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映画『0.5ミリ』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『0.5ミリ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『0.5ミリ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『0.5ミリ』の結末までのストーリー
  • 『0.5ミリ』を見た感想・レビュー
  • 『0.5ミリ』を見た人におすすめの映画5選

映画『0.5ミリ』の作品情報

0.5ミリ

製作年:2013年
上映時間:196分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:安藤桃子
キャスト:安藤サクラ、織本順吉、木内みどり、土屋希望 etc

映画『0.5ミリ』の登場人物(キャスト)

山岸サワ(安藤サクラ)
介護ヘルパーの仕事での訪問先で、金に目がくらんだゆえに事件に巻き込まれてしまう。
「金ナシ、家ナシ、仕事ナシ」の三拍子となり崖っぷちに立たされた挙句、世話好きでマメな性格を活かして、孤独な老人の家を転々としていく。
片岡昭三(織本順吉)
介護が必要なほぼ寝たきり状態の老人。会話は難しく、時折赤ちゃん戻りが見受けられるので家族も手を焼いていた。
片岡雪子(木内みどり)
昭三の娘。寝たきりの父と言葉を発さない子供を抱え、ひとり悩んでいた。ヘルパーとして訪問するサワに父の冥途のみやげとして添い寝をしてほしいと頼む。
片岡マコト(土屋希望)
サワがヘルパーとして訪問していた片岡家の孫娘。小さい頃から言葉数が少なく、ほとんど表情も変わらないので意思疎通ができず母の雪子を悩ませていた。
康夫(井上竜夫)
家も仕事も失ったサワが初めて出会った老人。妻に先立たれ、遺産を狙う息子夫婦にうんざりとしていた。
茂(坂田利夫)
納得いかないことがあると、他人の自転車を盗んだり、タイヤをパンクさせたりする衝動にかられる孤独な老人。話し相手が欲しく、詐欺に巻き込まれそうになっていた。「いすゞ・117クーペ」を40年間大切に扱う几帳面さも持ち合わせている。
真壁義男(津川雅彦)
昔、教員として勤めていたことから、退職後も月に何度か「勉強会」を開催する頑固な老人。女子高生の写真集を買うのが気恥ずかしく、万引きしようとしたところをサワに見つかり家に住まわせることになってしまう。
佐々木健(柄本明)
マコトの父親。サワが訪れていた片岡家からは10年前に出ており、火事を機に再度マコトと暮らすことになった。造船所で働くもお酒好きで、酔ってはマコトに八つ当たりをしていた。

映画『0.5ミリ』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『0.5ミリ』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『0.5ミリ』のあらすじ【起】

サワは派遣の介護ヘルパーとして寝たきりの昭三の面倒をみていた。とある日、昭三の家族から会社には内緒で「おじいちゃんと寝てほしい」の依頼があった。料金を奮発するという相談に目がくらみ、「添い寝のみ」という条件で依頼を受けてしまったサワ。

添い寝当日、「介護士」ではなく「お客様」として娘の雪子に招かれたサワ。雪子はサワのために赤いドレスを用意していたのだった。布団に入り、眠りにつくと顔に違和感がありサワは目を覚ましてしまった。すると、昭三が顔を舐めまわしていたのだった。驚いたサワは昭三を突き飛ばしてしまい、その拍子に昭三の寝巻にストーブの火が燃え移り大惨事となった。なんとか昭三を抱きかかえ居間に逃げたサワだったが、そこには呆然と立ち尽くす雪子の息子・マコトの姿があった。その前には、首を吊った雪子が息を引き取っていたのだった。

事情聴取も早々に終わり警察を後にするサワだが、仕事はクビになり、同時に寮も追い出されてしまった。なけなしの貯金を下ろし、洋服一式を買いに行ったサワだが、なぜだか雪子に着せられた赤いワンピースを捨てることができなかった。当てもなく電車に乗ったサワは、気づくと寝てしまい全く土地勘のない場所まで来てしまった。慌てて降りたため、全財産を入れたコートを座席に置き忘れてしまう始末。寒空の下、ただ歩き出したサワの目に留まったのは一軒のカラオケ店だった。

