番組で工作をしているキャラクターが実際に街中にいたら怖いだろう、と考えて山崎のキャラクターを設定したらしい。

髪の毛が伸び続ける少女の遺体は、某国の人身売買の犠牲者。
臓器と髪の毛と命を奪われ、その怨念が伸び続ける髪の毛に宿っていたのだ。
その髪の毛が自在に動くシーンや、傷口から髪の毛が生えてくるシーンの技術と想像力は、おぞましいものがある。

大杉漣の怪演とつぐみの気迫で主演の印象が薄い

栗山千明演じる優子と姪のマミも、髪が美しいことから山崎に目を付けられる存在だ。
優子とマミの心の交流も描かれたストーリーなのだが、髪の毛の印象が強すぎて、何も残らない。
他の作品では独特の存在感を放つ主演の栗山千明が、完全に大杉漣演じるの山崎の存在感に負けている。

つぐみが演じたマミの母親、清美の残虐性もまた恐怖だ。
通報されてもおかしくない虐待を繰り返す、とんでもない母親という設定なのだ。
演じるつぐみの気迫にも鬼気迫るものがある。

髪の毛まみれで、少女の怨念の力による残虐なシーンもあるが、肝心な部分は見せない演出がなされている。
刑事が全く役に立っていないのはツッコミどころだが、ホラーではお約束の展開とも言える。

鑑賞後に残るのは、髪の毛の印象と山崎の髪の毛ソングになるであろう作品だ。

エクステ 感想まとめ

付け毛を施すことによって、簡単に髪の毛を長くできるエクステの中には、人毛もあるだろう。
そして、髪の毛は女の命とも喩えられるもの。
もしも、エクステに使った髪の毛に、誰かの強い思いが込められていたら?そう考えてぞっとするこの映画。

それ以上にぞっとするのが、行き過ぎた髪の毛フェチの男、山崎というキャラクターの存在。

ホラー特有の驚かせるようなシーン、気持ち悪いものが見えるシーンはほとんど無く、ちょっとハラハラドキドキする程度。

そしてこの映画のもうひとつのメインは、山崎の作った歌。「ヘア~ヘア~マイヘア~♪」という歌と謎のダンス。
DVD特典で見る事が出来るのだが、私はいつも笑いが止まらなくなってしまう。

パッケージは正統派ホラーに近いが、見る人によってはほぼコメディ映画かもしれない。

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コメント

  1. ブリ より:

    「ヘア~ヘア~マイヘア~♪」と「髪が伸びるよ~♪」が頭から離れなくなる映画でしたね。映画館で拍手あったもんw。監督が園子温だとは知らずに見たのだけど今考えるとあの母親の半端ない演出は園子温だな~と(この監督さん、中途半端なことしないんだよなぁ『冷たい熱帯魚』の冒頭の喧嘩シーンもそうだったし)。