映画『4ヶ月、3週と2日』の概要:2007年公開のルーマニア映画であり、多くの映画賞を受賞している。大学生のオティリアが当日違法行為であった友人の中絶を手助けすることになる。闇医者に中絶を依頼するが、様々なトラブルに見舞われていく。
映画『4ヶ月、3週と2日』の作品情報
上映時間:113分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:クリスティアン・ムンジウ
キャスト:アナマリア・マリンカ、ローラ・ヴァシリウ、ヴラド・イヴァノフ、アレクサンドル・ポトチェアン etc
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映画『4ヶ月、3週と2日』の登場人物(キャスト)
- オティリア(アナマリア・マリンカ)
- ルーマニアの女子大学。面倒見が良く、親友のガビツァが妊娠してしまったため、違法とは知りながらも中絶の手助けをする。
- ガビツァ(ローラ・ヴァシリウ)
- オティリアと同じ寮に住んでいる大学生。中絶をオティリアに手助けしてもらうが、オティリアに頼りっぱなしで愛想を尽かされてしまう。
- ベベ(ヴラド・イヴァシリウ)
- 中絶が違法のルーマニアで中絶を行う闇医者。オティリアにガビツァの中絶を依頼されるが問題が発生し、依頼を断ろうとする。
映画『4ヶ月、3週と2日』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『4ヶ月、3週と2日』のあらすじ【起】
1987年ルーマニア、大学の女子学生寮でオティリアとガビツァが、慌ただしくある準備をしている。オティリアは大学で恋人と会う予定があったため、急いで準備をしていたが、その間にガビツァは具合が悪そうに体調不良を訴える。
とりあえず準備を済ませたオティリアは、恋人に会うためバスに乗り込む。大学で恋人と会ったオティリアは、恋人の母親の誕生日パーティーに招待される。しかし、その日はガビツァと大切な用事があったため、誕生日パーティーに行くことを悩む。結局オティリアは、花を買って来るように頼まれ、事情を話せないまま恋人と別れる。
オティリアは大学を出た後、予約していたホテルへ向かう。しかし、ホテルに到着すると、そのホテルに予約が入っていないことが発覚する。ホテルの予約は、自分でしたわけではなくガビツァに頼んでいたため、予約が入っていない事実を受け止めるしかなかった。
オティリアは、予約が入っていなかったホテルを諦め、今晩利用する別のホテルを探した。そして、今晩利用できるホテルを見つけたが、高い料金を払うことになってしまう。
映画『4ヶ月、3週と2日』のあらすじ【承】
何とか今晩のホテルを見つけることができたオティリアは、ガビツァに連絡する。体調が優れないガビツァは、動くことができないので、オティリアが待ち合わせ場所に行くことになる。
待ち合わせ場所に行くと、そこにはベベという男が待っていた。ベベは中絶を行う闇医者であった。当時のルーマニアでは、人工中絶は違法であり、中絶をするには闇医者に依頼するしかなかった。そしてこの日は、ガビツァの中絶を依頼してある日であったのである。
ベベは待ち合わせに来たのがガビツァ本人ではなく、更には予定していたホテルが変更になったので不信感を抱いていた。中絶を行うことはルーマニアでは罪になってしまうため、ベベは慎重に行いたく、オティリアに怒りをぶつけてしまう。
ベベは憤りを感じつつも、オティリアに連れられホテルへやって来た。ホテルの部屋に入ると、ガビツァが待っていた。そして、ベベは中絶について説明を始める。ベベは違法行為である中絶を行うにあたって、絶対にバレないよう配慮したい様子であった。
映画『4ヶ月、3週と2日』のあらすじ【転】
一通り説明を終えたベベは診察を始めるが、そこで新たな事実が発覚する。なんと妊娠2カ月と言っていたガビツァは、本当は妊娠4ヶ月以上であった。妊娠4ヶ月以上の中絶には、殺人罪が適用されてしまうため、2カ月で行う中絶のリスクとは比べ物にならない。
ベベは引き受けることができないと言い部屋を出て行こうとするが、ガビツァが必死に懇願する。更に悪いことに、予定よりもホテル代が掛かってしまったため、約束していた金額に足りていなかった。
これにより完全に怒ってしまったベベはホテルから出ていこうとするが、ガビツァ達は諦めることができない、結局オティリアがベベに身体を売ることで、ベベは処置を始める。無事に中絶が終わった後、ベベは胎児を捨てる場所に注意するように言いホテルから出ていく。
ベベが出ていった後、オティリアはホテルの予約ができていなかったことや、妊娠期間を偽っていたことをガビツァに問いただす。そして、険悪な雰囲気のままオティリアはガビツァを1人残し、ホテルをあとにする。
映画『4ヶ月、3週と2日』の結末・ラスト(ネタバレ)
ホテルから出たオティリアは恋人の家に行くが、遅刻した上に花も買っていなかったので責められる。誕生日パーティーでは、あんなことがあった直後なこともあり、オティリアは終始上の空であった。その後、オティリアはガビツァの中絶のこと打ち明け、妊娠したらどうするかと聞く。それに対し恋人はあまり真剣な様子ではなかったため、オティリアは恋人の家をあとにする。
オティリアはガビツァに電話をかけるが、出なかったため心配になりホテルへ行くと、ガビツァは吞気に寝ていた。更に、胎児がそのまま放置されていたので、オティリアは胎児を捨てに行く。
オティリアは、胎児をどこに捨てようか考え、夜の街を歩き回る。そしてマンションにたどり着いたオティリアは、マンションのダストボックスに胎児を捨て、逃げるようにその場から離れた。
胎児を処分した後、再びホテルに戻るとガビツァは部屋にはいなかった。ホテル内を探し回ると、ガビツァはレストランで食事をしていた。オティリアは、そんな無責任で能天気なガビツァに呆れつつも、一緒に食事をした。
映画『4ヶ月、3週と2日』の感想・評価・レビュー
当時のルーマニアでは人口の減少に伴い、中絶が禁止されていた。そのため、主人公達は中絶を行うために闇医者に依頼し、やっとの思いで行う。現在の日本では、中絶を行うことは違反なことではないため、軽い気持ちで行ってしまう人もいる。しかしながら、中絶を行うということはそれだけ重い選択であることを再認識することができた。扱っているテーマが中絶であるため、暗い雰囲気になりがちだが、妊娠や中絶について考えさせられる映画である。(MIHOシネマ編集部)
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