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映画『博士の愛した数式』あらすじネタバレ結末と感想

映画『博士の愛した数式』の概要:2006年公開の日本映画。原作は小川洋子の小説で80分しか記憶が持たない数学博士と家政婦、その息子。登場人物の心の流れをゆったろ季節感あふれる美しさで演出した作品。

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映画『博士の愛した数式』 作品情報

博士の愛した数式

  • 製作年:2005年
  • 上映時間:117分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:小泉堯史
  • キャスト:寺尾聰、深津絵里、齋藤隆成、吉岡秀隆 etc

映画『博士の愛した数式』 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

映画『博士の愛した数式』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『博士の愛した数式』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『博士の愛した数式』 あらすじ【起・承】

物語の始まりはとある中学の教壇。
幼い頃ルートとあだ名のついた数学教師(吉岡秀隆)が生徒達に話し始める。
なぜ自分がルートというあだ名がついたのか。
教師の母・杏子(深津絵里)は19年前家政婦として仕事をしていた。
親子は母子家庭で、母が仕事をしていたのだ。
当時結婚できない男の子供を一人で育てていた母は、若いながらも家政婦としてはベテランだった。

ある日杏子はある1件の仕事をもらう。
それは数学の元大学教授の家の家政婦だった。
彼は交通事故にあったせいで80分しか記憶が持たず、いつも初めましてになってしまう。
彼は離れに住んでいて、母屋にすむ義理の姉が家政婦を頼んで来たのである。
博士のお世話は割と楽だった。
勤務時間も11時から19時まで、食事や身の回りの日常のお世話だけ。
しかし離れのトラブルを母屋に持ち込まないことと、母屋に来てはいけないという条件があった。
80分しかもたない記憶。
博士は常にメモをとりスーツにはり、記憶を辿ることに熱心だった。
ある日博士は杏子に息子がいることを知る。
家に子供一人おいておくのは良くないと、家に連れてくるように言う。

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映画『博士の愛した数式』 結末・ラスト(ネタバレ)

本当に連れてきた息子を見て、博士は頭が平らなので「ルート」と名付けた。
数学の話をしてくれる博士に息子も心を許し、次第に慕っていくようになる。
博士とルートには共通点があった。
博士は阪神ファン、ルートは野球チームに所属していたのだ。
嬉しくなったルートは自分の試合に来てくれるよう頼んでみた。
試合当日、博士は本当に来てくれた。
しかし炎天下での応援での疲れからか、その夜熱を出してしまう。
自分のせいだと責任を感じた杏子は離れに泊まり看病した。
しかしそのことが義姉の目にとまり、家政婦協会にクレームが入ってしまう。
義姉と博士は不倫関係にあったのだ。
このことで杏子は博士の家から他に人の家へ行くことになってしまったのだった。

やがて義姉の誤解も解け、博士の家へ戻ることになった杏子。
義姉も段々と親子に親切になってきた。
博士は数学的に物を話す人で、数学専門的な話もたくさんしてくれた。
これがきっかけでルートは数学教師を目指すことになる。

ルートはこの話を授業で熱っぽく語るのだった。

映画『博士の愛した数式』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『博士の愛した数式』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

間違えば退屈なストーリー

この物語は原作を読んでいなくても、何となく話がわかってしまういかにもなタイトルである。
80分しか記憶が持たない元数学教授とそれを世話する家政婦親子。
これだけ聞いたら「見たいかな?」思うのが正直なところ。
もちろん小説なら良いかもしれない。
流れの中で全てが想像で、自分の思うように進んでいくだろう。
実写化するにあたり、あまり期待もせずに観賞。
ところが演出や撮影の仕方がとても良い。
途中流れが激しくないせいで、面白みという点ではあまり盛り上がらないがそれを気にさせないほど美しい映画に仕上がっている。
見終わったあと、数学のことが好きになるような演出と、優しくなれる台詞まわしや全体の雰囲気が非常に心地よい仕上がりになっている。

