映画『二流小説家 シリアリスト』のネタバレあらすじ結末

二流小説家 シリアリストの概要:売れない小説家の主人公が面識のない死刑囚から告白本の執筆を依頼される。死刑囚の目的が見えないまま、主人公は不可解な殺人事件に巻き込まれていく。原作はデイヴィッド・ゴードンのミステリー小説「二流小説家」。2013年公開の日本映画。

二流小説家 シリアリストの作品概要

二流小説家 シリアリスト

公開日:2013年
上映時間:113分
ジャンル:ミステリー、サスペンス
監督:猪崎宣昭
キャスト:上川隆也、片瀬那奈、平山あや、小池里奈 etc

二流小説家 シリアリストの登場人物(キャスト)

赤羽一兵(上川隆也)
売れない二流小説家。収入を得るため、母親の名を借りて女性向けのライトノベルや官能小説を書いている。海外へ転勤した兄夫婦の家に居候している。
呉井大吾(武田真治)
自称・写真家。東京拘置所に収監されている死刑囚。幼い頃は娼婦だった母親と全国を転々としていたが、5歳の時に母親が警察に逮捕され孤児となる。里親から虐待を受けていた。芸術家気取りのナルシストで熱狂的な信者がいる。
前田礼子(高橋恵子)
呉井の弁護士。50歳を過ぎて弁護士になった切れ者。呉井の無罪を主張している。
小林亜衣(小池里奈)
赤羽の兄夫婦の娘。高校の寮に入っているが、度々自宅に戻って赤羽にあれこれとうるさくまとわりつく。
長谷川千夏(片瀬那奈)
姉を呉井に殺された被害者遺族。クラブのホステス。事件の真相を知りたがっている。
町田邦夫(伊武雅人)
12年前に呉井を逮捕した刑事。

二流小説家 シリアリストのネタバレあらすじ

映画『二流小説家 シリアリスト』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

二流小説家 シリアリストのあらすじ【起】

二流小説家の赤羽一兵は、全く面識のない死刑囚の呉井大吾から“自分の告白本を書いて欲しい”という手紙をもらう。

呉井は自称・写真家で、モデル募集と称して集めた4人の女性を各々の自宅で殺害。頭部を切断し遺体の周りには花を手向けた。また生前の姿や切断後の写真を警察に送りつける等世間を挑発し、シリアル・フォト・キラーと騒がれた。逮捕後は次々と供述を変えて捜査を混乱させたが、2010年最高裁は死刑の判決を出す。尚、未だ被害者の頭部は発見されていない。

手紙の意図が読めない赤羽は呉井の弁護士・前田礼子に会いに行く。礼子からは呉井の死刑が執行されるまで話の内容は一切公表しないと約束するなら勝手に会いに行けと高飛車に言われる。礼子は呉井の無罪を主張していた。

赤羽は呉井と会ってみることにする。呉井は赤羽に条件を出す。それは呉井の熱狂的な女性信者と自分が登場する官能小説を書けば、自分の話をするというものだった。

世間を騒がせた死刑囚の告白本を書くことは赤羽にとって大きなチャンスだったが、赤羽はまだ迷っていた。噂を聞きつけた被害者の遺族たちからも抗議を受ける。しかし姉を殺された長谷川千夏からは、事件の真相を知るために告白本を書いて欲しいと頼まれる。

二流小説家 シリアリストのあらすじ【承】

赤羽は告白本を書くことに決め、1人目の呉井信者に会いに行く。大手銀行に勤める30歳のユウカが話した妄想を官能小説にして呉井に読ませ、その代償として5歳で呉井を捨てた母親の話を聞く。呉井は捨てられたのではなく、警察に引き裂かれたのだと主張し、自分の母は誰よりも美しい人だったと語る。その母親はすでに死んだということだった。

赤羽は12年前に呉井を逮捕した町田刑事からも呉井と関わらないよう警告を受けるが、次の信者を訪ねる。いじめられて引きこもりとなった19歳のジュリは、呉井のことを神のように崇めていた。再び赤羽は官能小説を書き、呉井が大嫌いな里親の工藤三重子の話を聞く。三重子からひどい虐待を受けていた孤独な少年時代に、呉井は写真の撮り方を覚えた。

