映画『海炭市叙景』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「海炭市叙景」のネタバレあらすじ結末

海炭市叙景の概要:北海道にある架空の町、海炭市。そこに暮らす人々は、それぞれに事情を抱えながら必死に生きていた。佐藤泰志原作、熊切和嘉監督による五つの物語で構成されたオムニバス作品。

海炭市叙景の作品概要

海炭市叙景

製作年:2010年
上映時間:152分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:熊切和嘉
キャスト:谷村美月、竹原ピストル、加瀬亮、三浦誠己 etc

海炭市叙景の登場人物(キャスト)

井川颯太(竹原ピストル)
海炭市に住む男。造船所で働いていたが、リストラされて職を失う。早くに両親を亡くし、妹の帆波と二人で暮らしている。船を愛し、船が人生の全て。
井川帆波(谷村美月)
海炭市に住む女。颯太の妹。颯太と一緒に暮らし、仕事をしている。両親を亡くし、颯太だけが頼り。
トキ(中里あき)
海炭市の住民。70歳の老女で、市場で野菜を売っている。地域開発のために市役所から立ち退きを説得されるも、断固としてそれを拒否する。猫を飼っている。
工藤まこと(山中崇)
海炭市に住み、市役所に勤める男。地域開発のため、トキに立ち退きを説得する。トキとは元々知り合いで、トキの心情も理解している。
比嘉隆三(小林薫)
海炭市のプラネタリウムで働く男。家族の関係は冷えきっていて、水商売をする妻の浮気を心配している。嫉妬深い男。
比嘉春代(南果歩)
隆三の妻。水商売をしている。夫婦関係は悪く、隆三に嘘をついて男と遊んでいる。商売柄、いつも派手な格好をしている。
牛島晴夫(加瀬亮)
海炭市にあるガス屋の若社長。父親の後を継ぐも、会社の成績は良くない。態度がでかく、浮気をするなど素行も悪い。再婚相手の勝子とも上手くいっておらず、アキラへの虐待を知って手を挙げる。
牛島勝子(東野智美)
晴夫の再婚相手。亭主関白の晴夫に、日頃から厳しく当たられる。そのストレスから、血の繋がっていない息子のアキラを虐待する。弱々しい性格だが、あまりのストレスで暴れだす。
萩谷博(三浦誠己)
浄水器のセールスマン。海炭市出身で、東京で仕事をしている。仕事で短期間海炭市に戻ってくる。父親を嫌っていて、会いたくないと口にしている。無口で、覇気がない。
萩原達一郎(西堀滋樹)
海炭市で、路面電車の運転手として働く男。博の父親。博から嫌われている。博と同様、無口であまり元気がない。

海炭市叙景のネタバレあらすじ

映画『海炭市叙景』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

海炭市叙景のあらすじ【起】

北海道にある海炭市。そこに、井川颯太と帆波兄妹が住んでいた。両親を早くに亡くし、兄妹は二人暮らしをしている。颯太は、造船所に勤めている。

ある日、老朽化が原因だといって、一部の造船所が閉鎖されることが決まる。それに伴い、大規模なリストラが行われるという噂が立つ。颯太の同僚は、自分には船が全てだと言ってストライキを決行する。颯太も、そのストライキに参加する。

船が全てだと言っていた同僚が、自分の昇進を条件にストライキを終わらせる。颯太は、怒りからその同僚に殴りかかろうとする。結局、颯太は職を失ってしまう。

大晦日の日、颯太と帆波が初日の出を見るために山へと登る。多くの人達と一緒に、山の上から初日の出を眺める二人。

二人は一人分のロープウェイの料金しか持っておらず、帆波だけがロープウェイに乗ることになる。颯太は歩いて帰ると言って、帆波を見送る。

先に下へと降りた帆波。しかし、いくら待っても颯太が降りてくることはなかった。

海炭市叙景のあらすじ【承】

70歳になるトキという老女。トキもまた、海炭市に住む一人。トキは古い家に住んでいて、市場で野菜を売って生計を立てている。トキはその古い家で、グレという猫を飼っている。

市役所に勤める工藤まことという男が、トキの家を訪れる。市は地域開発を目指しており、トキに家を立ち退いて欲しいと思っていたのだ。トキは、まことの説得を断固として拒否する。後日、飼い犬のグレがどこかへと姿を消してしまう。

比嘉隆三という男は、海炭市のプラネタリウムで働いている。人気のないプラネタリウムには、今日も一人のお客しかいなかった。

仕事を終えて帰宅する隆三。家には、派手な洋服を着た妻の春代がいた。水商売をしている春代は、派手なメイクを終えた後、仕事のために家を出る。行き違いに帰ってきた息子は、隆三を無視して自分の部屋へと向かう。

ある日、春代が一日中帰ってこなかった。隆三は春代に、携帯を見せろと言って迫る。春代は携帯を差し出すも、見たらおしまいだと隆三に告げる。

海炭市叙景のあらすじ【転】

息子を迎えに学校へと車を走らせる隆三。隆三と息子の関係も冷えきっている。隆三は息子に、母親の仕事をどう思っているか尋ねる。しかし息子は、自分達で解決してくれと返事をするだけだった。

その夜、隆三は春代の店に電話をかける。しかし、忙しくて電話に出られないとお店の人間に断られる。隆三はすぐに家を出て、春代のお店へと車で向かう。

道中、男と一緒にいる春代を乗せたタクシーとすれ違う隆三。隆三は車の中で、家族三人が幸せだった時のことを思い出していた。

父親からガス屋を継いだ牛島晴夫は、海炭市の得意先を萩谷博という浄水器のセールスマンと一緒に回っている。晴夫は、新規事業として洗浄機を扱おうとしていたが、なかなか上手くはいかなかった。その苛立ちもあり、晴夫は妻の勝子に厳しく当たる。

勝子は、息子のアキラを虐待していた。勝子は晴夫の再婚相手であり、アキラとは血が繋がっていなかったのだ。その頃晴夫は、旧友達と夕食を共にしていた。その場には、晴夫の浮気相手もいた。

海炭市叙景のあらすじ【結】

晴夫は父親に、浄水器を扱うのは終わりにしろと忠告される。家に帰った晴夫は、勝子がアキラに虐待していることに気づく。晴夫は勝子を殴りつける。血を流しながら、今度は勝子が晴夫の浮気を責める。

仕事で足を怪我して帰ってきた晴夫。部屋に戻ると、アキラが布団を被って泣いていた。またしても勝子が暴れ、アキラに暴力を振るったのだ。晴夫はアキラに、おじいちゃんのところへ行こうかと言う。

路面電車の運転手である萩原達一郎が、息子の博を見かける。博の様子は、元気があるようには見えない。

年末のある日。博は場末のスナックで飲んでいた。博は海炭市生まれで、東京で暮らしていた。洗浄機を売るセールスマンで、新規事業を立ち上げた晴夫の会社でセールスをするために短期間町に戻って来たのだ。博は、父親のことが嫌いだからここに戻って来たくなかったと話す。

達一郎の運転する路面電車は、今日もいつものように町を走っている。電車には、それぞれに悩みを抱えた人間達が乗っている。

博と達一郎が偶然に再会する。博は達一郎とバスに乗り、翌日東京に戻ることを伝える。博は、また戻ってくると達一郎に言う。

フェリー乗り場に着いた博。テレビからは、颯太が事故死したというニュースが流れている。船に乗った博は、遠ざかる町をじっと眺めている。

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