映画『オーケストラ!』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

映画『オーケストラ!』のネタバレあらすじ結末

オーケストラ!の概要:ソ連時代に音楽界を追われた天才指揮者アンドレイ。彼が思いついたのは、ボリショイ・オーケストラになりすまして昔の仲間とパリ公演に出ることだった。過去とシンクロするラストの演奏が圧巻の、フランス産コメディ。

オーケストラ!の作品概要

オーケストラ!

公開日:2009年
上映時間:124分
ジャンル:ヒューマンドラマ、コメディ
監督:ラデュ・ミヘイレアニュ
キャスト:アレクセイ・グシュコフ、メラニー・ロラン、フランソワ・ベルレアン、ミュウ=ミュウ etc

オーケストラ!の登場人物(キャスト)

アンドレイ・フィリポフ(アレクセイ・グシュコフ)
元ボリショイ・オーケストラの指揮者。ソ連時代の反ユダヤ政治の中でユダヤ人団員をかばい、演奏会中に解雇された。今はオーケストラの清掃人をしている。演奏しきれなかったチャイコフスキーの「バイオリン協奏曲」に固執している。
アンヌ=マリー・ジャケ(メラニー・ロラン)
フランスの新進気鋭のバイオリニスト。マネージャーも務めるギレーヌに育てられ、実の両親は赤ん坊のころに他界したと聞かされていた。
サーシャ・グロスマン(ドミトリー・ナザロフ)
アンドレイと共にボリショイ・オーケストラに所属していたチェロ奏者で、アンドレイの一番の友人。30年前にオーケストラごと解雇され、家族は外国へ去った。今は救急車の運転手をしている。
イワン・ガヴリーロフ(ヴァレリー・バリノフ)
アンドレイが指揮をしていた当時のボリショイ・オーケストラ支配人。生粋の共産党員で、アンドレイたちを解雇した張本人。ソ連からロシアに体制が変わった今でも、かつての栄光を夢見ている。
ギレーヌ(ミュウ=ミュウ)
アンヌ=マリーの育ての親兼マネージャー。アンヌ=マリーにはアンドレイの事を知らないふりをしているが、実は旧知の仲だった。

オーケストラ!のネタバレあらすじ

映画『オーケストラ!』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

オーケストラ!のあらすじ【起】

ロシアのボリショイ・オーケストラ。ここの掃除人アンドレイ・フィリポフは、かつてボリショイ・オーケストラの伝説的指揮者だった。しかし約30年前、ソ連時代に指揮者をクビになり、掃除をしながらオーケストラの練習を盗み聞いていた。今日も盗み聞きがばれ、居残りで支配人室の掃除を命じられてしまう。そこにパリのシャトレ座から届いた出演依頼のFAXが送られてきた。アンドレイはそのFAXを盗み出す。かつて自分と一緒にクビになったオーケストラの団員達を集め、ボリショイ・オーケストラのふりをして出演しようと考えたのだ。

かつてのオーケストラ仲間、サーシャは「失敗する」と反対する。しかしアンドレイは、かつてのボリショイ・オーケストラ支配人でアンドレイたちをクビにした張本人である、イワン・ガヴリーロフに会いに行く。約30年前、イワンはアンドレイたちを「国の裏切り者」としてオーケストラごと解雇したのだ。しかもコンサートでの演奏中に、指揮棒を真っ二つに折るという形で。アンドレイはイワンに、パリとの交渉役を引き受けてその時の借りを返すよう迫る。すると、それまでアンドレイに怒り狂っていたイワンは、一転乗り気でその役を引き受ける。どうやらパリに何か個人的な目的があるようだ。

アンドレイとイワンはシャトレ座の支配人をだまし、出演の約束を取り付けた。曲目は解雇され弾ききることができなかった因縁の曲、チャイコフスキーの「バイオリン協奏曲」だ。

オーケストラ!のあらすじ【承】

アンドレイはかつての仲間を勧誘してまわる。仲間達はみな音楽界を追われ、さまざまな仕事に転職していた。多数の仲間が集まってくれたが、アンドレイを疫病神だと門前払いする者もいた。「人数が足りない」と弱音を吐くアンドレイに、サーシャは「30年前の雪辱を果たそう」と勇気づける。

シャトレ座に対し、アンドレイはソロ・バイオリニストとしてアンヌ=マリー・ジャケの出演を要求する。フランスの新進気鋭の演奏家だ。実はアンドレイは、折れた指揮棒と一緒にアンヌ=マリーのCDや切り抜きを保管していた。イワンも“トゥル・ノルマン”という店でのディナーを要求する。

アンヌ=マリーの育ての親兼マネージャーのギレーヌが渋る中、アンヌ=マリーは伝説の指揮者と名高いアンドレイとの共演を快諾する。

アンドレイ達は妻の人材派遣業につきあって、マフィアの結婚パーティーに来ていた。パリまでの旅費を立て替えなければならないことが判明する。金のないアンドレイ達にとって大問題だ。パーティーには実業家で音楽愛好家の男も来ていた。彼はチェロの演奏を披露するが、破滅的に音が外れていた。イワンはこの実業家に旅費を出してもらうことに成功するが、代わりに彼を出演させる羽目になってしまう。

空港でジプシー達にパスポートを偽造してもらい、偽ボリショイ・オーケストラはパリへ旅立った。

オーケストラ!のあらすじ【転】

偽ボリショイ・オーケストラはパリへ到着したが、ほとんどが前借りした出演料を手に、夜の街へくりだしてしまう。“トゥル・ノルマン”でのディナーに来たのはイワンだけだった。実は“トゥル・ノルマン”は共産党パリ支部で、イワンの目的はフランスでの共産党勢力を回復させる集会を開くことにあった。しかし“トゥル・ノルマン”はとうの昔に売り払われていた。偽物のレストランで高額の代金を支払わされたイワンは、パリ支部の同士と落ち合う。