3人目の信者は24歳のAV女優サラだった。サラは呉井から赤羽に身を捧げろと指示されており、いきなり裸になる。驚いた赤羽は逃げ出してしまうが、考え直してサラの部屋へ戻る。するとそこには頭部を切断されたサラの死体があった。

赤羽はすぐ町田に連絡し、ユウカの自宅へ向かう。思った通りユウカもジュリも同じ状態で殺害されていた。12年前とまったく同じ手口で3人の女性が殺された事件は大きく報道され、世間の注目を集める。礼子は告白本を書くのは中止しろと赤羽と呉井を叱るが、なぜか赤羽よりも呉井の方が告白本の出版にこだわっていた。

二流小説家 シリアリストのあらすじ【転】

その夜、呉井以外に犯人がいるとしたら恐ろしいと言って千夏が赤羽を頼ってくる。さらに赤羽宛に頭部のない3人の遺体写真が送られてくる。赤羽と千夏はこの事件の真相を知るため、呉井の過去を独自で調べ始める。

12年前の撮影時に使われたコンテナや、工藤三重子の自宅周辺、さらに呉井に妻を殺された三島忠志を訪ねてみるが、三島からは追い返される。ジュリの自宅を訪ねた際、ジュリの母親は神棚に飾ってあった呉井からの手紙を赤羽に託してくれる。

赤羽は何者かに銃で狙われ、千夏の実家へ避難する。姉が殺害されてから千夏の一家はバラバラとなり、千夏は姉の呪縛から逃れられずに苦しんでいた。その夜2人は一夜を共にする。朝帰りした赤羽に亜衣は千夏には気をつけた方がいいと忠告する。

呉井がジュリに宛てた手紙を読んだ赤羽は、自分より知識も文才もある呉井に利用されているような不快感を感じる。呉井はそんな赤羽に“一流になりたければ、本物の俺を書け”と発破をかける。赤羽は告白本を書くのをやめようとするが、その後自分が呉井本人を理解したいと望んでいることに気づき、呉井について深く考えるようになっていく。

二流小説家 シリアリストのあらすじ【結】

呉井が育った工藤家の周辺を探索していた赤羽は、再び誰かに銃で狙われる。逃げ延びた先の景色を見て、赤羽はこの景色が礼子の事務所にあった写真と同じであることに気づく。

自宅へ帰ると亜衣がロープで縛られており、赤羽も覆面をした何者かに襲わる。赤羽はピンチを迎えるが、そこへ千夏が駆けつけ犯人の銃を奪う。犯人の正体は礼子だった。町田もやってきて、礼子は逮捕される。

3人の女性を殺害したのは礼子だった。さらに礼子は12年前の事件の犯人も自分だと自供する。実は礼子は呉井の母親で、息子に近づく女たちが許せなかったというのだ。しかし町田は12年前の事件は呉井の犯行で、礼子が息子を守るために偽証していると推測する。

赤羽は町田から12年前の資料を見せてもらい、事件の真相に迫る。呉井は赤羽に全てを話した。礼子と再会した呉井は、礼子が男に乱暴されて血を流している姿を美しいと感じた。呉井が初めて女を殺した時、礼子は満面の笑みを浮かべていた。呉井はやはり猟奇的な殺人鬼で、流血した女性に究極の美と興奮を覚える変質者だった。赤羽はそんな呉井を母親への愛と憎しみから殺人を犯す、世間知らずの甘ったれだと罵る。

その後、呉井が“聖域”と呼んでいたあの写真の場所から12年前の被害者の頭部が発見される。しかし三島の妻の頭部はなかった。三島は保険金目当てで妻を殺害し、その罪を呉井になすりつけていた。

礼子は留置所で自殺し、亜衣や千夏も赤羽の側から去っていく。死刑が執行された呉井は赤羽へ手紙を残していた。それは自分の孤独を癒してくれた赤羽への感謝の手紙だった。その後赤羽は「ある死刑囚の肖像」というノンフィクション小説を出版し、その冒頭部分には“この物語を亡き友に捧ぐ”という言葉があった。

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