映画『パブリック・エネミーズ』あらすじネタバレ結末と感想

パブリック・エネミーズの概要:1930年代のアメリカで銀行強盗を繰り返した伝説のギャング、ジョン・デリンジャーの逃亡劇を描いた硬派な犯罪映画。2009年公開。マイケル・マン監督のもと男臭い主人公をジョニー・デップが演じている。

パブリック・エネミーズ あらすじネタバレ

パブリック・エネミーズ
映画『パブリック・エネミーズ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

パブリック・エネミーズ あらすじ【起・承】

1933年、インディアナ州刑務所で脱獄事件が発生する。計画の首謀者はギャングのジョン・デリンジャー(ジョニー・デップ)で、相棒のレッドとともに数名の仲間を脱獄させ隠れ家へ逃げのびる。

デリンジャーは警察をバカにして、仲間と何度も銀行強盗を繰り返している有名なギャングで“弱いものいじめはしない”という彼の美学と派手な犯行は大衆の人気を得ていた。

シカゴでまた大胆な銀行強盗を働いたデリンジャーたちを取り逃がしてしまった警察は、
ギャングの一味を射殺したダラス支局のパーヴィス捜査官(クリスチャン・ベール)をデリンジャーの本拠地であるシカゴ警察の支局長に抜擢し、捜査本部の責任者に任命する。

ある晩、デリンジャーは酒場でビリー(マリオン.コティヤール)という女性に一目惚れし、彼女を強引に自分のものにする。そしてビリーもそんな彼を愛し始める。

一方、警察はパーヴィスの指揮で地道な捜査を続け、デリンジャーの隠れ家を突き止める。しかし、その現場でパーヴィスは部下を死なせてしまい、さらにデリンジャーたちにも逃げられる。パーヴィスは上司を説得してウィンステッドら3人のベテラン捜査官をダラスから呼び寄せる。

再び銀行強盗を成功させたデリンジャーたちは、ビリーも連れマイアミへ来ていた。2人はこの旅行を楽しんでいたが、宿泊先のホテルでデリンジャーたちは逮捕されてしまう。

デリンジャーはインディアナ州に移送され、厳重な警備の中、郡刑務所に収監される。しかしここも見事脱獄し、再び逃亡する。

パブリック・エネミーズ あらすじ【転・結】

レッドと合流したデリンジャーは隠れ家に向かうが、仲間にここは使えないと断られる。ここを牛耳っているシンジケートが、デリンジャーたちを追って警察が自分たちの縄張りに踏み込んでくることを嫌い、デリンジャーたちの締め出しを命じていたのだ。

デリンジャーとレッドは金のため、あまり信用できない相手のネルソンと組んで銀行強盗を働く。しかし、ネルソンの無謀な発砲のせいで警察に包囲され、激しい銃撃戦となる。デリンジャーとレッドは山荘に身を隠すが、警察はこの場所を突き止め、彼らは再び包囲されてしまう。

暗闇の中、激しい銃撃戦が繰り広げられ、逃亡の途中でレッドは腹を撃たれる。デリンジャーは瀕死のレッドを車に乗せて逃げ、何とか助けようとするがレッドは死んでしまう。

1人になったデリンジャーは、ずっと警察に見張られているビリーを約束通り迎えに行く。巧みな工作でビリーは家を抜け出し2人は再会を果たし、ビリーに逃げられた警察はこの大失態に言葉を失っていた。

新しい隠れ家の鍵を取りに来たビリーは、そこで警察に逮捕されてしまう。デリンジャーは車の中で彼女が連行されるのを見て助けようとするが、ビリーは無言で“来るな”と彼に訴える。

ビリーは警察で激しい拷問を受け、その後刑務所送りとなる。彼女が弁護士に託したデリンジャーへの手紙には“脱獄させようとしないで”と書かれていた。

ビリーが出所するまでの2年間、海外へ逃亡して彼女を待とうと決めたデリンジャーは、最後の大仕事まで昔馴染みのアンナのところに身を隠す。しかしアンナは警察から母国のルーマニアへ強制送還すると脅され、交換条件としてデリンジャーを売るように言われる。

