映画『猿の惑星』のネタバレあらすじ結末

猿の惑星の概要:1968年に公開され、その斬新な設定と衝撃的なラストから多くの続編・リメイク作品が制作された、SF映画の草分け的存在。遠い宇宙での任務から地球への帰途に着いたクルーがたどり着いたのは、猿が人間を支配する未知の惑星だった…。

猿の惑星の作品概要

猿の惑星

公開日:1968年
上映時間:113分
ジャンル:SF、ミステリー
監督:フランクリン・J・シャフナー
キャスト:チャールトン・ヘストン、キム・ハンター、ロディ・マクドウォール、リンダ・ハリソン etc

猿の惑星の登場人物(キャスト)

ジョージ・テイラー大佐(チャールトン・ヘストン)
宇宙での任務から帰還したクルーの隊長。猿が人間を支配する見知らぬ惑星に不時着した。
コーネリアス(ロディ・マクドウォール)
猿の惑星に住むチンパンジーの考古学者。ジーラの婚約者。猿の歴史を詳しく調べるため、立ち入り禁止区域への調査を熱望している。
ジーラ(キム・ハンター)
猿の惑星に住むチンパンジーの動物学者でコーネリアスの婚約者。この惑星での「動物」とは人間のことである。テイラーがこの星の他の人間と違うことに気づき、彼を理解しようとする。
ザイアス(モーリス・エヴァンス)
猿の惑星で実権を握る、オランウータンの博士。自分達の文明の起こりを知る唯一の存在で、テイラーの出現に脅威を感じている。
ノバ(リンダ・ハンソン)
猿の惑星に住む人間。原始的な知能しか持たず、言葉を話すことはできない。テイラーになつく。
ランドン(ロバート・ガナー)
テイラーとともに宇宙船に乗っていたクルーの1人。猿たちに捕まり、ザイアスによって脳外科手術をされてしまう。

猿の惑星のネタバレあらすじ

映画『猿の惑星』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

猿の惑星のあらすじ【起】

テイラー大佐ら4人のクルーは、遠い宇宙での任務から地球への帰途についていた。理論的には今頃地球は西暦2673年ごろである。地球に着くまでの間、テイラー大佐は他のクルーとともに冬眠状態となる。しかし途中で何らかのトラブルが発生し、テイラーたちの乗る船はどこかの惑星に不時着してしまう。この時点でクルーの1人が死亡し、船は湖に沈んでしまった。残ったテイラーたち3人は、この星を探索することにする。

荒野を進むうちに、テイラーたちは木の生える地帯にたどり着く。しかし喜び水浴びをしているうちに、何者かに荷物や服を盗まれてしまう。後を追うと、犯人は自分たちと同じような見た目の、しかし知能は低く言語を持たない人間たちだった。そこへ銃を持った騎兵隊が現れる。しかし驚いたことに、馬に乗っていたのはゴリラだったのだ。ゴリラたちは人間の群れを狩り、捕まえていく。テイラーたちも巻き込まれてしまい、1人が射殺、もう1人のランドンは捕まり、テイラーも首を撃たれ倒れてしまう。

猿の惑星のあらすじ【承】

テイラーが目を覚ますと、そこは人間の解剖や動物実験を行う研究室だった。チンパンジーで動物学者のジーラがテイラーの治療を行っている。この惑星では、人間とサルの立場が全く逆転してしまっており、猿たちが言葉を話し高い知能を持ち、人間は野蛮な下等生物だったのだ。テイラーは檻に入れられてしまう。

ジーラはテイラーが言葉を話そうとしている(が、のどを怪我し声が出ない)のを見て驚く。実はジーラは、猿は人間から進化したものだという異端的な学説を唱えているのだ。さらに、テイラーは自分のこれまでのいきさつを紙に書いて伝えて来た。テイラーの存在は自分の学説を裏付ける証拠だとジーラは考える。夫で考古学者のコーネリアスも、彼女の考えを100%信じてはいないにしろ、宇宙船が墜落した付近が猿にとっての「禁断地帯」だったため、その調査に乗り気になる。

ジーラはテイラーの檻に人間の女性を入れる。テイラーは彼女をノバと名付け、ノバもテイラーになついた。一方、オランウータンのザイアス博士は、文字を書こうとしていたテイラーを危険視していた。

猿の惑星のあらすじ【転】

ザイアスはことが大きくなる前に、テイラーに去勢手術&脳外科手術を行おうと計画する。しかしテイラー檻から逃げ出し、一緒に捕まったクルーのランドンは脳外科手術を行われ、話すことができなくなっていることを知る。猿たちに囲まれ、テイラーが言葉を発したため大騒ぎとなる。

裁判が開かれるが、テイラーが他の惑星から来た存在で、故郷の星では人間が知能を持ち猿は下等生物なのだという話を信じてはもらえない。皆はザイアスの意見に従い、テイラーの話を信じずジーラとコーネリアスを異端扱いした。