アンドレイはサーシャにアンヌ=マリーの切り抜きを見られ、「28年前のあの時の子だ」と説明する。サーシャはその一言で全てを理解したようだ。

翌日のリハーサル。会場にはメンバーがいなかった。多くのメンバーはパリで新しい職を見つけ、連絡も無視していた。そこへジプシー達が、メンバーの楽器や服を調達して現れる。あきれ返るアンヌ=マリーだったが、ジプシーやサーシャの演奏を聴き、ぶっつけ本番での演奏を承諾する。

その晩、アンドレイとアンヌ=マリーはディナーに出かけることになっていた。2人の事情を知るギレーヌは、アンドレイに真実を話さないよう口止めしていた。アンヌ=マリーから自分を選んだ理由を聞かれ、アンドレイはレアというユダヤ系女性の名を口にする。オーケストラ解散時、「バイオリン協奏曲」のソロ・バイオリニストは彼女だった。ボリショイ・オーケストラからユダヤ系を締め出す方針が決まり、アンドレイは彼女をかばったのだ。レアの事をほめたたえ、泥酔するアンドレイに、アンヌ=マリーは「彼女の代わりにはなれない」とコンサート中止を提案し、去って行った。

オーケストラ!のあらすじ【結】

サーシャがアンヌ=マリーに出演を頼みに行く。サーシャはアンヌ=マリーに、「演奏が終わればあなたの両親のことが分かるかも」と告げる。その夜、ギレーヌは「両親の事で嘘をついていた」という内容の置き手紙と、レアのものだった「バイオリン協奏曲」の楽譜を置いて家を去った。

コンサート当日。アンヌ=マリーはレアの楽譜を手に、会場へやってきた。

その頃、本当のボリショイ・オーケストラ支配人は家族旅行でパリに来ていた。支配人は「ボリショイ・オーケストラ公演」の広告を見つけ大激怒、大急ぎでシャトレ座に向かう。

パリ中に散っていたオーケストラのメンバー達に、「レアのために戻れ」というメールが届く。メンバー達はそれを見てシャトレ座に駆け付けた。イワンは共産党の集会に向かおうとしていたが、支配人の姿を見つけ、とっさにシャトレ座の物置に支配人を閉じ込めてしまった。ついに演奏が始まった。

練習不足のため散々な曲の始まりに、イワンは思わず祈りをささげる。しかしアンヌ=マリーがソロを弾き始めた途端、オーケストラの演奏が一変した。アンドレイもメンバーも、アンヌ=マリーの演奏にレアの姿を重ねていた。現在と過去の演奏が交わり合いながら、アンドレイは無言でアンヌ=マリーに語りかける。

アンヌ=マリーの本当の両親は、レアとその夫だった。2人はヨーロッパのマスコミにソ連の悪評を暴露したため、捕まり、シベリア送りになっていたのだ。アンドレイ達はレア達の赤ん坊を守るため、フランスのエージェントだったギレーヌにアンヌ=マリーを託し、亡命させた。レアはそのままシベリアで死ぬまで、「バイオリン協奏曲」にとりつかれていた。

アンヌ=マリーは演奏しながら、全てを知ったかのようにアンドレイにうなずき、一筋の涙を流す。演奏は大成功、世界中で追加公演が決まった。拍手鳴りやまぬ中、アンドレイは泣きじゃくるアンヌ=マリーを抱きしめるのだった。

オーケストラ!の解説・レビュー

ラストは勢いだけ!?

タイトル通り、パッケージ通り、オーケストラ演奏が見ものの作品だ。
30年振りにタクトを降ろうとする天才指揮者だが、何せ彼どころかソリストのマリー以外は全員ブランクありあり。
それなのにフランスに着いてから練習する様子も無く、どういうことなのだ。

このような作品は練習風景がある種メインになったりする。
そこでのやり取りがドラマを生み出し、仲間になり人生観を上手く表現していくのだ。
それなのに本作品はそれが全く出てこない。
ボロボロの状態で本番を迎えるのだ。
そりゃ、ひどい演奏で当たり前。

しかし演奏しているうちに徐々に波に乗りだし、昔を思い出し、1つにまとまっていく。
いやそれにしてもギャラももらっているわけだから、ベストコンディションで行こうよと思うところ。
偶然上手く行ったから良いものの、才能だけに頼るのはどうかと疑問を持つ最後の盛り上がりだった。

はちゃめちゃのコメディ派

恐らく感動音楽ものを売りにしているのだろうが、あまりに突っ込み所満載過ぎるのもありコメディにしてくれた方が楽しく見られたのでは?と残念な気もする。
オーケストラなんて、いかにも音楽映画で素晴らしく感じそうな題材なのに練習風景も無く、偽造パスポートでフランス入りなんてあんまりだ。
最初からこれはコメディだといってもらった方が諦めも付くし、心の準備も出来る。
この作品ははっきりいってコメディ作品に限り無く近い。

オーケストラ!の感想まとめ

本作品はパッケージからして良い映画に決まっているという先入観を植え付けられる作品だ。
さらに音楽映画であるし、ちょっと年老いた男性が指揮者だし、いかにも何かドラマがありそうな臭いがプンプンする。

だがしかし実際に鑑賞するとコメディに近いくらい突っ込み所満載だ。
練習風景も無いのも気になる。
だが敢えてそうしたのか、従来の音楽映画とは大胆に違うのである。
いつものを想像して見てしまうと面食らってしまうから要注意だ。

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