映画『男はつらいよ 寅次郎子守唄』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「男はつらいよ 寅次郎子守唄」のネタバレあらすじ結末

男はつらいよ 寅次郎子守唄の概要:男はつらいよシリーズ第14作目となる作品で、マドンナは十朱幸代。佐賀県の唐津で、捨て子を背負いこんでしまった寅さんが、子連れで柴又へ帰ってきて、大騒動を巻き起こす。上條恒彦、月亭八方、春川ますみといったゲスト脇役陣がいい味を出している。

男はつらいよ 寅次郎子守唄の作品情報

男はつらいよ 寅次郎子守唄

製作年:1974年
上映時間:104分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:山田洋次
キャスト:渥美清、十朱幸代、倍賞千恵子、前田吟 etc

男はつらいよ 寅次郎子守唄の登場人物(キャスト)

車寅次郎(渥美清)
通称寅さん。テキ屋稼業をしながら、全国を転々と旅している。実家は帝釈天参道にあるだんご屋のとらや。今回は佐賀県の唐津で、女房に逃げられた男から赤ん坊を押し付けられる。寅さん自身も、芸者だった実の母親に捨てられた。
さくら(倍賞千恵子)
寅さんの異母妹。頼りない兄のことを常に心配し、母親のような愛情を持って見守っている。夫の博との間には、まだ幼い満男という息子がいる。さりげない気遣いのできる賢明な女性で、寅さんの心の支え。
博(前田吟)
さくらの夫。とらやの裏手にあるタコ社長の印刷所で働いている。寅さんとは正反対の真面目な男で、みんなからの信頼も厚い。今回は、印刷機械で右手を怪我して、さくらたちを心配させる。
竜造(下條正巳)
通称おいちゃん。寅さんの実の父親の弟。兄は早くに亡くなったので、ずっと寅さんの親代わり。子供がいないため、跡取りは寅さんと決めているが、多くは期待していない。
つね(三崎千恵子)
通称おばちゃん。竜造の妻。子供に恵まれなかったが、寅さんやさくらを実の子供のように思っており、満男も可愛がっている。善良すぎるほど善良な女性で、よく働く。
御前様(笠智衆)
帝釈天の住職。この界隈の長老のような存在で、みんなから尊敬されている。寺の小間使いをしている源公は、寅さんの子分。とらや一家のことを常に気にしている。
木谷京子(十朱幸代)
柴又近くの病院で働く看護師。故郷は山形県の酒田。父親は幼い頃に亡くなり、看護師だった母親に育てられた。ハキハキとした明るい女性で、江戸川合唱団というコーラスグループに参加している。博の怪我が縁でさくら夫婦と知り合い、寅さんに惚れられる。
大河弥太郎(上條恒彦)
江戸川合唱団のリーダー。おもちゃ工場で働く貧しい労働者で、極貧生活を送っている。むさ苦しい髭面に加えて、不器用な性格のため、女性には全くモテない。京子に想いを寄せている。
佐藤幸夫(月亭八方)
元ストリッパーの女房に逃げられ、乳飲み子を抱えて路頭に迷っていた男。唐津の宿で寅さんに優しくしてもらい、赤ん坊を寅さんに押し付けて姿をくらます。
踊子(春川ますみ)
唐津の呼子で寂れたストリップ小屋を経営している女性。自身も踊子として舞台に立っている。自分の赤ん坊を病気で亡くしたことがある。

男はつらいよ 寅次郎子守唄のネタバレあらすじ

映画『男はつらいよ 寅次郎子守唄』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

男はつらいよ 寅次郎子守唄のあらすじ【起】

東京都葛飾区柴又の帝釈天参道にあるだんご屋のとらやに、さくらが血相を変えて飛び込んでくる。とらやの裏手にある印刷所で働いている夫の博が、機械に腕を巻き込まれて病院に運ばれたのだ。おばちゃんもおいちゃんも大騒ぎしており、さくらはとにかく病院へ急ぐ。

