『パッチギ!』あらすじ&ストーリー考察・解説

脚本は羽原大介。監督は井筒和幸。主演・松山康介役は2007年に日本映画・最多出演賞を受賞した俳優の塩谷瞬。ヒロイン・リ キョンジャ役は映画「手紙」「ヘルタースケルタ」に出演した沢尻エリカ。

あらすじ

パッチギ!』のあらすじを紹介します。

舞台設定は1968年の京都。府立東高校と朝鮮高校の学生同士が抗争を繰り広げていた。日頃から争い事が絶えない理由の根幹としては国籍差別、在日差別があるからだ。朝鮮高校に通う者は在日韓国人としてプライドをもっている。その上に若さのエネルギーが加わり抗争が繰り広げられた。
そんな中、府立東高校に通う松山康介は近隣にある朝鮮高校にサッカーの練習試合を申し込む事になった。朝鮮高校に行き音楽室でフルートを演奏していたリ・キョンジャを見かけて一目惚れ。松山康介はリ・キョンジャと親しくなりたいがためにギターを購入して、坂崎からギターの教えを乞う。彼女が演奏していた「イムジン河」の練習に取り組みながら韓国語の修得も必死に励んだ。康介の努力の甲斐もあり二人は徐々に距離を縮める。
しかし、二人の間には大きな問題があった。リ・キョンジャの兄(リ・アンソン)は朝鮮高校の番長だった。両校の険悪さは止む事なく喧嘩の末に喧嘩で負傷した朝鮮高校の生徒が交通事故に遭って亡くなってしまう。松山康介とリ・キョンジャの関係はどんどん深まってゆく。と同時に差別問題による両校の溝も深みを増してゆく。
果たして二人の恋の結末は…。そして両校の行く末は…。

評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★☆☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★☆☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:2005年1月22日
  • 上映時間:117分
  • ジャンル:ラブストーリー
  • 監督:井筒和幸
  • キャスト:塩谷瞬、高岡奏輔、沢尻エリカ、松永京子、尾上寛之 etc…

ストーリー考察・解説

『パッチギ!』について、3つ考察・解説します。※ネタバレなし

時代背景

1968年時における朝鮮学校と日本学校の関連性を描いた作品として希少価値があると言えます。日本の戦後(1945年)に在日朝鮮人の学校が設立され1975年に学校数生徒数のピークを向かえました。当然1968年も例外なく朝鮮人と日本人の確執があったと言えます。
ただし、映画『パッチギ!』内における日本と朝鮮の関係がすべて正しいとは言えません。むしろ、批判的な意見も多いです。国際問題を含んだ内容となってますので映画内での対日関係がすべてだと認識するのはやめておいた方がいいでしょう。
在日韓国人がまるで日本人のせいで亡くなったと連想させるようなシーンもありました。日本で作成されつつ朝鮮に寄ってるとも取れなくない作品。鑑賞後、くれぐれも安易に国際問題について発言しない事をすすめます。

スパイス

作中に出てくる坂崎という役が作品進行とあまり関わりがないようで現代社会に向けて一人抜き出た考えがあり楽しめます。私のイメージ像としては坂本龍馬みたいな感じ…。
国際問題と恋愛とは裏腹に海外をうろついたりギターを弾いたりと途中からヒッピーになる。作品の時代の流れを表す違う目線で観れる役だと思います。

音楽を通じて

好みに個人差はあれど、「イムジン河」「あの素晴らしい愛をもう一度」「悲しくてやりきれない」はすべて『パッチギ!』に合っていると思うし、時代背景を連想させる曲でありました。
私は坂崎を演じてる俳優がカバーして作中で流れる「悲しくてやりきれない」は坂崎の俳優としての時代背景に外れた感覚、劇中での挿入シーンと歌詞が絶妙に噛み合っていると思います。

まとめ

内容は二つ。日本と在日韓国人との国際問題。そしてその国際問題を抱えた上での恋愛です。恋愛映画の要素で単純に楽しめます。キャストも主演以外に豪華な顔ぶれが多いです。ただ、ストーリーの軸が国際問題である事だけは了承しておくといいと思います。
 
総合的にストーリーは理解しやすいと思います。坂崎の視点から時代背景も受け取れるが内容が高校生の喧嘩なので…。ただ、時代背景優先の面から映像技術に高さはあまり求めないで欲しいです。(昭和を演じているので)
喧嘩シーンなど派手なシーンはあります。だからといってアクションで楽しめるかと言われると…。
私の感想としては、特にサプライズなシーンはないですが楽しく観れました。難しい問題を含みながら分かりやすくまとまってると思います。ただ、実際にこの時代に国際的な恋愛をしてポンポンうまく話が進むものなのかと疑念も残りもしたが…。

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