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映画『わたしに会うまでの1600キロ』あらすじネタバレ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『わたしに会うまでの1600キロ』の概要:パシフィック・クレスト・トレイルと呼ばれるアメリカ西海岸1600キロを縦断する過酷なコースを踏破した女性の自叙伝『Wild』を映画化した作品。監督は、ジャン・マルク・バレ。主演はリース・ウィザースプーンが務めた。

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映画『わたしに会うまでの1600キロ』 作品情報

わたしに会うまでの1600キロ

  • 製作年:2014年
  • 上映時間:116分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:ジャン=マルク・ヴァレ
  • キャスト:リース・ウィザースプーン、ローラ・ダーン、トーマス・サドスキー、ミキール・ハースマン etc

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映画『わたしに会うまでの1600キロ』 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

映画『わたしに会うまでの1600キロ』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『わたしに会うまでの1600キロ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『わたしに会うまでの1600キロ』 あらすじ【起・承】

シェリルが靴を脱ぐと、足の親指の爪がはがれかけて、血がにじんでいた。過酷な道のりにもかかわらず、山歩きの経験など全くなかったシェリルは、サイズ選びを誤ってしまったのだ。合わない靴で歩き続けたため、思わぬ怪我をしてしまったシェリルが足の手当てをしようとすると、靴は谷底へ転げ落ちていった。それを茫然と見送ったシェリルは、くそったれと大声で叫びながら、反対側の靴も投げ捨てる。

自分の怒号に、過去がフラッシュバックして彼女を苛む。この旅に出る前、彼女は最愛の母親を癌で失っていた。幼いころ、父親からの暴力に怯えながらも、母と弟と身を寄せ合って生きてきたシェリルにとって、母は全てだった。そんな母が、突然病の宣告を受けて、あっという間に死んでしまった。母の人生は、つらい事ばかりだったのではないかと絶望したシェリルは、その現実から逃避するために男遊びとヘロインに没頭し、どんどん生活が堕落。その結果、心優しい夫とも離婚することになってしまっていたのだ。

そんな自分をどうにかしたくて、シェリルはパシフィック・クレスト・トレイルに挑むことを決めたのだ。

全くトレイルの経験のないシェリル。靴選びも間違えるわ、装備もどの程度にすればいいかわからない、出会った心優しい農夫を無意味に疑ってしまいながらも、少しずつ少しずつ、距離を稼いでいく。

映画『わたしに会うまでの1600キロ』 結末・ラスト(ネタバレ)

渇きの草原を越えたかと思ったら、崖まみれの山、スコールにも何度も襲われながら、シェリルは毎日毎日歩き続けた。山小屋やターニングポイントに置かれているメッセージノートに殴り書きされている彼女の言葉を見て、女性なのにすごいと少しずつ他の旅人たちの中でも有名になっていく。

サイズの合わなかった靴は、連絡したらメーカーがちゃんと新しいものを山小屋に物資として届けてくれた。また、彼女を心配した元夫が連絡もくれた。山小屋の主人や旅仲間たちが助けてくれることもある。そういった些細なことに触れながら、少しずつシェリルは「母が愛してくれたかつての自分」を取り戻していく。

灼熱の大地のあとに待っていたのは、深い森や、雪に覆われた山々だった。また、彼女を獣のように狙う男と遭遇して、危機一髪逃げ延びたりと、過酷な旅は続く。そうして、ある森の中で少年が歌ってくれた歌が、かつて母が歌った歌と同じだったとき、シェリルはやっと、母の愛してくれた自分を取り戻したかったのだという自分の思いに気が付けた。母を失った自分を受け入れることができて号泣するシェリル。

そんな彼女の顔からは、出発した時の悲痛な面影はいつしかなくなり、ついに目的地である美しい橋と湖にたどり着いたのだった。

映画『わたしに会うまでの1600キロ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『わたしに会うまでの1600キロ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

好き嫌いが別れるはず

ロードムービー、自分探しの旅的な映画は、初見だった。個人的にはとても好きだと感じた。だが、誰にでもおすすめかと言われるとそれは難しいと思う。まず、何も起こらないと言えば何も起こらないのだ。正義の味方もいないし、悪もいない。誰かを倒したり、何かを為すこともない。とにかく苦しそうな顔をした美女が歩き続け、かわいそうな過去が流れ続ける映画だ。だからそのこと自体を面白いとかいいシーンだとか思って楽しむことはできない。どちらかというと過去への立ち向かい方とか、人生ってこういうもんだと、少し離れて楽しむ映画だと思う。それに、こういう映画で「旅をしたけど旅は無意味でした」という終わり方はしないので、絶対にシェリルは変わるというお約束がある。そういうお約束を許せない人は面白くないだろう。とにかく、あまり親しくない人と観に行ったら恐らく気まずくなりそうな、そんな作品である。

圧巻の大自然

映像がすごい。風景がもういちいち巨大な絵画のようなド迫力である。太陽も空も雲も草も木も動物も雨も美しい。1600キロ絶対に歩けないけれど、ああ行ってみたいなあ、実際に自分の目で見てみたいなあ、とずっと感じていた。

母親というもの

シェリルの母親が、愛しい。暴力的な父にないがしろにされ、やりたいこともやれずに、病で若くして死ぬ姿は、哀れとも言える。最初のほうからずっと、なんてかわいそうなお母さんなんだろう、と思いながら観ていたのだが、それが間違いだということをシェリルと一緒に気付くことができるのは、この映画の素晴らしい点だと思う。人が人の人生をかわいそうだとか無意味だとかそう論じようとすること自体が無意味だと教えてくれるのが、この母の姿である。このお母さんはきっと幸せだったんだろうなと、最後は思えた。

映画『わたしに会うまでの1600キロ』 まとめ

好き嫌いが別れてしまう作品だが、大自然を旅する姿だけでも楽しめる人や、過去との向き合い方、示唆的な言葉を知りたいと思う人はぜひ観るといい。特に自分自身が何か迷っていたり苦しんでいると、シェリルと一緒に苦しくなったり叫んだりできると思う。シェリルは決して善人でもないし賢くもなく、強くもない。ただ、母のことが大好きだった純粋な少女のような主人公だ。だからこそとてもとても親しみを感じられるはずだ。そんな彼女が「とにかく前に進む」ことの大切さを教えてくれる。

物語のアップダウンを楽しむ、というよりも、自分に落とし込んで揺さぶられるような、そういう楽しみ方のための映画だと感じた。

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