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映画『0.5ミリ』のあらすじ【承】

カラオケ店の受付では、ホテルと勘違いして宿泊したがる康夫が受付でしどろもどろしていた。康夫の手元にある万札を見つけたサワは、連れを装い強引に手を引いて部屋へと入ってしまった。突然のことに驚く康夫だが、サワはヘルパーの経験を活かしあっという間に康夫と打ち解けてしまう。家無しのサワにとって、屋根のある環境と暖かい食事にありつけるのはラッキー以外の他でもない。帰り際、康夫は身の上話を始めた。それは妻に先立たれ、遺産目当ての息子夫婦に嫌気がさしているといもの。孤独ながらに帰る家がある康夫は、酸素吸入器を引きずりながら、トボトボと家路に着くのだった。そして、サワの肩には康夫のコートが掛けられ、手には1万円札が握られていた。

サワは大きな独り言を言いながらちょこまかと動き回る老人を見かけた。その老人は自転車のチェーンを切っては盗んで捨て、次にスーパーの駐輪場でタイヤをパンクさせていたのだった。怪しい動きをする老人に声をかけたサワ。逃げようとする老人に対して、警察には内緒にしてあげるという脅しのようないい文句で、スーパーで買い物をさせた。さらにサワは図々しくもその老人の家に上がり込み、再度屋根のある環境を手に入れたのだった。不服そうな老人は、仕事だと言って外出した。外出先のファミレスで老人は、サイトウという怪しげな男と落ち合っていた。話を盗み聞きしていたサワは、サイトウの話す投資話は詐欺ではないかと注意を促すが、老人はサイトウを信じてやまない。

翌日、庭先に溜まった数々の自転車を見つけたサワ。盗品であると見抜き、一緒に返しに回るのであった。すべて返し終わった二人は、初めて互いの名前を教え合った。老人の名前は茂、茂は「サワちゃん」とサワを呼び、少しずつ心が打ち解けてきた。そこでサワは、改めてサイトウは怪しいと注意促すが、茂は「お友達」と言い張って聞く耳を持たない。それは、家族にも相手にされない自分の話を聞いてくれ存在を離したくないという気持ちからだった。思い切って、茂の目の前でサイトウが用意したというパンフレットの会社に電話をするサワ。やはり嫌な予感は的中し、案の定相手は投資のプロではなくヤクザであった。1,000万額をだまし取ろうとしたことをひどく悔しがるサワを横目に「話し相手がいればいい」という茂に、サワはそっと寄り添うのであった。

茂は自分のために落ち込むサワを元気付けようと、サワを駐車場に連れて行った。そこには、4年もの時間をかけて自分で磨き上げた「いすゞ117クーペ」があった。サワをドライブに連れていくと張り切る茂のもとに、サイトウが現れる。震え上がる茂は自宅の浴室に逃げるが、サワは果敢にも立ち向かい追い払うのだった。そして2人は念願のドライブへと向かう。しかし、茂が向かった先は高級老人ホームであった。入所の準備はとうに済んでおり、宝物の車はサワに譲ると伝える茂。茂は職員たちに囲まれて、煌びやかな建物へと歩みを進めるのであった。

映画『0.5ミリ』のあらすじ【転】

また、屋根のある暮らしを失ったサワは、ショッピングモールでターゲットを探していた。
そんなサワの目に入ったのは、ずっとベンチに座り込んでいる義男だった。何をするわけでもない義男に興味を持ったサワは、本屋へと向かう義男の後をつけ始めた。すると、義男は周りの目を気にしながら、セーラー服の女子高校生の写真集をカバンに忍ばせようとしていたのだった。チャンスだと感じたサワは、迷わず義男の手を取って声をかける。驚いた義男は逃げ出すが、サワは逃さなかった。見つけ出された義男は言い訳を続けるが言いくるめられてしまい、自宅へサワを連れて帰ることになってしまった。

