この記事では、映画『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』 作品情報
- 製作年:2009年
- 上映時間:155分
- ジャンル:SF、サスペンス、ヒューマンドラマ
- 監督:堤幸彦
- キャスト:唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子、香川照之 etc
映画『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』 あらすじネタバレ(起承転結)
映画『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』 あらすじ【起・承】
死んだと思われた「ともだち」が奇跡の甦りを見せ、神となってから数年。世界は「ともだち」の復活から年を数え、今は「ともだち暦3年」になっていた。
世界大統領となった「ともだち」の勢力は強大で、人々はテロの恐怖によって支配されていた。
東京の街は壁に覆われ、「ともだち」を信じる者のみが生き残る事ができる、とされていた。8月20日の正午、世界は滅びる。
教団から逃れて身を潜めているカンナやオッチョたちはまだ諦めていなかった。ケンヂは依然行方不明のままでカンナの不安は大きいが、ただ手をこまねいているわけではなかった。
ヨシツネらは反政府組織ゲンジ一派を率い、今の政府に歯向かった人々を救う活動をしていた。カンナもそこで活動していたが、より過激な組織氷の女王一派を作り、武装して「ともだち」を倒すべく計画を練る。仲間から離れて活動するカンナをユキジは心配していた。
その頃、血の大晦日で死んだと思われていたマルオは、歌手の春波夫の付き人となって匿われていた。そんな中でマルオはケンヂの姉・キリコの行方を突き止める。

映画『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』 結末・ラスト(ネタバレ)
キリコは「ともだち」の計画を阻止するため、ウイルスのワクチンを作っていた。そこには、同窓会以来姿を消していたケロヨンもいた。キリコは自らを実験台に薬を作り続けていたのだ。
一方、壁に囲まれた東京の外に、ギター片手にある男が現れた。「矢吹丈」と名乗るその男の正体はケンヂだった。
オッチョやヨシツネ、カンナらもそれぞれの計画を胸に8月20日を迎えようとしていた。
「ともだち」は計画通り、正午にウイルスをまき散らし始めた。
その前にとうとうケンヂが姿を現す。ウイルスをまく巨大なロボットに乗り込んだケンヂは、「ともだち」の正体を暴く。彼はフクベエだった。
死んだと思われたフクベエが正体だったことに誰もが驚くが、ケンヂは「フクベエではない」と言う。今目の前にいるのは、カツマタ君だった。
「ともだち」は2人いた。というか、フクベエだと思っていた人物はずいぶん前からカツマタ君だったのだ。
本物のフクベエは小学生の時になくなっていた。カツマタ君はフクベエになりすましていたのだ。
バーチャル・アトラクションの世界で自分の中学生時代に入り込んだケンヂ。カツマタ君は屋上から自殺しようとするが、ケンヂが放送で流した曲を聴いてためらう。
そして屋上にきた中学生のケンヂにカツマタ君は「ともだちになってくれる?」と尋ねる。ケンヂにお面をとるように言われて少しためらって立ち去ろうとするが、また思い直してケンヂの元へ引き返していくのだった。
映画『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
話の整合性なんてどうでもよくなるラストシーン
「ともだち」の正体は二転三転し、カツマタ君だったことがわかる。この辺どうやら原作とは少し違う展開になっているようで、ややこしい。
つじつまが合うかどうかの問題はさておき、エンドロール後のエピローグはどこか切なくてほろっとさせられる内容だった。
バーチャル世界なので現実ではないが、そこでは中学生のケンヂとカツマタ君はともだちになれたのだ。
これは、クラスの人気者で、日陰の目立たない存在には目もくれなかったケンヂが「ともだち」と戦っていく中で気付いた後悔がそうさせた「こうあってほしかった過去」だ。
「ともだち」に関する謎はややこしくて結局何だったのか、整理するのは難しいが、とにかく「ともだち」陣営は幼いころいじめられていた人達だった。
ケンヂたちが「ともだち」の正体に気付かなかったのは、小学生の頃彼らを気にもしていなかったから。
