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映画『屍者の帝国』あらすじネタバレ結末と感想

映画『屍者の帝国』の概要:伊藤計劃・円城塔の、同名長編SF小説を映画化した作品。監督は、牧原亮太郎。制作は『進撃の巨人』などを手掛けてきたWITSTUDIO。なお、原作は第33回日本SF大賞・特別賞、第44回星雲賞日本長編部門受賞。

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映画『屍者の帝国』 作品情報

屍者の帝国

  • 製作年:2015年
  • 上映時間:120分
  • ジャンル:ホラー、SF、アニメ
  • 監督:牧原亮太郎
  • キャスト:細谷佳正、村瀬歩、楠大典、三木眞一郎 etc

映画『屍者の帝国』 評価

  • 点数:55点/100点
  • オススメ度:★★☆☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★☆☆☆
  • 映像技術:★★☆☆☆
  • 演出:★★☆☆☆
  • 設定:★★★☆☆

映画『屍者の帝国』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『屍者の帝国』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『屍者の帝国』 あらすじ【起・承】

舞台は19世紀末。かつて伝説の科学者、ヴィクター・フランケンシュタインによって死体を蘇生させる技術が確立されており、世界は屍者が世界の産業・文明を支えていた。戦争を行っている国々も、蘇らせた屍者を兵器として用いており、戦局は泥沼と化していた。

そんな1878年、ロンドン大学の医学生であるワトソンは、自身の指導教官の紹介で、政府の極秘諜報機関「ウォルシンガム機関」の指揮官「M」と会うことになった。その後、機関の一員となったワトソンはアフガニスタンでの諜報活動を指示された。目的は、屍兵部隊を率いてロシアの軍から脱走、その後「屍者の王国」を築いたといわれている、カラマーゾフを調査するというものだった。

ワトソンは、かつての親友であり、また自らが作成した記録用の屍者、フライデーと、バーナビー大尉、ニコライらとカラマーゾフのもとにたどり着く。カラマーゾフはフランケンシュタインが作り出した最初の屍者「ザ・ワン」と屍者の秘密が記されているという「ヴィクターの手記」の存在のことを彼らに教えたあと、自らに死を書き込み、ニコライと共に自死してしまった。

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映画『屍者の帝国』 結末・ラスト(ネタバレ)

ハドリーを仲間に加え、日本で「ヴィクターの手記」を手に入れたワトソンだったが、姿を見せた「ザ・ワン」に手記を奪われてしまう。彼を追うことにした一行は、直接対決のために、また「ヴィクターの手記」解析のためにロンドン塔に乗り込む。

そこには機関のトップである「M」が待ち受けており、彼は手記を用いて、全人類を屍者化しようと目論んでいたのだ。それを止めたワトソンたちの前に現れたのは「ザ・ワン」。彼の真の目的は「M」を止めるということではなく、「ヴィクターの手記」を用いて自らの花嫁の蘇生と、全屍者の蘇生だった。「屍者の言葉」と呼ばれるものをロンドン塔の解析機関にかけると、その情報が拡散され屍者たちが蘇り始める。ハドリーを依代のようにして、「ザ・ワン」の花嫁もまた姿を現した。

しかし、フライデーをつなぎ、「屍者の言葉」を止めようと試みるワトソン。フライデーは自らの意思を伴い、「ザ・ワン」を刺殺し、ワトソンが気がついたときには、自らを取り戻したハドリーが傍にいるだけで、「ザ・ワン」の姿も蘇りかけた彼の花嫁の姿も忽然と消えていた。

全てが終わった後、ワトソンは、手記から得た薬を自らに注入するようフライデーに依頼する。フライデーは静かにワトソンに薬を注入していった。

映画『屍者の帝国』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『屍者の帝国』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