義男の自宅は大きな一軒家で、寝たきりの妻と同居していた。ヘルパーの浜田が出迎えると、義男は咄嗟にサワは昔の生徒だと嘘をついた。話を合わせるサワは、いつの間にか浜田と意気投合し、浜田のいない日には妻の介護を請け負うと話を進めていたのだった。納得のいかない表情の義男だが、弱みを握られている以上サワを受け入れるしか道はなかった。

図々しく家に上がり込んだサワだったが、ヘルパーの経験から夜中に突然大声でオペラを歌い出す妻の対応も申し分ないものだった。当初は疎ましく思っていた義男だったが、家事もしっかりこなしてくれるサワに対して徐々に興味を持ち始めていた。

しかし、長くヘルパーとして働いてきた浜田はよく思うわけもなく、遺産を狙った愛人なのではないかと、疑い始めていた。そんなある日、義男はいつも通り夜中に歌い出す妻の口を塞いで大人しくさせようとする夢を見ていた。ハットして目が覚めたときに、妻に寄り添って歌うサワの歌声のおかげで、気持ちを落ち着けることができたのだった。

この頃から義男の様子に異変が少しずつ見え始めていた。そんな中、突然家を訪ねてきた義男の銘・ヒサコ。実は浜田が「愛人に家を乗っ取られる」と告げ口をしていたのだ。横柄な態度をとる浜田に席を外させたヒサコは、自身が母親の介護をしていた時の苦悩と後悔をサワに伝えた。そしてサワにお礼を言ったのだった。

誠実なヒサコの姿勢を受け、自身が家にいる価値を見失い始めたサワ。とある日、浜田に言われ義男にカバンを届けたが、とても大切にしていたはずの中身を全て捨てられていることに気づいていない様子の義男。さらに、サワのことを記者だと思い込み、戦争体験を語り始めたのであった。うっすらと涙を浮かべながら、何度も後悔と悲劇について繰り返し語る義男。その姿を見たサワは、家を出る決意をした。

映画『0.5ミリ』の結末・ラスト(ネタバレ)

当てもなく車を走らせ始めたサワ。家を出るときに渡されたカセットテープを再生すると、義男の肉声で「生」と「愛」についてメッセージが残されていた。

何気なく車を停めていたサワは一人彷徨うマコトを見かけた。人の駄菓子屋から万引きをしていたマコトに声をかけるサワ。これまで通り、「誰にも言わないから家に泊めて欲しい」と伝えるとマコトはあっさりと了承する。全く言葉を発さないマコトは、筆談で苗字が変わったことを伝えサワを家に案内した。

ゴミがそこら中に散らばった煩雑な環境で、佐々木健と二人暮らしのマコト。健はサワのことを詮索することもなく、受け入れる代わりに家事をしてほしいと条件を出した。サワの生活はこれまでと変わらず、掃除や家事をきっちりとこなしていく。酔い潰れソファで寝てしまった健を布団まで運ぶのも慣れてきた頃、サワとマコトは初めて二人で外食をした。適度な距離感を保ちつつ、気持ちを通じ合わせる二人。しかし、サワは未だマコトの声を聞いたことがなかった。

とある日、サワが家に戻ると酔っ払った健がマコトに八つ当たりをしていた。長く伸びた髪の毛を切ろうとする始末の健を、サワは抑え込もうとするが突き返されてしまう。健の暴走は止まらず、マコトの髪の毛を乱雑に切り刻みながら、お父さんと呼べとマコトを抑え込む。健が「お前には片岡の血しかねえんだよ!」と言い放ったことを機に、マコトは家を飛び出して走り出してしまう。

マコトに追いついたサワは、マコトの足を真っ赤な血がつたっていることに気づいてしまう。実はマコトは女性であった。シャワーを浴びながら、片岡家の歪んだ環境を断片的に思い出したマコト。サワは捨てられずにいた赤いワンピースをマコトに差し出した。すると、
「生まれて来なきゃよかった」と初めて感情を表に出して声をあげたのだった。その横でサワはトランクの中に茂がサワのために用意していた「100万円」の入った封筒があるのを見つけ、共に声を上げて泣いたのだった。そしてサワは初めて自分には子宮がないということを人に打ち明けられた。