キャストの実力

この映画はキャストの実力で成功しただろう。
まず教授役の寺尾彰。
この頃はより渋く魅力的な男性を演じてくれる。
寡黙そうなイメージと柔和な笑顔が魅力的なおじさま風だ。
不思議と歳を感じさせないのも良い。

そしてほのぼのとさせてくれたのが深津絵里の演技だ。
彼女は本当にナチュラルな演技がうまい。
言葉を変えると盛り上がらない映画に向いている。
淡々と進むただのシーンに彼女の存在感がドラマを作り上げていっているのだ。
演技力はもちろんだが雰囲気を作るのがとても上手い女優の一人である。

未亡人役の浅丘ルリ子もはまり役だ。
全員が優しい良い役柄で、長い感動をくれる演技を見せてくれた。


原作を読んだ後に映画を見ました。
原作の博士の性格と少し違うかなと感じましたが、映画版も感動しました。数学は苦手ですが、数字は美しいものと感じた瞬間がありました。
博士の切なくも温かい心が、胸に染み入ります。
日本の春夏秋冬の映像も素晴らしく、印象に残りました。
特に桜の木の下を二人で歩くシーンは、心の奥底に深く残っています。
ストーリーの流れはスローペースなので、最後まで穏やかな気持ちで鑑賞することができます。(女性 40代)


ゆったりと優しい時間が流れる中で、博士の数字への深い愛に心が温かくなりました。
博士はどんな数字にも敬意を持ち、その数字の素晴らしさを慈しむように語ります。これだけ大切に扱ってもらえたら、数字も喜んでいるだろうと思うほど。私自身は数学は得意ではありませんが、博士のおかげで数字の奥深さを知りました。
自分の好きなものに対して真っすぐな心を持った人は、美しい。

ひとつ気になったのは、博士と義理の姉の関係。原作ではあいまいに描かれていました。だからこそ、人間には表面だけではわからない複雑な心もあるのだと考えることができたのですが。そこだけ少し残念でした。(女性 40代)


原作を読んでいないのだが、ゆったりとした空気が流れていて心が温かくなる作品でとても素敵だなと思った。特に、博士とルートの関係が本当に素敵だった。親意外に頼れる人がいるというのは、子供に良い影響を与えると思う。大人になったルートが博士の影響を受けて数学教師になっているところも感動した。
寺尾聰さんを始め、キャスティングがとても良かった。声のトーンとか役者それぞれが持つ柔らかな空気感とか、物語の雰囲気に合っていたと思う。(女性 30代)

映画『博士の愛した数式』 まとめ

このような典型的な盛り上がらない邦画は個人的には好きではない。
しかし穏やかで「見てよかった」と思わず口にしてしまうような素敵な映画だった。
とりわけ俳優の演技のうまさが目立つ作品である。
しかし嫌味っぽい演技力ではない、全てがドラマのなかに組み込まれていて違和感の無い完成されたものであった。
日本映画の静寂と穏やかさ、情緒の美しさを表現している。
日本人特有の感情をうまく表現してる映画で、このような作品を次の世代に残して欲しい。

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みんなの感想・レビュー

  1. まきまき より:

    普段は個人的に好みの作風・ストーリーではないのですが
    この映画は好きです…
    仰るように一歩間違えば退屈な話だと思います
    実際に眠くなった人もいたかも知れない
    しかし…なんだかこう…
    うまく表現できませんが、何故かこの映画は好きなんですよね
    「どうか穏やかに、彼らに幸あれ…」と願ってしまうというか
    数学が苦手ですが、思わず興味を持ってしまいました

    面白いかどうか?と聞かれれば少し困ります
    しかし切ないけど優しいストーリーで
    普段は「やさしい世界」「人間の怖さと残酷さがない」作風は興味が沸きにくい私ですが、博士の愛した数式はとても好きです