幸い、博の怪我は軽症で、さくらは胸をなでおろす。しかし、印刷所経営者のタコ社長は責任を感じ、すっかり落ち込んでいた。

夕食時、帝釈天の御前様も見舞いに来てくれて、ここの跡取りの寅さんの話になる。そこへ、ひょっこり寅さんが帰ってくる。博の怪我の一件で、みんなが将来に不安を感じていると知り、寅さんは自分の葬式のことまで真面目に考えていると語り始める。葬式費用を貯めるために通帳まで作ったという話を聞き、一同は感激する。ところが、調子に乗った寅さんが、盛大な葬式の構想を語り始めたため、みんなはガッカリする。おいちゃんに説教された寅さんは、さくらが止めるのも聞かず、また旅に出てしまう。別れ際、寅さんは「博の医者代に使え」と言って、さくら名義の通帳を渡してくれた。

寅さんは商売をしながら佐賀県の唐津に辿り着く。唐津の祭りで商売をした後、呼子という寂れた港町でアンパンを齧っていた寅さんは、ここでストリップ小屋を経営している踊子と知り合う。踊子は、乳飲み子を抱えて泣きべそをかいている佐藤幸夫を励ましていた。昔、ここで踊っていたことがある佐藤の妻が、赤ん坊を置いて逃げてしまい、佐藤は困り果てていた。踊子は、頼りない佐藤を心配そうに見送る。

その夜、寅さんと佐藤は同じ宿になり、寅さんの奢りで酒を酌み交わす。寅さん自身も母親に捨てられたので、この親子のことが他人事とは思えなかった。慣れない育児で疲れ果てていた佐藤は、寅さんの優しさに感激する。翌朝、無責任な佐藤は赤ん坊を寅さんに託し、姿を消してしまう。

男はつらいよ 寅次郎子守唄のあらすじ【承】

博の怪我は順調に回復し、通院治療が終わる。博が、美人看護師の木谷京子に会えなくなるのは残念だなどと冗談を言うので、みんなは大笑いする。そこへ、赤ん坊を背負った寅さんがフラフラになって帰ってきて、さくらたちを驚愕させる。

その夜、とらやの茶の間は重たい空気に包まれていた。未婚の寅さんに子供ができたという噂は、すでに柴又中に広がっており、みんなは肩身の狭い思いをしていた。寅さんは帰ってすぐに寝てしまったので、事情もわからない。ようやく起き出してきた寅さんと、噛み合わないやりとりをした末、赤ん坊が寅さんの子供ではないとわかり、一同は胸をなでおろす。ところが、今度は赤ん坊が熱を出す。

さくらと博は、念のため赤ん坊を病院へ連れて行くことにする。寅さんも同行しようとするが、博たちはそれを阻止する。寅さんが京子と会ったら、またややこしいことになるのが目に見えていたからだ。

赤ん坊は軽い風邪と診断され、さくらたちはホッとする。しかし、赤ん坊の名前や生年月日を聞かれ、再び困惑する。電話で寅さんに聞いても知らないと言うので、さくらは京子に事情を説明し、理解を求める。

翌日。赤ん坊の世話という仕事が増え、おばちゃんは朝から大忙しだった。寅さんは何も手伝おうとせず、みんなを呆れさせる。そこへ、夜勤明けの京子が、赤ん坊の様子を見にきてくれる。京子に一目惚れした寅さんは、いきなり赤ん坊を抱き、子供好きをアピールする。みんなはそれを見て、がっくりと肩を落とす。

赤ん坊はみんなに可愛がられ、すっかり元気になる。子供のいないおばちゃんは、自分が育てるとまで言い出していた。一方、寅さんの頭の中は京子のことで一杯だった。今日も元気な赤ん坊をどうしても病院へ連れて行くといって聞かず、結局は肝心の赤ん坊を忘れて病院へ行ってしまう。

その頃、とらやには鳴子の踊子と佐藤が来ていた。頼りない佐藤の代わりに踊子が事情を説明し、赤ん坊を返して欲しいと申し出る。とらやの一同は、あまりに身勝手な話だと怒り出す。しかし、踊子が涙を流して赤ん坊を抱きしめるのを見て、何も言えなくなる。踊子が責任持って育てると約束してくれたので、さくらは赤ん坊を2人に返す。赤ん坊を連れた2人は、汽車の時間があるからと、寅さんには会わずに帰った。帰宅後、事情を聞いた寅さんは、みんなに迷惑をかけたことを詫びる。おばちゃんはずっと泣いていた。

男はつらいよ 寅次郎子守唄のあらすじ【転】

看護師として忙しい毎日を送っている京子は、休日の息抜きに江戸川合唱団で歌っている。ある日、合唱団の練習を終えた京子が、とらやにやってくる。赤ん坊がいなくなり、何となく落ち込んでいた寅さんも、京子が来てくれたのですっかり元気になる。