一度家に戻った二人は、少ない荷物を車に乗せ、再び走り出した。

映画『0.5ミリ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

「孤独」という現実社会と切り離すことのできない問題を取り上げる一作。
変に盛り上げすぎずに、クラシック音楽が彩る上品で静かな情景が続き、3時間を超える作品ながら集中を途切れることなく共に完走できた。サワを演じる安藤サクラを中心に、すべての配役へスポットライトを当てたシンプルさが見やすさへと繋がったように感じる。
逆らうことのできない「老い」に対して、自身のみならず身の回りの大切な人と一緒に向かい合いたくなった作品である。(MIHOシネマ編集部)


安藤サクラさんの魅力がたっぷり楽しめる作品です。様々なワケあり老人と全力で向き合う姿が本当にかっこよかったです。3時間を超える長めの作品かつ、派手なシーンなどはありませんが、ひとつひとつのストーリーが濃く丁寧に描かれて、飽きずに観られます。
老人たちは本当にどうしようもないと思うような行動で、観ているこっちが情けなくなるほどですが、サワの母性やあたたかさに触れて少しずつ意識が変わっていきました。自分もサワのようなあたたかさや器の大きさで、周りの人に接することができるようになりたいと感じました。(女性 20代)


3時間以上の長尺作品にも関わらず、中弛みしないので一気に観終えることができました。押しかけヘルパーのギリギリを攻める感じが、現実と非現実をごちゃごちゃにし、何とも言えない感覚になりました。要素が多すぎるのにスッキリしていて、とにかく不思議なんです。完璧な家事に次々とサワさんの虜になっていく老人たち。確かに魅力的な女性に見えてくる。それなのにサワさんについては多くを語られなかったのも不思議です。何よりも安藤サクラさんの演技が圧巻です。(男性 20代)


長い映画なのに、最後まで飽きなかったのが驚きでした。サワという人物がどこまでも型破りで魅力的で、何が起こるか予測できないところが楽しかったです。特に、彼女と出会った老人たちが少しずつ変わっていく様子に感動しました。人生の後半にこそ、誰かとの出会いが救いになることがあるんだなと感じさせられました。人間ドラマが好きな人にはぜひ観てほしいです。(20代 男性)


正直、最初はタイトルから何の映画か分からず期待していなかったけど、観終わってから「これはすごい映画だった」と実感しました。老人たちの背景や心情を丁寧に描く演出が素晴らしく、サワというキャラの不思議な魅力にハマりました。笑えるシーンもあるのに、最後にはじんわり泣けて、観てよかったと素直に思える作品です。(60代 女性)


大学のゼミで課題として観たけど、めちゃくちゃ引き込まれました。人と人との距離感に敏感な世代だからこそ、「0.5ミリ」の近さが逆に怖くもあり、だからこそ感動的でした。サワが勝手に人の生活に入り込んでいく行為は強引だけど、そこに“人とつながることの意味”がある気がしました。今の時代だからこそ響く映画です。(20代 女性)


生きるって何か、老いるってどういうことか、そんな問いを自然に突きつけてくる映画でした。自分も家族の介護をしていたので、胸に迫るシーンが多く、観ながら何度も涙が出ました。特に老人たちの語る過去や後悔がリアルで、人生は誰しも満たされていないまま終わるのかもしれない、と思わされました。静かに心を揺さぶる名作です。(60代 男性)


サワというキャラクターが本当に魅力的でした。人として間違っているように見えるのに、根っこのところでは一貫して優しさがある。彼女のように生きるのは簡単じゃないけど、あのまっすぐさに学ぶことがたくさんありました。登場人物一人ひとりの心に触れていく様子がとても丁寧で、静かで深い人間ドラマに仕上がっています。(40代 男性)


安藤サクラの底知れぬ演技力に驚かされました。セリフで語らない感情が伝わってくる演技で、思わず引き込まれてしまいました。ストーリーとしては一貫性があるというより、断片的な人生の風景が積み重なっていく感じ。現代のロードムービーのような趣があり、時間をかけて人を理解する尊さを感じました。映像も美しくて、何度も観たくなります。(30代 男性)


