『エトワール(2002)』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

パリ・オペラ座バレエに密着取材したドキュメンタリー映画。バレエダンサーの残酷な光と影を映しだした残酷なドラマである。本国フランスで大ヒットした。監督はニルス・タヴェルニエ。

あらすじ

エトワール(2002)』のあらすじを紹介します。

パリ・オペラ座バレエの一行は『第九交響曲』の日本公演のため成田に降り立った。カメラはその舞台裏に潜入する。スタッフ総勢72人が次々に本音を語っていく姿は実に恐ろしい。「舞台は麻薬だ。毎回、死ぬほどの恐怖を味わう。自分の演技に対する満足度はせいぜい75パーセントにも満たない。でも、止められない」
公演が決まれば、それに向かって練習をするしか無い。たとえ練習が満足にいかなくても、公演日は近づいてくる。日本公演は大成功し、彼らはフランス・パリへ戻る。
バレエダンサーの栄光と影を残酷に描き出したドキュメンタリー。ライバルとの争い、「引退」に怯えるダンサー。美しさの影には必ず闇が存在する。

評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:無採点
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2002年3月20日
  • 上映時間:100分
  • ジャンル:ドキュメンタリー
  • 監督:ニルス・タベルニエ
  • キャスト:ローラン・イレール、マリ=アニエス・ジロ、クレールマリ・オスタ、マニュエル・ルグリ、ミテキ・クドー etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

『エトワール(2002)』について、考察・解説します。※ネタバレあり

残酷ドキュメンタリー

皆さんは2012年に公開されたドキュメンタリー『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』をご存知でしょうか?
公開後すぐに「残酷さ」が話題を呼び、AKB門外漢が続々と劇場に駆けつけ、衝撃を受けた問題作です。西武ドーム公演の舞台裏でバタバタと倒れるメンバー。鼓舞する高橋みなみ。ぼんやり立ち尽くす前田敦子。それでも、出番が来るとみんな笑顔でステージに立つ。恐ろしい世界ですよ。

本作は『DOCUMENTARY of~』に似ています。参考にされた映画の一つではないかと思いました。観客に感度を売るダンサーたちの心は傷まみれで、本音を話すと場が凍りつくような衝撃的な言葉しか出てきません。それでも、ダンサーをやめられない。バレエにしがみついて24年経って、体が衰え引退が近づいても、引退など考えたくない。忘れるために練習をする。残酷だ……。

本編では有名なバレエの演目をいくつか観ることができます。『DOCUMENTARY of~』はアイドルになりたい!と言い張る娘に見せると絶大な効果を発揮するだろうという評論を見たことがありますが、本作はバレエをやりたい!と言い張る子どもに見せてやるといいでしょうね。甘くねえぞ!と。娯楽を売る商売はどれもこれも残酷ですよ。本当に、ひどい話です。

まとめ

映像はそこそこ美しく、物語は淡々としながらも迫力がありますので、観て損はしないですね。私はバレエの門外漢なので、バレエについてのあれこれは一切聞き流しました。人間ドラマであるという点に着目し、その残酷さに恐れおののいているうちに映画が終わったという感じです。

おそらく、製作者は本作をバレエ映画だとは思っていないのではないかと。普遍的なドキュメンタリーとして制作しているからこそ、その残酷さが伝わってくるのだと思います。『ロッキー』みたいなもんですよ。あれはボクシング映画なんかじゃないですから。『ランボー』の1作目もただの筋肉バカ映画じゃない。優れた物語は、表面をなぞるだけではその真意を理解することは絶対にできないのです。

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