映画『桃中軒雲右衛門』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「桃中軒雲右衛門」のネタバレあらすじ結末

桃中軒雲右衛門の概要:東京へと向かう人気浪曲師が、途中の駅で姿を消してしまう。芸に生き、芸に溺れたその男は、普通の生き方をすることから逃げ出したいと思っていた。芸とは何かを問う、感動作。

桃中軒雲右衛門の作品概要

桃中軒雲右衛門

公開日:1936年
上映時間:70分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:成瀬巳喜男
キャスト:月形龍之介、細川ちか子、千葉早智子、藤原釜足 etc

桃中軒雲右衛門の登場人物(キャスト)

雲右衛門(月形龍之介)
浪曲師。かつて東京で活動していたが、一度故郷へと帰って再び東京を目指す。売れっ子の浪曲師。芸人であることへの自覚が強く、女遊びも芸のうちだと考えている。そのことで家族を悲しませてしまう。
お妻(細川ちか子)
雲右衛門の妻で、三味線弾き。雲右衛門に女として愛されていないことに不満だが、死の直前になって芸を愛してくれているのだと納得する。素晴らしい三味線の技術を持っている。
千鳥(千葉早知子)
芸者。雲右衛門の愛人。雲右衛門気に入られ、女として愛される。強欲な性格で、美しい容姿の持ち主。
泉太郎(伊藤薫)
雲右衛門の息子。青年になるまで、両親とは別々に暮らしていた。久しぶりに再会し、一緒に暮らすようになる。雲右衛門のお妻に対する態度が気にいらず、喧嘩になる。真面目な学生。
松月(藤原釜足)
雲右衛門の腹心。みんなから爺さんと呼ばれている。遊ぶことが好きな爺さん。

桃中軒雲右衛門のネタバレあらすじ

映画『桃中軒雲右衛門』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

桃中軒雲右衛門のあらすじ【起】

桃中件雲右衛門という浪曲師の男が、妻や弟子を連れて東京へと向かっている。彼らは、東京で旗揚げしようとしているのだ。

汽車に揺られている一同。弟子達が、桃中件について語っている。彼らによると、雲右衛門はかつて東京で女性問題を起こしており、都落ちを余儀なくされたのだと言う。横浜から発つときには、雲右衛門が奥さんと一緒に悲しそうな顔をしていたと話す。

雲右衛門の頭の中では、「東京へ行くな」「ろくなことはないぞ」という何者かの声が響き続けている。

東京へ乗り込む前に、人に預けておいた息子に会う予定だった雲右衛門。しかし、静岡の駅でふらっと下車すると、そのまま姿を消してしまう。弟子達は大慌てで雲右衛門を探し回る。汽車の中から様子がおかしかったと、弟子達は語る。

弟子のうちの一人が、雲右衛門に電報を頼まれていたことが分かる。彼によれば、その電報は雲右衛門の息子に宛てられたもので、途中で下車すると書かれていたと言い出す。

桃中軒雲右衛門のあらすじ【承】

その頃、雲右衛門は芸者遊びを楽しんでいた。そこで雲右衛門は、桃中件の大ファンだという男に会う。手助けしてあげようという男に、もっと芸者と酒が欲しいのだと雲右衛門は言う。

雲右衛門と一緒に消えた松月が、弟子達の前に現れる。松月によれば、雲右衛門は突然息子に会いたくないと言い出したらしい。そこへ、雲右衛門の大阪以来の友人である倉田が姿を現す。倉田は、駅で桃中件を待ちわびていたのだった。

雲右衛門の妻であるお妻に話しがあると言う倉田。なぜこんなことになったのかと、倉田はお妻に問う。お妻は、雲右衛門が息子に会うのが苦しくなったのだと思うと語る。しかし、なんで苦しくなったのかは、妻である自分でもわからないと言う。本当はもっと大きな問題があるのではないかと、倉田はお妻に言う。

再び雲右衛門のもとへ戻った松月。雲右衛門は、東京へは行きたくなくなったと言い出す。そこへ、先程のファンが上司を連れて入ってくる。見世物をやれと言うファンに、絶対に嫌だと言う雲右衛門。芸人を下に見る彼らと雲右衛門は、喧嘩を始める。

桃中軒雲右衛門のあらすじ【転】

弟子達のもとに戻った雲右衛門。倉田は、雲右衛門を非難する。東京へ戻るという言葉を雲右衛門から聞いて安心した倉田は、連れてきていた雲右衛門の息子の泉太郎を呼ぶ。

泉太郎と再会した雲右衛門とお妻。雲右衛門は喜び、お酒を飲みたくなったと言う。そして、泉太郎の前で浪曲を披露する。

東京へ乗り込んだ雲右衛門。雲右衛門が浪曲を語り、お妻が三味線を伴奏する。そんな中、雲右衛門は千鳥という芸者に出会う。雲右衛門は、千鳥に入れ込むようになる。

お妻の体の調子があまり良くないなか、雲右衛門は相変わらず千鳥と遊んでいた。そんなお妻を、泉太郎は心配していた。しかし、芸の肥やしになるからと言ってお妻は雲右衛門を咎めようとはしない。

新聞記事にも、雲右衛門と千鳥の噂が書かれるようになってしまう。しかし、雲右衛門は全く気にするそぶりを見せない。

ある日の舞台終わり、お妻は自分の体調のせいで三味線の音が悪いことを自覚していた。しかし、それに対して雲右衛門は何も言わない。以前ならもっと芸に厳しく、叱ってくれたのにと嘆くお妻。

桃中軒雲右衛門のあらすじ【結】

雲右衛門は、自分の芸に対して不安を覚え始める。その頃、お妻の体調はみるみる悪くなっていた。泉太郎も元気をなくしていた。

元気のない泉太郎に声をかける雲右衛門。彼は泉太郎に、福岡の地で男を磨かないかと言う。そんな雲右衛門に泉太郎は、なんでもいいから千鳥とは別れて欲しいと嘆く。しかし雲右衛門は、自分は芸人であって完全な人間じゃないと強く主張する。自分は芸人でいたいのだと、雲右衛門は強く思っているのだ。

雲右衛門は、お妻の見舞いにほとんど行かなかった。お妻は、それを寂しく思っていた。お見舞いに行かない雲右衛門は、お妻が芸を失くして普通の女に戻るのが悲しいのだと弟子に語る。お妻は芸の中で死んでいって欲しいと、雲右衛門は言うのだった。

泉太郎が学校で喧嘩をする。最終的に謝った泉太郎に対し、雲右衛門は怒りを覚える。倉田は、雲右衛門が原因で喧嘩になったのだと雲右衛門を非難する。二人が喧嘩をしている中、お妻が死んでしまう。女として見られないことに不満を覚えていたお妻だったが、死の直前には、雲右衛門が芸のある自分に惚れていたことを受け入れたのだった。

死を迎えた妻の横で、雲右衛門が浪曲を披露する。

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