映画『イルカと少年』あらすじネタバレ結末と感想

イルカと少年の概要:漁の仕掛けに引っかかり尾ひれを失ったイルカのウィンターと心を通わせた少年が、多くの人と出会い成長していく。実話を基に製作され、ウィンター役は本人が務めている。2011年公開のアメリカ映画。日本では劇場未公開。

イルカと少年 あらすじネタバレ

イルカと少年
映画『イルカと少年』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

イルカと少年 あらすじ【起・承】

フロリダで暮らすソーヤー・ネルソン(ネイサン・ギャンブル)は学校嫌いの内気な少年だ。5年前に父が失踪し、現在は母のロレーヌ(アシュレイ・ジャッド)と2人暮らしだが、いとこのカイル(オースティン・ストウェル)がいつもソーヤーを支えてくれた。

有名な競泳選手のカイルは、オリンピックを目指すため軍隊に入隊する。カイルが行ってしまい落ち込んでいたソーヤーは、海岸で傷ついた子供のイルカと出会う。イルカはクレイ・ハスケット医師(ハリー・コニック・Jr)たちの手により海の病院へ運ばれて行く。

ソーヤーはイルカのことが気になり、海の病院へ行く。そこでクレイ医師の娘・ヘイゼルと出会い、2人は友達になる。イルカはウィンターと名付けられ治療を受けていた。ウィンターはソーヤーを求めており、ソーヤーはクレイ医師からも頼りにされるようになる。

ウィンターの感染症がひどくなり、命を助けるために尾ひれが切り落とされる。ソーヤーはウィンターの世話をするため学校の補習をサボっていた。ロレーヌはウィンターと心を通わせる息子の様子を見て、補習を休むことを許す。そしてウィンターはソーヤーと遊びたくて、尾ひれのないまま泳げるようになっていく。

充実した日々を送るソーヤーのもとに、カイルが爆発事故に巻き込まれ大怪我をしたという知らせが入る。カイルは脊椎を損傷し、片足が動かなくなっていた。さらにウィンターが今の泳法で泳ぎ続けると脊椎に負担がかかって死んでしまうことがわかる。

イルカと少年 あらすじ【転・結】

ソーヤーはカイルのいる軍人病院で、義足や義手を作っているマッカーシー博士(モーガン・フリーマン)と出会い、ウィンターに人工尾ひれを作ってもらえないか相談する。博士はウィンターに会いに来てくれ、その話を引き受けてくれる。しかし博士が試しに作ってくれた人工尾ひれをウィンターは嫌がってすぐに壊してしまう。

現在海の病院は資金難で存続の危機にあった。さらに大型ハリケーンにより大損害が出てしまい、不動産王への売却が決まってしまう。動物たちの移転先は決まったが、障害のあるウィンターの引き取り先はなく、安楽死を考えなくてはいけなくなる。

病院の存続のため頑張ってきたクレイ医師も、今度ばかりは諦める。どうしても諦めきれないソーヤーは、ウィンターを訪ねてきた親子を見て、寄付を募ることを思いつく。クレイ医師も賛同してくれ、ソーヤーが中心となってウィンターを救うイベントが計画される。

ウィンターを見て生きる気力を取り戻したカイルも協力し、イベントのことはテレビでも放送される。何度も失敗していた人工尾ひれも、ウィンターが嫌がる理由をソーヤーが発見し、やっと完成品が出来上がる。

イベントは大盛況で、多くの人が集まってくれる。ウィンターは人工尾ひれをつけて見事な泳ぎを披露し、大喝采を浴びる。ホテル建設のため土地を買い取った不動産王も病院の存続を認め、資金援助を約束してくれる。そしてウィンターは今もフロリダで元気に泳いでいる。

イルカと少年 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2011年
  • 上映時間:113分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:チャールズ・マーティン・スミス
  • キャスト:ハリー・コニック・Jr、モーガン・フリーマン、アシュレイ・ジャッド、ネイサン・ギャンブル etc

イルカと少年 批評・レビュー

映画『イルカと少年』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

丁寧なヒューマンドラマ

何しろイルカのウィンター本人が出演しているので、それだけで説得力がある。ソーヤー少年や周囲の人々の物語に関してどこまでが実話なのかはわからないが、そこもよくできていた。

資金不足という大人の事情やヘイゼルという少女の存在。ソーヤーの憧れだったいとこのカイルが挫折するという様々な要素をうまく絡ませ、物語に奥行きを持たせている。そのため、ただの感動物語や奇跡の物語といった嘘くささがなく、ヒューマンドラマとしてしっかり話に入り込める。

ウィンターとの出会いを通して、人嫌いだったソーヤーが人間社会にも居場所を見つけていくというのがとても大事なポイントだ。そのことでソーヤーは成長し、困難に直面しても諦めない強さを身につけていく。イルカと少年の存在に頼りきらず、周囲の人々も丁寧に描いている脚本はとても良かった。

ウィンターは尊敬に値する

話もしっかり楽しめたが、やっぱり何と言ってもウィンターの魅力が絶大。イルカってどうしてあんなに賢くて可愛いのかしら…。本作の主演は間違いなくウィンターだ。

“もしかしてウィンターも脚本を読んだ?”と疑いたくなるような名演技の連続で、本当に参ってしまう。動きだけでなく、きちんとその時の感情まで伝わってくる表情をするのだから、各シーンの内容を理解しているとしか思えない。もちろん、イルカにそれができても何の不思議もないのだが、人間以上の名演技を見せられるとさすがに驚く。

私たちはイルカの言葉を理解できないけれど、イルカ側は全部理解している。そう考えると彼らの方がよっぽど知能が高いのかもしれない。「銀河ヒッチハイク・ガイド」という映画の冒頭で、地球上でイルカは2番目に賢くて人間は3番目だと語られるシーンがある。本作を見て“ああ、その通りかも”と思ってしまった。本気で人生に行き詰まった時は、ウィンターに話を聞いてもらいたい。なんかいいアドバイスをくれそうな気がする。

イルカと少年 感想まとめ

予想をはるかに超えてくるいい映画だった。子役を含め、ハリー・コニック・Jrやモーガン・フリーマンといったキャスティングも魅力的でとても良質な映画なのに、なぜ日本では劇場未公開なのか不思議でしょうがない。

弱い立場にあるものを助けるという行為は尊いが、実は助けている側も救われているのだという相身互いの精神もよく描けており、子供たちにぜひとも見て欲しい良作。過剰に感動を誘うようなイヤらしい演出もないので、素直な気持ちでハッピーエンドを迎えられる。イルカたちの優しい顔を見ているだけで、なぜか涙が…。心が荒んでいる人はこの作品を見て癒されて欲しい。ああ、イルカと泳ぎたい…。

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