『カッコーの巣の上で』あらすじとネタバレ映画批評・評価

カッコーの巣の上での概要:人里離れた草原にある養護施設。ここでは精神病の患者が薬の投与を受けながらのどかに暮らしている。この施設に入ることになったマクマーフィーは未成年の少女に強姦をした疑いで刑務所にいれられる予定であったところを感情の起伏が激しいという理由で逃れたのだ。施設の中で自由奔放に振る舞うマクマーフィー。晩酌やバスケなど、ここにいる患者とのふれあいを通じて心の壁を取り払っていく彼と、度がすぎる彼の行動が気に食わない婦長は敵対しあう。そしてついに、しでかしてしまった彼はこの施設の恐ろしい治療法を受けて・・・・。

カッコーの巣の上で

カッコーの巣の上で あらすじ

映画『カッコーの巣の上で』のあらすじを紹介します。

マクマーフィーは未成年の少女を強姦した疑いで逮捕・刑務所に入れられる予定であった。しかし、刑務所に入りたくなかったマクマーフィーは精神異常者のふりをして人里離れた精神病院へ入院することに成功する。
この施設には、体はでかいが言葉がはなせないチーフや明るく悪ノリのできるビリーなどちょっとおかしな患者がたくさんいる。彼らはこの施設の中で決められた時間に起き、決められた薬を看護師の前で飲み、施設内でおとなしく生活している。

そんな彼らをみて、マクマーフィーはもっと楽しいことをしようとみんなを誘い出す。
テレビを見たいと言ったり、バスケットボールを始めたり、挙句のはてに病院内へ女の子を連れ込んでしまう。
さらに、雰囲気が良くなったビリーと女の子をくっつけるために2人きりにしたマクマーフィーであったが、その行為が婦長に知られてビリーが処罰を受けることになる。
その処罰とは、ビリーの母親にことに詳細を告げるということである。異常なまでに恐怖に怯えるビリーは自殺をしてしまう。

こんな処罰はおかしいと、マクマーフィーは婦長に激怒し手を出してしまう。そして、マクマーフィーが処罰を受けることになったのだが、戻ってきた彼はすでに彼ではなくなっていた・・・・。

カッコーの巣の上で 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★☆☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:1976年
  • 上映時間:133分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:ミロス・フォアマン
  • キャスト:ジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー、ウィリアム・レッドフィールド、マイケル・ベリーマン、ウィル・サンプソン etc…

カッコーの巣の上で 批評 ※ネタバレ

映画『カッコーの巣の上で』について、3つ批評します。※ネタバレあり

タイトルに隠されたストーリーの内容

タイトルがなぜ「カッコーの巣の上で」なのか調べたところ、カッコーという言葉には「気が狂った」「間抜け者」という意味合いがあるようで、精神病院という特殊な環境を象徴したタイトルなのだろう。

実際に施術されていた恐ろしい治療方法!

結末でマクマーフィーが受けた処罰は「ロボトミー」と呼ばれる実際の精神病患者に行われてきた治療法。
治療法は脳内の前頭葉を他の脳から切り離す外科手術であり、精神的疾病がこれによって軽減すると言われ1930年代後半から人体で行われてきた。

しかし、術後にてんかんや感覚麻痺、人格変化など数多くの副作用が認められたこと、生還しない患者がいたことが問題視されていた。
いまでは、精神病に対する投薬が開発され、ロボトミーによる治療は廃止しているとのことである。
大変おそろしい手術であり、劇中でも戻ってきたマクマーフィーは体も動かず、意識もない人形のような姿になっている。

作品から伝わる監督の意図とは

この作品を通して、監督が何を伝えたかったのか考えてみる。
マクマーフィーの存在はこれまでの規律にそって生きている患者たちに疑問を投げかけ、もっと生き生きとした生活をしよう!と促している。このマクマーフィーと対峙するのが婦長であり、この施設での権力者である。
この2人の争いの末に、惜しくも亡くなったビリーと施設から逃げ出せたチーフ。
結末は権力者の婦長によって、マクマーフィーが亡き者となるのであるが、彼の存在でこの施設に一瞬でも新しい風が吹き、たった1人(チーフ)だけではあるが、新たな人生をスタートできたことがこの作品のポイントではなかろうか。
要は、決まり切った組織や規律を切り崩すことには、それなりのリスクと制裁が伴い、全体を一気に変えることは不可能なのである。

そして、大きな変化を求める時は、何かしらの成果よりもそれに伴って生じるリスクの方が膨大なのだということが本作品から伝わることだと私は感じた。

まとめ

精神病院を舞台にマクマーフィーというおちゃらけキャラが患者を巻き込んで、施設内で騒ぎまくり、珍道中をしまくるあたりは、とてもおもしろい。マクマーフィーの自由奔放で明るい性格が周囲にまで広がり、患者たちも楽しそうな雰囲気が画面上で伝わってくる。

しかし、結末はそんな彼らに制裁が下り、それまでの盛り上がりを一気に冷えさせてしまう。とくにビリーが婦長から母親へ忠告すると言われ、怯え、奇声を上げ始めるあたりから見ているこっちまで恐怖で身震いしてしまう。
中盤から結末にかけて、かなり温度差の激しい作品である。

結末が微妙にバッドエンドなため、「現実はそう簡単に甘くないのか」と見終わった後にすこしどんよりとした気持ちになる作品である。

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