難しすぎる

設定は、とても面白い。死者が蘇って活用されるという時代、またその時代が19世紀というのもとてもあっている。近未来ではなく、多少文化的にも今より未発達な戦争にまみれた時代だからこそ、死体が起き上がって戦っている図は不気味で悲しくもあった。また、小説と違って、ワトソンは親友だったフライデーに非常に執着していて、それが実に人間らしい。ワトソンは優秀な研究者であるけれど、その執念はただ親友をよみがえらせたいというか、動く死体としての親友ではなく、自分と交流した記憶を持った本当の意味でのフライデーにもう一度会いたいと思っているのだ。そういう点では「生きる」とは何かをどすんと問うてくる作品だ。

身体が動く=生きるではない、魂=生きるではなく、その根元は「記憶」にあり、その記憶を紡ぐためには「言葉」がいる、生きるとは言葉だという哲学的な要素が多い作品だ。

でもそれを詰め込むには短すぎるというか逆に詰め込みすぎという感じが否めなかった。キャラクターとして全く死についてわかっていないキャラがいないので、基本的にワトソンが1人でぶつぶつ言ったり、カラマーゾフに抽象的な言葉を投げつけられて、うんうん考えている図しかなく、それに寄り添えといのはなかなか無茶である。

恐らく一回だけ見ても何が何だかという映画になってしまっている感じが否めない。

ラストが

塔のあたりからもう何が何だか状態極まれりという感じで、一体誰が何をしたかったのかそれまでに少しずつ振り落とされていた観客は最後にもう放り投げられたような感覚になるだろう。つまり何がどうなっているのか本当によくわからなくなる。私は、基本設定は理解しているつもりだったけれど、最後の塔がぶわーっと光っているあたりから「?」の嵐だった。

さらに少しだけ意志というか、魂を取り戻したような温かみを増したフライデーがそばにいるのに、自分に霊素の注入を求めるワトソンの心境も分かるような分からないようなで、とにかく全編通して置いてけぼり感の強い作品になってしまっていた。


原作未読。伊藤計劃の小説のアニメ映画化だが、彼の小説と劇場版の限られた尺の相性は、あまり良くないのではないかと思った。
登場人物達がそれぞれ何を目的としているか、そして作者がこの作品で何を伝えようとしているかの理解、さらには主人公への共感が一度の視聴ではとても追いつかない。何度も観る前提の作品なのかも知れない。でもなんとなく深みを感じたので、原作を読んでから再挑戦したい。

声優の演技と、アニメーションの質は高かった。(男性 30代)


この作品の魅力はストーリーやキャラクターデザインと言った映画の内容よりも、原作が作られた際の裏側にあると思うんです。
死をテーマにした作品であること、そして原作者が冒頭の数ページを執筆した時点で亡くなってしまい、その後の物語は親友が書き上げたということ。それを踏まえて見ると、この作品が伝えたかったことに近づけるのでは無いかなと思います。
哲学的で難しいストーリーですが、死を身近に感じていたからこそ作り出せる作品だったのかも知れません。(女性 30代)

映画『屍者の帝国』 まとめ

アニメの絵柄はわりとかわいらしい感じではあるが、内容やセリフがひたすら、難しい暗いと来ているので、楽しめる映画とは違う。ただ、切り口としては珍しく面白いので、哲学的に「死とは」を考えたい人にはおすすめだ。ちなみに私はもともと原作者のファンだったため小説を読んではいたのだけれど、原作者が癌で急逝し、別の人が続きを書いている。その続きあたりからすでに「?」が散っていた。その小説に比べたらコンパクトに、かつドラマチックにまとめられていたとは思う。

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みんなの感想・レビュー

  1. モヤモヤ より:

    映画見ました。原作は読んでません。結論がいまいちわからないので、色々なネタバレのページを読んでいるのですが、結局よくわかりません。
    「ヴィクターの手記には死者を蘇らせる方法は書いてない。生者の屍者化が書いてある。」という結論でいいのでしょうか。
    何だか死者を生き返らせる本だと思っていたので、拍子抜けでした。
    生き返らないなら、ワトソンそんな頑張る動機ないよなーといまいち共感できませんでした。アニメーション、音楽、設定が良かっただけに残念です。
    とりとめのない文章になってしまいすみません。答えを下さい。