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映画『ブラディ・サンデー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ブラディ・サンデー』の概要:北アイルランド紛争、デモ行進中の市民がイギリス軍により銃撃され、死者14名も出してしまった血の日曜日事件を題材にしたドキュメンタリータッチな映画。北アイルランドの議員アイバン・クーパーに焦点を当て、物語が展開していく。

映画『ブラディ・サンデー』の作品情報

ブラディ・サンデー

製作年:2002年
上映時間:110分
ジャンル:ヒューマンドラマ、戦争
監督:ポール・グリーングラス
キャスト:ジェームズ・ネスビット、ティム・ピゴット=スミス、ニコラス・ファレル、ジェラルド・マクソーリー etc

映画『ブラディ・サンデー』の登場人物(キャスト)

アイバン・クーパー(ジェームズ・ネスビット)
北アイルランドの政治家。北アイルランドのカトリック信者の公民権獲得のためのデモ行進を指揮する。
フォード少将(ティム・ピゴット=スミス)
北アイルランドでのデモ行進に対応するイギリス軍の責任者。

映画『ブラディ・サンデー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ブラディ・サンデー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ブラディ・サンデー』のあらすじ【起】

北アイルランド、長いこと弾圧を受けていたカトリック信者が集会を行っていた。北アイルランドにおけるカトリック信者への差別はひどく、北アイルランドの議員であるアイバン・クーパーは演説をした。

アイバンは、カトリック信者が市民権を獲得するには、デモを行うのが最も有効であると主張した。そして、今度の日曜日に市民権運動のデモを行い、フリーデリー広場にて集会を行うことを発表した。この発表を聞いていた北アイルランドのカトリック信者達は喜びの声をあげていた。

一方その頃イギリス軍では、フォード少将が軍の兵士達に向け、今度の日曜日に行われるデモ行進の対応について話していた。北アイルランドのイギリス政府への反発が激化していたこともあり、過激派の北アイルランド共和国軍への対応を慎重に考えていた。

アイバンは日曜日のデモに備え、街の人々に声掛けなどを行い準備していたが、イギリス軍もデモに対応するために着々と準備を進めていた。

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映画『ブラディ・サンデー』のあらすじ【承】

デモの準備を進めていたアイバンであったが、周囲からはデモを止めたおいた方がよいとも言われる。しかしながらアイバンは、カトリック信者の市民権獲得のためには、デモが必要不可欠であると考えていたため、聞く耳を持たなかった。

そんなアイバンであったが、街の様子を見に出た時、まだデモの日ではないのにも関わらず、すでに軍が待機していることに困惑を隠せない様子であった。またアイバンは、デモの日血気盛んな若者達がイギリス軍を刺激してしまうのではないかと不安を感じていた。そのため、若者達が集まる場所を訪れ、イギリス軍を挑発しないようにと注意をしたものの、異様な持ち上がりを見せる若者達に不安を拭えないでいた。

イギリス軍では、デモ行進の対策のためにイギリス軍隊パラシュート連隊が配置されることが決まっていた。パラシュート連隊は、戦闘地域に派遣されることもある部隊であり、軍事行動に発展する危険性があった。そんな危険な状況の中遂に日曜日が訪れる。

映画『ブラディ・サンデー』のあらすじ【転】

デモ行進の開始場所には多くの市民が集まっていた。アイバンの呼び掛けの甲斐あってか、全市民が集結したかのような数の人が集まり、その数は当初の見込みよりも大分多く、数万規模のものであった

想像を絶する数の人々が集まったことに興奮気味のアイバンは、市民に称えられながらデモ行進の先頭の車に乗り込んだ。一方で、血気盛んな若者達は、デモ行進の後ろの方の列に加わっていた。

そして、遂にデモ行進が始まったのである。初めは順調かに思えたデモ行進であったが、想定外の人の多さにより、アイバンの指示が後方まで伝わらない状態になってしまう。そして、血気盛んな若者達がデモ行進の列から外れ、フリーデリー広場とは違う方に進んで行く。

若者達が進んで行った方には、イギリス軍がバリケードを設置しており、銃口をこちらに向けていた。これにより若者達はイギリス軍に罵声を浴びせ、投石を始めてしまう。アイバンは、暴徒化してしまった人々を止めようとするが、もはやアイバンの声は届かなかった。

映画『ブラディ・サンデー』の結末・ラスト(ネタバレ)

イギリス軍はこれに対抗するために放水車を出動させ、放水を開始する。放水により市民たちは一旦引きつつも、より激昂してしまい投石が激化していく。それにより、イギリス軍は次にゴム弾を発砲し、更には催涙弾により市民を後退させる。

完全に暴徒と化してしまったデモ参加者、それを目の当たりにしていたイギリス軍の兵士達も興奮状態になっていた。そして遂に、明確な発砲命令が下されることなく、冷静さを失った兵士達が実弾の発砲を開始してしまう。

初めに撃たれてしまったのは、老人と若者であった。これにより、市民は後退を始め逃げ惑う。パニック状態になってしまったところに、待機命令を無視したパラシュート連隊が現れ、市民に更なる追撃をする。逃げることを辞め倒れている者や、撃たれた市民を治療していた医師、白旗を振っていた老人までもが無残にも射殺される。

街中には倒れた人々があちこちにおり、街は無残な姿に変わり果てていた。アイバンは病院に行き、状況を確認した。病院に集まった市民たちは、悲しみに暮れており、死者13人もの犠牲を出していた。

デモ行進の後、アイバンは記者会見を開き勝利宣言をした。更に、今後数多くの若者達が過激派である北アイルランド共和国軍に加入するであろうと示唆した。

映画『ブラディ・サンデー』の感想・評価・レビュー

実際に起った事件である血の日曜日事件を題材にしており、忠実に再現することができている。全てのシーンが、手持ちのビデオカメラで撮影したような映像になっており、より臨場感を感じその場にいるかのような感覚になる。また、市民側とイギリス軍側を交互に映すような映像になっており、初めこそ違和感があったが、どんどんと引き込まれていく。特にイギリス軍が発砲を開始してからのシーンは、映画を観ているような感覚ではなく、実際に目の当たりにしたかのような悲壮感に苛まれる。(MIHOシネマ編集部)

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