しかもあろうことか、小学生当時カツマタ君はケンヂに万引きの濡れ衣を着せられた過去を持っていた。常に人気者のケンヂを羨望しつつ妬んでいたカツマタ君にとって、復讐の意志は決定的なものになった。
知らず知らずのうちにケンヂが「ともだち」を生み出してしまったのだ。「よげんの書」を使ったのもカツマタ君の復讐の一部だった。
ずっと人気者として生きてきた人にはカツマタ君の気持ちなんて到底わからないだろう。だが、最近よく映画やドラマで題材にされるような壮絶ないじめは描かれていないが、思い返してみればこういうことってよくあるのではないか。「好き」の反対は「嫌い」ではなく「無関心」だというが、まさにカツマタ君は周囲から関心を持たれなかった存在だったのだ。
ついに完結した「ともだち」編。正直、原作を読んでいた者としては不安もありましたが、映像化としてはかなり満足のいくラストでした。「ともだち」の正体がやっと明かされ、ケンヂの帰還からのギター演奏には鳥肌が立ちました。子ども時代の“ぼくらの旗”が未来を変える展開は熱く、友情の力が時代を越える希望として描かれていたのが良かった。(20代 男性)
長い三部作の中でも一番ドラマチックで感動的だったのがこの最終章でした。「ともだち」の正体に関しては賛否あると思いますが、私は“記憶”や“過去の選択”の重みを象徴する存在として納得しました。ケンヂが最後にギターを手に、皆の前に立つ姿は、まさに「ヒーローとは何か?」というテーマの集大成でした。(30代 女性)
映画オリジナル要素と原作の再構成に多少の違和感はありましたが、総じてよくまとめたと思います。細かい伏線が回収され、特にカンナが語る“希望の未来”が現実になるくだりは泣けました。ケンヂの帰還はもっと早く観たかったけど、あのギター演奏があったからこそ、すべてが報われた気がします。(40代 男性)
正直、序盤は詰め込み感が強くてついていけなかったのですが、終盤のケンヂと「ともだち」の対面シーンから一気に引き込まれました。子ども時代の秘密基地と現在がリンクする演出が秀逸で、友情の本質が問われる内容に胸が熱くなりました。ラストの旗が翻るシーンには涙が止まりませんでした。(20代 女性)
終盤に向けて一気に物語が加速する感じは、まさに映画ならではの迫力でした。「ともだち」の正体はもう一つの人格、あるいは象徴的存在として描かれていて、あえて曖昧にしたのも良かったかも。ケンヂが過去の記憶と向き合いながら戦う姿は、現代のリーダー像とも重なるようで考えさせられました。(50代 男性)
クライマックスでの“ともだちランド”崩壊の演出は、圧巻の映像美でした。現実世界における洗脳や陰謀といったテーマが強く描かれつつも、最後は「旗」というシンプルな象徴に還元されるところに希望を感じました。カンナとケンヂの世代を超えたつながりも素敵でした。(30代 女性)
映画版は原作と違い、やや分かりやすくまとめてある印象でしたが、それでも「ともだち」が誰だったのか、その意義は深い。友達ごっこが世界を滅ぼすきっかけになり、それを大人になってから乗り越えるというストーリーに、世代的に刺さるものがありました。ケンヂの涙と歌が忘れられません。(40代 男性)
子ども時代の無邪気な遊びが、後にとんでもない世界的陰謀に繋がるというストーリーは、空想と現実の境界を見事に描いていて魅力的でした。最終章でそれがすべてつながり、ケンヂの「ぼくらの旗」が希望として立ち上がる流れに感動。エンタメとしても、メッセージ性のある作品だと思いました。(20代 女性)
終盤で明かされる「ともだち」の正体には正直やや肩透かしもありましたが、物語としてのテーマ性やまとめ方は見事。過去と向き合い、未来に責任を持つことがどれだけ重いか、ケンヂたちの姿から教えられました。演出面でも、ラストのギターシーンは最高のカタルシス。(30代 男性)
やや駆け足気味に感じた部分もありましたが、全体的に丁寧に作られており、感情の流れにちゃんと乗ることができました。ともだちの仮面を外す場面の演出は怖くもあり、切なくもありました。ケンヂが少年時代の想いを胸に、再び“ヒーロー”として立ち上がる姿には、大人になっても夢を信じていいと思わせてくれました。(50代 女性)
映画『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』を見た人におすすめの映画5選
渇き。
この映画を一言で表すと?