ジーラとコーネリアスは「禁断地帯」に調査しに行くことを決意し、甥にテイラーを檻から逃がさせる。テイラーになついたノバもついてきた。テイラーとジーラ達は「禁断地帯」の海岸に向かう。そこは以前コーネリアスが調査しようとしていた洞窟だった。しかしザイアス達が後を追ってきていた。テイラーはザイアスを銃で脅し、他の猿たちが手を出せないようけん制しながら、洞窟の中へザイアスを連れていく。

猿の惑星のあらすじ【結】

洞窟からは、猿たちの「聖典」が語る歴史とは矛盾する出土品が発掘される。聖典が書かれた1200年前よりも時代の古いもので、そのうちの1つが人間のかたちをした人形だった。猿がおもちゃとして使っていたのかもと言う反論に対して、テイラーはこの人形が「ママー」と言葉を話すものであることを見せる。人間に知能がないなら、話す人間の人形がなぜ作られたのか?その矛盾点を突かれ、ザイアスは答えに詰まる。この惑星ではかつて人間の文明があったことを、ザイアスも知っていたのだ。

問い詰められ、ザイアスは猿たちにも内緒にしていた事実を告白する。猿の文明の創始者の言葉の中に、「人間は危険な存在だ」と言う趣旨の内容があったのだ。ザイアスは逆にテイラーに問う。「なぜ人間の文明は滅びたのか」と。

テイラーはザイアスを解放し、ノバと2人、馬に乗って海岸沿いに去って行った。しかしザイアスは洞窟を爆破させ、テイラーたちが証明した証拠をすべて無きものにした。

テイラーとノバはしばらく進んだのち、驚くべきものを目にする。「ちくしょう、ついに我々はやってしまったんだ!」テイラーは絶望に打ちひしがれ砂浜に崩れ落ちる。そこにあったのは、自由の女神像が半分砂に埋まった姿だったのである。そう、ここは見知らぬ猿の惑星などではない。変わり果てた未来の地球だったのだ。

猿の惑星の解説・レビュー

SF映画史上に残る衝撃のラストシーン

人類に最も近い類人猿が進化し、地球の支配者として君臨している話ではあるが、猿の進化において着用されている衣服や、武器などの文化的道具の使用などには高度な技術が要されるものが多く採り上げられながら、人間が紙飛行機を飛ばしただけで猿の一同が驚愕するというシーンなどはいかがなものだろうか。頷けるような頷けないような、中途半端な文明進化の部分が物語の随所に折り込まれ、細かな生活のディティールが知りたいという欲求に駆られてしまう場面が多い作品でもある。観る側にすれば、現代の映画はツッコミどころが無いところまで配慮され、そんな作品を観すぎてしまった反動であるかもしれないが。

あえてその進化の過程やいきさつを伏せ、起こってしまった事実を表現しているのみに過ぎない映画ではあるが、それが初期のSF映画の醍醐味として作品のカラーを作っているという点で相殺はできるが、作られた時代を考えると致し方がない点も多いのは事実である。しかし迎えるラストシーンの、人類への警鐘を鳴らしつつ衝撃の1コマで終わるという手法は、当時の映画ではかなり斬新な切り口だったと言えるのではないか。

猿の進化を「猿まね」という見地で見ると以外に笑える映画

中途半端な猿の進化状況が今の時代にとっては面白い。チンパンジー、ゴリラ、オランウータンと3つの類人猿が登場するのだが、人間の存在を拒否しながら人間の持つ文明を模倣するかのように、3種の猿が共通の言語を持ち、皮や布の服を着て馬に乗るという、結局「猿まね」なのかと思い見ていると噴飯ものである。そして主人公が査問会に掛けられ、逆に理詰めにされ立場を失いかけた3人のオランウータンの陪審員が、”見ざる・言わざる・聞かざる”のポーズを取るところなどは爆笑で、それが「世界びっくり映像」の動物特集みたいに面白く、ちょっとした演出の中に含まれるユーモアにも見どころは多い。そして眉や口をリアルに動かせる特殊メイクも当時としては随分話題になった。

猿の惑星の感想まとめ

未来という予想図はおおよそ人類の進化という設定で描かれるが、人類は退化しそれに取って代わった猿の進化というところに、原作者である小説家ピエール・ブールの着眼点のユニークさが窺える。猿にとっては進化だが、人間は言葉も持たないほど退化しているのである。近年の続編により猿の進化の経過が確認することが出来るが、1968年の本作においてその進化の経過での背景には触れられていない。それゆえにサプライズが多い映画として衝撃的な部分が誇張され、後のシリーズへと興味を引かせるインパクトは充分である。「スター・ウォーズ」や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」など、多くのSF作品におけるシリーズ展開に、この作品の展開方法が継承されているのではないかと考えさせられる。

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