映画『HANA-BI』あらすじネタバレ結末と感想

HANA-BIの概要:1997年製作の日本映画。監督・脚本・主演は北野武が勤め、同級生や妻の死を経験した刑事の男が孤独を切実に感じながらも生きていく男の生き様を描いた作品である。

HANA-BI あらすじネタバレ

HANA-BI
映画『HANA-BI』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

HANA-BI あらすじ【起・承】

数ヶ月前刑事・西(北野武)の妻は子供を亡くしたショックで体調を崩していた。
病院に見舞いに来た西は医師から不治の病であるから完治が出来ない、余命もわずかであるという衝撃的な事実を突きつけられる。
現実から逃れられない西。
妻の傍に着いていても会話も弾まない。

そんな状況を知った同僚の堀部(大杉漣)は、西の代わりに張り込み捜査をかって出た。
しかしまたも西に良くない知らせが入る。
なんとその代わった張り込みで堀部が犯人に銃で撃たれたというのだ。
その傷は堀部の下半身の自由を奪った。
半身不随で車椅子生活を余儀なくされることとなってしまう。

西はなんとしても堀部を撃った犯人を捜したいと躍起になった。
そして駅の構内で部下の田中と発見。
すぐさま捕まえにいくが西は投げ飛ばされ、田中は撃たれ死んでしまう。
一緒にいた中村も撃たれてしまった。
堀部だけではなく部下を二人も撃たれ、一人を死に追いやってしまった。
怒りに任せた西は凶悪犯に向けて銃を撃ち、命中させた。
すでに息の無い遺体に向かって何度も弾を撃ち込むのだった。
このことがきっかけで西は懲戒処分となってしまう。

HANA-BI あらすじ【転・結】

余名わずかを宣告されたかわいそうな妻に最後の贅沢をさせてやりたくて、西はヤクザに借金をする。
そうして二人の夫婦はわずかだが幸せを感じることにつとめた。
そして車椅子生活になってしまった堀部は妻も彼の元を去っていた。
そして最後に元妻に言われた言葉で絵を描き始めていた堀部に絵画の道具などをプレゼントした。
西は堀部に対して申し訳なさでいっぱいだったのだ。
そして一緒に凶悪犯に向かってくれた田中の妻にもヤクザから金を借りて送金していた。
西の生活は日々落ちていく。

遂に借金返済に困り窮地に追い込まれた西は、銀行強盗をすることを思いつく。
パトカーを盗み、知り合いの車屋に改造させモデルガンも入手した。
そしてこの計画を本当に実行した西。
警察官に扮して入った銀行での強盗は成功する。
ヤクザに金を返し、そして多額の金を持って妻と最後の思い出を作るべく鎌倉旅行に行く。

しかしこのことを知ったヤクザは西を追いかけてきた。
妻との残り少ない時間を邪魔されたくない西は追ってきたヤクザ3人を射殺。
強盗の件で追ってきた元部下の中村に「少し時間が欲しい」と頼み、妻と二人で拳銃自殺をするのだった。

HANA-BI 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1997年
  • 上映時間:118分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
  • 監督:北野武
  • キャスト:ビートたけし、岸本加世子、大杉漣、寺島進 etc

HANA-BI 批評・レビュー

映画『HANA-BI』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

最初から最後まで死が絡む映画

今までのヤクザ・刑事ものとは少しだけ違うのがこの映画。
北野武らしい死についての考え方が大いに露呈されているように感じる。
冒頭の愛する妻の余命宣告、同僚の怪我、部下の死、そして最後は自分たちの死、全てのエピソードに死がつきまといやるせなくなる。

北野映画と言えば俳優の豪華さが知られているが、今作に関しては少々不満。
大杉漣だけはベテランだが、後の俳優はいまいち。
コメディ感が強くなり少し残念である。
もう少し豪華なメンツをそろえていれば、まさに北野監督が撮りたかった男の人生観なのではないだろうか。

芸術的な演出効果

この映画は全編においてアートの香りがする。
物語自体は目新しい物では無く、想像できる範囲のものであるのだが映像の美しさは非常に魅力的である。
暴力描写もやはり多く女性に犬猿されがちなのだが、実際にはそこがメインではなく芸術性があるシーンが多く全体のバランスが良い映画だということを感じる。

また場面の間に入る奇妙な絵は北野武直筆の絵画であるらしい。
それを探しながら観るのもまた1つの楽しみなのかもしれない。

音楽の効果

久石譲の音楽は絶品である。
特に武の映画にははまっていて、この音楽が映画を良質なものに仕上げている。
全体に緊張感の走る作品ではあるのだが、このサントラのおかげでやや緊張も和らぎ物語に陶酔させてくれるのだ。

HANA-BI 感想まとめ

北野武監督のファンなら必ず観るといっても良い作品である。
この映画は死や人に対して理想を持つ北野監督ならではの緊張感があり、楽しむことが出来る。
全体を通してのバランス感は非常に良い作品であるのだ。
音楽、センス、内容、構成全てにおいて考えられた映画であり、クオリティーが非常に高い。

妻の死という北野映画にはあまりない題材も人間らしくて良かった。
男は理想の中で生き、理想の中で死ぬ。
そんなストレートで子供のような当たり前の考え方をごちゃごちゃ考えずにまっすぐ見せてくれる、そんな映画なのだ。

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