「お世話します」と言って強引に介護を始めるサワの姿に、最初は不快感すらありました。でもそれが、物語が進むにつれてどんどん優しさに変わっていくのがすごい。人間関係って、理屈じゃなくて感情と偶然の積み重ねなんだと気づかされました。お年寄りと関わることの尊さと大変さ、両方を描き切った映画です。観終わったあと、誰かと話したくなる作品です。(50代 女性)

映画『0.5ミリ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『0.5ミリ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

万引き家族

この映画を一言で表すと?

血の繋がりを超えた絆が問われる、静かで衝撃的な“家族”の物語。

どんな話?

東京の下町で暮らす“家族”は、実はそれぞれがバラバラの事情を抱える他人同士。日々の生活を成り立たせるために万引きを繰り返すが、ある日ひとつの事件をきっかけに彼らの秘密が暴かれていく。家族とは何かを問いかけるヒューマンドラマ。

ここがおすすめ!

是枝裕和監督による繊細な人間描写が光る傑作。リリーフランキー、安藤サクラらのリアルな演技が胸に迫り、観る者の価値観を揺さぶります。『0.5ミリ』のように社会の影を優しく照らし出す視点が心を打ちます。

長いお別れ

この映画を一言で表すと?

ゆっくりと記憶を失っていく父と、それを見守る家族の穏やかな時間。

どんな話?

認知症を患った父と向き合う家族の7年間を描いた物語。過去の記憶が薄れていく中で、家族が再びつながり直していく様子が丁寧に描かれます。静かな日常の中にある、愛と別れのあたたかさが心に沁みます。

ここがおすすめ!

蒼井優や山崎努など実力派俳優たちによる、自然で優しい演技が魅力。感情を押し付けない演出の中で、観る者自身が自分の家族と向き合いたくなる、静かな力を持った作品です。『0.5ミリ』に感動した方におすすめ。

舟を編む

この映画を一言で表すと?

言葉を紡ぎ、心をつなぐ。地味だけど熱い“辞書づくり”の物語。

どんな話?

出版社で新しい辞書を編纂することになった主人公・馬締光也。不器用で口下手ながらも、言葉と向き合う中で人とのつながりや愛を知っていく。地道な作業に込められた情熱が胸を打つ、静かな感動作です。

ここがおすすめ!

松田龍平の繊細な演技と、言葉に込められた“思い”を丁寧に描いた脚本が秀逸。淡々とした日常の中にあるドラマが心に響きます。『0.5ミリ』のように人と人の微妙な距離感を大切にした物語が好きな人にぴったり。

そして父になる

この映画を一言で表すと?

血か、時間か。父親としての自分を問い直す、深い親子のドラマ。

どんな話?

病院で取り違えられていた子どもたち。6年間育ててきた我が子が実は他人の子だったと知った2組の家族の葛藤と再生を描く。愛情と責任、そして家族のあり方を問うヒューマンドラマ。

ここがおすすめ!

福山雅治の演技が話題になった一作で、観る人の心に静かに訴えかけるような映画です。感情をあえて抑えた演出がリアルで深く、親や子を持つ人には特に刺さるテーマ。『0.5ミリ』同様、家族や社会の“形”を問います。

おくりびと

この映画を一言で表すと?

死と向き合うことは、生を見つめ直すこと。日本映画の真髄とも言える一作。

どんな話?

失業をきっかけに「納棺師」という仕事に就いた主人公が、遺体に触れながら人の死を受け入れ、人生を見つめ直していく物語。抵抗感を抱きながらも、彼が出会う人々との関わりが徐々に彼の価値観を変えていきます。

ここがおすすめ!

モックンこと本木雅弘の繊細な演技が高く評価され、アカデミー賞外国語映画賞も受賞。死をタブーとせず、丁寧に描いたことで、多くの人の心に届いた作品です。『0.5ミリ』の“生きること”に寄り添う感覚と共鳴します。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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