その晩、京子はとらやで晩御飯をご馳走になる。明るい京子を囲み、とらやの茶の間は久しぶりに活気を取り戻す。京子は看護師として夢中で働いているうちに30歳になってしまい、結婚できないのが悩みの種だった。その話を聞いて、寅さんはすっかり嬉しくなる。京子は、歌の上手なさくらを合唱団に誘い、「寅さんも一緒にどうぞ」と言ってくれる。寅さんは、練習のある今度の土曜日が待ち遠しくなる。

待ちに待った土曜日がやってきた。さくらはあまり気が進まなかったが、寅さんにしつこくせがまれ、合唱団の練習へ向かう。寅さんは子分の源公まで連れており、さくらは憂鬱になる。

江戸川合唱団では、休日に20名ほどの男女が集まり、合唱を楽しんでいる。リーダーは大河弥太郎という髭面のむさ苦しい男だった。さくらはみんなに紹介してもらい、合唱に参加する。ところが、合唱が始まると、見学していた寅さんは退屈になり、源公にいたずらをする。みんなはそれを見て吹き出してしまい、合唱どころではなくなる。大河は真面目にやるよう注意するが、みんなの笑いは止まらない。大河は仕方なく、練習を中止する。

さくらは寅さんの不真面目さを叱り、大河に謝ってくるよう命じる。京子は大丈夫だと言ってくれていたが、さくらは許してくれず、寅さんは大河の下宿を訪ねることにする。

男はつらいよ 寅次郎子守唄のあらすじ【結】

大河は、京成関屋駅近くのボロボロのアパートで暮らしていた。手土産の酒を見せると、酒好きの大河はニッコリ笑い、寅さんを歓迎してくれる。寅さんは、不器用で純朴な大河を気に入り、2人はしたたかに酔う。大河が京子に惚れていると知った寅さんは、間違いなく振られるだろうが気持ちは伝えておくべきだと、お節介なアドバイスをする。

一方、京子はさくらと江戸川沿いを歩きながら、身の上話をしていた。山形でひとり暮らしをしている母親は、娘には亡くなった夫のような人と一緒になって欲しいと思っていた。その夫というのが、ひどいブ男で口下手で貧乏だったのだと京子は愉快そうに笑う。

その夜、すっかり酔っ払った寅さんは、同じく酔っ払った大河を引き連れ、とらやへ帰ってくる。茶の間には、晩御飯をご馳走になった京子がいた。京子は2人が仲良くなったことを喜び、「私の悪口を言っていたんでしょう」と冗談を言う。みんなは大笑いしていたが、大河が本気で「違います!」と否定したので、茶の間に気まずい空気が流れる。思いつめた様子の大河を見て、京子もだんだん真顔になる。そして、大河はみんなの前で、「急性盲腸炎で入院したその日から、ずっとあなたが好きです」と京子に愛の告白をする。あまりに突然の出来事で、京子も一同も呆然とする。

翌日、京子はお昼休みに病院を抜け出し、京成関屋駅に行く。駅のホームで京子と鉢合わせた大河は、気まずそうに昨夜のことを謝罪する。しかし、京子は意外にも嬉しそうにはにかみ、「あなたに会いたくて」と愛の告白をする。

とらやでは、おいちゃんやおばちゃんたちが大河と京子の噂話をしていた。そこへ、満面の笑みを浮かべた大河が飛び込んでくる。寅さんがまだ2階で寝ていると知ると、大河は嬉しそうに「京子さんがよろしくって言ってました」と言って、そのまま帰っていく。

2階で話を聞いていた寅さんは、京子と大河がうまくいったことを知り、旅支度を始める。さくらは寅さんの懐具合を心配し、さりげなく通帳を返しておく。寅さんは素直にそれを受け取り、寂しげに去っていく。

お正月。大河のボロアパートに合唱団のメンバーが集まり、新年会が開かれる。その席で、大河はみんなにからかわれながら、京子と結婚することを発表する。さくらは、幸せそうな京子と大河を見つめながら、寅さんのことを思い出す。

その頃、寅さんは呼子港を訪れ、あの赤ん坊を背負った踊子と再会していた。佐藤はストリップ小屋の仕事を手伝いながら、踊子と暮らしているらしい。寅さんがあやすと、赤ん坊は可愛い笑顔を見せてくれる。

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