愛と狂気が交錯する、圧倒的スピードで突き進む衝撃のサスペンス。
どんな話?
元刑事の男が失踪した娘を捜す中で、娘が抱えていた闇や周囲の人間関係が次々に明らかになっていく。人間の裏側がむき出しになる展開と、予想を超える結末が待ち受ける、濃密なヒューマン・スリラー。
ここがおすすめ!
登場人物全員が怪しく、善悪の境界が崩れるストーリー展開は『20世紀少年』と通じるものがあります。過去の選択が現在を狂わせる構造にゾクッとする、衝撃の映像体験です。
リング
この映画を一言で表すと?
都市伝説が現実になる恐怖…和製ホラーの金字塔。
どんな話?
“見ると1週間後に死ぬビデオ”の謎を追うジャーナリストが、死の連鎖に巻き込まれていく。やがて彼女はビデオの元凶となった少女・貞子の存在にたどり着くが、その背後にはさらなる呪いがあった。
ここがおすすめ!
社会現象にもなった本作は、謎解きとサスペンス要素が絡む点で『20世紀少年』と同じ構造を持っています。緊張感のある展開と圧倒的なラストの衝撃は、必ず心に残るはずです。
デスノート the Last name
この映画を一言で表すと?
天才同士の頭脳戦が加速する、緊迫のクライム・サスペンス。
どんな話?
名前を書くだけで人を殺せる“デスノート”を使い、理想の世界を創ろうとする夜神月。その前に現れた名探偵Lとの知略バトルは、予測不能な展開と複雑な心理戦を生み出していく。
ここがおすすめ!
“理想”のために手を汚す若者と、正義を信じて立ち向かう者。『20世紀少年』のケンヂと“ともだち”の関係に通じる構図があり、ラストのどんでん返しまで目が離せません。
リアル~完全なる首長竜の日~
この映画を一言で表すと?
昏睡状態の恋人の意識に“潜入”する、SF心理ミステリー。
どんな話?
恋人が自殺未遂で昏睡状態になった青年は、最新技術を使って彼女の意識の中に入り込み、原因を探ろうとする。しかしそこで彼が出会うのは、彼女の記憶の歪みと、自らの心の奥底に潜む秘密だった。
ここがおすすめ!
「記憶」と「過去のトラウマ」が大きなカギになる点は、『20世紀少年』ファンに刺さる要素です。映像美と心理描写が絡み合い、ラストには深い感情が押し寄せてきます。
GANTZ: PERFECT ANSWER
この映画を一言で表すと?
生死を超えた選択を描く、衝撃のSFアクション完結編。
どんな話?
“GANTZ”と呼ばれる謎の球体によって、死んだはずの人々が異形の敵との戦いに強制参加させられる。真の目的とは? すべての謎が明かされる中、主人公・玄野は究極の決断を迫られる。
ここがおすすめ!
組織に操られる恐怖、仲間との絆、そして希望を繋ぐ最終決戦。『20世紀少年』の終盤に通じる盛り上がりと、人間ドラマの熱さが堪能できます。アクション好きにもおすすめです。
みんなの感想・レビュー
こんな人にオススメ→「謎解き、サスペンス好き」「シリーズモノが好き」
唐沢寿明、豊川悦司、香川照之と豪華キャスト勢揃い!
あくまで個人的な意見ですが……
キャラ1人1人のストーリー内容が濃すぎて整理にかなり時間がかかりますww
あまり謎解き系が得意でないので参考程度に^ ^
ですが、現実離れした内容の中にも現代にリンクする箇所も多いためかなりのめり込めました。
シリーズ好きであれば、是非3シリーズまとめ観をお勧めします。