『かぐや姫の物語』あらすじ&ストーリー考察・解説

『火垂るの墓』などで知られる高畑勲が14年ぶりに監督を務めた意欲作。誰もが知っている『竹取物語』をアレンジしたストーリーが評判を呼び、『風立ちぬ』以上の傑作だ!という声もちらほら。ちなみに、地井武男の遺作です。

あらすじ

かぐや姫の物語』のあらすじを紹介します。

基本的には『竹取物語』と同じです。昔、あるところに竹を取ってくらす老夫婦がいました。ある日、翁がいつもどおり竹をとっていると、光る竹が1本ありました。その竹を切ってみると中から赤ちゃんがでてきて、老夫婦は彼女をかぐや姫と名付け、「天からの授かりもの」として大切に育てました。
普通の子どもとは比べ物にならないスピードで美しく成長していくかぐや姫。高貴なお姫様としての教育を受け、そのつまらなさに耐え切れずふざけてばかりだったかぐや姫はあっという間に大人になりました。
とても美しい彼女のもとには多くの男性がやってきて求婚します。かぐや姫は彼らに試練を与えました。呆れ返った男たちはかぐや姫から離れていきますが、試練を与えてから3年後、あることが発覚し、かぐや姫の物語は急速に加速してきます。そして、月からの使いがやってきたのでした……。

評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2013年11月23日
  • 上映時間:137分
  • ジャンル:ファンタジー
  • 監督:高畑勲
  • キャスト:朝倉あき、高良健吾、地井武男、宮本信子、高畑淳子 etc…

ストーリー考察・解説

『かぐや姫の物語』について、2つ解説します。※DVD発売・レンタル前なのでネタバレなし

なんで絵が水墨画風なの?

『かぐや姫の物語』で最も特徴的なのは、絵のデザインですよね。なぜか雪舟の水墨画みたいなデザインなんです。これは一体なぜなのか?
実は高畑勲から公式なアナウンスはされていません。おそらく、『竹取物語』が発表された当時の芸術(絵巻のようなもの)をイメージしてこのようなデザインを採用したのではないかと思います。雪舟が登場するのは室町時代なんですけどね。

なぜ制作に8年もかかったのか 50億円もの費用がかかったのか

この映画は異例の長期スパンで制作が行われ、8年&50億円もの時間と金を注ぎ込んだ作品です。高畑勲の監督人生をかけた渾身の力作だということですね。なぜこんなに時間とお金がかかったのでしょうか?
これ、実は単純な話なんです。途中で制作が中止になっているので時間がかかっていることになっていて、2〜3作分の映画制作をスタートしているもの同然なので、その分お金がかかってしまっていた!ということなんです。
これを広報部が上手く使ってアピールしたという、そういう話です。力作には違いないですが、決して8年&50億円が作品の全てにつぎ込まれているわけではありませんのであしからず。

まとめ

宮﨑駿の私小説ならぬ私映画だった『風立ちぬ』と比較すると、『かぐや姫の物語』は高畑勲が表現したくて仕方がなかった映像を完璧に表現している芸術的な作品だなという印象です。両作を天秤にかけることは、私には絶対にできません。どちらもわたしの心に残り続ける傑作だからです。
2013年はジブリの当たり年でした。宮﨑駿の引退作で彼がやりたいことしかやってない『風立ちぬ』、宮﨑駿が超えられない存在だと語ったほどの天才・高畑勲の才能が爆発した映画が公開された記念すべき年です。
DVDの販売・レンタルがまだなので物語の具体的なところまで触れられませんでしたが、『火垂るの墓』とは違った味わいの大傑作には間違いありません。絶対に見てください。もし名画座やシネコンで再上映されることになったら、絶対に劇場で見てください。衝撃的な迫力があります。

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