映画『ザ・ファイター』あらすじとネタバレ感想

ザ・ファイターの概要:街の期待を一身に追うカリスマ性のある兄と、地味で目立たない弟。どん底から頂点へ。夢とあざ笑われた世界チャンピオンへの切符を手にした兄弟の奇跡の実話。

ザ・ファイター あらすじ

ザ・ファイター
映画『ザ・ファイター』のあらすじを紹介します。

マサチューセッツ州の労働者の町・ローウェル。
ボクサーのミッキー(マーク・ウォルバーグ)は、マネージャーの母アリス(メリッサ・レオ)が組んだ不利な対戦カードやマネジメント、周囲からの過度の期待のせいで負け越しが続いていた。

ミッキーは腹違いの兄ディッキー(クリスチャン・ベール)からボクシングの全てを教わった。
兄は実力派で知られ、ユーモアとカリスマ性に溢れている一方怠惰で傲慢、誘惑に弱い性格が災いし、麻薬に手を出してしまう始末。
にも関わらず、弟に対しては、俺なしで何が出来ると威張り散らすのだった。

そんな家族に縛られたミッキーの心のより所はバーで働くシャーリーン(エイミー・アダムス)だけ。
ディッキーは、生活が破綻し、下らない窃盗を働き、まきこまれたミッキーは拳を潰されてしまう。

ディッキーは実刑判決が下ったが、シャーリーンとミッキーの父ジョージ(ジャック・マクギー)は、今家族からミッキーを引き離さなくては駄目になると、訣別を決める事に。
凄ましいまでの大喧嘩の末に、ミッキーはシャーリーンと共に、新しいトレーナーと共にスポーツメニューを組むと、まさかの連勝が始まった。

ついにミッキーの世界タイトルマッチの挑戦が決まったその時、ディッキーが出所してくる。
当然の顔をしてディッキーは、ミッキーのセコンドにつこうとするのだが・・・。

ザ・ファイター 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2010年
  • 上映時間:116分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、スポーツ
  • 監督:デヴィッド・O・ラッセル
  • キャスト:マーク・ウォールバーグ、クリスチャン・ベイル、エイミー・アダムス、メリッサ・レオ etc

ザ・ファイター ネタバレ批評

映画『ザ・ファイター』について、感想批評です。※ネタバレあり

支配している事に気づかない母と姉たち

劇中で、ディッキーの子供は出てくるが、母親は出てこない。

これはディッキーの親や姉たちが、自分のいいなりにならない女性は袋叩きにして追い出したという事が考えられる。
それぐらい重苦しい支配欲の固まりだったという事だ。

ミッキーは、シャーリーンが、取っ組み合いの末に家族から引き離したが、その代償は大きく今でも、シャーリーンがミッキーと共にいると、
他の7人の母と姉は、その場から外れるという気まずさがあるという。

母親や姉たちは、事ある事に兄のディッキーに、町の期待がかかっていると恐怖心を煽り、その為にディッキーは麻薬に逃げて犯罪を犯す事となる。
母と姉の依存と支配から、逃げ出せた弟のミッキーが、本来の力を発揮できたからこそ、快進撃を成し遂げられたのは言うまでもない。

兄弟がなりたくなかったのは、母親たち

つまらない窃盗罪で、監獄に入ったディッキーは連勝を繰り広げる弟を監獄のテレビで観て、あたかも自分が指導してここまで育ててやったかの様に自慢する。
彼は無意識のうちに、自分が一番なりたくなかった存在、支配されていた姉や母親の様になっていた事に気づくのは出所してきてからだ。

当たり前の様に、これからは俺がセカンドに付くと弟に名乗り出ると、弟は気まずい顔をして拒否する。
その時にディッキーは、はじめて自分が、母親たちと同じ人間になりさがった事に気づき、シャーリーンの元に謝りに行く。
そこで彼もまた、母親からの呪縛から解き放たれる。

臨場感にこだわったロケ地

作品のロケ地は、映画の舞台となっているマサチューセッツ州ローウェルそのものである。
数々の映画が、舞台となる土地と別の場所やスタジオで撮影されているにも関わらず、この作品はあえて舞台となる土地で撮影されている。

デジタルでなくても長時間撮影を可能にしたステディカムで撮影、臨場感に溢れる画面が出ているのはこの為だ。
ボクシングジムも、なるべく地元のジムを使うなど工夫が凝らされている所は特筆すべきだろう。

ザ・ファイター 感想まとめ

この映画は、最悪な事が起こっても決して諦めない、努力を続け、愛する人々の為に正しき行いをすれば何らかの恵みが来る事が描かれている。
それと同時に、密接しすぎた家族が引き起こす弊害と、そこに新たな新風を吹き込む事の難しさ、代償が描かれているからこそ、ゴールデングローブ賞に輝いたとも言える。

労働者階級の街が、抱えるこれら独特の問題を実際に労働者の街で育った、マーク・ウォルバーグが俳優としてのキャリアをスタートさせる前から、企画を練っていたというのだから、着眼点は素晴らしい。

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