映画『少年H』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「少年H」のネタバレあらすじ結末

少年Hの概要:妹尾河童の自伝小説、「少年H」が映画化。まだ小学生の少年から見た、”戦争”を丁寧に描き出している。戦争の為に次々と変わっていく周りの世界を、一体子供たちはどの様に捉えているのだろうか。

少年Hの作品概要

少年H

公開日:2012年
上映時間:122分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:降旗康男
キャスト:水谷豊、伊藤蘭、吉岡竜輝、花田優里音 etc

少年Hの登場人物(キャスト)

妹尾盛夫(水谷豊)
少年Hの父親。妹尾洋服店を営むクリスチャン。
妹尾敏子(伊藤蘭)
少年Hの母親。穏やかな性格で困った人を見捨てて置けない。
妹尾肇(吉岡竜輝)
Hと刺繍されたセーターを着ていることから少年Hと呼ばれているこの物語の主人公。
妹尾好子(花田優里音)
少年Hよりも2歳年下の妹。戦争中は田舎に疎開していた。
うどん屋の兄ちゃん(小栗旬)
少年Hの近所に住んでいるお兄ちゃん。実は反政府主義者で国に逮捕されてしまう。

少年Hのネタバレあらすじ

映画『少年H』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

少年Hのあらすじ【起】

時代は戦争前の1941年。神戸には少年Hとその家族が暮らしていました。Hという名前は勿論あだ名で、彼の名前、「はじめ」から来ています。少年Hが育った家は、父親が洋服の仕立屋である「妹尾洋服店」を営んでいた影響もあり、この時代にしてはかなり洋風な家庭でした。

少年Hも、当時まだ日本では珍しかった、はじめのHが大きく編み込まれたセーターを着用しています。また、一家はキリスト教を信仰していました。両親と少年H、そして2歳年下の妹の好子は毎週日曜日になると教会へ出かけ、神にお祈りを捧げています。

そういったこともあり、宣教師のステープルス先生と比較的近い中にあった少年Hですが、ある日そのステープルス先生が急にアメリカに帰ることが決まりました。それは、日本とアメリカの戦争がいよいよ始まろうとしていた為です。まだ幼かった少年Hはその事が理解できず、ステープルス先生に帰国の訳を尋ねますが、彼は答えてはくれませんでした。

少年Hのあらすじ【承】

そして、ステープルス先生はとうとうアメリカへと帰って行きました。しかし、少年Hを気に入っていた先生は彼にアメリカにある100階建てのビルがプリントされた絵葉書を送ってくれました。少年Hは、アメリカにはこんな建物があるのか、と密かにアメリカに憧れを抱くようになりました。

一方、妹尾洋服店の近所にあるうどん屋には、少年Hよりも少し年上の男子が住んでいました。そのお兄ちゃんは、赤いラベルが貼られたレコードを大切そうに持っていました。ある日そのレコードを聞かせてもらった少年Hは大層その曲を気に入り、尊敬の意味も込めてお兄ちゃんに「今度から赤盤のにいちゃんって呼ぶよ!」と伝えます。すると、普段は温厚なお兄ちゃんが烈火の如く怒り出したのでした。

実はその赤ラベルとは、反政府主義者の証だったのです。そして、より戦争が現実味を帯びていく中、そのお兄ちゃんはアカ、すなわち反政府主義者として国に逮捕されてしまうのでした。

少年Hのあらすじ【転】

そしていよいよ12月8日、日米戦争の火蓋が切って落とされました。少年Hの周りにいた大人達も、次々と兵隊として国に招集されて行きます。少年Hがオトコ姉ちゃんと呼んでいた人物もその1人です。元々オトコ姉ちゃんは女型として旅芸人をしていたのですが、開戦に伴い出征を余儀なくされたのです。

しかし戦場へと向かう道すがら、何とそのオトコ姉ちゃんの行方が分からなくなったのです。他の憲兵達と共に、少年Hはオトコ姉ちゃんの姿を探しました。そして何と、戦争に行く事を拒み一人首を吊って死んでいるオトコ姉ちゃんの姿を見つけたのでした。

また、スパイ容疑がかけられた少年Hの父親、盛夫が国に連行されてしまいます。それは、盛夫が着物ではなく外国人が着用している洋服を製作していること、クリスチャンである事、そして少年Hがステープルス先生から受け取った絵葉書を見られた為でした。その後盛夫は解放されますが、拷問を受けた盛夫の指はボロボロになっていました。

少年Hのあらすじ【結】

少年Hが中学生になってもまだ戦争は続いていました。戦争が続く中、妹の好子は疎開し、父親は消防隊員に、母親である敏子は町内にある隣組という団体の班長になっていました。少年Hも中学生になった事で、学校でいずれ兵士になれるようにと訓練を受けさせられるようになります。

しかし、物語の始まりから4年が経過した1945年、とうとう神戸にも空襲の魔の手が伸びていました。何とか逃げ延びた家族は奇跡的に全員無事でしたが、家も、商売道具も何もかも燃え尽きてしまいます。

そしてその年の8月、長きに渡った戦争が日本の敗北という形で終わりを迎えたのでした。少年Hは、一体この戦争は何だったのかと虚しさに襲われます。同じく絶望する家族の姿と、いつまでも続く貧乏な生活に、少年Hは一度は自殺を試みました。しかし生き残った少年Hは、ミシンを修理して新たな出発を切ろうとする父親の姿を見て、自分ももう一度立ち上がろうという決心をするのでした。

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