アンナは彼と映画を見に行くことを警察に話し、警察は映画館の前で張り込む。そして、映画館から出てきたデリンジャーの頭をウィンステッドが撃ち抜く。

後日、刑務所のビリーを訪ねたウィンステッドは彼が最後に残した言葉を彼女に伝える。
“バイバイ ブラックバード”それは2人が出会った夜に聞いた思い出の曲の名だった。

パブリック・エネミーズ 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2009年
  • 上映時間:141分
  • ジャンル:フィルムノワール、ラブストーリー
  • 監督:マイケル・マン
  • キャスト:ジョニー・デップ、クリスチャン・ベイル、マリオン・コティヤール、ビリー・クラダップ etc

パブリック・エネミーズ 批評・レビュー

映画『パブリック・エネミーズ』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

登場人物がわかりにくすぎて…

実在の人物ジョン・デリンジャーの犯罪と逃亡劇を描いた物語なので、ある程度は仕方ないのかもしれないが、とにかく登場人物がわかりにくい。

デリンジャーの仲間は似たような風貌の人が多く、しかも次々と場所を移動しては新しい人物と会うので、最初は何が何だかわからない。ギャング側では唯一識別可能なジョニー・デップを見るしかないし、警察側もずっと後までパーヴィス捜査官しかわからない。

話が進み、次々と人が殺されることで必然的に登場人物が減り、やっと頭が整理されてくる。でも、その頃にはストーリーはすでに終盤。相棒のレッドが死にデリンジャーが1人になったことで、ようやく落ち着いて感情移入ができるようになるのでは、デリンジャーとビリーのラブストーリーと撃ち合いしか頭に残らないではないか。

マイケル・マン監督の得意とする夜のシーンが多いことも災いしている。映像としては美しいが、誰だかわからない上に顔がよく見えないという拷問のような時間が続き、途中で人物を識別することを諦めてしまう。それをいちいち考えているとイライラして見る気が失せてしまうからだ。この脚本と演出はかなりの残念要素だった。

もはやこれは戦争じゃあ!

日本の任侠映画で抗争が始まると“これは戦争じゃあ!”と叫んで興奮している極道の人を目にするが、この作品で描かれているギャング対警察の戦いは冗談抜きで戦争だ。

どっちもマシンガンをぶっ放しまくって至近距離で撃ち合うので、双方常に命がけ。民間人を巻き込む危険なんて考えない。どちらも撃って、撃って、撃ちまくる。当然あちこちで負傷者や死人が続発しているが、それも誰が誰だかわからない。まさに戦場そのものだ。

アル・カポネの逮捕劇を描いた「アンタッチャブル」もこの作品とほぼ同時期のシカゴが舞台になっており、その時も警察を平気で殺しまくるギャングの恐ろしさに戦慄を覚えたが、こっちもものすごい。犯罪都市シカゴ、怖すぎる。

夜の山荘での銃撃戦は最高に迫力満点。もう誰が撃ち殺されたのかなんてこの際どうでもいいかと思えてしまう壮絶な撃ち合いだった。

パブリック・エネミーズ 感想まとめ

主人公を演じているジョニー・デップの独壇場とも言えるこの作品。ダンディなギャングのデリンジャーをジョニー・デップが終始ハードボイルドにカッコよく演じているので、彼のファンにはたまらないのかもしれない。ただ、ウォンカや海賊になったファンタジーな彼が好きで、うっかりこれを見てしまうと大変なことになる。そこは要注意だ。

特にジョニー・デップファンでもなく、ただこの手の映画が好きな人には何となく物足りない印象が残るのではないだろうか。デリンジャーの男気は描かれているが、男の世界がイマイチ描き切れていないのでグッとくるものがない。

銃撃戦とラストでデリンジャーが射殺されるまでの演出はかっこよかった。後はとにかくジョニー・デップばかりなので、映画としての総合的な完成度はあまり高くない印象が残る。

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